谷垣委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年5月19日(金)於:参議院議員食堂】
  

【閣議案件等】

 一般案件は、6月8日武道館で小渕恵三前総理の葬儀を執行することを決定し、関連して総理から発言。国会提出案件は、社会保障制度審議会報告書の国会提出、質問主意書に対する答弁書が3件。法律の公布が4件。人事案件は、運輸大臣の海外出張に伴う臨時代理・事務代理に建設大臣・国土庁長官を指名、大使等の任免等。

 閣僚懇では、官房長官から小渕前総理の内閣・自民党合同葬の執行の考え方等について発言。外務大臣、国家公安委員長、法務大臣からG8のハイテク犯罪に関する合同会議等について発言。

     

【質疑応答】

 問:昨日、自民党の金問調に、異業種の参入についての審査指針案の骨子とも言うべくものが提示されたわけですが、これについて大臣のご所見をお願いしたい。
  

員長:越智大臣の時に、監督庁、再生委員会でプロジェクトチームを設置し、海外調査を始めとして、論議を行い、再生委員会においても、何回か議論を煮詰めてきまして、概ねの方向はあのようなことで、固まってまいりました。我々の基本的な考え方を問うことができるような段階になったのは大変ありがたく思っております。今までの議論を整理をして、パブリック・コメントにかけたいと思っています。当然、パブリック・コメントにかければ、色々ご意見が出てくるだろうと思いますから、これを参酌して、最終的な姿を決めたいと思っています。

  

 問:今回の指針案には、いわゆる既存銀行の買収等に関して、実際、ノーチェックという多少抜け穴的な所もあるわけですが、抜本的な銀行法の改正等も必要かと思いますが、そういう意味ではこの指針案はある意味で銀行法改正までの暫定的措置と考えてもよろしいのですか。
  
員長:今回の我々の作った案の基本的な考え方は、現在の銀行法は制定以来、相当年数が経っておりますので、当時、想定しなかったような色々な状況が起こってきているわけです。現段階の色々な金融の世界の状況を見ながら、銀行法を読んでいくと、かつてと違った読み方というものがあり得るということで、それを少し整理してみようということでやった作業です。今仰ったように既存の銀行を買収するということに関しては、株主が変わるわけですから、今までの銀行法でも届け出を求めていたわけであります。銀行法そのものも、これから議論になっていくと思いますが、これは我々の直接の所管ではなく、大蔵省の所管ということになりますので、金融制度審議会等でもご議論を頂かなければならないわけです。今の段階で暫定的とかということは、私の立場からは申し上げるのは控えさせて頂きたいと思います。

  

 問:幸福銀行の譲渡先も決まりまして、まだこれから東京相和等々残っております。ただ、1年が一つの目途ということですが、解散総選挙の日程も重なりまして、なかなか委員会も開きづらい状況もありますが、その辺についての作業は今後どうのようなスケジュールになっていなすか。
  

員長:昨日、幸福銀行をどうしていくかの方向が金融整理管財人のご努力でできましたので、喜んでいるわけであります。最終的な譲渡までは、まだ色々なご苦労、ご努力が必要になり、我々としてもバックアップしていかなければならないと思っております。他の金融機関につきましては、幸福銀行については一つ山を越しましたので、他の案件の状況も良く伺って、時間との関係でどのように対処していくか考えたいと思っています。

  

 問:親会社の検査とか監督の話ですが、通産省が反対しているようですが、どうなっているのですか。通産省と連絡をされているのですか。
  
員長:親会社の機関銀行化という懸念を払拭していくには、金問調にお出ししたペーパー程度の遮蔽手段というものは必要ではないかと私は思っております。これからパブリック・コメントを徴していって議論しなければいけないと思います。
 通産省の方については、再生委員会そのものの議論に入ってきて頂いて議論したというようなことはありませんが、プロジェクトチームは色々な意見を聞いたりしていると思います。

  

 問:その問題について、金融審議会へ何か注文されていますか。
  

員長:委員長:まだそこまではいっておりません。

( 以 上 )


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