1.日時 :平成9年5月20日(火) 14時00分~16時00分
2.場所 :合同庁舎四号館12階 第1特別会議室
3.議題 :(1)デリバティブ特別部会報告書について
(2)総合部会ワーキング・パーティー 主査報告について
4.議事内容
まず、5月30日にデリバティブ特別部会においてとりまとめられた「有価証券関連の
店頭デリバティブ取引について」の報告書についての事務局説明、及び委員による審議
がなされ、了承後、大蔵大臣の代理として西田政務次官に同報告書が提出された。
次に、同月16日に総合部会より公表された各ワーキング・パーティー 主査報告について、事務局
からの説明、及び委員による質疑応答がなされた。
委員による主な意見は以下の通り。
<主な意見>
○総合部会が聖域をもうけず精力的に議論されていることに敬意を表する。
○将来の市場のイメージについては、証券会社を中心として機関投資家や企業がどのように
新しい機会を活用するかということによると思うが、比較的楽観視しており、新しい日本
型になるのではないか考えている。
○証取審等におけるビッグ・バンについての精力的な議論と税制面との間にギャップがある
のではないかと思う。有取税の見直し、金融商品に対する課税の中立の観点からの利子・
配当課税の見直しを、ビッグバンでの対応と並行して進めていかなければならないと思う
○「有取税は廃止を含めて」とあるが、「廃止の方向で」ということが必要。
○こういう税制が望ましいのだ、と総合部会としても、一つのかなりまとまった意見を申し
述べることは必要だと思う。
○ディスクロジャーや不公正取引の防止という観点から有価証券についてどのような規制を
かけていくかという問題と、業界で誰が担うかという問題とセットで考えると発展が難し
い局面まで日本はきたと思う。
○投信の窓販の問題であるが、報告書のなかで店舗貸しのような考え方が出されていたが、
面白い考え方である。
○取引所集中義務についてであるが、市場間競争を促進するためにこれを撤廃すべきと考え
ている。これを撤廃する場合、有価証券についての価格形成の透明性の確保、証券会社に
よる顧客注文についての最良執行を確保することが重要。この2点の要請のために総合気
配情報のリアルタイムの公開が必要。
○現行の店頭登録ディーラー制度の見直しを行い、店頭市場において、競争的かつ効率的な
マーケットメイク機能をできるように制度を改革していくことが重要。
○表現が慎重な箇所が多いが、もう少し最終報告書のときは明確に、時期等も明記して、書
いていただきたい。例えば手数料の自由化など、できるだけ早期にすべき。様々な問題が
あると思うが、総合部会としてはっきり提言すべき。
○手数料についてであるが、早いほうがいいとは思うが、証券会社がある程度状況を把握し
ながらそれに対応する形を作らなければならず、その準備期間が必要。
○証券会社の専業性を廃止する場合、証券業者が行える他業について明確に法令で決めるこ
とが好ましい。証券会社の多様な業務の展開に関しては、業務の内容及び業務運営の手続
の両面についての規制緩和が必要。
○証券会社の参入については登録制を採用べきと考える。またこれとの整合性に鑑み、投資
顧問の投資一任業者の認可制も登録制に移行するのが好ましいのではないか。
○証券業に対する社会的信頼感が非常に重要だと思うので、免許制を維持すべき。
○証券会社は財産状況の報告説明書を公表すべき。銀行については銀行法21条で記載されて
いるが、それに対応するような証券業者のディスクロが必要ではないか。
○証券業者の破綻における顧客資産の保護については、分別管理を徹底すること、証券会社
破綻時において分別管理によっては保護されない顧客資産についての寄託証券・保証基金
による保護を制度的に確立すること、の両者に賛成。
─問い合わせ先─ 大蔵省証券局総務課調査室 森田、小桐間 TEL 3581-4111 (内線 5434) 本議事要旨は暫定版であるため今後修正がありえます。 |