第5回金融税制研究会議事概要

1.日時:

平成22年7月1日(木曜日)14時00分~15時44分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館9階 金融庁共用会議室

○神崎政策課長

まだお見えでない方もいらっしゃいますけれども、定刻になりましたので、第5回金融税制研究会を始めさせてさせて頂きます。

本日、田村大臣政務官は政務の関係がございまして、大変恐縮でございますが、欠席させて頂きます。

それでは、議事に入らせて頂きます。

お手元に金融税制研究会論点整理(案)と題した紙を配付させて頂いております。これは、前回までの会合で、委員の皆様から頂きましたご意見を田村政務官とも相談した上で、内容別に整理させて頂いたものでございます。委員の皆様には事前にお送りさせて頂いておりますので、もうご覧頂いていることと思います。また、時間の関係もございますので、詳細な説明は差し控えますが、全体の構成と今後の進め方について事務局からご説明させて頂きます。

○河内金融税制室長

簡単にご説明をさせて頂きます。

お手元にワードで打ちました6枚紙が届いていると思いますけれども、この構成あるいは分量あるいは内容的なところにつきましては、昨日までに今、神崎課長からもありましたように、田村政務官とはご相談の上で、おおむねすり合わせたイメージになっているところでございます。この研究会は何かを決める合議体ということではなくて、税制について専門的ないろいろなバックグラウンドをお持ちの方々から、ざっくばらんにご意見を聞くための研究会であるという理解に基づき、それぞれのイシューにつきまして、委員の方から、こういった論点からご意見を頂いていますというような形の客観的な記述にしておるところであります。

本日、お示しいたしました、これにつきまして、それぞれの委員方からご意見、あるいはご示唆を頂きました上で、それを我々が持ち帰りまして、次回7月13日という日程でお知らせさせて頂いておると思いますが、またそこまでの間に田村政務官のほうともご相談をしまして、必要に応じて委員の皆様方ともコンタクトをとらせて頂きまして、そこで取りまとめると。取りまとめるというのは、金融税制研究会ではこのような論点が出されましたということを、それを引き継がれるであろう大塚副大臣が開催する金融税制調査会というものが予定されておるわけですが、そちらに金融税制研究会においてはこういう論点が示されていますというものを報告するためのアイテムであると認識しておりますけれども、それを頂いた意見をもとに13日に取りまとめさせて頂いて、副大臣におつなぎするというイメージでおります。

この6枚紙の構成、もうお読み頂いていると思いますので詳細は省きますが、まず I ポツの総論というところにつきましては、主に初回あるいは2回目ぐらいのところで、皆様方から頂きました、そもそも税制とはというか、そもそもあるべき税制、こういう観点から考えるべきというようなところのご指摘を述べてございます。初回に事務局のほうで若干便宜的に分類しました政策面からのご指摘あるいは制度論、あるいは実務の面からのご指摘といった分類を最初にしましたが、その分類での記述が案外と座りがよかったものですから、そういった分類に基づく意見の発言といいますか、そういう形の構成にしてございます。

II ポツの各論につきましては、初回から申し上げております議論の柱としましての証券税制、特に軽減税率の取り扱い、あるいは2ページ目以降ですが、二重課税についてのあり方、これを一つの柱といたしまして、いろいろ活発なご指摘を頂いたものですから、こちらで一つ項目を設けて記述しているところであります。

それから、もう一つの柱であります金融所得一体課税につきまして、2ページ目から政策面あるいは制度面、実務面というところで、これもかなり活発なご議論を頂きましたので、記載しているところでございます。

4ページ目に債券税制についてあるいは投資信託税制について、若干触れているというか、タイトルだけ書いてあるところとかございますが、ここは田村政務官あるいは金融庁の事務方としまして、もしこの部分についてさらにご議論があって、もし加筆できるようなものがあれば、それはそれでありがたいという趣旨でタイトルを頭出ししているというところでございます。

先日来ご指摘頂いております短期的な今度の税制改正要望のための議論というものと、より中長期的なそもそもあるべき、あるいは金融庁の枠にとらわれない税制のあり方という、より中長期な話のものにつきましても、かなりご指摘を頂いたものですから、そういった点も含めまして3ポツにその他という形での項目を設けまして、そちらで記述をしているところでございます。

全体的にそういった構成になっておりまして、また本日いろいろご指摘を頂いた上で、持ち帰りまして政務官ともご相談の上で、次回の13日での取りまとめに向けまして作業をしていきたいと考えておりますので、本日は忌憚のないご意見を頂ければと思います。

私からは以上です。

○神崎政策課長

それでは、論点整理(案)について、委員の皆様からご意見を賜りたいと思います。全体を一緒に議論というよりは、大きく4つのパート、総論、証券税制、金融所得一体課税、その他の4つのパートに分かれておりますので、それぞれパートごとに議論を進めさせて頂きたいと思います。

それでは、まず総論部分についてご議論をお願いしたいと思います。ご意見などございましたら、お願いいたします。

では、土居委員。

○土居委員

議論というよりか確認なんですけれども、この黒丸の点の並びは、何か意味を持っているのでしょうか。順序です、最初に「税制を通じて金融市場を活性化するというメッセージ」というものが1つ目でその次がというのがあるんですが、これには何か意味があるのでしょうか。

○河内金融税制室長

多岐にわたるご意見だったものですから一貫性は難しいんですが、ただランダムに並べただけというよりは、少し分類できるような順序づけができるようであれば、そういうところは気をつけたつもりであります。同じテーマでも、何か秩序をつけて並べることを気をつけたならばどうなるだろうかというような観点から心がけて記述しているところではあります。

○神崎政策課長

吉村委員。

○吉村委員

私も同じく確認なんですが、政策面からの意見と制度面からの意見の違いについてお伺いしたいんですが、政策面からの意見の3点目ですと「投資の選択にゆがみを与えない」税制を目指すべきではないかということが挙げられているんですが、同時に制度面からの意見でも中立性ということが強調されているというか、そういった意見もありますけれども、この2つ、どうも同じようなものに映るんですが、それぞれに載っかっているということには、どういった意味合いというかあれがあるのかなと、ちょっと教えてください。

○河内金融税制室長

例えば昨今の金融経済情勢にかんがみてといった、どちらかというと景気の循環的側面ですとか、そういったものを前提として何か税制を考えるというようなもの、そういう色彩があるものについては政策のほうなのかなと。景気のよしあしとか、そういった直近のあるいは現実の状況に左右されることなく、そもそも制度として税制としてあるべきものはどうなのかと、景気にかかわらずとか、経済にかかわらずとか、そういった色彩の強いものについては制度面からの意見というふうに分類したほうがいいのかなという判断でやっております。

○神崎政策課長

小幡委員。

○小幡委員

すみません、前に何となく言っていてはっきり言っていなかったということで載っていないのかもしれないんですけれども、ということで何か新たに加わるような感じになっちゃうかもしれませんが、総論の i 、 ii 、 iii とあるんですけれ、 i の前のゼロというか、そこまで言うと言い過ぎかもしれませんが、そもそも金融庁としてどういう金融市場にすべきかと、そういう議論を抜きに税制だけ語るのは、やっぱり足りない気がするんです。それで、抜きでやると、とにかく中立性という言葉で終わっちゃうんですけれども、やっぱり現実的な制度面から具体的な政策面に落としていくときに、どういう金融市場にするのかという像がないと決められないことがすごくいっぱいあると思うんです。例えば、とにかく取引を活性化して流動性をつくって金融市場を盛り上げて、そうするといろんな資金が入ってくるから、懐が深い金融市場になって、これが東京市場にとっていいんですという考え方もあれば、どこか下で意見があったと思うんですけれども、各論の1ページ目の一番下ですけれども、流動性の欠如により株が下がっているわけじゃないと。だから、長期の安定したリスクマネーを呼び込んで、長期安定資金をより優先して呼ぶべきだとか、あるいは国内資金ばっかりだから海外の資金を呼ぶべきだとか、あるいはリスクをもっととらせるべきだとか、そういう金融市場に対する、あまり具体的に踏み込めないというのもわかるんですけれども、ある程度のビジョンがないと税制もどういう方向でというのが決まってこないので、そこを書く部分があってもいいのではないかというふうには思います。

