谷垣委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年4月14日(金)於:参議院議員食堂】
  

【閣議案件】

 本日は、閣議の前に月例経済報告がありまして、経済企画庁長官及び日銀総裁から報告があり、閣僚会議として了承しました。

 閣議ですが、一般案件は、首都直下型大規模地震発生時の内閣初動体制等3件。国会提出案件は、質問主意書に対する答弁書2件。法律の公布が4件。法律案が2件。政令が4件。人事は、宮沢大蔵大臣の海外出張等。

 閣僚の発言は、森内閣総理大臣から総理が欠けた場合あるいは総理に事故がありました場合の臨時代理の指定順位について、第一順位が青木官房長官、第二順位が河野外務大臣、第三順位が中山建設大臣・国土庁長官、第四順位が深谷通産大臣、第五順位が瓦防衛庁長官とするとの発言。官房長官から首都直下型大規模地震発生時の内閣初動体制に関して発言。建設大臣から日本道路公団総裁の再任に関して発言。総理から大蔵大臣の臨時代理に私が仰せつかりました。

 閣僚懇では、自治大臣から有珠山噴火災害に関して発言。

   

【質疑応答】

 問:第一火災海上保険について伺います。先日検査結果を通知して、経営の改善策の提出を求めていると思いますが、その事実関係と今後の当局としての対応について伺います。
  

員長:検査結果を通知し、既に公表してあるガイドラインの手続きに従って、報告を求めていることはその通りです。

  

 問:報告は何時までに。
  
員長:それは個別のことですから申し上げないことになっております。具体的には監督庁長官に委任している案件でございますので、監督庁長官に聞いて頂きたいと思います。

  

 問:大阪の幸福銀行ですが、これまで事業計画を提出した日米の2つの金融グループの事業計画にどこが足りなくて今回まとまらなかったのか、また今後の譲渡先を決める見通しについてはどうお考えでしょうか。
  
員長:この間の金融再生委員会におきまして、今仰った幸福銀行の問題について預金保険機構から報告を受けまして議論を開始したのはその通りです。その議論の中身については申し上げるのは差し控えさせて頂きたいと思います。まだもう少し煮詰める所があるということでした。

  

 問:5月24日で破綻から1年になりますが、決める見通しはいかがでしょうか。
  
員長:この間の金融再生委員会の議論も受けて、金融整理管財人がご努力をされていると思います。私共としては、いつ管財人のご努力が形になった現れてくるかということについては今具体的には申し上げ難いのですが、法律上1年が目途になっておりますので、それを目途に努力をして頂くということだと思います。

  

 問:速水日銀総裁がゼロ金利政策の解除に前向きな発言をされましたが、金融機関を監督する立場からこの考えは受け入れられる内容でしょうか。
  
員長:これは日銀が政策決定会合でご議論されることです。先般の日銀の政策決定会合では従来の政策を継続するとなっていますので、今の段階で私がコメントすることは適当ではないと思います。

  

 問:異業種の参入問題ですが、プロジェクトチームが出来て3カ月ちょっと経っていますが、基準作りの目途は立ちましたでしょうか。
  
員長:今まで何回か金融再生委員会でも取り上げて議論致しておりますが、論点が多岐に渡っておりますので、峠を越えたというところまではまだ行っていないというのが実状だろうと思います。

  

 問:基準は大型連休を越えて来月になるという認識でよろしいでしょうか。
  
員長:その辺もまだこの場で明確に申し上げられる所まで整理はできておりません。

  

 問:この関係で、金問調の会長が個別の事業法人の認可より、むしろ銀行法の改正を先に進めるべきだ、という主旨のご発言をされていますが、これについて大臣はどうお考えでしょうか。
  
員長:この間も、金問調会長のご発言に関してご質問頂いたのですが、その時もお答えしたようにさまざまな考え方があり得るだろうと思います。我々が今、検討している問題が、銀行法の改正まで進む話なのか、或いは銀行法の改正は必要でないのか、についてもまだ最終的な結論を出しておりません。いずれにしても現在まだ道半ばですので、最終的な結論までは至っていないということです。

  

 問:金問調の相沢会長が再生委員会を名指しにして、異業種参入問題に絡んで金融再生委員会の考え方はイージーであると言ったのですが、イージーなのでしょうか。
  
員長:行政は、常に色々な批判にさらされますから、一生懸命やっているつもりでもイージーと言われることもあるだろうし、ハード過ぎると言われることもあり、色々だろうと思います。我々としてはイージーではないようにきちっと議論したいと思います。

  

 問:先程の異業種参入に関するガイドラインに関連することなのですが、その時期について、相沢会長周辺からは、そう急ぐなと、先程の銀行法改正もそうなんですが、じっくり慎重に議論をするべきだという意見がある。一方で、大臣は出来るだけ速やかにという風にとおっしゃっているのですが、これは相沢会長周辺の慎重にという議論も踏まえた上でのことなのでしょうか、つまり出来るだけ早くということに変わりはないのでしょうか。
  
員長:何でも議論は時間をかければ良いというものではないと思います。

  

 問:伊藤忠商事などを中心にまた新しいネット銀行を作るという動きがありますが、これについての率直なご感想をお聞かせ下さい。
  
員長:私も報道でそういう計画をお持ちであるということは知っております。具体的なお話をうかがっているわけではないので、それ以上は申し上げ難いと思います。

( 以 上 )


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