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既存の裁判外紛争処理機関に見られる、「紛争当事者の一方により訴訟・民事調停が提起された場合には、紛争処理手続を打ち切ることが出来る」との内部規定は、金融業者にとっての「抜け穴」となりかねず、問題ではないか。 |
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資力のない顧客等にとっては裁判制度による紛争解決は相対的に不利であるということや、裁判制度による紛争処理には時間がかかるといった点を考慮すれば、顧客が紛争処理に当たって裁判外紛争処理機関を利用しようとすることには合理性がある。従って、金融業者が、訴訟・民事調停の提起を理由として裁判外紛争処理機関における紛争処理手続を打ち切ることができるとする制度は、フェアではないのではないか。 |
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金融業者と顧客との間のあらゆる紛争を裁判外紛争処理制度により紛争解決する方向で金融業者に法的義務を課していくのは、難しいのではないか。 |
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金融業者と顧客との間の紛争に関して、金融業者は自身に落ち度がないと判断するからこそ裁判外紛争処理機関での紛争解決に止まらず裁判まで争おうとするのであり、業者が裁判外紛争処理制度よりも裁判による紛争解決を選好するからと言って、一概に業者が裁判外紛争処理機関での紛争解決に非協力的であるとは言い切れないのではないか。また、コンプライアンス体制を強化した金融業者ほど自身の過失の不存在に自信があるため、その交渉態度が「硬直的」に見られかねないのではないか。 |
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紛争当事者の一方が訴訟を利用したいにも拘わらず、裁判外紛争処理機関を利用した紛争処理を進めることは現実的には難しく、むしろそうした手続打切り規定のない裁判外紛争処理機関の方がワークしない可能性があるのではないか。 |
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自主規制団体設置の裁判外紛争処理機関において、加盟業者の裁判を受ける権利を制度的に制限することは、あらかじめ金融業者が紛争発生時の処理を裁判外紛争処理機関で行う旨を顧客との契約に規定している場合等でない限り、難しいのではないか。 |
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金融業者の裁判外紛争処理機関における紛争処理に対する参加姿勢を論じる際には、例えば、証券会社と顧客との紛争に関して、行政当局が裁判外紛争処理機関での決定に従って支払われた賠償が形を変えた顧客に対する損失補てんではないかとの疑義を持ち、行政上の問題とすることがあることを考慮に入れておく必要があるのではないか。 |