谷垣委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年6月9日(金)於:金融再生委員会会見室】
  

【閣議案件等】

 一般案件は、国際航空運送についての規則の統一に関する条約の受諾、ワルソー条約改正モントリオール第4議定書の加入を決定。有珠山噴火について中小企業者及び医療関係施設の開設者に対する災害融資に関する特別措置を決定。関連して通産大臣、自治大臣、農水大臣及び国土庁長官から発言。秋篠宮ご夫妻のモンゴル国ご訪問について了解。大使の信任状及び解任状の認証を仰ぐことを決定。国会提出案件は、国家公務員倫理規程及び自衛隊員倫理規程の一部改正の国会報告を決定。科学技術白書を決定。関連して科学技術庁長官から発言。土地白書を決定。関連して国土庁長官から発言。質問主意書に対する答弁書が3件。政令が6件。人事案件は、叙位叙勲等。中央労働委員会の仲裁裁定が配付され、関連して労働大臣及び官房長官から発言。

 その他の閣僚発言は、官房長官から昨日の合同葬儀の報告と協力に対するお礼の発言。通産大臣からAPECについて発言。運輸大臣から国際観光振興会会長人事について発言。

     

【質疑応答】

 問:中小企業向け融資の状況が公表されましたが、大体の所が増加計画の目標を達成できたわけですが、この要因について大臣のご所見をお願いします。
  

員長:中小企業向け貸し出しについて、前半の数字は3兆円の目標に向かって、かなり危ぶまれたわけですが、後半各行工夫をして頂いて、こういう数字になったのかなと思っています。

  

 問:国会に報告したいわゆる実績見込みと今回の実績にかなり差がある。これは一つのかさ上げではないかと言う指摘がありますが、この指摘についてはどうですか。
  
員長:国会への報告は暫定値ですから。中小企業向けとして現場で出されたものを機械的に合算したら、国会で暫定報告されたようなものになった。我々がお願いしたのは、形式的に中小企業向け融資に当るものであっても、法の精神から見て実質的でないようなものは、良く精査して省いてほしいということをお願いしてあのような形になったのだと思います。

  

 問:東京相和銀行ですが、1年間、管理期間の延長をしたということですが、今後の見通し等含めてお聞かせ下さい。
  

員長:5月下旬の再生委員会で、金融整理管財人から状況説明があり、昨日の再生委員会でも事務局からその後更に議論が煮詰まりつつあるという中間報告がありました。結論が出るのは、そう遠い先ではないと思っています。

  

 問:さくら銀行が第二地銀のみなと銀行に株式の公開買付けをする事を今日発表すると聞きましたが、新たな地銀の再編策としてユニークだと思いますが、大臣は如何お考えでしょうか。
  
員長:今の話は、今朝の新聞で読んだという以上に承知していません。関西地域は従来、オーバーバンキングという指摘もあったわけですが、最近いろいろな形で将来を見据えた関西の金融秩序と申しますか、各方面の努力で色々な姿が出てきていると思います。私共としても関心を持って見て行きたいと思っています。

  

 問:今朝のQEの数字を、まだご覧になられたかは分かりませんが、今後の金融を含めた景気の見通し等をお話下さい。
  
員長:まだ、数字は良く見ておりません。私は、主として金融のところから見ているわけですが、金融は基本的に全体で良い方向に向かいつつあります。もちろん全部手放しで良いとは思っていませんが、金融で見る限りはそれほど大きな心配はしていません。これは選挙の論戦にもなるでしょうが、景気回復に向けて、金融に関して言えば構造改革みたいなものもかなり進んで来ていると思いますし、今後の各方面の努力を得て良くなっていくのだろうと思います。問題は、これからどういうタイミングで財政の問題等に取り組んで行くのかということがあると思います。日銀等でも色々なご議論がありますが、金利政策と言いますか、そういうものの議論もこれから起こってくるでしょう。そのような中でどちらの方に進んでいるのかということを段々はっきり示して行かなければならないのだろうと思います。

( 以 上 )


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