1.日 時 平成9年10月29日(水)10時00分〜12時00分
2.場 所 大蔵省本庁舎第一特別会議室
3.議事概要
・ 「今後の検討スケジュールについて」、「発動事由について(支払保証制度の法的
構成、倒産法制との関係、保証限度の設定方法を含めて)」及び「既存の資金援助制
度との関係について(強制加入の適否を含めて)」について事務局より説明を行った
後、自由討議が行われた。
・ 自由討議で出された意見は、概ね以下のとおりである。
(今後の検討スケジュールについて)
・ 今後の検討スケジュール(案)(別紙)が了承された。
(支払保証の発動事由について)
・ 保険会社に業務及び財産の管理命令等が出された状態にあることが発動の前提に
なると考えられるが、管理命令発出の要件である保険業の継続が困難であるといっ
たことについてどのように考えるかいう論点があるのではないか。
(破綻保険会社の保険契約を支払保証機関へ包括移転することについて)
・ 保証対象となっている保険契約と保証対象となっていない保険契約との間におい
て早期解約控除の適用などについて取扱いを区別するかどうかといった論点がある
のではないか。
・ 契約条件の変更については中立的な立場から保険契約者に対して説明するといっ
たようなことが重要ではないか。
・ 保険契約の継続に関する手続と支払保証機関による保証に関する手続とを合わせ
て行うということが考えられるのではないか。
・ 異議申立ての成立要件について見直す余地があるのではないか。
・ 保険契約を引き受けることに伴い支払保証機関に2次損失が発生するという問題
があるのではないか。
・ 資金援助に関しては、保証対象の保険契約者だけでなく保証対象外の保険契約者
にも効果を及ぼすことができる余地を残しておくことが考えられるのではないか。
・ 現行制度についてレビューすることが必要ではないか。
(破産手続と連携して支払保証を行うことについて)
・ 責任準備金に対応する資産が破産財団の下に置かれるため、支払保証機関の資金
繰りが困難となる、換価ロスが生じる、破綻保険会社の経営資源が活用できないた
め事務処理がスムースにいかない、資産査定を行った上で契約条件を変更すること
が困難である、といった問題があるのではないか。
・ 破産手続に入ると、支払保証機関の資金繰りが困難になるという問題や事務処理
手続が膨大になるという問題があるのではないか。
・ 資金繰りの問題については、中間配当制度や早期解約控除制度などによって対応
を図るということが考えられるのではないか。
・ 破産手続に関して支払保証機関へ保険契約者を代理する機能を付与することが必
要ではないか。
・ 会社更生法的手続が必要ではないか。広い意味での再建型の手続について継続検
討を行うべきではないか。
(保証限度の設定方法について)
・ (一定率方式を基本とするとの考え方に対して)種々の保険契約について一律に
適用してよいかという問題があるのではないか。
・ 一定率方式に一定額方式を組み合わせることが考えられるのではないか。
(強制加入の適否について)
・ 預金保険法の規定(預金保険機構の成立の際に現に保険事故が発生している金融
機関は適用しない等)に倣い、制度発足時に現に破綻状態にある保険会社について
は適用除外とすべきではないか。
(既存の資金援助制度との関係について)
・ 機能面からみれば支払保証制度と既存制度とを一体としてもいいのではないか。
但し、既存制度には出資機能が付与されており、一体とする場合にはこうした機能
についてどのように考えるかという論点があるのではないか。
| 担当者
大蔵省銀行局保険部保険第一課調査室 服部、谷岡 連絡先 電話(代表) (3581)4111 内線 2812 本議事要旨は暫定版であるため今後修正がありえます。 |