疑わしい取引の参考事例

  • 預金取扱い金融機関、保険会社、金融商品取引業者以外の特定事業者(「犯罪による収益の移転防止に関する法律」第2条第2項第1号から第34号(第31号を除く)までに掲げる特定事業者)においては、預金取扱い金融機関、保険会社又は金融商品取引業者の参考事例に準じた取扱いをするものとする。


疑わしい取引の参考事例(預金取扱い金融機関)

(全般的な注意)

以下の事例は、金融機関等が「犯罪による収益の移転防止に関する法律」第8条に規定する疑わしい取引の届出義務を履行するに当たり、疑わしい取引に該当する可能性のある取引として特に注意を払うべき取引の類型を例示したものであり、個別具体的な取引が疑わしい取引に該当するか否かについては、金融機関等において、顧客の属性、取引時の状況その他保有している当該取引に係る具体的な情報を最新の内容に保ちながら総合的に勘案して判断する必要がある。

したがって、これらの事例は、金融機関等が日常の取引の過程で疑わしい取引を発見又は抽出する際の参考となるものであるが、これらの事例に形式的に合致するものがすべて疑わしい取引に該当するものではない一方、これに該当しない取引であっても、金融機関等が疑わしい取引に該当すると判断したものは届出の対象となることに注意を要する。

第1 現金の使用形態に着目した事例

  • (1)多額の現金(外貨を含む。以下同じ。)又は小切手により、入出金(有価証券の売買、送金及び両替を含む。以下同じ。)を行う取引。特に、顧客の収入、資産等に見合わない高額な取引、送金や自己宛小切手によるのが相当と認められる場合にもかかわらず敢えて現金による入出金を行う取引。

  • (2)短期間のうちに頻繁に行われる取引で、現金又は小切手による入出金の総額が多額である場合。敷居値を若干下回る取引が認められる場合も同様とする。

  • (3)多量の小額通貨(外貨を含む。)により入金又は両替を行う取引。

  • (4)夜間金庫への多額の現金の預入れ又は急激な利用額の増加に係る取引。

第2 真の口座保有者を隠匿している可能性に着目した事例

  • (1)架空名義口座又は借名口座であるとの疑いが生じた口座を使用した入出金。

  • (2)口座名義人である法人の実体がないとの疑いが生じた口座を使用した入出金。

  • (3)住所と異なる連絡先にキャッシュカード等の送付を希望する顧客又は通知を不要とする顧客に係る口座を使用した入出金。

  • (4)多数の口座を保有していることが判明した顧客に係る口座を使用した入出金。屋号付名義等を利用して異なる名義で多数の口座を保有している顧客の場合を含む。

  • (5)当該支店で取引をすることについて明らかな理由がない顧客に係る口座を使用した入出金。

第3 口座の利用形態に着目した事例

  • (1)口座開設後、短期間で多額又は頻繁な入出金が行われ、その後、解約又は取引が休止した口座に係る取引。

  • (2)多額の入出金が頻繁に行われる口座に係る取引。

  • (3)口座から現金で払戻しをし、直後に払い戻した現金を送金する取引(伝票の処理上現金扱いとする場合も含む。)。特に、払い戻した口座の名義と異なる名義を送金依頼人として送金を行う場合。

