五味金融庁長官記者会見の概要

(平成18年9月25日(月)17時02分〜17時10分 場所:金融庁会見室)

【長官より発言】

私からは特にございません。

【質疑応答】

問)

明日、臨時国会で自民党の安倍総裁が新首相に選ばれる段取りですが、これまで5年半の小泉政権の金融政策を振り返って長官はどのように総括し、どのようにプラスの意義を考えていらっしゃるか簡単に教えて下さい。

答)

思い出しますと、平成13年4月、緊急経済対策が出されまして、その一番最初に記述してありましたのが主要行の不良債権問題の正常化を目指すということでした。それより前の平成9年秋から顕在化をしました金融システムの不安といったものが様々な施策によってある程度は鎮静化してはいたものの、やはり経済の停滞と不良債権問題が深刻化しているということで、なかなか金融仲介機能が本来の機能を果たせていないという中で、小泉政権の所謂、経済構造改革を推進していく上での最大の課題が主要行不良債権問題の正常化であった。こんなところからスタートをしたということを思い出します。この緊急経済対策以降、累次の対策の中で主要行不良債権問題を正常化するための様々な施策が執られました。このいわば緊急的に対応を必要とする金融システムの不安への対策に最初の3年間くらいは、金融行政は全力を投入したと言っていいと思います。この間、小泉総理のリーダーシップ、そしてその下で歴代大臣の適切な御指導によりまして不良債権問題の正常化という道筋がほぼついてきたといったような3年間であったと思います。

そしてその後は、こうした緊急的な問題への対応というものを脱して将来の望ましい金融の仕組みを構築することに行政のリソースが投入されてきたという大きな局面の転換、これは金融業界にとっても、また金融行政にとっても大きな局面の転換のあった5年余りであったと思います。この局面の転換を捉えまして利用者の皆さんの満足度が極大化するような、そうした仕組みを作る。同時にそれは国際的にも評価されるものでなければならない。そして当然のことですが、地域に貢献できるものでなければならない。こうした考え方のもとに各種の施策を立案し、それを実行してきたということでありますが、この施策の効果と言いますかアウトプットとしては、例えば法律が出来たとか色々なアウトプットが出てきておりますが、これがアウトカムとして本当に望ましい金融の仕組みが動き出したと言えるまでにはまだ時間がかかるように思います。絶えざる努力が行政側には必要であると考えます。この新しい仕組みの構築に当たって、また新しい仕組みが構築できるようなそういう活性化した市場の中で生じてきた様々な問題への対応をしたことについて、またそれぞれの局面にあっての歴代大臣の適切な御指示、御指導があったということが、行政を行っていきます、実務を担います私どもにとっては大変心強く、励みになったという5年間だったように思います。

問)

アコムが銀行の消費者ローンの保証の問題に関連して、遅延損害金に消費者契約法の金利ではなく、利息制限法の金利を適用ということで、今日引き下げる方向であるとの発表が出たのですが、これについて金融庁としてはどのようにお考えでしょうか。

答)

御発表は、引き下げるという御発表だったのですが、個社の経営の話ですから一般論ということで申し上げますと、仕組みの御説明になります。金融庁としてというお話しでしたので。

金融機関が行います消費者向けローンに対して、貸金業者が保証を行う場合には、その保証業務には貸金業規制法の規制は及ばない。こういう仕組みになっております。貸金業者の兼業業務ということになります。それともう一つこの仕組みを見る上で大事なのは、そういった契約で保証が実行されたということの結果として貸金業者が債務者に対して求償権を得た場合、求償権を得た訳ですから貸金業者の債権になりますが、その場合の遅延損害金については高裁の判決がでておりまして、消費者契約法に定められた14.6%の上限が適用されることになっています。仕組みはこういうことでございます。こういう仕組みのもとで保証契約を行うということであるならば、借り手を保護するという観点から貸金業者はその適切な取扱いをするということが当然求められると考えます。

金融庁としての今後の対応でございますが、アコム、アコムに保証を委託している金融機関から保証契約の具体的な内容、或いは求償の実態についてヒアリングを行おうと考えています。その結果に基づき必要に応じて適切な指導、或いは監督をしていきたいと考えます。

問)

仮にアコムのように消費者契約法より高い金利をまだ取っているところがあるとすると、それはやはり下げる方に指導することになるのでしょうか。

答)

実際どういうことが起こっているかを確認しませんと、一般的にこういった指導を行いますということは、現時点では申し上げられないというところであります。事実を確認することが先です。

問)

ヒアリングはいつ頃行われるのでしょうか。

答)

できるだけ早くです。

問)

アコムだけでしょうか。

答)

アコムがこういうことで話題になったというか、明らかになっておりますので。それから他の大手の貸金業者についても詳細なヒアリングはともかくとして、実際どういう扱いをしているかということは準備をしなくても答えられるはずですから、そういったことはできるだけ早く確認いたします。

(以上)