活用
事例

若手職員の育成
「着眼点」を職員育成プログラムで活用中

取組みの背景と実施内容

当金庫では、若手職員の育成に力を入れているところ、理事長から「業種別支援の着眼点」を、若手をはじめ全職員向けに研修するとよいのではないかと投げかけがあったことがきっかけとなり研修計画に取り入れることとした。7月には渉外担当者を対象とした2時間ほどの集合研修会を、事前に「着眼点」の読み上げ動画を視聴してもらった上で実施した。

柏崎市の中心部には多くの飲食店があり、実際に伴走支援型融資の利用先の多くが飲食業であったことから、まずは「着眼点」のうち共通編と飲食業の2つに焦点を当てた。座学だけではどうしても面白みがないものになってしまいがちのため、当日、各支店は、飲食店の財務分析表や事業性評価シートを持参し、共通編の中で示されているように定量面がどのように推移しているのかなどを、実際の決算資料等をみてイメージをつかんでもらえるようにした。

その後、「着眼点」の他の業種の内容についても渉外担当に伝えるために、フィードバック研修という形で、1時間程度5回の研修を希望制で実施しており、現在までに延べ63名の参加があった。

マンツーマン研修

上記とは別に、主任以下の若手職員対象のプログラムとしてマンツーマン研修も実施しており、丸1日を使った指導において、「着眼点」を活用している。

初級レベルの職員もいるため、まずは基礎的な財務指標に対する理解度を確認テストによって測り、職員ごとのレベルに合わせた指導を行っている。「着眼点」を用いながら、前半は定量分析をしっかりと行い、後半は知的財産権など様々な知識・ノウハウを含め定性面での指導を行う形が多くなっている。

「着眼点」を活用した研修の様子。個々の理解度を測り、それぞれのレベルに合わせた指導を実施。

今後の取組

「着眼点」自体が若手職員向けの内容のため、非常に教えやすさがある一方で、実際に若手職員がそれを理解して現場で上手に使用できるという状況までに至っている機会は多くはないと感じている。

「着眼点」の中では実際に訪問時に見るポイントなどは示されているので、今後はOJT形式で、「着眼点」を利用したヒアリングポイントを事前に作成して若手職員と同行していきたいと考えている。

信用金庫は、昔からお客様とFace to Faceで向き合う対話のスタイルは得意としてきているところであり、若手職員を含めたきめ細かな事業者支援の実践は信用金庫としての生産性アップにもつながると考えている。「着眼点」をもとにこれまで以上に傾聴を大切にした対話と企業の分析力を高め、最終的にお客様に心から納得していただけるような支援を具体化していきたい。 

担当者ヒトコトコメント

事業者との「対話と傾聴」には同じ目線に立つことが大切!若手職員に「業種別支援の着眼点」を活用して伝えています。

「着眼点」活用の
ポイント

  • 01

    若手職員の育成に積極活用

    若手職員の育成に注力して取り組み、渉外担当者研修やフィードバック研修、マンツーマン研修といった各種研修プログラムにおいて、「着眼点」の内容を取り入れている。

  • 02

    信用金庫としての対話の具体化

    信用金庫が得意としてきた対話力と企業の分析力を「着眼点」により高め、お客様に納得していただけるような経営支援の具体化を目指している。

  • 03

    役員による後押し

    理事長自ら、「着眼点」を活用した若手育成について組織内に問題提起・コミュニケーションを図り、研修プログラムを具体化させるなど、役員が人材育成や事業者支援の取組みを後押ししている。


  • ※提供 柏崎信用金庫
  • ※令和5年度「業種別支援の着眼点の拡充や普及促進に向けた委託事業」(金融庁委託事業)において、メディアラグ株式会社が収集し作成したものです。
  • ※本活用事例の内容については、2023年11月時点の情報を基に作成しています。