久世委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年7月24日(月)於:金融再生委員会会見室】
  

【閣議案件等】

 今日は明日の閣議が皇太后陛下の葬儀の為にできませんので、繰り上げ閣議という事で3時から行われました。一般案件は、国会の臨時会の召集について7月28日にすること、臨時国会の召集に関し衆参両院議長等への通知について、国際防災の10年推進本部の廃止について、平成12年度特定港湾施設整備事業計画の承認について、ザンビア国特命全権大使等の接受について決定。政令が8件。人事案件は、外務大臣の海外出張の臨時代理に官房長官を指名及び叙位叙勲等。

 自治大臣から平成12年度普通交付税大綱についての報告。

 閣僚懇では、国土庁長官から国土交通行政の転換に向けた基本方針を定めたことの説明。国土庁長官が三宅島、神津島、新島に災害被害視察の報告。外務大臣から九州・沖縄サミットについての報告。通産大臣及び郵政大臣からサミットに関連してIT憲章についての報告。国家公安委員長から九州・沖縄サミットの警備等の終了について報告。

 自由発言で、総理から九州・沖縄サミットの成功に対する御礼、特に国家公安委員長の警備関連、外務大臣に対する礼がありました。建設大臣から、中尾元建設大臣の問題については国民に対して解明したい旨の決意の報告及び防災服の改革について発言。科学技術庁長官からお台場で開催中の科学技術の展覧会に総理及び各閣僚への来訪を要請。

   

【質疑応答】

 問:自民党の野中幹事長が昨日、一時国有化銀行の譲渡契約に関わる瑕疵担保条項に絡みまして、金融再生法の改正について言及されたわけで、今日も中川官房長官がそれに対して、国会の論議を見守りたいと発言されておりますが、大臣はこれについてどのようなお考えをお持ちですか。
  

員長:この前から色々と国会で党3役にもお世話になり、それ以来一回も党の方に行っておりませんでしたので、今日、ちょっと党本部に行きましたら、幸い3役共におられまして、それぞれお礼を申し上げました。その時、野中幹事長から、自分はあまり細かいことは分かっていないけれど、金融再生法については、法そのものに欠陥があれば直せば良いではないか、という気軽なつもりで昨日は話をしたとご本人が言っておられました。私は、テレビではその部分は見ていませんでしたが、事務局から昨日のテレビの要点を見せて頂きました。幹事長の言葉から言うと、あくまでも与党にもそういう議論があるから、また出てくると思うから、というようなことを言っておられますし、法にもし欠陥があるとすればそれを直せば良いではないかと気軽なつもりで言ったのだとご本人が言っておられるのですから、そういう趣旨だろうと思います。この法律は、ご承知の通り議員立法でもございますから、大いに国会でそういう点は論議がなされるだろうと思います。

  

 問:亀井政調会長ともお話されていると思いますが、どのようなことをお話になられましたか。
  

員長:色々と政治的なご判断でいわば与党の一つの発言を頂いて、金融再生委員会の中立・公正な立場、それをわきまえてご発言頂いたのだと思いますが、これからも臨時国会を控えておりますので十分に国会において論議すべきことは論議をしていただき、また与党の協力をお願いしたということでございます。

  

 問:金融再生法の改正問題ですが、来年3月には金融再生法は機能を停止することになっているのですが、それでもこの国会から議論を始めて金融再生法自体を改正しなければならないのは、あまり効率的でない気がします。大臣が以前から仰っているように新しい預金保険法には、事後損失補てんのルールを盛り込むことが出来ることになっているわけですが、それでもやはり金融再生法は改正した方が良いとお考えですか。
  

員長:これは私も前から言っていることですが、この間の通常国会で、預金保険法の改正をやりまして、その時に例えば、いわゆるロスシェアリング的な規定も入れさせて頂きました。来年の4月からはそういう体制の下に金融のあり方が動いていくのだろうと思います。金融再生法は、ご指摘にありましたように来年の3月で大方の任務を終えるわけですから、それに向かって今やっているわけですので、今のところは特に私は法律改正は考えておりませんが、ただ、国会の論議の中において、どういう論議出来てくるのか、或るいは与党としてどういう考えがあるのか、そういうものも良く承って対処したいと考えております。

(以上)


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