「証券決済システムの改革に関するワーキング・グループ」の設置について



.趣旨
 証券決済システムは証券市場にとって重要なインフラであり、諸外国では、決済期間の更なる短縮や取引処理の電子化の一層の推進など、様々な改革が進められようとしている。こうした改革の動きに乗り遅れることのないよう、我が国証券決済システムの抜本的改革を行うことが喫緊の課題となっている。
 そこで、金融審議会第一部会の下に、「証券決済システムの改革に関するワーキング・グループ」を設置し、21世紀の我が国証券市場を支えるインフラとして相応しい証券決済システムのあり方や、その実現のために解決すべき法制上・実務上の問題点について議論を行う。
 

 

.テーマ

安全性、効率性、利便性を備えた、国際的に通用する証券決済システムのあり方




T+1(翌日決済)実現に係る問題
DVP(証券受渡と資金決済の同時履行)の実現に係る問題
取引処理の電子化に係る問題
決済機関のあり方に係る問題
社債等登録法など関連法令の整備に係る問題、等
 

 

.その他
事務局は金融企画局市場課が行う。

 


「証券取引所の組織形態のあり方等に関するワーキング・グループ」の設置について



.趣旨

 情報・通信技術や金融技術革新が急速に進展するとともに、証券市場のグローバル化が進む中で国内的・国際的な市場間競争が激化するなど証券市場を取り巻く情勢が大きく変化している。このような情勢変化を受けて、諸外国では証券取引所の組織形態について、株式会社化や非会員組織化の検討の動きが急速に広がっている。
 こうした諸外国の動向を踏まえ、我が国における証券取引所の組織形態の在り方等について、その株式会社化を含めて幅広く検討し、証券取引所に係る法的枠組みの見直しの方向を明らかにする。

 

 

.具体的な検討内容



 諸外国における証券取引所の株式会社化、非会員組織化等組織形態の在り方の
見直しの状況
 我が国の証券取引所の組織形態である会員組織の意義と株式会社化の必要性等
 株式会社化した証券取引所の自主規制の在り方等有価証券取引の公正性や投資 家保護の確保等証券取引所の株式会社化に伴う諸問題への対応方法

ディスクロージャー制度の電子化について


1.意義

現状:紙媒体による有価証券報告書等の提出・受理・審査・縦覧

ディスクロージャー制度の電子化(EDINET)


投資家等の企業情報への容易・迅速なアクセス

証券市場の効率化、活性化、市場メカニズムの一層の発揮


(注

)電子化のためのシステムをEDINET(Electronic Disclosure for Investors' NETwork)と称することとしたい。


2.概要
(別添参照)(PDF形式)

 対象範囲
 現在紙媒体で行われている有価証券報告書等の開示書類の提出、受理、審査及び縦覧という一連のディスクロージャー制度を電子化。


 開示書類の電子媒体による提出
 有価証券報告書等の開示情報を電子的に作成し、オンラインによる提出を原則化。
 電子化への円滑な移行のため、経過措置をとった上で段階的に対象書式を拡大。


 受理・審査業務
 当局の受理・審査業務も電子化された開示情報で実施。


 情報の提供
 当局の閲覧室にモニター画面を設置し開示情報を提供。加えて開示情報はインターネットを通じて広く提供。
 

 

.対応
 次期通常国会において、一連のディスクロージャー制度を電子的に行うため、証券取引法について所要の法改正を行い平成13年度からの導入を目指す方向で検討中。