1.日 時 平成9年12月19日(金)14時00分〜16時00分
2.場 所 大蔵省第二特別会議室(合同庁舎四号館)
3.議事概要
・ 「支払保証制度に関する研究会」報告書について事務局より説明の後、
自由討議が行われた。
・ 自由討議で出された意見は、概ね以下のとおりである。
○ 基本的な枠組みについては、とりまとめられた報告書の内容で良いのではな
いか。
○ 制度の構築に当たっては、保険契約者の保険業に対する信頼を確保すること
が重要であり、保険会社の負担限度等について討議するにおいてもこのことを
前提にすべきではないか。
○ 金融システムに対する安心感を確保することが喫緊の課題ではないか。
○ 責任準備金について補償するという考え方で良いが、保険契約者において馴
染んでいる言葉ではなく、どのように保険契約者の理解を得るのかという課題
があるのではないか。
○ 基礎率の変更に関して何らかの基準を予め設けておくべきではないか。
○ 基礎率の変更に関して何らかの基準を予め一般的、汎用的に設けておくこと
は技術的に困難ではないか。
○ 契約条件の変更に関して、保険契約者のために選択肢を用意することは考え
られないか。例えば、保険料は引き上げるが保険金額については従来どおりと
するようなことは考えられないか。
○ 自分が契約している保険会社が破綻した場合には、自分の保険契約はどれぐ
らい補償されるのかを予想できるようにしておくことが重要ではないか。
○ 保険は預金と異なり契約の継続を図ることが重要であるとはいえ、予定利率
まで保証することは困難ではないか。このため、保険金額がどのようになるか
を設定することは難しいのではないか。
○ 機構の業務については、保険契約の引受け、支払に限った方が一般の人にも
分かりやすく信頼感が得られ易いのではないか。
○ 破綻会社、救済会社、内閣総理大臣、保険管理人、支払保証機関等、制度に
関わる者は多いが、それぞれどのような役割を担うのかを明確にしておくこと
が重要ではないか。
○ 破綻処理に関しては、他の保険会社の保険契約者も含めて保険契約者に説明
する場を開くべきではないか。
○ 経営が危ないという情報等を入手すれば、預金者や顧客は銀行や証券会社か
ら逃げられるが、再加入の困難性等から保険契約者は簡単には逃げられない。
そういう意味からも自己責任を問いにくいのではないか。
○ 破綻処理の透明性を向上させる観点からも、今後倒産手続について、検討す
ることが重要ではないか。
○ 不良債権問題は経営責任の範疇であり、経営者の責任を強く問うべきではな
いか。
○ 経営状況の開示に際しては、ソルベンシー・マージンにとどまらず、真に経
営実態を把握できる情報を積極的に開示すべきではないか。
○ 株価が経営状況の大きな判断材料となることや、資金調達の容易さ、救済方
法の多様化等から相互会社の株式会社への転換を進めていくべきではないか。
○ 資金の調達の問題については健全な保険会社の保険契約者の負担にも配慮す
べきで、公的資金について検討していくべきではないか。
○ 保険会社の負担については、負担する保険会社の保険契約者が納得できるも
のであることが重要であり、年間負担限度等の設定が不可欠ではないか。
○ 保険会社の破綻を未然に防ぐことが重要であり、破綻前に予定利率を変更で
きる仕組みや柔軟な経営形態及び資金調達を検討すべきではないか。
○ 保険契約者にとって分かりやすい制度とするため、補償水準は保険会社や破
綻の規模にかかわらず一定とすべきではないか。
○ 公的資金の導入は、全く関係のない一般国民も参加するということであるか
ら、制度は一般国民にとって一番負担の少ない仕組みとするべきではないか。
○ 公的資金については、支払保証制度自体に組み込むのか、それとも2001
年3月までの経過措置として考えるのか。後者だとするとなぜ2001年3月
までなのか保険契約者に対し分かりやすい説明をすべきではないか。
| 担当者
大蔵省銀行局保険部保険第一課調査室 服部、谷岡 連絡先 電話(代表) (3581)4111 内線2812 本議事要旨は暫定版であるため今後修正がありえます。 |