  • (4)多数の者に頻繁に送金を行う口座に係る取引。特に、送金を行う直前に多額の入金が行われる場合。

  • (5)多数の者から頻繁に送金を受ける口座に係る取引。特に、送金を受けた直後に当該口座から多額の送金又は出金を行う場合。

  • (6)匿名又は架空名義と思われる名義での送金を受ける口座に係る取引。

  • (7)通常は資金の動きがないにもかかわらず、突如多額の入出金が行われる口座に係る取引。

  • (8)経済合理性から見て異常な取引。例えば、預入れ額が多額であるにもかかわらず、合理的な理由もなく、利回りの高い商品を拒む場合。

  • (9)口座開設時に確認した取引を行う目的、職業又は事業の内容等に照らし、不自然な態様・頻度で行われる取引。

第4 債券等の売買の形態に着目した事例

  • (1)大量の債券等を持ち込み、現金受渡しを条件とする売却取引。

  • (2)第三者振出しの小切手又は第三者からの送金により債券等の売買の決済が行われた取引。

  • (3)現金又は小切手による多額の債券の買付けにおいて、合理的な理由もなく、保護預り制度を利用せず、本券受渡しを求める顧客に係る取引。

第5 保護預り・貸金庫に着目した事例

  • (1)保護預り及び信託取引の真の取引者を隠匿している可能性に着目した事例については、「第2 真の口座保有者を隠匿している可能性に着目した事例」に準じる。

  • (2)貸金庫の真の利用者を隠匿している可能性に着目した事例については、「第2 真の口座保有者を隠匿している可能性に着目した事例」に準じる。

  • (3)頻繁な貸金庫の利用。

第6 外国との取引に着目した事例

  • (1)他国(本邦内非居住者を含む。以下同じ。)への送金にあたり、虚偽の疑いがある情報又は不明瞭な情報を提供する顧客に係る取引。特に、送金先、送金目的、送金原資等について合理的な理由があると認められない情報を提供する顧客に係る取引。

  • (2)短期間のうちに頻繁に行われる他国への送金で、送金総額が多額にわたる取引。

  • (3)経済合理性のない目的のために他国へ多額の送金を行う取引。

  • (4)経済合理性のない多額の送金を他国から受ける取引。

  • (5)多額の旅行小切手又は送金小切手(外貨建てを含む。)を頻繁に作成又は使用する取引。

  • (6)多額の信用状の発行に係る取引。特に、輸出(生産)国、輸入数量、輸入価格等について合理的な理由があると認められない情報を提供する顧客に係る取引。

  • (7)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く顧客が行う取引。特に、金融庁が監視を強化すべき国・地域として指定した国・地域に係る場合(第6(8)・(9)において同じ。)。

  • (8)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く者(法人を含む。)との間で顧客が行う取引。

  • (9)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く者(法人を含む。)から紹介された顧客に係る取引。

第7 融資及びその返済に着目した事例

  • (1)延滞していた融資の返済を予定外に行う取引。

  • (2)融資対象先である顧客以外の第三者が保有する資産を担保とする融資の申込み。

第8 その他の事例

  • (1)公務員や会社員がその収入に見合わない高額な取引を行う場合。

  • (2)複数人で同時に来店し、別々の店頭窓口担当者に多額の現金取引や外国為替取引を依頼する一見の顧客に係る取引。

  • (3)取引時確認が完了する前に行われたにもかかわらず、顧客が非協力的で取引時確認が完了できない取引。例えば、後日提出されることになっていた取引時確認に係る書類が提出されない場合。代理人が非協力的な場合も同様とする。

  • (4)顧客が自己のために活動しているか否かにつき疑いがあるため、実質的支配者その他の真の受益者の確認を求めたにもかかわらず、その説明や資料提出を拒む顧客に係る取引。代理人によって行われる取引であって、本人以外の者が利益を受けている疑いが生じた場合も同様とする。

  • (5)法人である顧客の実質的支配者その他の真の受益者が犯罪収益に関係している可能性がある取引。例えば、実質的支配者である法人の実体がないとの疑いが生じた場合。

  • (6)自行職員又はその関係者によって行われる取引であって、当該取引により利益を受ける者が不明な取引。

  • (7)自行職員が組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第10条(犯罪収益等隠匿)又は第11条(犯罪収益等収受)の罪を犯している疑いがあると認められる取引。

  • (8)偽造通貨、偽造証券、盗難通貨又は盗難証券により入金が行われた取引で、当該取引の相手方が、当該通貨又は証券が偽造され、又は盗まれたものであることを知っている疑いがあると認められる場合。

  • (9)取引の秘密を不自然に強調する顧客及び届出を行わないように依頼、強要、買収等を図った顧客に係る取引。

  • (10)暴力団員、暴力団関係者等に係る取引。

  • (11)職員の知識、経験等から見て、不自然な態様の取引又は不自然な態度、動向等が認められる顧客に係る取引。

  • (12)その他(公的機関など外部から、犯罪収益に関係している可能性があるとして照会や通報があった取引等)


疑わしい取引の参考事例(保険会社)

(全般的な注意)

