1.日時 :平成9年5月30日(金) 10時00分~12時00分
2.場所 :合同庁舎四号館12階 大蔵省第1特別会議室
3.議題 :残された諸問題について
4.議事内容
今回は、「残された諸問題について」をテーマに、手数料の自由化を中心とした審議
がなされた。まず事務局より、証券市場改革に伴う証取法改正事項のイメージ、及び(1)
手数料の自由化、(2)仲介業者の参入・退出のあり方の見直し、についての論点説明が
行われ、続いて、委員により主として手数料の自由化についての審議が行われた。
一般討議における具体的な意見は以下の通り。
<一般討議での主な意見>
○手数料完全自由化は必要であるという認識をしているが、その実行については証券
市場改革の全体の枠組みのなかで検討されるべき。具体的に言うと、業務の自由化、
諸規制の緩和、税制の改革等そういう環境整備を行なった上で、あるいはこれと平
行して、手数料の完全自由化を行なうべき。
○仲介機能に重大な支障を起こすような手数料自由化のやり方は、やはり慎重を期す
べきではないか。
○手数料自由化の最終期限は2000年にすべき。来年度の4月1日に、まず5000万円超
の取引から自由化を始めるべき。
○証券市場改革は既に始まっているのであるから、準備期間もある程度経っていると
考えるべき。
○日本における手数料自由化は平成4年の証券取引審議会報告から始まっていると認
識している。
○1998年4月から外為法が改正される等、市場間競争が激しくなるであろうし、空洞
化現象も強まってくる。そういうことを考えると、ホールセールの世界を先に自由
化して条件を同じにしておく必要があるだろうという問題意識で、先行という考え
方を打ち出したと理解している。
○できれば来年4月から完全自由化のほうがよいと考える。手数料完全自由化を早く
行い、サービスの競争を早く行なって取引量全体を増やすことが必要。
○2000年に自由化するという目標を明らかにすれば証券会社は今日からでも取り組み
を始めるのであるから、1998年に自由化することにしても実態は変わらないのでは
ないか。
○現実に中小証券会社もあるわけだから、急に収益構造を変えると投資信託の回転売
買の増加などを誘発するおそれもある。そういうことを根拠にして改革を先のばし
するのはよくないが、ある程度の期間は必要。
○手数料の自由化は明確に、完全に、出来るだけ早くするというのがあくまで基本。
しかし、すぐにできるものではない、ということも業界の中の事情等を考えると仕
方がない。よって、証券界を中心とする様々な動きを見ながらフレキシブルに手数
料自由化の時期をも変えていくといった出し方ができないものかと思う。
○今後の立法段階まで考えると、目標時点は明確に書く必要がある。
○小口のところでも手数料自由化の恩恵を得たいという需要が潜在的にあるのではな
いか。
○2000年には、改正証取法が全て実施されるものと理解している。
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