○神崎政策課長

まずご意見を伺った後で、またこちらから回答なりを差し上げるような形で進めていきたいと思いますけれども、森信委員。

○森信委員

今の小幡先生の話とも関連するんですが、税制の3つの原則の中の中立という点について、自民党時代からもずっと議論になっていたんですが、中立より効率あるいは成長という概念のほうが時代に即しているのではないかという議論になっていました。中立というのはマイナスよりちょっとネガティブな意味があるので、金融税制を考える場合には、一体課税で損益通算を拡大したり損益通算の時期を拡大していくわけですから、それを通じて効率的に、リスクテイク能力を上げるようなイメージが入っていると思います。最近では国際的にも中立というのは課税原則ではなく、効率という言葉、エフィシェンシーというのがOECDでも大きな概念ととらわれていますので、効率ということを前面に出した考え方のほうがいいと思います。

○神崎政策課長

土居委員、お願いします。

○土居委員

多分これは私がそう言ったので、それを起こしたらこうなったということではないかと思います。私が中立と言ってしまったという。もちろんおっしゃることはよくわかるんです。どちらかというと中立ということ、日本語だとなかなかイメージがわきにくくて公平性と効率性という価値観というか原則の問題をどうバランスをとって考えるかという、そういう議論が税制でもあるということは私もよく承知しています。ただ、ここで中立という言葉が必ずしも日本語として芳しくないということであれば、この1ページ目の中である言葉の中で言えば「ゆがみを与えない」という言葉とほとんど同義で使っています、私は。なので、もし私の発言を拾って頂いたということであれば、例えば中立かつ簡素で、これは僕が言ったものでも必ずしもないかもしれないな、でも、ここは例えば「ゆがみを少なくし、かつ簡素で継続的な税制」とか、つまり金融商品間の選択をゆがませないということが、資源配分の効率性を向上させるということにつながるということですから、経済学の言葉ではニュートラリティーという言葉とエフィシェンシーという言葉は表面的には意味が違う言葉なんですけれども、裏側にある論理は同義の論理と解されるというところがあります。実際言葉なので、はやりすたりみたいなのがあったり、聞こえのよしあしというのがあるので、だから、当然のことながら今の日本でないしは最近の日本で、中立という言葉だとなかなか言いたいことが何かが必ずしも多くの人が理解できない場合があると。それに対して効率というと、経済成長を促すとか、経済活動を活性化させてとかという言葉と通じていて、それは経済学のパレート最適、パレート効率性という話にも通じている話で、当然のことながら。それは資源配分にゆがみを与えないということからパレート最適になっていくという、効率的になっていくということになりますので、矛盾はしないんですけれども、表現として必ずしも芳しくないということであれば、「ゆがみを与えない」という言葉ないしは「効率」という言葉と置き換えてもいいのではないかと思います。

○河内金融税制室長

「中立」につきましては、土居先生がご指摘のとおり、土居先生のご指摘も踏まえましたが、土居先生のみではなく、ほかの委員の方々からもご指摘のあったところであるという前提で記述しております。あるいは一部の金融商品に軽減税率が適用されていることの是非の議論の際にもたしか用いられて議論をされた単語だというふうにも認識しておりますので、そのあたりを踏まえて中立という言葉を用いて整理しております。

○森信委員

今の議論は金融商品間の中立ですよね。私が言っているのは、金融所得自体を勤労所得とは切り離して低率で分離してというのは、効率ですね。それから損益通算の範囲の拡大、これも効率だと思うんです。だから、金融商品間の中立という概念と、一体課税の効率性と2つの言葉を使い分けて語る必要があるのかもしれないです。

○神崎政策課長

武田委員。

○武田委員

私も中立という言葉は残ってよいと思います。土居先生がおっしゃったように、投資家が投資しやすい環境をつくることでリスクマネー供給を促進させるという目的もありますし、商品間で無用なゆがみを排除すれば、それが一段の効率性につながるという視点で、中立性というのは一つのキーワードになるのではないかと考えます。

話しは変わりますが、こちらを拝見して、まず総論についての意見ですけれども、黒ポチの順番にある程度意味があるとするならば、最初の1つ目が総論の中でもトッププライオリティーとして、つまり、この研究会のまとめ的な位置づけとして意味をなすのであれば、税制を通じて金融市場を活性化するというよりは、この研究会で何度か申し上げてきたとおり、日本には1,400兆円の金融資産があって、それを成長分野に流入させて、新たなイノベーションを起こし、最終的には日本の中長期な潜在成長率の底上げにつなげるとの最終ゴールがあって、それに向けて必要な税制改正を行っていくとのメッセージを打ち出すべきではないかと思います。金融税制だけで成長分野に資金が流れ始めるという簡単な話ではないですが、少なくとも税制面ではそれをサポートしていこうとの最終ゴールでいくのか、あるいは東京マーケットを金融センター的な存在とするために活性化したいということが一つ手前のサブゴールにあって、これが本研究会のゴールになっているのか、そのあたりがややクリアではないと思います。個人的には、前者、つまり成長分野に資金を流し、潜在成長率を引き上げることが最終的な目標なのではないかと思って参加していたこともございまして、この黒ポチ1番目の位置づけと再度その辺の意味合いを確認させていただきたいと思いました。

○河内金融税制室長

一番頭に持ってきたという意味で金融庁として、このスタンスを一番重視しているですとか、これが金融庁として一番近いですとか、そういうことというよりは、この最初のポツは、初回の議論でかなり強くご指摘を頂いた部分であるというふうに思っているというのが1点です。あとは、これはより瑣末なと言ってしまえばあれですが、2ポツ目以降をご覧頂くと「不信感を払拭する」とか「ゆがみを与えない」ですとか「阻害要因を除去する」とか、何となく表現がネガティブなんです。そういうのから始めるよりは、より何か…。

○武田委員

前向き。

○河内金融税制室長

前向きなものから始めてみようかなという判断もないことはありません。もちろん順番としてこのほうがいいのではないかとか、あるいはよりこういう意見、こういう議論もしたので、その部分をもう少し手厚く記述したらどうかですとか、そういったご意見は全く歓迎ですので、そういったのをお寄せ頂ければと思います。

○島本委員

まず現状認識がないと政策はありえないと思います。今日も日経平均株価は200円ぐらい下がっていて、ここもとの急落はやっぱり世界的な金融社会主義化と緊縮財政というのがテーマにはなっております。一つ質問は、今回の研究会の段階での論点整理はどういう形で対外的に公表されるか後で教えて頂きたいんですけれども、やっぱりそれは、ともあれマーケットはそれなりに見るんだと思います。中立という表現については、やっぱりマーケットから見るとちょっとネガティブな印象を与えるということは認識したほうがいいと思います。総論の表現の仕方は、これはいろんな考え方があると思いますし、今回あくまで論点整理という認識であれば、全体の方向観を示すところが政策面からの意見という形で配分されているのも一つの考え方だと思いますし、一番目に金融市場の活性化というのが入っているのはそれなりにご配慮頂いているのかなという印象があります。ただし、活性化という言葉と中立という言葉と、あまり税の知識が無い方から見ると、相反するイメージがやっぱり強くて、特に制度面のところで中立という言葉がここでも2つ入っていて、特に個人のところで中立という言葉が入ってしまうと、人によってはこのままでいいんだと、このまま預貯金中心でいいんだというようなメッセージにもとらえられかねません。ちょっと後ろ向きなイメージを与えかねない表現は、いかに論点整理といってもちょっと注意したほうがいいと思います。私がここまで参加させて頂いた限りではそんなに後ろ向きな議論だったとは感じていないので、その辺はもう少しバランスをとってもいいのかなという印象を持ちました。

○河内金融税制室長

先ほどの小幡委員のご指摘のゼロポツの話とも若干関連しますけれども、そもそも金融庁としては、あるいは政府としては、先ほど小幡委員がご指摘されたどの部分を主に目指しているのかということについて、前回もそういう議論がありまして、田村政務官も、そこはなかなか切っても切れない論点が併存しておるのだという言い方をしたと思いますが、そこで、この間政府も成長戦略をつくりましたが、そこでもなかなか1つ2つの特出しというのは難しいんです。なので、先ほどの小幡委員が言ったところの、我々は、いろんな観点がありますが一番プライオリティーをつけているのはこれとこれです、ここを目指していますという形の一つの目指し方での記述は若干難しいかなとは思いますけれども、できるかどうかはちょっと検討してみたいと思います。その上で、中立という言葉は我々もここの中で、何か物事をネガティブに引っ張る意味での単語として議論していたつもりは全くなくて、まさに租税用語の一つとして、ゆがみを与えないという意味での中立という意味で理解して議論していたと思うので、そこはそういう理解でまとめていけばいいのかなとは思っていますが、もしそれをそういったのとは違う意味でとらえる人が外にいるのでというご認識を、もし委員の方々が大多数共有されるのであれば、それは何か表現の仕方としては考えねばいかんのかなとは思いますけれども。

