平成11年11月19日
金融再生委員会
  
日南信用金庫に対する金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分について

 

.本日、日南信用金庫より、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(金融再生法)第68条第1項に基づき、「その業務又は財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれがある」旨の申出があった。
 
.金融再生委員会としては、日南信用金庫からの申出及び同金庫の財務状況を踏まえ、本日、金融再生法第8条に基づく金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分をするとともに、同法第11条に基づき弁護士の冨永正一氏及び全国信用金庫連合会の眞柄静夫氏及び預金保険機構を同金庫の金融整理管財人として選任し、併せてこれら金融整理管財人に対し同法第14条に基づき同金庫に係る業務及び財産の管理に関する計画の作成を命じたところである。
 
.今般の措置により、日南信用金庫の代表権、業務の執行並びに財産の管理・処分権は金融整理管財人に専属することとなり、同金庫は金融整理管財人の下で、今後上記の業務及び財産の管理に関する計画に従った適切な業務運営に取り組むこととなる。
 
 また、資産劣化防止の観点から、昨日、金融監督庁長官より同金庫に対し、信用金庫法第89条において準用する銀行法第26条に基づく業務改善命令を発したところであり、同金庫においては、この命令を踏まえ、適切な業務運営を行っていくことが求められる。
 
.金融整理管財人に対しては、日南信用金庫の受皿金融機関を極力早期に見い出すことを期待しているが、当委員会としても必要に応じ承継銀行を設立して同金庫の業務承継を行うなど、預金者等の保護及び信用秩序の維持に万全を期してまいる所存である。
 
 また、金融整理管財人による管理が終了するまでの間は、全国信用金庫連合会より日南信用金庫の預金払戻し等業務の継続に必要な資金が供給されることとなり、日南信用金庫が受皿金融機関や承継銀行へ営業譲渡等を行う際には、預金保険機構が資金援助を行うこととなっている。
 
.このような枠組みの下で、日南信用金庫の預金等の負債は全額保護され、期日通り支障なく支払われるとともに、善意かつ健全な借手への融資も継続されることとなっているので、利用者におかれては心配されることなく、冷静な対応をお願いしたい。
 
問い合わせ先

金融再生委員会事務局 金融危機管理課

山崎、岸上


日南信用金庫の概要

.本 店 日南市大字戸高1456−1
 
.理事長 宮川 茂則(平成2年7月に就任)
 
.業 容(11年3月末)
 
(1) 預 金 量 355億円
 
(2) 貸 出 金 223億円
 
(3) 事業地区 日南市、宮崎市、串間市、南那珂郡、宮崎郡(田野町、清武町)
 
(4) 店 舗 数 7カ店
 
(5) 常勤役職員数 86人
 
(6) 会 員 数 8,684人
 
(7) 出 資 金 212百万円
 
(8) 会員勘定 1,841百万円
 
(9) 自己資本比率 7.67%
 
.沿 革
 
  昭和8年6月 保証責任飫肥商工信用組合設立
 
  昭和25年4月 中小企業等協同組合法により信用組合に組織変更し、名称を日南信用組合に改称
 
  昭和27年5月 信用金庫法により日南信用金庫に改組

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