金融庁2014
14/48

14企画部門[部門紹介] 企画部門は、日本の金融のあるべき姿に思いを巡らし、それを制度というかたちにしています。 金融庁というと、銀行や証券会社のような金融機関に対する規制を思い浮かべる方が多いと思います。かつての日本の不良債権問題や米国の金融危機からも明らかな通り、金融機関が機能不全に陥ると、経済全体に大きな打撃が及びます。したがって、金融機関の経営の健全性が維持されるための規制や、金融機関が破綻した場合の処理に関するルールを整備することは、企画部門の大切な使命です。 しかし、金融庁の仕事は金融機関に対する規制にとどまりません。たとえば、企業が資金調達のために株式を発行するときには、投資家の判断に必要な情報を公表しなければなりませんが、この際に従うべきルールを定めているのも企画部門です。このようなルールにより市場の公正性・信頼性を高め、国内外の投資家が安心して投資できるようにすることも、金融の発展に不可欠です。 あらゆる経済活動には金融が伴うため、金融庁の仕事は広範で、そのどれもが重要です。企画部門では、職員1人ひとりに、常に森羅万象に目を凝らし、より一層国民の経済活動に貢献できる金融の姿を考えることが求められています。ベンチャー企業へ 資金供給拡大。【施策紹介】成長企業へのリスクマネー供給。 日本では、開業率※が米国の半分程度であるなど、技術やアイディアが起業に繋がっていません。そこで、技術やアイディアを持った人たちが新しいビジネスに挑戦しやすい環境を整えることが求められています。様々なビジネスや商品が生み出される豊かな世の中を実現することは、産業の新陳代謝を高め、経済の持続的な成長にも繋がります。 起業の促進は成長戦略にも盛り込まれている政府全体の課題ですが、特に金融庁では、技術やアイディアはあっても資金調達面での困難を抱えているベンチャー企業へのリスクマネーの供給促進に取り組んでいます。 たとえば、現在企画部門では、投資型クラウドファンディングの利用を促進するための制度整備を行っています。クラウドファンディングとは、株式などを発行して資金調達を行うベンチャー企業のために、インターネットを通じて広く投資を呼びかけるビジネスです。クラウドファンディングを行う業者は、ウェブサイトにベンチャー企業の事業計画などを掲載し、それを見た投資家が資金を提供します。クラウドファンディングは、典型総務企画局

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です