○神崎政策課長

和泉委員。

○和泉委員

いいですか。私、一番素人に近い立場で、これをどう受け止めるかということで少しだけ申し上げると、金融市場の活性化という言い方自体もまだあいまいだというご指摘も武田さんからありましたけれども、とりあえず金融市場を活性化するということではみんな合意をしている雰囲気はあったと思うんです。だから効率的という言葉でいいと思います。また、中立という言葉は、金融商品の間でゆがみを生じさせないという意味で、少なくとも私は使っていましたので、そこのところだけはっきり書き分けると、そのような誤解が減るのかなと思いましたが、いかがでしょうか。

○神崎政策課長

森信委員。

○森信委員

私の理解では、金融所得一体課税について皆さんが共有しているフレームは、武田委員がおっしゃった1,400兆の金融資産があって、それを効率的に運用して、個人は豊かな老後を送るために、企業は多様な形で資金調達ができ、そういうことを通じて日本国経済が発展していくというような、そういうようなものがあった感じがします。金融市場の活性化、市場対策という観点はあまり入れたくないなという考え方が一体化の議論にはあったと思うんです。そうはいっても底が抜けるような証券市場になってきたから、そのために金融一体化とは異なる観点から軽減税率、100万円まで非課税、といった税制が入ってきたわけで、私は金融市場対策というのは、研究会の目的から外れているとは思わないけれども、プライオリティーは2番目ではないかという感じがしています。

○神崎政策課長

湊委員。

○湊委員

今、中立性という議論が出ていますが、私として実務的なところから申し上げると、今むしろ今の所得税の金融所得の税制が中立的でないと。いわゆる各所得によって、その選択によって損失が切り捨てられてしまったり、ある一方で損失が繰り越せたりということがむしろここで言っているような投資の選択にゆがみを与えると同時に、むしろ非中立的というかリスクがあるというところをやっぱり是正する必要があるという意味では、いわゆる事業所得なり、そういう所得の中、通常の事業をしているのであれば、その中には税制は中立であるべきで、むしろそういういろいろな仕掛けとかいろいろなことをやっている中で、税制があまり関与しない。逆に言うと今の金融所得、いわゆる各金融商品に対してかなり税制が関与しているという形で、そこをやっぱりとっていかないといけないという意味での私としては中立、それはもっとやはりメッセージとして込めるのであれば、成長戦略という中で、成長市場にお金が入っていく形で効率性まで目指せればいいのかなと、こういう形で現状認識からすると、むしろ今のことを変えていくことが中立性を確保する、今、中立性が確保されていないというような認識を持っています。

○神崎政策課長

小幡委員。

○小幡委員

ちょっとこの中立性と効率性というかの議論をするべきか、するべきでないかという論点なんですけれども、どういうことかというと、島本さんが先ほどちょっと触れられたように、この紙をどう出すかという紙の位置づけということをもう一度ここではっきりさせないといけない、はっきりできないのかもしれないんですけれども。なぜかというと、例えば次があると、大塚副大臣に、あるいは大塚副大臣のもとでいろんな議論をするメンバーにこういう論点が出ましたということを上げるだけであれば、今みたいな議論があったと、効率性というのをもっと重視すべきだ、中立性というのはちょっと後ろ向きだからどうなのという議論もあったり、中立性はこうだったという議論を両論を併記すればいいわけですし、ビジョンについても、こういうビジョンの意見が多かったけれども、別の意見もあったと両論併記を論でわっと並べればいいわけですけれども、ただ、そうは言っても同時に外にも出すというか一般のメディアにも乗って、こういう議論が今、政府の中で行われているということを重視する、そこが出てしまうということを重視するのであれば、ある程度何か方向性をここで、ある程度のコンセンサスが得られたところで、基本的に効率性という言葉を中心に書いたほうがいいねとか、そういうふうにまとめなきゃいけなくなると思うんです。だから、紙の位置づけをもうちょっとはっきりさせないと、今の議論が永遠に続いちゃうというか、というところがあると思うので、なかなか田村政務官もいない中で、こうですというのもあれかもしれませんが、基本的には前者で考えればいいんですかね。

○河内金融税制室長

大塚副大臣に研究会でこういう議論をしましたよというふうに説明するペーパーになることは間違いなくて、ただそのときに、読んでおいてくださいと言ってぱっと渡すというのはあまり考えづらいですが、というものからもうみっちり時間をとって、こういう議論もありましてとみっちり説明をするパターンから、小幡委員もご承知のとおり、いろんなパターンがあるわけですよね。そこはスケジュールその他のアベイラビリティーの問題であるとは思うんですが、大塚副大臣向けのペーパーになることは、これは間違いないです。対外的に公表し、プレスで記者発表し、という形になるかについては、これからご相談する事項ではあります。

○神崎政策課長

ちょっと補足しますけれども、今の小幡委員のご質問でいうと、紙の性格としては前者のほうというか、方向性を出すというよりはいろいろ出たご意見を要約する形にはなりますけれども、なるべく忠実にここに落としていくと。今後、税制調査会、副大臣のもとで行われるときには、さらにその中でより方向性を絞っていくような議論が行われることになると思いますので、そのための一つの議論のたたき台ということを考えてこういう紙を今、取りまとめているところでございます。先ほど小幡委員の言われた金融庁として金融市場をどうするかというビジョンというものがないとなかなか議論できないというお話があったかと思うんですけれども、そこはどちらかというと我々が何かビジョンを示して、そのための税制としてどういうものがいいかというご議論というよりは、もう金融市場についても皆さんいろいろご意見をお持ちだと思いますので、そこら辺も必ずしも何か一つの方向性をそもそも前提として出すというよりは、いろいろなご意見のある中で例えばこういうところを重視していくとこういう税制が考えられるといいますか、こういう税制が適当ではないかとか、もう本当にいろいろなご意見、我々がいろいろ政策についてまた検討を進めていく上で、アドバイスとしてご参考にさせて頂くようなという意味で、我々が抜け落ちているような視点というのもあると思いますので、そういうところを皆さん、いろいろと豊かなバックグラウンドをお持ちの方でございますので、そういうことでご意見を頂ければありがたいと思います。論点整理についても、我々の目でいろいろ要約をしてみましたけれども、ちょっとやっぱりニュアンスが違うんじゃないかとか、そういうところをご指摘頂けると、また我々もそれをもとに次回までにもっとブラッシュアップしていきたいと思います。

○小幡委員

大変よくわかります。それで、ということで一点、私の意見として、そういうスタンスが決まらないと税制も決まらないよという意見があったということを明記して頂きたいというふうに思います。

○神崎政策課長

太田委員。

○太田委員

顕教と密教みたいな世界の話もちょっとあると思っておりまして、法律家の世界でいうと、金融商品界における課税の中立性という言葉は、多分そういう言葉が入っていることによって法律家として了解できる内容の話もあるので、何ていいますか、大塚副大臣とかに上げる用、ないし金融税制調査会のほうに上げる用の論点整理と対外公表するというか、密教の世界のものと顕教の世界のものと少し分けるというか、そういう発想ももしかしたらあるのかもしれないなと思いました点が1点と、あともう一つは、大きく分けて金融商品間における課税の中立性という考え、それを重視すべきだという考え方と、私は若干どちらかというと税制政策誘導的に今、1,400兆円の金融資産が貯蓄のほうに偏在しているという状況を踏まえて、中長期的な意味では、金融商品間における課税の中立性の確保って大事だと思うんですけれども、短期的には多少政策誘導的な側面もあっておかしくないのではないかというふうにむしろ思っているところでございます。それをペーパーの中にどう落としていくかというのは、かつての審議会的なペーパーだと、どういうワーディングを使えばいいのかというところで妥協の産物みたいなのもあったりするのかもしれませんけれども、投資の選択にゆがみを与えないというと、ゆがみを与えないのはそうだよねと思うわけですが、ゆがみを与えるという言葉と特定の金融商品について、ある程度政策誘導的にそれについて典型的に、この後出てくるかもしれませんけれども軽減税率の話とか、そういうものがあるのであれば、ゆがみを与えないというとあれですけれども、政策誘導するんだというと何となく肯定的なイメージを持ったりするというところもあると思うので、そのあたりは最終的には事務局のほうで対外的な打ち出しの仕方を含めて決めていただければなとは思っておりますけれども、意見としては私としては、金融商品間における課税の中立性、中長期には大事だけれども、短期的にはある程度政策誘導的なものの手段として税制を使うことは有り得べしではないかというふうに私は思っておりますので、今の取りまとめの仕方で私、特に異存ございませんけれども、それを踏まえて取りまとめて頂ければと思っております。

