令和元年7月9日
証券取引等監視委員会

東郷証券株式会社に係る損失補塡事件の告発について

 証券取引等監視委員会は、本日、金融商品取引法違反(損失補塡)の嫌疑で、嫌疑法人1社及び嫌疑者3名を東京地方検察庁に告発した。告発の対象となった犯則事実については下記のとおり。

1.告発の対象となった犯則事実
 犯則嫌疑法人東郷証券株式会社(平成26年10月18日から平成29年4月8日までの間の商号は株式会社efx.com証券)は、東京都港区に本店を置き、金融商品取引業等を目的とする会社、犯則嫌疑者Aは、同法人の取締役であって、その実質的経営者として業務全般を統括するとともに、商品デリバティブ取引等を目的とする株式会社さくらインベスト(以下「さくらインベスト」という。)の実質的経営者としてその業務全般を統括していたもの、犯則嫌疑者Bは、犯則嫌疑法人の代表取締役管理本部長として顧客からの苦情の処理等の業務を統括していたもの、犯則嫌疑者Cは、犯則嫌疑法人の顧問として同法人の経理業務を担当していたものであるが

第1 犯則嫌疑者A及び同Bは、ほか数名と共謀の上、法定の除外事由がないのに、犯則嫌疑法人の業務及び財産に関し、いずれも同法人において、本人名義の取引所為替証拠金取引口座を開設し、取引所為替証拠金取引を行っていた顧客のDほか3名に対し、そのデリバティブ取引につき、当該デリバティブ取引について生じた損失の一部を補塡するため
1 平成27年8月上旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Dをして、さくらインベストに同人名義の店頭デリバティブ取引口座を開設させた上、同社従業員をして、同口座において前記Dの注文に係る商品差金決済取引を行ったかのように仮装して、同取引により同人に利益が生じた旨の取引内容を、同社に設置されたパーソナルコンピューターを用いてシステムに入力させる方法により、平成28年8月中旬から平成30年6月下旬までの間、複数回にわたり、同人が売買等を同口座で行ったかのように装い、利益を同口座に帰属させ、よって、同社をして、同人に対し、合計約65万円相当の財産上の利益を提供させ
2 平成28年7月中旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Eをして、さくらインベストに同人名義の店頭デリバティブ取引口座を開設させた上、前記1同様の方法により、同月下旬から平成30年12月下旬までの間、複数回にわたり、同人が売買等を同口座で行ったかのように装い、利益を同口座に帰属させ、よって、同社をして、同人に対し、合計約210万円相当の財産上の利益を提供させ
3(1) 平成28年10月中旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Fに対し、現金20万円を提供し
 (2) 同月中旬頃、前記Fをして、さくらインベストに同人名義の店頭デリバティブ取引口座を開設させた上、前記1同様の方法により、同月下旬から平成30年9月下旬までの間、複数回にわたり、同人が売買等を同口座で行ったかのように装い、利益を同口座に帰属させ、よって、同社をして、同人に対し、合計約258万円相当の財産上の利益を提供させ
4(1) 平成28年10月中旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Gに対し、現金20万円を提供し
 (2) 同月中旬頃、前記Gをして、さくらインベストに同人名義の店頭デリバティブ取引口座を開設させた上、前記1同様の方法により、同月下旬から平成30年12月中旬までの間、複数回にわたり、同人が売買等を同口座で行ったかのように装い、利益を同口座に帰属させ、よって、同社をして、同人に対し、合計約191万円相当の財産上の利益を提供させ

第2 犯則嫌疑者A、同B及び同Cは、共謀の上、法定の除外事由がないのに、犯則嫌疑法人の業務及び財産に関し、いずれも同法人において、本人名義の取引所為替証拠金取引口座を開設し、取引所為替証拠金取引を行っていた顧客のHのほか3名に対し、そのデリバティブ取引につき、当該デリバティブ取引について生じた損失の一部を補塡するため
1 平成29年10月中旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Hとの間で、犯則嫌疑法人が同人に現金1458万円を支払う旨の和解契約を締結した上、同契約に基づき、同月下旬から平成30年12月下旬までの間、複数回にわたり、同人に対し、現金合計1458万円を提供し
2 平成29年11月下旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Iとの間で、犯則嫌疑法人が同人に現金1450万円を支払う旨の和解契約を締結した上、同契約に基づき、同月下旬から平成30年9月下旬までの間、複数回にわたり、同人に対し、現金合計1450万円を提供し
3 平成29年11月下旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Jとの間で、犯則嫌疑法人が同人に現金2000万円を支払う旨の和解契約を締結した上、同契約に基づき、同月下旬から平成31年1月下旬までの間、複数回にわたり、同人に対し、現金合計1650万円を提供し
4 平成29年11月下旬頃、犯則嫌疑法人の顧客Kとの間で、犯則嫌疑法人が同人に現金1850万円を支払う旨の和解契約を締結した上、同契約に基づき、同月下旬から平成31年1月下旬までの間、複数回にわたり、同人に対し、現金合計1650万円を提供し  
たものである。
2.関連条文
金融商品取引法
第39条第1項第2号、第3号、第198条の3、第207条第1項第3号
刑法第60条

法定刑:法人につき 3億円以下の罰金
個人につき 3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこれを併科

 


 

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