金融庁では、日本証券業協会及び株式会社東京証券取引所グループの協力を得て、国際コンファレンス「アジア市場の統合と金融革新」を、平成24年2月10日(金)に開催しました。
当日は、国内外の金融当局等政府関係者、中央銀行、金融機関、研究者、在京各国大使館関係者等、総勢500名弱の参加があり、活発な議論が展開されました。
概要
アジアの金融市場は、過去10年間で急速な発展と構造変化を経て、様々な変化を経験してきた。とりわけ、先般の世界金融危機では、これまでに通貨危機や不良債権問題を経験してきたアジアの金融市場においては、その経験からきた様々な施策を生かして金融危機の影響をある程度抑えることができたが、それまで世界の金融をリードしてきた欧米諸国では、未だその影響が続き、出口を模索している状況である。その結果、多くの金融機関が金融危機の前に比べてアジアの市場がより魅力的だと捉えるようになったものの、将来起こりうる新たな危機に対しては、個々の国々による対応のみならず、アジアの金融市場が全体として対応することが必要である。今後も継続してアジアの金融市場の魅力を維持・発展させるためには、アジアの主要市場の統合は、もはや夢として語られるものではなく、その現実化を目的とした具体的な検討が急がれる時期にきている。そのためには、アジアの金融市場におけるインフラや規制の発展について、現状を改めて分析し、こうした動きと歩調を合わせた検討を行う必要があるだろう。
そこで、アジアの金融市場の統合とさらなる発展を考えるために、政策立案者は、改めて(1)金融危機後の規制改革の現状を、グローバルな視点並びにアジアからの視点で把握した上でアジアの金融市場での課題を抽出し、(2)アジア金融市場の統合という観点から、競争と協調をどのように進めていくかについて具体的な課題を検討した上で、(3)市場の改革を進めていく大きな支えとなるアジア市場のニーズにあった金融インフラ、例えばIT等を活用した新たな決済・ビジネスのツールとそれに関連する規制の枠組みを策定することを検討し、必要な分野を特定する必要がある。
本コンファレンスでは、こうした問題について世界およびアジア地域から民間・公的部門のシニア・レベルの参加者を招き、発表と議論を通じて検討しつつ、市場参加者および規制当局間の協力強化を図っていくきっかけとしていくことを目的とする。
開催概要
日時 |
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2012年2月10日(金) 9:30-17:50(9:00開場) |
会場 |
三田共用会議所 (住所:東京都港区三田2-1-8) |
言語 |
英語・日本語(同時通訳あり) |
主催 |
金融庁 |
協力機関 |
日本証券業協会 株式会社東京証券取引所グループ |
参加費 |
無料 |
定員 |
300名程度(事前登録制) |
申込方法 |
登録受付は終了しました。 |