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平成30年10月30日
証券取引等監視委員会

東洋証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について

1.勧告の内容
 関東財務局長が東洋証券株式会社(東京都中央区、法人番号7010001051893、代表取締役 桒原 理哲(くわはら よしあき)、資本金134億円、常勤役職員741名、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。
 
2.事実関係
 ○ 米国株式取引の勧誘に関し、虚偽表示又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為
 東洋証券株式会社(以下「当社」という。)においては、近年、米国株式市場が堅調に推移していることなどから、米国株式営業に注力してきている。今回検査において、平成25年9月から同30年2月までの間の米国株式営業の勧誘状況等を検証したところ、高齢顧客に対し、多数の営業員が、米国株式の乗換取引の勧誘に応じてもらうために、売却する米国株式の損益について、損失の額を実際の額よりも過少に伝える、又は、損失が発生しているにもかかわらず利益が発生している旨を伝えるなどといった虚偽表示や、誤解を生ぜしめるべき表示(※)を行っていた。

  (※)誤解表示の具体例
 1株=1,000ドルの銘柄を1ドル=120円の時に買い付け(1,000×120=12万円で買付け)、その後、1株=1,300ドル、1ドル=100円の時に売却(1,300×100=13万円で売却)した場合、為替差損益を考慮した円ベースの損益は売却時の円換算額(13万円)から買付時の円換算額(12万円)を差し引いた額(1万円)となるところ、かかる利益額ではなく、ドルベースの利益(1,300-1,000=300ドル)を売却時のレート(1ドル=100円)で円換算した利益額(300×100=3万円)を伝えることにより、円ベースの利益額を過大に誤解させた。
 
 当社が行った上記の行為は、平成29年法律第37号による改正前の金融商品取引法第38条第8号(平成26年法律第44号による改正前は同条第7号)に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第2号に掲げる「金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、虚偽の表示をし、又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為」に該当するものと認められる。
 なお、上記行為の背景として、当社においては、
(1)営業部門の責任者が、社内検査において、米国株式の取引に関し不適切な勧誘行為が行われている旨が何度も指摘されていたにもかかわらず、営業員に手数料目標の達成を強く求め、顧客の利益よりも収益獲得を優先する営業を是正してこなかった
(2)経営陣が、上記社内検査の結果を把握していながら、再発防止のための実効的な改善措置について、何ら指示しておらず、結果的に営業優先の企業風土を醸成していた
などの状況が認められた。
 
 
(参考条文)
○ 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)

(禁止行為)
第三十八条 金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。
一 ~ 七(略)
八 前各号に掲げるもののほか、投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるものとして内閣府令で定める行為
 
※ 上記条文は、平成29年法律第37号による改正前の金融商品取引法に基づくもの。
 
○ 金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号)
 
(禁止行為)
第百十七条 法第三十八条第八号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 (略)
二 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、虚偽の表示をし、又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為
 

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