以下の事例は、金融機関等が「犯罪による収益の移転防止に関する法律」第8条に規定する疑わしい取引の届出義務を履行するに当たり、疑わしい取引に該当する可能性のある取引として特に注意を払うべき取引の類型を例示したものであり、個別具体的な取引が疑わしい取引に該当するか否かについては、金融機関等において、顧客の属性、取引時の状況その他保有している当該取引に係る具体的な情報を最新の内容に保ちながら総合的に勘案して判断する必要がある。

したがって、これらの事例は、金融機関等が日常の取引の過程で疑わしい取引を発見又は抽出する際の参考となるものであるが、これらの事例に形式的に合致するものがすべて疑わしい取引に該当するものではない一方、これに該当しない取引であっても、金融機関等が疑わしい取引に該当すると判断したものは届出の対象となることに注意を要する。

第1 現金の使用形態に着目した事例

  • (1)多額の現金(外貨を含む。以下同じ。)又は小切手により、保険料を支払う契約者に係る取引。特に、契約者の収入、資産等に見合わない高額の保険料を支払う場合。

  • (2)多額の保険金支払い又は保険料払戻しであるにもかかわらず、現金又は小切手による支払いを求める顧客に係る取引。

  • (3)短期間のうちに行われる複数の保険契約に対する保険料支払いで、現金又は小切手による支払い総額が多額である場合。敷居値を若干下回る取引が認められる場合も同様とする。

  • (4)多量の小額通貨(外貨を含む。)により保険料が支払われる取引。

第2 真の契約者を隠匿している可能性に着目した事例

  • (1)架空名義又は借名で締結したとの疑いが生じた保険契約に係る取引。

  • (2)契約者である法人の実体がないとの疑いが生じた保険契約に係る取引。

  • (3)住所と異なる連絡先に保険証券等の証書類の送付を希望する契約者に係る取引。

  • (4)多数の保険契約を締結していることが判明した契約者に係る取引。

  • (5)多額の保険料支払いを内容とする保険契約を締結しようとする申込者に係る取引。特に、保険料の支払方法が年払い又は一時払いの場合。

  • (6)当該支店に保険契約の申込みをする明らかな理由がない顧客に係る取引。

第3 契約締結後の事情に着目した事例

  • (1)経済合理性から見て異常な取引。例えば、不自然に早期の解約が行われる場合。

  • (2)突然、保険料の支払方法を少額の月払いから年払い又は一時払いへ変更した契約者に係る取引。

  • (3)突然、多額の保険料の支払いが必要となる高額保険へ変更した契約者に係る取引。

  • (4)契約締結時に確認した取引を行う目的、職業又は事業の内容等に照らし、不自然な態様・頻度で行われる取引。

第4 債券等の売買に着目した事例

  • (1)大量の債券等を持ち込み、現金受渡しを条件とする売却取引。

  • (2)第三者振出しの小切手又は第三者からの送金により債券等の売買の決済が行われた取引。

第5 外国との取引に着目した事例

  • (1)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域において、保険金の受取りを希望する保険金受取人又は解約返戻金の受取りを希望する契約者に係る取引。特に、金融庁が監視を強化すべき国・地域として指定した国・地域に係る場合(第5(2)・(3)において同じ。)。

  • (2)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く契約者に係る取引。

  • (3)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く者(法人を含む。)から紹介された契約者に係る取引。

第6 融資に係る事例

  • (1)延滞していた融資の返済を予定外に行う取引。

  • (2)融資の相手方である顧客以外の第三者が保有する資産を担保とする融資の申込み。

第7 その他の取引に係る事例

  • (1)公務員や会社員がその収入に見合わない高額な保険料の支払いを行う場合。

  • (2)企業や団体を契約者とする場合で、不自然に高額な保険料を払い込む又は早期の解約が行われる、個々の被保険者の加入意思の確認が困難な保険契約。

  • (3)取引時確認が完了する前に行われたにもかかわらず、顧客が非協力的で取引時確認が完了できない取引。例えば、後日提出されることになっていた取引時確認に係る書類が提出されない場合。代理人が非協力的な場合も同様とする。

  • (4)契約者が自己のために活動しているか否かにつき疑いがあるため、実質的支配者その他の真の受益者の確認を求めたにもかかわらず、その説明や資料提出を拒む契約者に係る取引。代理人によって行われる取引であって、本人以外の者が利益を受けている疑いが生じた場合も同様とする。

