金融庁 採用案内　2013-2014

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21証券取引法（当時）の改正を担当後、17・18年に米国留学。19・20年の財務省出向を経て、21～23年まで、公認会計士・監査審査会事務局にて監査法人への検査・監督を担当。現在、総務企画局総務課国際室課長補佐。不良債権問題への対応、メガバンク監督を担当後、17・18年に米国留学。19年からは、サブプライム問題を受けた金融に関する国際的なルール作りへの対応（G7、G20等）、21～23年の財務省出向を経て、現在、監督局銀行第一課課長補佐。西山香織永山玲奈国当局を中心に関係当局間で個別銀行についての情報や懸念を共有し、早期の課題認識や対応につなげる取組みが進んでいます。このほか、性質は異なりますが、個別銀行のグローバルな不正事案への対応においても、海外当局と緊密に連携しています。例えば、昨年から話題になっているLIBOR問題では、日本拠点も関与する事案について、関係当局と頻繁に連絡を取り、共通の認識に基づく協調した対応を心がけています。相手との信頼関係の構築が第一。公的部門・金融のプロとして、文化を超えた共通の理性に気づかされることも。ーー海外当局と接する際、心がけていることについて話してもらった。西山ーー互いの背景が違うので、国際会議で日本の制度を踏まえた意見を発言する場合には、日本人に対してよりもていねいに説明をすること、また同様の理由から、辛抱強く相手の言うことを理解することを心がけています。他方、全く違う国の人との間で理論や思考に関して思わぬ一致やひらめきがおきることがあり、公的部門や金融のプロフェッショナルとして文化を超えた共通の理性に気づかされる時がありとても面白く感じます。永山ーー個別銀行の監督情報は極めて秘密性が高く、どこの当局も情報を出すことには慎重ですので、まずは相手との信頼関係を構築するよう心がけています。当局間の連携の重要性が認識されるようになった現在においても、誰と何をどこまで共有するかは試行錯誤の段階で、一定の緊張感を持って進められています。そうした中で、必要な情報を得るためには、こちらの事情やニーズを説明するだけでなく、相手にとっても当方との連携が有意義であると認識してもらう必要があります。その一歩として、まずは誠実な対応と建設的な貢献を積み重ね、個人としても信頼を得られるよう心がけています。年に1回程度集まる多国間の会議ではなかなか難しい面もありますが、頻繁に連絡を取り合っている二国間の関係では、協力的な信頼関係が構築されつつあるように思います。世界中の共通課題について、時代の先頭に立って取り組む仕事。ーー最後に、現在の仕事についてやりがいを聞いた。西山ーー世界中の人々の共通の課題について、時代の先頭に立って取り組むことができるのがこの仕事の醍醐味だと思います。「前の制度がダメだった」と後知恵で議論するのではなく、新しい時代に向けて、公正や自由といった普遍的な価値を体現していく作業に参加したいという気持ちで国際的な金融市場のあり方を議論していくことが、多くの人が納得することのできるルールを模索していく上で必要だと感じています。もちろん、国際会議では、どの国の参加者もそれぞれの利害を背負っているので、主張したり、牽制したり、折り合いの付きそうな修辞を模索したりという現実的な作業の積み重ねが日々の業務にはありますが、それだけに心を費やしてしまうと仕事のやりがいを忘れてしまうので、時々、広い目線で自分の仕事の意味を眺めなおしてみたりします。永山ーー金融危機後、規制・監督のあり方が国際的に大きく見直されていますが、そのダイナミックな流れを強く感じます。銀行は総じて自己資本や流動性を厚くし、リスクを管理可能な範囲に抑えようとビジネスのあり方も見直しています。ただ、当局間の会議などで時折、とにかく厳しい規制や監督を志向するような議論が行われ、違和感を覚えることがあります。もちろん金融危機の反省を踏まえ、銀行の財務の健全性やリスク管理の適切性を確保することは重要ですが、それ自体が目的ではないはずです。重要なのは、それらを確保した上で、社会（顧客・経済）のためにどんな貢献ができるかだと思います。当然、精力的に活躍するためには、それに見合う自己管理が必要ですが、「風邪をひくといけないから、家でじっとしていなさい」では、本末転倒です。安全確保の観点から保守的に対応するだけであれば、悩みもなく簡単ですが、それにより失われる様々な機能やサービスも意識し、適切なバランスを探っていくことが当局対応の難しさであり面白さでもあると思います。次々と舞い込む問題事案の対応に追われていると、つい管理面ばかりに気を取られがちですが、社会での銀行の活躍をサポートすることにも常に意識を向けていきたいと思います。↑↑

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