相沢委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年9月5日(火)於:金融再生委員会会見室】
  

【閣議案件等】

 当委員会関係は何もありませんでした。15日の閣議は、休日なので繰り上げて14日に行うことになりました。総理から日露の首脳会談について、色々とご協力を賜ったということについてお礼がありました。閣僚の海外出張について、大蔵大臣は通産大臣、労働大臣は厚生大臣、総理は官房長官が臨時代理となるという話がございました。

  

【質疑応答】

 問:新生日債銀がスタートしましたが、改めてご感想、ご期待をお聞かせください。
 

員長:日債銀について、皆さんが色々とお書きになっているそのベースは、新しく「あおぞら銀行」の幹部になられる方々の話を中心として書いているのだと思いますが、なかなかこれからの経営は大変だということは我々も感じているところです。どういう形で将来展開、方針を定めてやっていくのか。今までと全く同じようなことをしていくのではないと思う。ベンチャー企業に対しても融資をするとか、色々と発言がありますけれども、それだけ有望なベンチャー企業が見出されるのかどうか。発表された見込みを見ましても、従来と大きな変化がないのではないかという感想が率直に言うと私にはあります。現時点で色々なことを言っても、その通りにならないとまた批判を受けることもあります。いずれにしましても、新しい銀行としてスタートして、皆で十分に相談しながら銀行としてこれから先の発展性のある経営を考えていきたいということだろうと思っております。私共としても、そのことに期待をしているわけです。この前も申し上げましたけれども、3兆2000億円という巨額な国費を投じ、さらに2600億円の出資を引き受けるということですから、それなりの関心を当然あおぞら銀行の将来に対しても持っているわけであります。ですから是非立派な銀行として発展することを我々としても期待もしているということを申し上げておきます。

  

 問:宮本総括政務次官が、4年前になりますが、名古屋国税局に圧力とも言える、誤解されるような問い合わせをしたということが報道されておりますが、その点についてはご本人から聞かれたりしたのでしょうか。
 

員長:私も新聞で見てびっくりして、本人にも勿論聞きました。本人は、名古屋国税局長をしたのは14〜5年前で、そういうこともあって誤解を招いているのではないかと思うけれど、自分は、報じられた件に関しては電話をかけた覚えもないし、関係もないのだという話でありました。それならば、そのことを誤解を招かないように、はっきりと君からも話をしてもらいたい、ということは言っておきました。報じられたこと自体が4年前の出来事でありますし、事実本人がそう言っておりますから私としてはその言葉を信じているのであります。

  

 問:民主党の山本代議士の詐欺事件に関して、よもや大臣はそういうことはありませんでしょうか…。
 

員長:ありません。

  

 問:宮本総括政務次官の件ですが、「電話をかけた覚えがない」というのは「電話をかけてない」と意味が違うと思うのですが、その点は正確にどのように仰っていたのでしょうか。
 

員長:とにかく4年前ということで、「かけた覚えはない」というより、「かけてない」と言ったほうが良いと思いますが。「覚えがない」という私の言い方が適切でなければ訂正します。「かけてない。」と言っています。

  

 問:誤解を招かないように、宮本さんご本人からお話をしてほしいというふうに委員長から仰ったのでしょうか。
 

員長:別に、記者会見をして、そのことについて説明をしなさいとかいう意味で言ったのではないので、そういうことが報道で伝えられているから、そういうことについて尋ねられたら、当然そのことについては誤解のないようにはっきりと答えておいてもらいたい、と言ったのです。

  

 問:そのやりとりはいつの話でしょうか。
 

員長:日曜だったかと記憶しています。私の方から電話をして本人に聞きました。

  

 問:もし宮本総括政務次官の件が、本人は否定していらっしゃいますが、事実だとしたら大臣はどうお感じになられますでしょうか。
 

員長:仮定の質問には答えられません。宮本総括政務次官は明らかに否定しておりますから、事実であったら、どうこうということについては、お答え申し上げるようなことではないと思っております。これも私も報道で知ったことですが、宮本総括政務次官が電話をかけたと伝えられる案件については、名古屋国税局としては、予定通り告発をして、そしてその人は実刑判決を受けて服役をし、出所した、そういうことです。いずれにしても、宮本総括政務次官に伝えられるような発言が仮にあったとしても、何らそのことについての影響は結果としても無かったのです。そういうことを見ても、私は宮本総括政務次官がそういうことについて何も言っていないということを信じております。

  

 問:その件が実際にあったかどうかは、関係者がどういう人か記事に出ているわけですから、大蔵省に照会するなりすればすぐに判明することだと思うのですが、その辺をお調べになるお考えはないのでしょうか。
 

員長:それは、問題にされているご本人がそういうことはないと言っているのですから、それ以上私の方が国税庁に電話して調べなければならないと仰るのですか。それはどうかと思いますが。そういうつもりはないです。

  

 問:宮本さんご本人の問題だけではなく、再生委員会の名誉に関わる問題だと思いますので、本人が違うと言っただけで良しとするというのはどうかと思うのですが。
 

員長:かけたという本人がないと言っているのですから、私としてそれ以上調べると言ったって、方法も必要もないと思っております。しかも、宮本氏は4年前というと…、新進党時代ですね。彼は、15年前に局長をしていたということでしょうけれど、普通役所というのは2〜3年で人が代りますから、知っていた人がいるとかいうことまではないと思うし、従って自分としてはかけてないということを本人がはっきり言われますから、それならそれを信じているということです。

  

 問:関係者から依頼も受けてないのでしょうか。
 

員長:ないと言っています。

(以上)


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