  • (5)法人である顧客の実質的支配者その他の真の受益者が犯罪収益に関係している可能性がある取引。例えば、実質的支配者である法人の実体がないとの疑いが生じた場合。

  • (6)自社職員又はその関係者によって行われる取引であって、当該取引により利益を受ける者が不明な取引。

  • (7)自社職員が組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第10条(犯罪収益等隠匿)又は第11条(犯罪収益等収受)の罪を犯している疑いがあると認められる取引。

  • (8)偽造通貨、偽造証券、盗難通貨又は盗難証券により入金が行われた取引で、当該取引の相手方が、当該通貨又は証券が偽造され、又は盗まれたものであることを知っている疑いがあると認められる場合。

  • (9)取引の秘密を不自然に強調する顧客及び届出を行わないように依頼、強要、買収等を図った顧客に係る取引。

  • (10)暴力団員、暴力団関係者等に係る取引。

  • (11)職員の知識、経験等から見て、不自然な態様の取引又は不自然な態度、動向等が認められる契約者に係る取引。

  • (12)その他(公的機関など外部から、犯罪収益に関係している可能性があるとして照会や通報があった取引等)


疑わしい取引の参考事例(金融商品取引業者)

(全般的な注意)

以下の事例は、金融機関等が「犯罪による収益の移転防止に関する法律」第8条に規定する疑わしい取引の届出義務を履行するに当たり、疑わしい取引に該当する可能性のある取引として特に注意を払うべき取引の類型を例示したものであり、個別具体的な取引が疑わしい取引に該当するか否かについては、金融機関等において、顧客の属性、取引時の状況その他保有している当該取引に係る具体的な情報を最新の内容に保ちながら総合的に勘案して判断する必要がある。

したがって、これらの事例は、金融機関等が日常の取引の過程で疑わしい取引を発見又は抽出する際の参考となるものであるが、これらの事例に形式的に合致するものがすべて疑わしい取引に該当するものではない一方、これに該当しない取引であっても、金融機関等が疑わしい取引に該当すると判断したものは届出の対象となることに注意を要する。

第1 現金の使用形態に着目した事例

  • (1)多額の現金(外貨を含む。以下同じ。)又は小切手により、株式、債券、投資信託等への投資を行う取引。特に、顧客の収入、資産等に見合わない高額な取引。

  • (2)短期間のうちに頻繁に行われる株式、債券、投資信託等への投資で、現金又は小切手による取引総額が多額である場合。敷居値を若干下回る取引が認められる場合も同様とする。

  • (3)多量の小額通貨(外貨を含む。)により、株式、債券、投資信託等への投資を行う取引。

第2 真の取引者を隠匿している可能性に着目した事例

  • (1)架空名義口座又は借名口座であるとの疑いが生じた口座を使用した株式、債券の売買、投資信託等への投資。

  • (2)口座名義人である法人の実体がないとの疑いが生じた口座を使用した株式、債券の売買、投資信託等への投資。

  • (3)住所と異なる連絡先に取引報告書等の証書類の送付を希望する顧客に係る口座を使用した株式、債券の売買、投資信託等への投資。

  • (4)多数の口座を保有していることが判明した顧客に係る口座を使用した株式、債券の売買、投資信託等への投資。

  • (5)当該支店で取引をすることについて明らかな理由がない顧客に係る口座を使用した株式、債券の売買、投資信託等への投資。

第3 投資の形態に着目した事例

  • (1)通常は取引がないにもかかわらず、突如多額の投資が行われる口座に係る取引。

  • (2)大量の株券等を持ち込み、現金受渡しを条件とする売却取引。

  • (3)本人が保有していることが疑われるほど大量な無記名証券、他人名義株券に係る取引。

  • (4)短期間のうちに頻繁に株券等を持ち込み、現金受渡しを条件とする売却取引。

  • (5)第三者振出しの小切手又は第三者からの送金により決済が行われた取引。

  • (6)売却代金の振込銀行口座に第三者名義の銀行口座を指定しようとする顧客に係る取引。

  • (7)契約締結時に確認した取引を行う目的、職業又は事業の内容等に照らし、不自然な態様・頻度で行われる取引。

第4 保護預りに係る事例

  • (1)保護預り契約締結時の状況等に着目した事例については、「第2 真の取引者を隠匿している可能性に着目した事例」に準じる。

  • (2)多額の株式又は債券の買付けにもかかわらず、合理的な理由もなく、保護預り制度を利用しないで、本券引出しを求める顧客に係る取引。

第5 外国との取引に着目した事例

  • (1)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く顧客に係る取引。特に、金融庁が監視を強化すべき国・地域として指定した国・地域に係る場合(第5(2)・(3)において同じ。)。