○神崎政策課長

吉井委員、お願いします。

○吉井委員

総論の要望ですけれども、まず政策面からの意見のところは「税制を通じて金融市場を活性化する」という書き方がしてあって、制度面のほうでは「個人が対象となる証券税制は」という書き方がしてあるので、ここは何か整合性がとれていないような感じがいたします。金融市場という言い方をすると、例えば証券会社とかですと債券を念頭に置いてしまうようなところがあるかと思いますので、これは「金融資本市場」とか「金融証券市場」とか、そういった表現にしたほうがエクイティーといった資本性の商品も含んでいるというイメージがわくのかなと思います。

それから制度面からですが、ここは「証券税制は」という言い方をすると、何か後ろで議論している10%税率のことをここで議論しているかのようにとらえられかねないし、これはおそらく金融商品全般で中立性がとれるという意味合いかと思いますので、そこは何か用語を工夫されたほうがいいんじゃないかと思います。

中立といった場合も表面的な税率が同じということと、あと後ろのほうで議論されている二重課税を調整した上での実質的な中立という、そういう2つのニュアンスがあるのかなと思います。

実務面からの意見では、特定口座を活用することで簡素な制度にすべきという記述がありますが、これはそのとおりかと思いますが、単に簡素というだけじゃなくて、こういう特定口座を活用して名寄せすることで課税漏れが少なくなるという面もあるかと思いますので、課税漏れもなくて簡素な税制というような表現をしたほうがいいのかなと思いました。

以上でございます。

○神崎政策課長

土居委員、お願いします。

○土居委員

先ほど来の議論ですけれども、島本委員のおっしゃった意味で言えば、制度面から意見の1つ目の丸のところで書いてある中立というのは、これはシャウプ勧告で言っていたところの公平中立、簡素の中立という意味なので、森信委員がおっしゃったように効率と読みかえることは可能な意味の中立だろうと思います。

同じ制度面からの意見の3つ目の中立性は、これは湊委員とか太田委員もおっしゃったように、金融商品間の中立性という話なので、そこはそういう文言をつけ加えるというところで対応すれば、中立という言葉が1個になり、その1個は別にそれほどマーケットにネガティブな印象を与えるものにはならないんじゃないかなという印象を私は、私はマーケットサイドにはおりませんけれども、そういうところで、そんなに変な妥協なく語義に正確にできるんじゃないかという印象を持ちました。

それから、あと今の3番目のポツなんですけれども、恐らくここは意見が違っているということなら2つに書き分けてもいいのかなと思うのは、多分この書きぶりは、私の意見を拾って頂いたような書きぶりになっているのかなと。つまり、私は湊委員がおっしゃったように、今の税制は中立的でないと、金融商品間で有利不利が出るような税制になっているので、まずとりあえず最初に非中立性を改めるということがあってよくて、それの次にさらに、これ一気にやってもいいんですけれども、仮にインセンティブを持たせる政策的な税制というところに一気にいってもいいんですけれども、仮にそれがとれなかったらゼロ回答になっちゃうんじゃもったいないから、まずは中立性というところが最低限のターゲットなんじゃないかなということで、中立性を確保した上でという言い方を言っているんですが、先ほどの太田委員の話だと、長期と短期という考え方を示されたということで、そこはひょっとすると私の意見とは同じ意見じゃないかもしれないと。同じ中立性とインセンティブという言葉は使っているんだけれども、ひょっとしたら違う意味なのかもしれないということだとすると、意見が2つあるというふうになるのか、そこは集約して統合するということなのかというのはご検討頂ければと思います。

○神崎政策課長

森信委員。

○森信委員

シンプルに考えると、金融といった場合、運用する個人と、それから金融市場を通じて必要な資金を調達する側、発行体と、それから仲介者と、最後に国家がいるわけですね。国家は税収という形で関与しているのですが、結局個人も栄え、資金を調達して必要な設備投資をして付加価値をつける法人も栄え、金融市場が結果として栄え、税収も上がる。だれが考えても、これ以外にないんじゃないんですか。だから、そういうことを報告書の一番最初に書くというのは、必要なことで、そういうコンセプトに反対する人は私はいないと思います。

○神崎政策課長

いろいろご議論も尽きないと思いますけれども、そろそろ総論のほうから各論のほうに移らせて頂きたいと思います。

では、各論のほう、まず第一番目、証券税制についてということでまとめた部分がございますが、これについてご意見を頂ければと思います。

○土居委員

すみません、コントラバーシャルなことを申し上げようと思いますが、2ページ目の最初のポツは多分、私の発言を拾って頂いたのではないかと思うんですが、1ページ目の下段3つのポツが、どちらかというと軽減税制肯定の意見であって、否定的な意見がどっちかというと2ページ目の最初のポツと3つ目のポツぐらいしかないというのは、何となく数からするとちょっと微妙にアンバランスなんじゃないのかなという気もしないでもないので、軽減税率を維持するよりもというふうに1つ目のポツで書いてあるのは、むしろもう少し軽減税率をやめてというぐらいに私は申し上げたと。つまり、20%税率で税引き後期待収益率の分散が小さくなるという効果が損益通算によって得られるので、軽減税率をやめて損益通算を拡大するということによってリスクマネーが供給されるようになるだろうという、そういう趣旨ですので、もし私の意見を拾って頂いたということでこれがあるとすれば、別に反対意見がもう一個ポツをつくれと言うつもりはないので、もう少し強目のトーンで書いて頂いたほうがいい。

○神崎政策課長

太田委員。

○太田委員

ちょっと軽減税率のところは置いておいて、ここにひっかけて追加的にこういうことを入れて頂ければと思っているんですが、2ページ目の配当の二重課税調整のところで株の調達と負債調達の間でゆがみを生じさせる税制は避けるべきと。これはデット・エクイティーの間でゆがみを生じさせないようにしたほうがいいと、こういうお話だと思うんですけれども、いろいろなところでイスラム金融の問題が出ていて、イスラム金融の場合、ご案内のとおり、イスラム債については収益分配金のこれをどう扱うのかという問題があって、実質的には利子なので利子同様に扱ってほしいという声も金融界からいろいろ聞くとは思うんですが、これはある意味では、金融所得一体課税が実現すれば、多分そういうことはあまり議論しなくても全部イコールフッティングになるということかもしれませんし、そこまですぐにいかないということであれば、短期的にはイスラム債について収益分配金を利子として扱うべきという話になるのかもしれませんし、どういう形で書いたほうがいいのかよくわからないのですが、もし追加で入れて頂けるのであれば、そういう意見もあったということをどこかで入れて頂けるとありがたいと思っております。

以上です。

○森信委員

コメントですが、3ページ目に、黒丸の3つ目ですか、「損益通算の実施と軽減税率の維持は二者択一ではない。損益通算の拡大は軽減税率を維持したままでも進めるべき」となっていますが、税率が違う場合にどうやって一体課税を進めるのでしょうか。どなたかおっしゃった方に教えてほしいなということが1点と、もう一つは総合課税という言葉が出ているので、そうであれば、分離して課税するという分離課税のほうも言葉としてあったほうがいいと思います。総合課税だけが何か突出して出てきているような感じがするので。

以上です。

○河内金融税制室長

今のところの、前回だったと思いますけれども、軽減税率を20%に戻して一律化することは損益通算の前提条件というか必須条件であるのかないのかという、そういった観点からのプレゼンがあったと認識しておりまして、ここにつきましては、それは前提条件なのではないかというプレゼンの後の大崎委員のプレゼンの中で、そこについて若干違うスタンスを表明されたのかなというふうに当方は理解しまして、大崎委員のご発言をベースにしてここの部分は書いておるところであります。

○神崎政策課長

大崎委員。

○大崎委員

私が申し上げたかったのは、現在利子所得または配当所得とされていない商品についてです。つまり、雑所得等の商品について性質をよく見直していった場合に、軽減税率の対象にも入るようなものもあり得るかもしれないという可能性も含めて検討したりしますと、必ずしも10%が、今のいわゆるエクイティー関連に、今、定義されているものに限られるのかどうかという論点も出てくると思うということを申し上げたかったんです。ですから、今の株式及び株式投信というのを絶対視しなきゃいけない理由は何かあるのかということです、ちょっと言い方を変えますと。銀行預金の利子なんかはともかくとして、雑所得に分類されている商品を視野に入れた場合です。

