保険審議会報告書「保険業の在り方の見直しについて」の概要
国民が求める保険ニーズの多様化・高度化に応えるととも、効率的な保険サービスを提供し
ていくため、金融システム改革の一環として、(1)利用者の立場、 2国民経済的見地、 3国際性
の3つの視点に立って、保険業及び保険監督行政について、以下の見直しを行う。
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│ 事 項 │ 措 置 内 容 │ スケジュール │
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│(1) 算定会の改革 │ 算定会料率の遵守義務を廃止する。算定│1998年7月までに│
│ │会は遵守義務のない参考純率の算出等を行│実施 │
│ │うほか、データ・バンク機能を果たす。 │ │
│ │ │ │
│(2) 業態間の参入促進 │ 保険会社と金融他業態との間の参入につ│2001年までに実現│
│ │いて実現を図る。 │ │
│ │ 保険会社による銀行・信託・証券業務へ│ │
│ │の参入、証券会社による保険業への参入等│ │
│ │については、時期を早めて実施。 │ │
│ │ │ │
│(3) 持株会社制度の導入│ 持株会社形態の利用を可能とするととも│改正独占禁止法の│
│ │に、保険契約者等の保護、保険会社の経営│施行をにらんで、│
│ │の健全性確保のための効果的な監督の枠組│所要の法整備を速│
│ │みを構築する。 │やかに行い、実施│
│ │ │ │
│(4) 銀行等による保険販│ 銀行等による保険販売については、子会│2001年を目処に実│
│ 売等 │社又は兄弟会社の保険商品に限定したうえ│施 │
│ │で、住宅ローン関連の長期火災保険及び信│ │
│ │用生命保険の販売を認める。その際、影響│ │
│ │力を行使した販売の禁止等の実効性ある弊│ │
│ │害防止措置を講じ、その遵守のために必要│ │
│ │な監督を行うとともに、必要に応じ措置を│ │
│ │見直し、常に実効性を確保する。 │ │
│ │ │ │
│(5) トレーディング勘定│ 保険会社のトレーディング勘定につい │取引の実態等を見│
│ への時価評価の適用 │て、健全性確保の観点から、時価評価を適│ながら、できるだ│
│ │用する。 │け早期に実現 │
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