谷垣委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年3月24日(金)於:参議院議員食堂】
  

【閣議案件】

 今日の閣議は、一般案件は7件。食料農業農村基本計画、食料農業農村政策推進本部の設置。外交関係の案件が2件。平成12年度予算執行に関する手続き。食生活指針の推進。国会提出案件は3件。東チモール避難民救援国際平和協力業務の実施結果の国会報告。地方財政の状況についての白書。質問趣意書に対する答弁書。法律の公布が5件で、当委員会に直接関係するものはございません。法律案は2件を決定。政令は39件で、当委員会に関係するものはございません。人事は、河野外務大臣が、26日、27日に日韓外相会議にご出席になるので青木官房長官をその間の臨時代理にする件等。

 閣議の閣僚発言は、農林水産大臣から食料・農業・農村基本計画及び食生活指針策定に関して発言。官房長官から食料・農業・農村政策推進本部設置、東チモール避難民救援国際平和協力業務の国会報告及びボスニア・ヘルツェゴヴィナの選挙要員派遣に関して発言。外務大臣からボスニア・ヘルツェゴヴィナの選挙要員派遣及び中東和平プロセス支援の緊急援助に関して発言。自治大臣から地方財政白書に関して発言。総務庁長官から公務員倫理に関して発言。

 閣僚懇談会で、国家公安委員会委員長から警察刷新会議に関して発言。国土庁長官から平成12年地価公示に関して発言。法務大臣から第二次出入国管理基本計画の公示に関して発言。文部大臣から国家公務員倫理規定の制定に関して発言。内閣総理大臣から閣僚の綱紀粛清、倫理の保持に関して発言。

   

【質疑応答】

 問:東京都の外形標準課税ですが、来週成立する見通しとなりましたが、改めて一部の銀行のみを対象にした今回の措置に対する大臣の考え方を伺います。
  

員長:私の考え方は、既に発表されている政府の統一見解と同じことを考えております。特に私共としては、色々な形で金融システムの安定の為に仕事をして参っているので、その努力と方向が逆なところがありはしないかという懸念を抱いていることは事実です。今後ともこの都の条例がこういう形になってきたわけですから、我々としては、これからのペイオフの解禁とか色々な自由化の進展、金融秩序の大きな変換のときに、金融秩序がきちっと安定をして、国民から信頼を得られるものになるように更に一層気持ちを引き締めて当たりたいと思っております。

  

 問:対象となっている銀行の一部が、都を相手に訴訟を起こすという動きもあるようですが、銀行を監督している立場からこれについてどうお考えでしょうか。
  
員長:これは当事者がどうご判断されるかということでありますから、我々から「やれ」とか「やるな」とか言うたぐいの話ではないと思います。一般論として申し上げれば、政策のあり方を訴訟で問うということは、勿論一定の法律的要件がございますけれども、道が開かれているわけですから、それを活用する、活用しないというご判断は、当然あるだろうと思います。

  

 問:公示地価の下落が続いておりますが、銀行の不良債権処理にどういった影響を与えるとお考えでしょうか。
  
員長:バブルの崩壊後、金融機関の不良債権処理が必ずしも十分なスピード感を持って進んで来なかった大きな原因は地価の動向に対する読み誤り、金融機関も読み誤ったでしょうし、行政も十分読めなかったところがあって、そのことが、非常に大きな我々の反省点です。従って地価の下落が止まってないというのは大きな関心を持たざるを得ないことだと思います。ただ、金融機関に対する検査で十分な引当を積むようにということを相当徹底してやってきておりますので、当面すぐにどうということはなくやって行けると思っておりますが、地価の動向には引き続き関心を持っていきたいと思っております。

  

 問:就任して1カ月のご感想を。
  
員長:明日で1カ月ですか。こういう表現が適当かどうか分かりませんが、あまりウォーミングアップの時間がなく、一番の最前線にパラシュートで降りてきて、相当緊張してこの1カ月やって参りました。再生委員会、監督庁が、どういう仕事をしてきたかということもきちっとフォローしながら、国会に臨んでいかなければならないと思っておりました。今まで、例えば金融再生委員会に出席を致しますとなかなか激しく実質的な議論をしながら、今日まで取り組んでこられたんだなということを私の目からも確認することが出来ました。これは良いことだから私もこの気運を潰すことなく闊達に前向きにやって行きたいなという感想を持っております。

  

 問:4月1日から信組の検査監督が国に移管されますが、それに伴って信組の経営健全化についてどういう効果があるのでしょうか。検査権限が国に移ることによって、再編とかどういう影響、効果があると見ておられますでしょうか。
  
員長:監督庁でも信組等の監督権が移ってまいりますので、それの対応の為に人事的な面など色々と取り組んできたわけですが、具体的には各金融機関の決算が出てくる6月以降はフル回転で仕事をしなければならないと思いますし、それに向けての準備は着々と進めなければいけない思っております。一般論で常識的な話ですけれども、去年色々な議論があって、実態が十分分かっていないのではないかということで、1年間ペイオフも延期になったわけですから、我々としては精力的に取組んで、その不安を取り除いていくようにしなければいけないと思っております。

   

【資産公開関係】

 お配りしているものに、今朝、目を通しましたら調査不十分の点がございましたのでまず訂正をさせて頂きます。借入金に、住宅金融公庫と書いてございますが、その他に農林中央金庫から900万円の借入金がございます。合計2759万円借入金があるということでございまして、農林中央金庫の900万円が抜けておりましたので訂正方よろしくお願い申し上げます。

   

【質疑応答】

 問:ご自身の資産に対する評価を伺います。
  

員長:私の資産は殆ど両親から相続をしたものでございまして、それから殆ど何も付け加えてない資産だなと思っておりますが、そういう意味でこういう資産を「井戸塀」という言葉がございますけれども増えもしなかったけれども減りもしないで今日こられたということだろうと思っております。

  

 問:借入金ですが、それぞれどういった用途での借り入れになりますでしょうか。
  
員長:住宅金融公庫は、4〜5年前に家を建替えたのですが、その時の建替え資金として借入したものです。農林中央金庫は、要するに、政治資金が十分に集まらないものですから、事務所を維持していくとか、そういうつなぎとして借入したということでございます。政治活動のつなぎにお借りをしたということでございます。

  

 問:株式ですが、どういったバックグラウンドで銘柄を選定しておられるのでしょうか。
  
員長:これは全部父から相続したものでして、それから売買はしておりませんので、父が持っていたものをそのまま引き継いでいるということです。

  

 問:閣僚の資産公開そのものについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。
  
員長:このところ定着して行われているわけですが、やはり長く続けていくことに意味はあるのかなと思います。
それから、訂正ではないのですが、実はここに書いてないことがございまして、私の母方の祖母が昨年亡くなりまして、私も共同相続人の一人になっているのですが、遺産分割協議が就任時は出来上がっておりませんので、今回は出ておりません。退任時にはその相続分が出てくるだろうと思います。これは特に言う必要がないことかもしれませんが、念のために申し上げておきます。

( 以 上 )


メニューへ MENUへ
ホームへ HOMEへ戻る