01 戦略・組織部門

金融庁の司令塔
戦略・組織部門は、金融庁の業務が円滑に
遂行されるよう、部局横断的な視点から、
組織のマネジメントや全体的な
政策決定等の業務にあたっています。
具体的には、予算、機構・定員、人事、システム整備等、中長期的な組織の在り方を考えるとともに、職員一人ひとりが「国益への貢献」を追求し、困難な課題にも主体的に取り組んでいく中で高いパフォーマンスを発揮出来るよう、組織の「縁の下の力持ち」としての役割を果たしています。
同時に、金融庁全体の司令塔として、これからの日本の金融の在り方を見据えた金融行政の基本的・総合的な方針を策定するほか、金融行政の各分野に幅広く関係する業務(国会・官邸との連絡調整、広報、金融経済教育、金融税制の企画立案、サステナブルファイナンス、国際金融センター、金融デジタライゼーション、EBPM等)の指揮・調整を行っています。
刻一刻と変化していく金融のフィールドにおいて、的確な行政対応を行うためには、組織としての力を最大限発揮することが重要です。職員一人ひとりの専門性を高めることや、各部局の連携を強化することによって、組織の対応力を高めています。

02 国際部門

グローバルに課題解決をリードする
国際部門は、金融分野における
国際的な議論への貢献や海外当局との
ネットワーク強化に取り組んでいます。

国際的な議論への貢献

世界の金融システムが健全性を維持しつつ中長期的に実体経済を支えぬくことを後押しするため、国際基準の実施時期の延期に合意する等、必要に応じて国際的に協調した対応を取ってきました。コロナ禍からの回復を目指す中では、国際的にも、金融デジタライゼーション、サステナブルファイナンス等といった新しい課題への注目も高まっています。これらの課題について、金融庁は、銀行・証券・保険等あらゆる業態を監督しているという強みも活かしながら、国際的な議論をリードしています。

海外当局とのネットワーク強化

金融機関の活動がグローバル化し、海外当局との連携がますます重要となる中、関係構築・深化に努めています。また、アジアを中心とした新興国等に金融インフラ整備支援を行い、各国の金融機能の強化に貢献することで、本邦企業や金融機関の海外におけるビジネスを支えています。加えて、新興国当局等の職員を研究員として我が国に招聘し、研修プログラムを提供していた金融連携センター(GLOPAC)を開催し、さらなる“知日派”の育成に努めています。

03 企画部門

金融の最先端を考える
企画部門は、日夜、法令をはじめとした
金融制度の創設・改良を追求しています。
金融制度というと、銀行法や保険業法、金融商品取引法といった、金融機関の業務を律する法律がまず思い浮かぶのではないでしょうか。これらは、金融機関の業務の適切性を確保することで金融サービスの利用者の保護を図るものであり、検査・監督を含む金融庁業務の根幹を成すものです。
同様に、金融市場の機能や魅力の向上も重要です。例えば、企業情報開示の充実等を含むコーポレートガバナンス改革や、企業の持続的な成長を促す証券市場構造の改革も、企画部門の主要な政策課題です。
また、フィンテック事業者によるモバイル送金の普及や、多様な金融サービスをスマートフォンでワンストップで提供する動き等に対応した規制の新設・見直しや、人口減少・少子高齢化に直面する地域の課題解決に貢献する役割が求められる地銀に対し、業務の選択肢を幅広く用意するため銀行の業務範囲規制の見直し等の法整備にも取り組んでいます。
あらゆる経済活動に付随する「金融」を所管する金融庁は、刻々と変化するその姿に目を凝らし、あるべき姿と必要な政策を模索し続けなければなりません。

04 モニタリング部門(業態別)

育成と規制のバランスを考える
モニタリング部門(業態別)は、文字通り、
金融機関を業態ごとにモニタリングを行っている
部署ですが、その業務は多岐に亘ります。
具体的には、法律に基づき金融機関の免許の付与、登録を行うほか、継続的に金融機関の情報を収集・分析し、金融機関の業務・財務の健全性が確保されているかモニタリングしています。また、仮に問題の兆候が見られた場合、予防的な対応を含め金融機関と対話をして対応を促すとともに、必要に応じて行政指導や業務改善命令等の是正措置を講じ、問題が深刻化する前に早期対応しています。
このようなモニタリング等を通じ、金融機関と最前線で向き合い、対話や是正措置も駆使しつつ、金融システムの安定/金融仲介機能の発揮や、利用者保護/利用者利便等に貢献していく部門です。
なお、その対象となる業態は、銀行、保険会社、証券会社、これら分野の金融サービスの仲介可能な金融サービス仲介業者、更には暗号資産交換業者等の新たな業態まで幅広く所管しており、様々な情報に触れて、経験を積むことが出来ることも魅力の一つです。

05 モニタリング部門(業態横断チーム)

専門性を活かしたモニタリング
モニタリング部門(業態横断チーム)は、
金融システム全体に広がるリスクに対応するために、多角的な視点からモニタリングを実施しています。
金融庁では、複雑化する金融システムと向き合って対応していくために、金融機関の経営に関するデータや市場動向・経済情勢等を十分に分析することに加え、弁護士や会計士を含めた業態横断的な専門チームをカテゴリー別に編成し、多角的な観点からモニタリングを実施しています。
一つの例として、近年の国際情勢を踏まえた経済・金融制裁を巡っては、制裁それ自体はもとより、国際的な商品市場・金融市場への影響も踏まえた金融システムへの影響分析、サイバーセキュリティ上の脅威の高まりへの備え、暗号資産を用いた制裁への迂回防止等について、総合的な対応が必要になっています。
また、足もとでも、経済安全保障や金融機関としての気候変動リスクへの対応といった、新たに横断的に取り組むべき主要な課題が生じています。
金融庁は、多くの諸外国と異なり、銀行業・保険業・証券業のみならず、資金移動業や暗号資産交換業等も所管する「一元監督当局」であり、その特徴、強みを活かし、今日も金融システムに向き合っています。

06 証券取引等監視委員会

市場の番人として
証券市場の公正性・透明性の確保と
投資家の保護を行っています。
証券取引等監視委員会では、証券市場の公正性・透明性を確保し、投資家を保護することを使命として、市場監視に取り組んでいます。具体的には、証券会社等に対するモニタリングの他、日常的な市場監視等から得られた情報を分析・審査し、その結果を踏まえて、インサイダー取引や相場操縦等の不公正取引や有価証券報告書の虚偽記載などの調査・検査を行っています。

07 公認会計士・監査審査会

適正な企業財務情報の開示へ
監査品質の向上と信頼性の確保を目的とし
監査監督当局と連携し業務を行っています。
公認会計士・監査審査会では、監査品質の向上と信頼性の確保を目的として監査事務所に対するモニタリング、公認会計士試験、諸外国の監査監督当局との協力・連携等に関する業務を行っています。
INTRODUCTION