相沢委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年8月8日(火)於:参議院議員食堂】
  

【閣議案件等】

 今日は、私共の案件はありませんでした。一般案件としては、ルーマニア国の特命全権大使の接受。ドミニカ共和国大統領就任式典に参列する特派大使の信任状の認証を仰ぐこと。コスタ・リカ駐箚全権大使の信任状及び前大使の解任状の認証を仰ぐこと。国会提出案件は、質問主意書に対する答弁書が6件。政令が3件。人事案件は特命全権大使を願いにより免ずること等。

 閣僚懇で、国土庁長官から有珠山噴火非常災害現地対策本部の廃止について発言。

 月例経済報告につきましては、経済企画庁長官と日銀総裁から説明がありました。亀井政調会長から、日銀のゼロ金利是正については、今のような状況の下において行うことは如何なものであるかというふうに思われるので、日銀政策決定会合の事項であるけれども、慎重にお考え願いたいという発言がありました。私からも発言をしまして、現内閣の課題として景気の回復ということが最大のものである。今の状況の下において、ゼロ金利政策の解除というものがどういう影響を与えるかということについては、必ずしも日銀総裁の説明に納得し難い。つまり経済企画庁長官の月例報告と日銀総裁の報告との間には、ニュアンスの差があるように思える。私も、ゼロ金利政策是正についてはひとつ慎重に検討をお願い申し上げたいと発言しました。そうしたら日銀総裁はまた立ち上がって、色々言っいてました。この前の時も、色々な情勢から言って解除すべきものだという皆さんのご意見だったけれども、そごう問題などもあったので、これを延期した。日銀は本来、ゼロ金利という異常な事態は出来るだけ早く解消していくことが本来の姿なのだと。その後、亀井氏と日銀総裁のやりとりが何回かありました。ゼロ金利は、ひとつの問題ですね。今度は11日に会合があることになっていると思いますが、我々としては当面はそれを見守っていくということだと思っております。

   

【質疑応答】

 問:靖国神社の参拝で、大臣はどうされますでしょうか。
  

員長:15日は日程的にどうなるのか、15日は閣議がありまして、武道館で戦没者追悼式。その間に時間的に上手く都合がつけば皆さんと一緒に参拝します。時間がなければ、都合をつけて行きます。私は、「みんなで靖国神社に参拝する会」というのがありまして、その会のメンバーで、大戦の実戦に参加した人間でありますし、沢山の仲間を失っておりますから、靖国神社に参拝をするということは、私の気持ちとしては当然のことだと思っております。今までも参拝をしていました。経済企画庁長官の時も参拝をしました。

  

 問:それはやはり公人のお立場で参拝されるのでしょうか。
  

員長:公人というか、何と書くかですが、確か前回は国務大臣 相沢英之と書きました。

  

 問:やはり公人のお立場でしょうか。
  

員長:相手方がそういうふうに閣僚を扱うのです。署名してくれというので書きました。

  

 問:今回も国務大臣としてご署名をされるのでしょうか。
  

員長:そのつもりです。

  

 問:大臣はそういうことでずっと続けられているのですが、閣僚の靖国参拝問題についてはどういうご意見をお持ちでしょうか。
  

員長:靖国神社は、昔は招魂社と言って、戦争で亡くなった人をお祭りする所でした。戦後、宗教法人法の制定で神社ということになりましたが、いわゆる、神道の神社にお参りをするという気持ちではなく、戦争で亡くなった我々の先輩、同輩、戦友達の御霊を慰める為に参拝するという気持ちでいました。ですから、そのことについては何らどうかなあという気持ちではないのです。多少その辺は戦後生まれの方とは感触が違うかもしれません。

  

 問:日銀総裁は、そごう問題の影響は既に無くなったと仰っているのですが。
  

員長:表現は正確かどうか分かりませんが、そごう問題の影響は、それほどのことではなかったというような趣旨の発言が総裁からありました。

  

 問:大臣もそごう問題については同じお考えでしょうか。
  

員長:私から言わせれば、そごう問題があるから、延ばしたという言い方をする方がおかしかったと思うのです。それほど影響がないのものだったらそんなことを理由にしなければ良いのに。経済的なinfluenceと、そごう問題の影響と世情一般の心理的な影響とはやはり違いがあるので、そごうも遂にいかれてこうなったかということと、全体の中において、そごうがあのようなことになることの影響というものとは差があるのは仕方がないと思うのです。見方が分かれるのでしょうが。

  

 問:まだ心理的な影響は去っていないのでしょうか。
  

員長:そごうが今後どうなるかによるでしょう。私も良くは分からないけれど、西武と一緒になるとか色々な話がって、そういうような形でもって実際的にそごうが生き延びていければ、また影響が違うのでないでしょうか。

  

 問:今日、明日の株価の状況によって、変動が少なければ、状況は日銀の言うように良いというふうにはならないのでしょうか。
  

員長:今日、途中で誰か発言をして、銘柄の入れ替えでしょうか。日経の銘柄の入れ替えが無ければ、幾らぐらいになっているのかという質問に対して、経企庁長官は、今の水準は18,000円ぐらいになるのではないかと言っていました。それにしてもやはり下がっているなということでした。

  

 問:日債銀の株式譲渡問題ですが、臨時国会も終盤を迎えていますが、9月1日の譲渡というのは予定通り出来るのでしょうか。
  

員長:国会でも答弁していますが、その予定です。

  

 問:先程、大臣がゼロ金利のところで日銀の説明に納得し難いと仰いましたが、それはそごうの関係のところを指して仰っているのですか。
  

員長:そうではありません。ご案内の通り、経済企画庁長官が月例報告をし、日銀総裁が続いて説明するというやり方になっています。その全般の説明のトーンについてです。

(以上)


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