○小幡委員

それを具体的には。

○大崎委員

不動産関連商品とかデリバティブとかです。

○小幡委員

不動産関連商品、リートじゃなくて。

○大崎委員

リートじゃなくて、例えば不動産特定共同事業とか、ありますよね。雑所得に分類されているやつです。いわゆる小口化商品と言われている。

○河内金融税制室長

ちょっと表現ぶりはすり合わさせて頂きます。

○神崎政策課長

吉村委員。

○吉村委員

その点、私は第3回目ですか、おりませんでしたけれども、二重課税の調整の方法として、例えば半額課税のようなものを導入すれば、税率は20%でも実効税率としては10%になって、ロスが出たとしても半分だけ損益通算というような議論があったからこういったことなのかなというふうに私は読んだんですが。

○森信委員

税率の調整じゃなく、課税所得を調整することによって、ということですね。利子所得も半分の税負担になってしまうという問題が生じる。

○吉村委員

それとあそこは余談で2ページ目の上から2つ目です、中所得者層にとっては20%の税率は重いのではないかという議論があって、これは政策面のほうに割り振られてはいるんですけれども、これは果たして主張として政策的な主張なのかなというのがちょっと違和感を覚えまして、20%の税率設定自体がおかしいんではないかと、そもそもあるべき姿としては、その資産を保有している納税者層が大体どのあたりのブラケットにいるかということを考えながら設定すべきだというような議論だとしてとらえれば、政策というよりは制度面のほうがなじむのかなという気もしたんです。私、これ、そもそも発言のときにいなかったかもしれませんので、どういった趣旨だったかわからないんですけれども、ちょっと読んだときに、これ政策なのかなとちょっと違和感を覚えたというところです。

○神崎政策課長

島本委員。

○島本委員

ちょっと軽減税率に戻ってしまいますが、単純にマーケット関係者で注目している人がいて、私も皆さんのお話をお伺いして、軽減税率よりも損益通算のほうが大事だというのはよくわかったつもりです。ここの2ポチのところで書いてある「本則税率のもと損益通算を進めていくことを前提とすると」ということの意味なんですけれども、これは20%に戻すとという意味ですか。そうですか。だったら、これもし私が言ったんであれば、私が言いたかったのはそういうことではなくて、足元の市場動向を勘案すると、証券税制全体の方向性が明確でない中で拙速で上げるのはいかがなものかという、こういう意味で言ったのであって、特定の数字に上げることがよくないと言ったつもりではないので、ちょっとこういう書き方をしちゃうと、何かとにかく上げちゃいかんという短絡的な表現にも見えかねないなかと思ったので、もし私の発言であったのであれば…。

○大崎委員

実は私はこういうことを言ったんです、まさに。

○島本委員

そうか、じゃ、それで。

○大崎委員

その趣旨をちょっともう一回申し上げるとすれば、私も前から申し上げているように、軽減税率よりも損益通算範囲の拡大のほうが重要であるということについて、全く異論はないんです。ただ、順番として軽減税率をとにかくやめると。それから損益通算範囲を拡大するとやっていると、そこにギャップが出るわけですよね。これが非常に重大であるということを申し上げているわけで、損益通算範囲が莫大に、来年、再来年でもいいんですけれども、拡大されると同時に20%に復帰するというのであれば、それを問題視しているわけでは全くないんですけれども。そこは議論が本当におかしくなっていて、軽減税率を批判される方々は、株ばっかり優遇しておかしいとだけおっしゃるんですが、金融所得は一体化するんじゃないかなんておっしゃるんですが、じゃ一体何年から定期預金は株の損失と通算できるんですかといったら、大体答えはないんですよね。あるいはデリバティブはどうなるんですかと、FXはどうなるんですかというときに、それらを全部一遍にやらないといけないということを申し上げているつもりなんです。

○土居委員

私も大崎委員と全く同意見で、そこは、少なくとも軽減税率だけ先にやめて、損益通算はしないというせつながあるということは私もそれは是認できないということは間違いないです。ただ、軽減税率を維持して損益通算だけ先に拡大するというのも、これまたちょっと問題があるなという部分は思っているというのは2ページ目のさっきのポツということです。だから、同時にやるべきだと。上げるんだったら、せめて損益通算範囲はきちんと拡大して頂かないと困りますよというぐらいの何て言うか、刺し違えるというのは言い方が悪いけれども、それぐらいの覚悟で損益通算を拡大をやれという、そういう極端に言えば。そういう意味で言うと、ちょっともし可能ならば、意見としてつけ加えて頂きたいところは、先ほどのちょっと先にいってしまうのかもしれませんけれども、金融所得一体課税の損益通算の範囲拡大についてというところになっちゃうのかもしれませんけれども、場所が、そこが適当なのかもしれませんけれども、軽減税率を維持したまま損益通算を拡大しても、損益通算による分散の低下ないしは税引き後期待収益率の分散の縮小はあまり期待できないということは、つまり税率が低い分だけ、それだけ分散は大きいまま残っちゃうという、そういうことは少し付記して頂けると私の意図が伝わるのかなと思います。

○神崎政策課長

ほかにご発言はございますでしょうか。湊委員。

○湊委員

軽減税率の話なんですけれども、大崎委員のほうからも2回目のときですか、そもそも軽減税率というのは軽減しているというわけではなくて、時代を追っていくと、まず非課税だったのが5%か5.25%譲渡所得とみなしてそれの20%というところで源泉分離課税があって、今回10%が入っているという形できていますので、そういった意味でいくと軽減税率自体が先ほど来出ているようなマーケットに対するメッセージになっているのは間違いないと思うんです。ですので、しかも今までの改正の経緯を見ると、2回延長していると。直前の改正の仕方も一たん決まったものがひっくり返るという形になって、これ自体がマーケットに対しても非常に影響を与えていますので、私が実務で見ても、今回はきちんとやらないといけないなというふうに感じていますし、その辺は多分一致している部分だと思うので、何らかの政策的にメッセージを出すかどうかは別として、きちんとした方向性というのは今回議論したい部分ですし、そのためにこの会があるのかなと思っているので、上げる上げないというのではなくて、そもそも上場株式の証券税制というものが今後どういう歴史的に今までの改正の中から見て、こう進むという中でのメッセージというのは何らか出さないといけないタイミングなのかなというふうには思っています。

○神崎政策課長

森信委員。

○森信委員

今の軽減税率の点ですが、私の個人的な感想を申し上げます。私は証券税制だけでなく、税制全体を考えているのですが、格差・貧困問題が社会問題化する中で、所得税の累進機能の強化ということは総理の所信表明演説にも書いてあるし、民主党政権の一つの大きな柱ですね。閣議決定されている去年の平成22年度税制改正大綱に、優遇税制は23年末をもって廃止するというふうに、書いてあるわけです。そういうようなことも踏まえる必要があるのではないかと。つまり、確かに金融の問題はすごく重要だと思いますけれども、一方で格差貧困社会とかの問題にどう対処していくかという話があって、所得税全体の中で考えていく必要がある。この研究会では、そこまでスコープを広げるのがいいのかどうかという問題があると思いますけれども、そういうような問題も認識しておく必要はあると思います。大きな税制全体としての流れの中にこの金融税制の問題があって、軽減税率を廃止せざるを得ないのであれば、一体化を進めていく、こういう考え方ではないかと思います。

○神崎政策課長

吉村委員。

○吉村委員

瑣末なことなんですが、3ページの数えて2つ目の黒丸で、「諸外国においては、リスク資産の税率を低く設定することでリスクマネーの供給を促している」というのは具体的にどの国のどの政党のことなんでしょうかというのが気になったのですけれども。

○吉井委員

多分私が言ったのではないかと思いますが、これは例えば典型的なのはアメリカの税率などを指しています。要するにリスク資産の税率を通常の税率で課税される預貯金とかよりも低目に設定しているという国が従来多かったという趣旨で申し上げています。後段で4つのところで「金融所得一体課税が軽減税率の代替手段になるかどうか疑問」とありますが、疑問とまで私は言ったつもりはございませんが、損益通算の範囲を拡大して税率を上げることによる効果ははっきり検証はされていないのではないかという程度の趣旨で申し上げております。おそらく検証されていないから、今ある軽減税率のほうがいいというのが証券業者サイドの考えかなという趣旨で申し上げた次第でございます。

