活用
事例

協会内外の目線合わせへの活用と
独自の「着眼点」資料作成

取組みの背景と実施内容

当協会では、以前から県内の金融機関と同じ目線で事業者支援を行っていかなければならないと感じていた。その点で「業種別支援の着眼点」を一つのモノサシとし、外部にも「着眼点」の浸透を図ることで、地域の金融機関と信用保証協会がともに事業者に寄り添った支援ができると考えた。協会内部では、例えば、若手職員向けに、実際のスーパーマーケットや飲食店の事例を取り上げ、商圏分析や棚割りをテーマとしたグループワークを実施し、活発な意見交換が展開された。加えて、支援要請を受けた事業者への訪問時に開催する関係部署が支援の方向性を議論するスタンス会議においては、「着眼点」を活用している。

協会外部向けには、他組織との間でお互いを意識し合い足並みをそろえて事業者支援に取り組んでいく目的で、金融機関や支援関係機関が参加する、あいち企業力強化連携会議において、第一部の全体会議で「着眼点」をテーマに取り上げ、第二部の分科会ではグループワークを実施した。その際には議論の充実を図るため、参加者に予めアンケートを実施し、特に建設業・運送業・飲食業の事業者支援に関して工夫している点などについて出された意見を使いながら円滑に議論を進めることができた。

独自の「着眼点」の目利き資料を作成。事業者のビジネスに興味を持つきっかけとして好評を得ている。協会外部向けには「着眼点」をテーマに取り上げ、グループワークを実施。他組織との事業者支援の足並みをそろえるねらい。

独自の「着眼点」作成

スーパーマーケットに出向経験のある職員の知見をベースに、チーム内のメンバーと話し合いながら、「業種別支援の着眼点」のフォーマット(パワーポイント)を利用して、協会オリジナルのスーパーマーケットの目利き資料を作成した。

具体的には、レジ1台当たりの日商や、食品の鮮度の見分け方など、事業者支援の初動対応(事業者訪問時)の際に参考にできる情報をわかりやすくまとめた。協会職員向けにイントラネットに掲載するとともに、各種研修や勉強会等の題材として使用し、協会職員が事業者支援に関して議論・学習し、事業者のビジネスに関心を持つきっかけ・材料として好評となっている。今回のスーパーマーケットの例をファーストステップとして、他業種の着眼点について複数人のチーム等で作成に取り組むことも検討中である。

今後の取組

協会の職員と金融機関の営業店の職員が、事業者支援の方向性について、「着眼点」を活用して一緒に議論を行うような、より効果的な事業者支援につなげていくことを目指す。「着眼点」を活用した好事例があればどんどん発信をしていくが、一方向での情報提供ではなく、今後はインタラクティブな活用を目指し、例えばある業種の目利き資料に自由に職員が知見を書き込み共有できるような仕組みを実現していきたい。

担当者ヒトコトコメント

事業者支援の実効性向上を目指し、今後も「着眼点」を活用していきます。

「着眼点」活用の
ポイント

  • 01

    工夫を凝らした会議・研修

    「着眼点」を活用する会議や研修に際し、テーマ設定や具体的なグループワーク、事前アンケートなど、効果を上げる工夫をしている。

  • 02

    協会オリジナルの「着眼点」づくりと共有

    職員の知見を独自の「着眼点」という形にしてイントラネットに配置し、職員に共有・活用できるようにしている。

  • 03

    金融機関との目線合わせ・事業者支援プロセスへの活用

    「着眼点」を一つのモノサシとして金融機関と連携した事業者支援を志向しているほか、事業者支援プロセスの中で方向性検討等に活用している。


  • ※提供 愛知県信用保証協会
  • ※令和5年度「業種別支援の着眼点の拡充や普及促進に向けた委託事業」(金融庁委託事業)において、メディアラグ株式会社が収集し作成したものです。
  • ※本活用事例の内容については、2023年11月時点の情報を基に作成しています。