1.日時:平成10年6月4日(木) 10時00分〜12時00分 2.場所:合同庁舎4号館4階共用第1特別会議室 3.議題:これまで提起された論点について(1) 4.議事概要: 自由討議における主な意見等は次のとおり。 ○ 金融の役割は伝統的に資金のアベイラビリティの移転と考えられていたが、その本 質がキャッシュフローの揺らぎ(リスク)に関する情報生産と認識されるようになっ ており、金融の範囲の境界自体も変化してくることになり、それを踏まえた議論が必 要になるのではないか。 ○ 金融の役割と金融サービスの役割を区別して整理する必要があるのではないか。金 融の役割は、教科書的に言えば、リスク再配分と時間を通じての所得・支出の平準化 であり、これを実現するための情報生産が金融サービスということではないか。 ○ 国民経済的な観点からは、市場メカニズムを通じてリスクテイクを指向する者がリ スクを負担することで、社会全体のリスクが効率的に配分され、ひいては経済成長を もたらすと考えられる。 ○ 金融取引に関するガバナンス構造について、その概念を分かり易く説明することが 必要ではないか。 ○ 新しい金融の流れに即応した新たな利用者・投資者の姿とともに、新たな金融サー ビス提供者の像を描くことも重要ではないか。 ○ マーケットの機能を守る経済法規としての金融法制・ルールの体系を考えていくべ きではないか。 ○ 現在の金融関連法制の問題点としては、禁止規定が多く法整備が行われない限り、 新たな取引が認められていないと解釈されており、望ましい取引までが制限されてい ること、信託法の適用がない部分について法律上忠実義務や分別義務が課せられるの か否かが不明確であることなどを指摘することができる。 ○ 金融証券関連法制の枠内はルールが整っている一方で、その枠外は一般民商法しか ないという現行法制のアンバランスを改善することが重要ではないか。 ○ 我が国の金融において大きなシェアを占める公的金融との兼ね合いについても考え る必要があるのではないか。 ○ 公的金融については、市場原理の中のプレイヤーになるものであり、また、市場原 理の中で自然と変化していくものではないか。 (以 上)
問い合わせ 大蔵省 3581−4111(代) 銀行局総務課金融サービス室(内線5408、5952) 本議事要旨は暫定版であるため、今後修正があり得ます。 |