○森信委員

低くというのは何に比べて低くということですか。

○吉井委員

例えば利子などの税率です。

○森信委員

総合課税のね。

○吉井委員

ですから理論的には損益通算を拡大して税率はむしろ高く上げたほうがリスク資産への投資は増えるということですけれども、ただ、外国を見ると必ずしもそういう制度になってきていなかったという実態も考える必要があるのではないかということで述べた次第でございます。

○河内金融税制室長

ここも表現を若干またすり合わさせて頂きたいと思います。

○森信委員

租税回避への配慮・対応が必要になるという言葉をどこかで入れておいたほうがいいのではないかと私は思います。人為的な損失をつくるというふうなことで、租税回避が可能ですから。

○神崎政策課長

よろしいですか。もし、ほかにご意見なければ、次の金融所得一体課税のほう、少しもうご意見も出ていましたが、こちらのほう、2ページから5ページの部分、ちょっと長いですけれども、これについてご意見を頂ければと思います。

○吉本委員

後のほうになって、先ほど意見は出ていないんだけれども、項目として立てた投資信託の税制ということが書かれていて、投資信託もわざわざ書いてもいいのかもしれないんですが、個人的には投資信託の話は別に株のと一緒でいいんじゃないかと。むしろここでこういう話をするのであれば、今さらなんか話を広げるのは申しわけないんですが、401Kの話は全然話さなくていいのでしょうかというのが素朴な疑問なんですけれども。

○河内金融税制室長

議論として排除するものでは全くありません。

○吉本委員

すみません、私自身があまりこういうものの税制に詳しくないので、専門家の方からフォローして頂ければありがたいんですが、401Kの実際に実務を担当している方に聞いたときに、税制優遇されているといって、しかもそういうのがありますよと言って宣伝はしているけれども、意外に使いにくいと。もうちょっと優遇してくれてもいいんじゃないのかというようなことをおっしゃる方、これは実際大手の金融機関、証券会社と信託会社のそういったものを教育をやっていらっしゃる方が意見としておっしゃっていたことがあって、私はそうなのかなと、よくわからなくてその後もそのまま突っ込んで聞くことがなかったので、ちょっと申しわけないんですけれども、高齢者の問題も大きいですけれども、やっぱり若者にもっと、若い人、中年とかという場合に、こういう投資をしてほしいという税制の話をしているときに、本来401Kは税制面で非常に有利なので、そこから株式投資にいっぱい回っていいはずだけれども、預貯金にすごくいっていると。そこが非常に大きなこれまでの話の流れからすれば、やっぱり問題だと見るべきではないのかと、そういう点でいうと、具体的な401Kの運用でもなかなか預貯金重視というのから変えてもらえないということも含めて考えると、わざわざ投資信託というものを立てるのであれば、これは軽減税率が適用されているからということでしょうけれども、401Kもある意味税金の部分が少し違うものなので少し何か、要はここでしなくていいんですけれども、401Kのことも考えたほうがいいのではないかというふうに思いました。

○神崎政策課長

島本委員。

○島本委員

私も吉本委員と全く同感です。確かに、いろんな考え方があって、なかなかリスクをとりたくないからとっていないという考え方もあるんでしょうが、年金運用というのはマーケットに対しても極めてインパクトが大きいです。それにもかかわらず、あまり政策的にはいろんな役所にまたがっているためか、極めて1世代、2世代遅れた枠組みになっているので、こういうところでどこかで触れて頂けると良いと思います。例えばその他の政策面のところででもIRAのところも触れてあるので、それ以外にも401Kなんかにも配慮したらどうかというようなことを入れて頂いてもいいのかなというふうに思います。

一方で投資信託も既存の金融商品という意味ではやっぱり大きいですし、ここの差のところで、これはもっと多分詳しい方、ほかにいらっしゃるんでしょうけれども、たしかまだ損益通算の範囲が上場株ぐらいですか、もっと広げる余地があるでしょうから、当然そこはここに入ってしかるべきだと思います。もっと損益通算の幅を広げている方向が必要だというような表現が入っていたほうがいいのかなというふうに思います。

あと、ついでにもう一つ申し上げちゃうと、その上の債券税制のところで、非居住者の非課税化のところは、これはその他に入っているんですね。非居住者債券利子非課税はその他のところに入っているんですね。わかりました。

じゃ以上です。

○神崎政策課長

小幡委員。

○小幡委員

すみません、前後しちゃって、前のところでちょっと言い忘れたんですけれども、2ページ目に軽減税率導入で20%、中所得者層は重いのではないかという意見は、恐らく1回目に私が10%は安過ぎるんじゃないかという意見を踏まえて反対されたと思うので、バランスとしては10%は安過ぎるという意見は、どう見ても少数派のようですけれども、意見はあったということは事実で、論点を載せる載せないは判断をお任せしますが、あったというふうに思います。

○神崎政策課長

太田委員。

○太田委員

4ページ目の損失の繰越控除のところなんですが、2ポツ目のこの政策目標として、「損益通算の拡大よりも繰越控除期間伸張を優先すべき」という私の意見を書いて頂いているんだと思いますけれども、「伸張」のチョウは「長」なのかなというくだらないあれが、「張」でいいのかよくわからないんですけれども、「伸ばす」というあれなので、そういうくだらないのが1つと、あともう一つ、これ私、自分でしゃべったような気になっていて、しゃべっていないのかもしれませんけれども、次の5ページ目の実務面からの意見というところで「繰越控除期間伸長については、証拠書類の保存期間を長くしなければならないことも考慮しつつ」と、こういう意見がよくあって、恐らく法人税の繰越欠損金の控除期間が7年になっているのも、重加算税の更正期限と、それと合わさっているんだと思うんですけれども、もしできれば、個人の損失の繰越控除の場合には、必ずしも何て言いますか、法人税における重加算税制の更正期間とかとそろえる必要は本来ない。要するに損失があるということを納税者側のほうで立証できる証拠資料があれば、繰越控除を認めてしかるべきなので、その意味で必ずしも、今そもそも3年で、これを延ばすときに7年という意見がよく出てきたりして、7年は法人税のほうの繰越欠損期間と合わせるということなんだと思いますけれども、必ずしも個人の金融商品についての繰越控除については、7年に縛られる本質的な理由はないはずなので、ほかのところで書いて頂いていますけれども、例えば10年とかもあり得べしなのではないかと思っておるわけですが、ちょっとそこの重加の更正期限と論理的にはリンクしないはずなので、分けて考えることもできるというような趣旨をどこかで入れて頂ければありがたいと存じております。

○神崎政策課長

吉井委員。

○吉井委員

すみません、前のところで1つ言い忘れたのですが、2ページ目の配当二重課税の調整のところで、配当の課税標準を2分の1とする調整方法について2つ書かれていますが、もう一つのメリットとしては、税収減にはならないということが挙げられます。法人段階で調整するほうが確かに制度としてはすっきりするのですが、例えば配当軽課ですと、昔みたいに10%ぐらい差を設けるとすると、やはり1兆円とかそこらの財源は別途必要になってくると思うのですが、2分の1課税であれば、そういう財源の手当ては別途要らないというメリットがあるかと思います。しかも、調整しているということ事実が個人投資家サイドからよくわかります。それから、理論がないというふうに書いてありますが、なぜ2分の1なのかというところは、なかなか理論的な説明は難しいのかなと思いますが。調整するということ自体は二重課税の調整だという意味では理論はあるのかなと思います。

それから、損益通算のところですが、これは繰越控除については記述がありますが、例えば繰り戻すとか、そういったことは議論の余地はないのかどうかというのが一つ疑問としてあります。それから、かなり技術的な話ですが、今、上場廃止になった株式の損益通算は特定口座の中で管理していて、なおかつ発行会社が上場廃止後も保管振替機構で管理していないといけないということが条件になっていまして、そうすると実質的には損益通算できない会社というのはかなり出てくるのではないかと思いますので、そこは非常に技術的な話ではございますけれども、見直して頂く必要があるのかなというふうに思います。