  • (2)売却代金の振込銀行口座に資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く銀行口座を指定しようとする顧客に係る取引。

  • (3)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域に拠点を置く者(法人含む。)から紹介された顧客に係る取引。

第6 有価証券の発行関連業務に着目した事例

  • (1)表面上の経営者とは別に経営に関与している者の存在が疑われる会社による有価証券の発行。

  • (2)主要株主・役員・常任代理人・大口債権者・主要取引先・アレンジャー等のいずれかに、暴力団員、暴力団関係者等が関与すると疑われる有価証券の発行。

  • (3)有価証券の発行によって調達しようとする資金の使途と業務との関係が不自然な会社による有価証券の発行。

  • (4)前回の有価証券の発行後に行われた業務内容の変更又は新規事業が、これまでの事業との関連性が認められないなどの疑義がある会社による有価証券の発行。

  • (5)増資前の発行済み株式数、売上高及び資産規模等に対して大幅な(極端な)増資の規模となる有価証券の発行。

  • (6)短期間のうちに繰り返し行われる大規模な額の有価証券の発行。

  • (7)役員・会計監査人が頻繁に入れ替わる会社又は辞任若しくは解任が不自然な形で行われた会社による有価証券の発行。

  • (8)資金洗浄対策に非協力的な国・地域又は不正薬物の仕出国・地域を登記先又は拠点としているファンド等が割当先となっている第三者割当増資等の有価証券の発行。

  • (9)実質的な投資者、引受け原資その他の経済的な実態が不透明なファンド等が割当先となっている第三者割当増資等の有価証券の発行。

  • (10)表面上は複数の割当先であるが、実質的には同一であると疑われる者やファンド等が割当先となっている第三者割当増資等の有価証券の発行。

  • (11)投資事業組合が第三者割当先となっている有価証券について、大量に入庫を行う行為。

第7 その他の取引に係る事例

  • (1)公務員や会社員がその収入に見合わない高額な取引を行う場合。

  • (2)取引時確認が完了する前に行われたにもかかわらず、顧客が非協力的で取引時確認が完了できない取引。例えば、後日提出されることになっていた取引時確認に係る書類が提出されない場合。代理人が非協力的な場合も同様とする。

  • (3)顧客が自己のために活動しているか否かにつき疑いがあるため、実質的支配者その他の真の受益者の確認を求めたにもかかわらず、その説明や資料提出を拒む顧客に係る取引。代理人によって行われる取引であって、本人以外の者が利益を受けている疑いが生じた場合も同様とする。

  • (4)法人である顧客の実質的支配者その他の真の受益者が犯罪収益に関係している可能性がある取引。例えば、実質的支配者である法人の実体がないとの疑いが生じた場合。

  • (5)自社職員又はその関係者によって行われる取引であって、当該取引により利益を受ける者が不明な取引。

  • (6)自社職員が組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第10条(犯罪収益等隠匿)又は第11条(犯罪収益等収受)の罪を犯している疑いがあると認められる取引。

  • (7)偽造通貨、偽造証券、盗難通貨又は盗難証券により入金が行われた取引で、当該取引の相手方が、当該通貨又は証券が偽造され、又は盗まれたものであることを知っている疑いがあると認められる場合。

  • (8)取引の秘密を不自然に強調する顧客及び届出を行わないように依頼、強要、買収等を図った顧客に係る取引。

  • (9)暴力団員、暴力団関係者等に係る取引。

  • (10)職員の知識、経験等から見て、不自然な態様の取引又は不自然な態度、動向等が認められる顧客に係る取引。

  • (11)その他(公的機関など外部から、犯罪収益に関係している可能性があるとして照会や通報があった取引等)