平成30年12月7日
証券取引等監視委員会

金融庁設置法第21条の規定に基づく建議について

 証券取引等監視委員会は、金融庁設置法第21条の規定に基づき、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、下記のとおり建議を行った。
 
 
貸付型ファンドの投資家への情報提供について
 
 金銭の貸付けを出資対象事業とする集団投資スキーム持分(以下「貸付型ファンド」という。)を販売する業者に対する検査において、
・ 資金使途等についての虚偽表示
・ 貸付先、担保等についての誤解表示
・ 貸付先がファンドからの借入れを返済することが困難な財務の状況にあることを認識しながら募集を継続
など、多数の金融商品取引法違反事例や投資者被害が生じている悪質な事例が認められた。
 
 これらの事例が生じた背景には、貸付型ファンドを販売する業者の法令等遵守態勢が不十分であったことに加え、貸付型ファンドの投資家(資金の出し手)に対し、貸付先(資金の借り手)に関する情報が十分に提供されていないこともある。当該情報は、投資家が出資金の回収可能性を判断する上で重要な情報であるものの、貸金業登録に係る制度の運用上との関係から、現状では貸付先の特定につながる情報の明示を控えた運用となっている。
 
(注)投資家の貸金業登録の要否を判断する上で、借り手を特定することができる情報が明示されないこと(匿名化)と、複数の借り手に対して資金を供給するスキームであること(複数化)が考慮の一要素とされている。
 
 したがって、こうした投資家への情報提供の状況に鑑みれば、貸付型ファンドに係る投資者保護の一層の徹底を図る観点から、投資家がより適切な投資判断を行うための情報提供や説明内容の拡充などの適切な措置を講ずる必要がある。
 
(参考)「規制改革実施計画」(平成30年6月15日閣議決定)においても、「匿名化・複数化」と併存する運用上の新たな方策の検討等が掲げられている。

サイトマップ

ページの先頭に戻る