○神崎政策課長

太田委員。

○太田委員

今の吉井委員の繰り戻しについては、私も一応意見の中で触れてはいたんですが、ここの論点整理まで入れる重要性があるのかどうかはよくわからないと個人的には思っておりまして、諸外国で金融庁さんがまとめられた資料を見ますと、損失については繰越控除は書かれているんですが、繰り戻しは特に書かれていないので、恐らくないということなのかなというふうに理解はして、あと税収との関係があるので、優先順位がそう高いわけではないだろうなとは思うんですけれども、諸外国でもそういうものが、もし仮にあって、ということであれば繰り戻しということも検討課題には、実際それをやるかどうかはともかくとして、今の法人税のように1年とか期間を短く限った上で繰り戻しということも全然ないわけではないだろうなというふうには思います。

○今井金融税制室補佐

すみません、森信委員に少し教えて頂きたいことがあります、先ほど租税回避という話が少し出ましたが、やはり金融所得の中で損益通算を広げていくといっても、その中での租税回避というものも考えないと、なかなか当局としては認めてくれないというのが事実でございます。今、上場株式のところも配当と損益通算を認めてもらっていますけれども、実は上場株式だったら全部認めてもらっているわけではなく、相対取引というのは禁止されていて、証券会社等を通じた市場取引だったらいいけれども、個々の人間でやる分については、これはいろんな価格をつけられてしまうということで禁止されていると思います。今までの議論の中では、かなり金融所得が広く大きく通算したらいいということですが、一方でそういう租税回避のところがどうしても起こる可能性が出てくるので、そこは一体どういうふうな工夫を考えればいいのかということを教えて頂ければと思います。

○森信委員

それは難しい問題です。金融所得の損益通算の範囲が拡大していけば、プラスの金融所得である利子所得・配当所得を人為的に少なくしていくために、株式譲渡損失を実現させてそれと相殺させることができます。損失のほうは自分で任意に実現させることができる、情報の非対称性があるので、投資家は課税庁より圧倒的に有利な立場にあるので、何らかの損益通算の制限をしなければいけないというのが諸外国の例でもあるし、課税理論でもあります。株式譲渡損失は、株式譲渡益の中でしか相殺できないとか、勤労所得との相殺は一定の範囲で制限するとか、そういった形で租税回避を閉じ込めていると思います。また、配当なども、閉鎖会社あるいは同族会社とか、そういったところのものは、事業所得なのか金融所得なのかわからないということもありますので、それはやはり何らかの対応の制限を設けることは必要になるでしょう。

○土居委員

配当二重課税のところなんですけれども、もちろん私も配当二重課税は極力なくすべきであると、そういうゆがみはできるだけ小さくするべきだと思っているのですが、これは私も日経新聞の経済教室に去年書いた話ですが、学説はいろいろあるんですけれども、わざわざ二重課税されることがわかっているのに配当している会社がある一方で、配当することと同等の経済行為であるはずの自社株買いを選ばないで配当していると。だけど、自社株買いには別にそういう問題はないというパズルが実際はあるわけで、いろいろ理由はあるんですけれども、そういうことを考えると、課税標準の2分の1にするということまでして、わざわざ調整する必要があるのかどうかというのは怪しいという、そういう問題は論理的にはあるんじゃないのかなという意味では、理論がないと書いてあるところは私が言ったことではあるんですけれども、存置しておいて頂きたいというか、やっぱり自社株買いがあるので自社株買いができるわけです、本当はやれば。だけど、それでもいろんな理由があって配当するということで、結局そこで二重課税されているんですけれども、二重課税されるということをわかってやっているわけです。それは何だというと、もちろん税制のゆがみの問題はあるから、それは解消してもらいたいとは思うけれども、それを本当にみずからでもってやめたいというんだったら、ある程度制約はあるかもしれないけれども、自社株買いをして株主に返せばいいという、そういうルートもあるので、そこは配当の二重課税を回避するという方法があるので、そこまでして配当の課税標準を変えるという必要はないんじゃないかなと思います。

○神崎政策課長

小幡委員。

○小幡委員

今の意見が載るんだったら、強く反論として載せて頂きたいんですけれども、やっぱり投資家が合理的であれ、非合理であれ、伝統的な意味で合理的、非合理であれ、とりわけ個人投資家にとっては配当を現金でもらうのと、自社株買いで株価が上がるのと、全く異なったとらえ方をする以上、それがおかしいというのは経済理論上だけの問題であって、とりわけ個人投資家の立場からすると、それは関係のない話ですので、配当した場合、二重課税が生じているという現状であれば、それは解消して頂きたいというふうに思います。

○土居委員

それはもちろん解消すべきだというのはそうなんですけれども、解消の仕方として、私は法人税のほうが問題であって、配当の所得課税標準をしかも2分の1という、なぜ2分の1かは必ずしも明確な根拠がない形で、とにかくいいや、半分だという形でやっていいのかという問題があるという。

○小幡委員

ですから、自社株買いという選択肢があるからという議論が載るのであれば、個人の投資家にとっては自社株買いと配当するという行為は、全く異なるものとして受け止められるので、それへの配慮が必要ということは入れて頂きたいと思います。

○河内金融税制室長

2ページ目の要は二重課税調整についての4つ目のポツと5つ目のポツの話だと思うんですが、片っ方のポツでは2分の1とする二重課税調整方法が考えられるというのを載せ、それとバランスをとる形で、2分の1とする二重課税方法には理論がないというのをパラレルで載せておるわけですが、5つ目のほうのポツが、もし二重課税、吉井委員のご指摘は、あるいは土居委員のご指摘は二重課税調整というそのもの自体に意味も理論もないという意味ではなくて、2分の1というそこには理論がないだろうと、そういう趣旨だと認識しますので、そうすると若干表現ぶりを、2分の1には理論がない的に読めるように…。

○土居委員

それとともに、本来自社株買いを選べるのに選んでいないというところがあるのに、つまりわざわざみずから不利なほうを選択している企業の行動、つまり自社株買いと配当両方できるんだけれども、みずから進んで配当のほうで株主に還元しようとして、要は二重課税のわなにはまっちゃっているわけですよね。だから、そういうことになっているのに、それでもやっぱり救済せよということまでやる根拠もないというのがダブルでかかっちゃっていますけれども…。

○河内金融税制室長

ダブルでかかっているのであれば、恐らく原文の2分の1と二重課税調整両方に理論がないか書かれる。こっちのほうがまだ…。

○土居委員

だから、そういうふうにして頂きたいと。

○河内金融税制室長

わかります。なので、4つ目のポツと、5つ目のポツと、相対立する2つをパラレルに載せるという、この現行の形でお願いできればなという気はします。

○神崎政策課長

吉井委員。

○吉井委員

今、自社株買いだと二重課税が調整されないとするのは、市場買い付けの場合の話でしょうか。公開買い付けであれば、みなし配当ということで、そこは二重課税の調整は可能です。あと、自社株買いじゃなくて配当を選ぶというのは、例えば自社株買いをしようと思うと、インサイダー規制にひっかかるかどうかというところの調整であったり、売買の手数料がかかるとか、そういったところが多少影響があるのかなという感じがいたします。

○土居委員

もちろんよく存じています。それで学説もいっぱいあるということは私は経済教室で書いてありますから、それはよく読んで存じているんですが、それがあるということを踏まえると、なぜわざわざそこまで2分の1のという、そういう意味です。

○神崎政策課長

太田委員。

○太田委員

1点目は今、吉井委員がまさにおっしゃって頂いたことと同じことを申し上げようと思ったのであれなんですが、もう一つ、2ページ目の配当の二重課税調整については最後のところの法人間における受取配当益金不算入の現状よりの拡大というのを入れて頂いているんですが、これ、このままの形でもいいような気はしますけれども、私の趣旨は、なかなか配当金の二重課税調整というのはいろいろ今、土居先生もおっしゃったとおり、いろいろ議論が難しいところだと承知しておりますので、なかなかこれ、一気に配当の二重課税調整ってできるのかなという疑問があるところ、もしそれが一足飛びにできないんだとすると、とりあえずやっぱり法人間の受取配当のところ、これ、ある意味でここにかかると三重課税になるといいますか、そういうところがあるので、一足飛びに配当二重課税調整ができないんだとすると、とりあえずこういうような形で法人間の受取配当の益金不算入は拡大してもいいのではないかと、そういう趣旨で申し上げておりますので、それをここの中に反映して頂くかどうかは別として、私としてはそういう趣旨で申し上げたものでございます。

○神崎政策課長

森信委員。

○森信委員

5ページのその他のところの一番最初の政策面からの意見ですが、日本版IRAのことが書いてあります。この制度導入の趣旨として、10%から20%へ税率を引き上げるということのインパクトを軽減するための観点もあってもいいのではないかと思います。その上で1,400兆円の個人金融資産を真剣に活用し抵抗という気持ちが政府にあるのなら、日本版IRAはぜひ実現に向けてイニシアティブを発揮してほしいという気持ちです。

