宇野金融担当大臣政務官挨拶
(平成21年2月26日(木)地域密着型金融に関するシンポジウム(大阪府))

本日は、この大阪の地で地域密着型金融に関するシンポジウムを開催させていただくことになりました。多くの関係者の皆様方にお集まりいただきましたこと、まずもって厚く御礼を申し上げたいと存じます。

地域密着型金融の取組みの中で、このシンポジウムというものをやらせていただいているわけですが、ぜひ、各金融機関の皆様方におかれては、他の金融機関がどんなことをしているのかを知っていただき、それを少しでも皆様方のお仕事に役立てていただきたい、そんな思いから、近畿財務局が主催をして開かせていただいたわけでございます。

せっかくの機会でございますので、私どものほうも、各地を訪問させていただき、皆様方にご挨拶をさせていただいているところでございます。この後、基調講演、パネルディスカッション、事例発表等ございます。ぜひ皆様方のお仕事にお役立ていただけるように、ご清聴いただければ幸いでございますので、よろしくお願いを申し上げます。

私は、実は今日参ったのは、このご挨拶をすることが1つでございますし、またもう1つ、現下の経済、大変低迷をしているわけでございますが、そういう中で、金融庁としても、また政府といたしましても大きな経済対策を打たせていただいております。その辺のところを、少し皆様方にお話をし、我々金融庁の政策にご理解をいただきたく、ご説明をさせていただきたいと思います。

ご承知のように、昨年の8月には総合経済対策という形で、新たな経済対策を打とうということでスタートさせてもらいました。第一次補正予算、これは成立をしたわけでありますが、その10月には、また生活支援対策という形、さらには12月に入りましてから緊急経済対策という、大きく3つの対策を打たせていただき、第一次補正、また第二次補正の予算を今組んでいるところでございます。第二次補正については、予算は成立をしておりますが、そのための関連法案が、今、参議院で審議中であります。

この第二次補正の中には、最近、話題になっております定額給付金の関係もあるわけでございます。これを少しでも景気の下支えという形で、多くの方にご活用いただきたいというのが、政府の基本的な考えでございますので、皆様方にもぜひご活用いただきたいとお願いする次第でございます。

そういう中で、皆様方、ご承知いただいております緊急経済対策の中で、緊急保証をやらせていただいているところでございます。昨年の末、大変、資金需要が多いのではないだろうかということから、約6兆円の緊急保証をしておったわけでございますが、これも功を奏したのだと私は思っておりますが、昨年末の倒産件数もゼロというわけにはいかなかったわけですが、もし、この緊急保証をやらなければ、さらに多くの倒産が起こったのではないでしょうか。そんな中で、今回の金融対策というのは非常に功を奏したものではないかと、考えさせていただいておりますし、これも金融業界の皆様方の本当に大きなお力をいただいた結果だと、改めて感謝を申し上げたいと思っております。

この年末の第一波が終わりますと、これから第二波ということで、3月の年度末にまたこの資金繰り等々が大きくクローズアップされてくるわけであります。そういうことを兼ねまして、一昨日、与謝野大臣、また二階経産大臣、さらには農林水産副大臣等々お集まりいただき、各金融団体の皆様方にお集まりをいただきまして、年度末に対する金融の円滑化に対する意見交換会というのをやらせていただきました。主要行、地銀、第二地銀、信金、そして信組の方々からいろんなご意見をいただき、また、私どものほうからも、年度末に円滑な資金繰りができるようにお願いをしたところでございます。

そういう中で、もう1つ、皆様方にお願いをしているのが、金融機能強化法でございます。この金融機能強化法、銀行への資金注入という言い方になっているわけでありますけど、ぜひ皆様方にご理解をいただきたいのは、今、私がお話しいたしましたこの年度末に対する資金需要、これは大変大きなものになるであろう。またさらには、年度が改まって新年度に入り、経済も若干上向きになるのではないかということを期待もするわけでありますが、そうなったときの資金需要、そういうものにいち早く対応していただかなければいけない。従前のような、皆様方の体力を大きくしてもらいたいということではなく、あくまで今回の機能強化法の資金は、皆様方にお渡しをする資金を中小企業の皆様方、企業の皆様方にお渡しいただきたい、そういう願いで、今回の法案を作成したわけでございます。どうもまだまだ金融機関の皆様方には、そういう対応をすると風評被害があるのではないかというご心配をいただいているわけでありますけれど、こういうことに対して、我々財務局を中心に地域に周知徹底をいたしまして、決してお借入れをいただいた銀行の体力が悪くなったということではない、積極的な企業への融資の現れなのだということを宣伝をさせていただくと、そんな思いでございます。ぜひ、この金融機能強化法の我々の考え方を、もう一度ご理解をいただいて、いつ何どき、大きな資金が必要になる可能性があるかもわかりません。そのときにも、即座に対応できるような体制にしていただきたい。すぐに資金注入をということではなく、特に地銀、第二地銀の皆様におかれましては、定款の変更をしていただかないと対応ができない部分もあるわけでございますので、その定款の変更の準備を今からしていただいて、いざというときにはすぐに対応できる体制にしていただきたい、そんなこともお願いをしたいと思っております。

ぜひ、今のこの景気、大変な状況でありますけれど、何とか政府といたしましても、この景気の回復を早めなければならない。これは日本の景気が悪くなった背景には、皆さんご承知のようにリーマンショックがございます。このリーマンショックがあって、アメリカの景気が落ち込んだ結果、こうなったわけでありますが、決して日本発というわけではなく、きちんとした対応をすれば、日本の景気はいち早く、世界に先駆けてよくなる、そんな思いから、景気対策もしていかなければいけないのかなという思いでございます。ぜひ、皆様方にはこれからの先行き、明るい見通しがあるのだと、そういう意味で今日のこの地域密着型金融シンポジウムの内容もひっくるめて、ぜひ各貸出先への対応を、十分なる対応をお願いしたいということを最後にお願いしておきたいと思っております。

今日、お集まりいただきました皆様方、さらにはパネリストの皆様方にも大変お忙しい中時間をお取りいただいたことに改めて感謝を申し上げ、どうかこのシンポジウムが実り多きものになりますように祈念いたしまして、私の冒頭のご挨拶とさせていただきます。

どうぞよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました。

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