以上です。

○吉村委員

すみません、先ほど太田委員からもご指摘あったところですが、損失の繰り越しの話です。4ページの下から2つ目のところですが、私としては、これは法人税法と比べる必要はなくて、むしろ所得税の場合ですと、やはり個人の所得課税のほうで青色じゃない限りはなかなか繰り越しがかなり制限されていると。青色で帳簿が記録保存されていても3年間しか認められていないというのが前提としてあってのほかの3年ということだと思いますので、そのあたり、どうですかね。何ていうか、帳簿の備えつけに相当するようなものがあれば、もちろん繰り越し、ほかの損失についても広く認めてもいいでしょうし、そっちの所得税法の本法が変わらなくて3年よりも延ばせるかというのはちょっとひっかかりは覚えるんですが、やはり何らかの客観性があれば延ばしていいんだ、それは所得税法の中にも何となくそういう考えがあるんだというのをどこかでそういった趣旨をにじませて頂ければなというふうに思います。

○神崎政策課長

ちょっとお時間のほうもありますので、その他の部分について、ご意見を頂ければと思います。もし、前のほうでも何かございましたら、戻って頂いても結構でございますけれども。

○土居委員

言い忘れました、すみません。4ページの一番最後の行なんですけれども、これ、湊委員の発表にあったように、これは問題を解決すべきだというのはそのとおりなんですが、これだけだとちょっとわかりにくいかもしれないので、住民税の課税所得にも影響するという、「行うと譲渡収入が住民税の課税所得にも影響し」というところを入れて頂くと、さらに言葉が意味が通ずるのではないかと思います。

○神崎政策課長

太田委員。

○太田委員

これは1つはご質問なんでございますが、分類としてはその他の中に入るんだと思いますが、先般日経新聞に株の高速売買のコロケーションの問題が出ておって、日経新聞をそのまま書いてあることを読むと、金融税制室のコメントとして、課税放棄につながるため難しい、どれだけニーズがあるか見極めたいという、立法で手当てするかについてはという趣旨で、そういうコメントが出ているんですが、コロケーションの問題は、私は東証が出したあれで、一応解決をしているんだろうというふうに私個人は理解をしておりまして、東証が出したペーパー以上にコロケーションについて、まだPE課税のリスク等の問題が、もし残存しているんであれば考えて頂いてもいいのかなと思っているんですが、私の理解としては何か日経に書かれてはいるものの、この問題は解決したということでいいのではないかと思っておったんですが、そこはどういうふうにお考えか質問させて頂ければと思います。

○河内金融税制室長

その記事の中にいろいろ金融庁ですとか東証ですとか国税庁とかいろんなプレーヤーが出てくるわけですが、記事を受けて非公式にはいろいろ話をしていますけれども、まだ何らかのスタンスをかためたということではありません。

○神崎政策課長

森信委員。

○森信委員

日本版IRAのところですが、先ほど吉本委員から401Kの話がありましたが、そういう企業年金の拡大していくということ、これは必要ですが、そもそも我が国の企業年金は、縦型の行政管理によって分断されており、なかなか整合性を持って大きくならないという問題があります。また、企業年金は、自分が退職してから企業がおかしくなったというようなリスクもあります。そこで、企業年金よりは個人年金を拡充していくというのがこれからの日本のあり方じゃないかというふうなことを思っています。

○神崎政策課長

吉本委員。

○吉本委員

先生がおっしゃるのはもっともだと思います。おっしゃるとおりだと思います。ただ、一方でもう一つの要素としては、401Kとかで株式投資のほうにあまり回らないというのは、結局教育のシステムが非常にうまくいっていないと。だから、どういうふうにしてリスクのあるものに回せばいいのかというときに、きちんと教えてあげるということができない。特に下がったときにどうするかとか、そういうときの、質問に例えば実際に運用して株式投信とかいっぱい入れて運用が始まった、下がったとかいうときに、どうしたらいいんですかとかいうときに、いや、こっちのほうにしましょうとかというわけにもいかないわけですよね。誘導してどういう商品を勧めるみたいなことができるわけではなくて、やっぱり株式投資の基本的なあり方とか、リスクをどう負うかとかというのを最初にちゃんと教えておいて、対処についてもその原則を教えて自分で判断してもらうということをさせなきゃいけないんですけれども、これが現場の人に聞くと、極めてうまくできていないと。そのためにどうしても預貯金のほうに回るという状況があって、ここの部分はやっぱり同じ問題が起きるのではないかと思います。ですから、私が申し上げた趣旨としては、すみません、3のところは別に言わなきゃいけないと思ったものですから、さっき言ってしまったんですが、先生がおっしゃるような制度のほうが私もいいと思うんです。ただ、401Kがうまくいっていないということについての分析を入れてほしいと。そこのところをちゃんとやって新しい制度をつくるというふうにして頂かないと、401Kにある問題のほかの問題の部分が結局持ち越されてしまうのはちょっと問題があると。せっかく今やっていて、うまくいっていない部分がありますので、そこの検証をした上で、こちらのほうが望ましい制度だと私も思いますので、こういう議論をして頂きたいという趣旨で申し上げました。

○神崎政策課長

湊委員。

○湊委員

ちょっと私、次回が出られないものですから、次回もこれに基づいたところでの最後取りまとめというような位置づけになるということでしょうか。

○河内金融税制室長

ができればいいなと。

○湊委員

そうですね。ちょっと今、金融所得一体化のところの話の中で、時限立法で措置法のところの軽減税率というのが、いずれにしても来年末という形になったとき、金融所得ということは非常に私としても望ましいと思うんですけれども、来年末までに入れられるかというところでいくと、やはりちょっと難しいというところで、そうすると損益通算の拡大、それから繰越控除ということもすべて一体的にとらえられてしまって、結局ここでやったものと短期的な税制の改正の部分等がリンクしてしまって、インパクトが欠けるのもちょっと嫌だなというふうに思っているんですけれども、その辺、森信先生のほうにもちょっとご意見頂きたいんですけれども、いわゆる来年に向けたところでの一つの考え方というんでしょうか、証券税制、仮に金融所得の一体化ということが現実のスケジュールとして来年末までという形が無理かどうかというところも含めてなんですけれども、その場合に、じゃ、どの骨が少なくとも必要なのかとか、そういうところの話があるといいかなというふうに思いました。

○森信委員

難しい質問です。一つ留意すべきは、22年度税制改正大綱では、23年末をもって10%の軽減税制を廃止するになっていますね。24年1月1日から上がることが記されているわけです。そうすると、税法というのは、国会審議して早くて3月31日に成立です。一方で、増税には遡及適用ができないということを考えると、今年末の税制改正でそこを手当てしておかないと、遡及適用になります。だから、そういうことを踏まえると、年末の税制改正で少なくとも債券利子を相殺できるのが何年から、それから預金利子は大体何年からという工程表みたいなものを合意すべきじゃないかというふうに思います。そうしないと、糸の切れたたこみたいに、税率だけ上がっておしまいということになるので、そこはまさにポイントじゃないかと思います。

○神崎政策課長

ほかにございますでしょうか。武田委員。

○武田委員

時間も押しているので、ポイントのみ申し上げます。総論のところですが、1点目は、やはり成長分野へマネーを流してイノベーションを促し成長力を底上げするとの目的は、総論のところに入れて頂きたいと思います。

もう一つは、財政再建あるいは税制改革という全体の枠組みの中で証券税制というのをどう位置づけるかという視点です。先ほどの配当二重課税の問題も、結局、法人税率がどうなるかで判断が変わってくると思います。全体の制度設計を大きな視点で行うべきだと思います。

○神崎政策課長

ほかによろしいでしょうか。何かいいですか。

それでは、ちょっとお時間も超過いたしましたけれども、本日の研究会をここで終了いたしたいと思います。先ほどちょっとお話がありましたけれども、次回会合までに、今日の議論を踏まえまして論点整理(案)について修正をいたしまして、その修正した論点整理(案)について次回研究会で改めて議論をお願いしたいというふうに考えております。

次回会合でございますけれども、7月13日火曜日10時30分から、この金融庁の建物の12階にございます共用第2特別会議室にて開催を予定いたしております。

皆様、本日はお忙しい中、ご出席頂きまして誠にありがとうございました。

以上

お問い合わせ先

金融庁Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局政策課総合政策室(内線3182、3716)

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