渡辺内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成20年1月18日(金)9時46分~10時05分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

私の方からの報告はございません。

【質疑応答】

問)

昨日ニューヨーク、今朝東京で引き続いて株価が下がっています。また(米連邦準備制度理事会の)バーナンキ議長もサブプライム関連損失の追加拡大について触れましたが、どう受け止めるか、今後の展開、見通しについてお願いします。

答)

マーケットについてコメントはいたしませんが、昨年夏、サブプライムショックがマーケットを襲って以来、ドルベースで見ますとニューヨーク、東京それぞれ似たような下落率になっているかと思います。率にして12から14%くらいでしょうか、正確な率は把握しておりませんが、日本だけがとり立てて下がっているわけでもないのだろうと思います。言ってみれば、投資家の中に日本とニューヨークが連結関係にあるような捉え方をしておられる方もいらっしゃるのかもしれません。金融担当大臣としては、ぜひ日本経済の先行きというものをきちんと見極めた上で投資していただく方が増えて欲しいと思います。ダウンサイド・リスクがないとは言いませんけれども、今日も閣議に諮られました「日本経済の進路と戦略」の中には、結構面白い成長路線があるわけです。このようなものを具体化していくことによって、日本経済の成長路線というものは確かなものになっていく可能性が高いわけでございますから、ぜひそのようなことも踏まえて投資家の皆さまにはご判断をいただきたいと思っております。

問)

昨日、NHKの記者がインサイダー取引疑惑で調べられているという報道がありましたが、それをどう受け止められているか、市場に影響があるのかというようなことについてお願いいたします。

答)

これは(証券取引等)監視委員会で調査をしておられるようでございますから、コメントはいたしません。一般的にこうした情報にアクセスできる人たちが何がしかの権力といいますか影響力といいますか、そのような力を持っている人たちだとした場合に、そのような人たちがやりたい放題何でもやってしまうというのは、自由社会を壊してしまうことに繋がるわけです。やはり、自由社会というのは、力のある人が自己抑制をするというところに一番基本的な倫理があるわけでありますから、そのようなことはこの社会の一番基本の常識であるということをわきまえていただきたいと思います。いずれにしても、監視委員会で厳正に対処してくれるものと思います。

問)

今日提示された「(日本経済の)進路と戦略」の前提として、内閣府が、2011年度のプライマリーバランスは増税しなければ黒字化できない、という試算をまとめました、これについて行革、金融担当大臣のお立場からどうご覧になるか教えてください。

答)

今日、閣議にかけられたのは、「進路と戦略」の本体のところだけです。今ご指摘になられたのは多分参考資料という数字やグラフが入った付属資料のことだと思いますが、これは閣議決定文書でも何でもないわけです。事務方が勝手に作ってやっているだけのことでございますから、それによって閣議のお墨付きを与えるなどということでは全くなかろうと思います。

先ほども申し上げたように、本体の方の「進路と戦略」には、「つながり力」や「環境力」など結構面白いコンセプトが散りばめられています。また、昨日の大田大臣の会見でも明らかになっているかと思いますが、新前川レポートを作っていこう、つまり、内需振興という22年前の前川レポートの原点に再び戻って構造改革をやっていこう、ということが言われているわけでございますから、そういう「進路と戦略」の明るい未来から見ると、いくら役人が勝手に作ったとは言え、参考資料に出ている数字は侘しいなという感じがします。数字は覚えていませんけれども、去年の「進路と戦略」の成長率よりかなり低くなっているのではないでしょうか。ですから、結局発射台が低くなってしまった。つまり、07年の名目成長率が低くなったので、それ以降の名目成長率もそれにあわせて低くしているのだというのでは、余りにも無為無策と言われてしまいます。きちんと総理官邸あるいは経済財政諮問会議で、新しい新成長戦略を打ち出そうというときに、余りにもみすぼらしい数字が並んでいるというのはいかがなものかと思います。

問)

みずほコーポレート銀行がメリルリンチに出資を決めましたが、この受止めと、増資で合意した後に巨額の追加損失を発表するメリルの手法についてご所見はいかがでしょうか。

答)

個別の会社の資本政策には口出しはいたしません。

一般的に、きちんとディスクロをやっていただくことはとても大事なことだと思います。やはり、日本の経験に照らしても、一体どれくらい損があるのかということが分かりませんと、疑心暗鬼を深めるばかりだと思います。したがって、適切な情報開示をしていただくこと、そしてなかんずく金融機関の場合には、資本というのが非常に大事なことでありますから、資本が足りないという場合には、きちんと資本増強の手を打っていただくというのは当然のことではないでしょうか。

問)

国内のサブプライム損失の拡大についてですけれども、欧米がこれだけ拡大している中で、当然日本のCDOなどの保有しているものも損失の拡大が予想されていると思うのですが、把握されている範囲内で昨年の9月末時点と比べてどの程度拡大しているというふうに見ていらっしゃるのでしょうか。また、今後サブプライムの見通しが、日本のみならず、さらに深刻になるのかお聞かせ下さい。

答)

12月の決算発表というのがいずれあるでしょうから、四半期開示の数字ではっきりと出てくると思います。それ以前に金融庁としてはいろいろな機会を通じてヒアリングを行ってきております。それらを集計したものはございませんけれども、損失が減っているということにはなっていないと思います。では、目の玉が飛び出るくらい損失が拡大しているのかというとそういうことでもないと思います。増えてはいるものの、現時点では業務純益、あるいは自己資本の厚さ、これで十分に対応可能な状況であると思っています。

問)

見通しはどうなのでしょうか。

答)

これは現在進行形の話なので、積上げ方式でいくと、どうしても遅れてしまいます。ですから、現在進行形の形で早く把握できるかということを研究しています。そういう手法が残念ながらないものですから、今研究をしているところでございます。いずれにしても、現在進行中であるということ、事件は現場で起きているということ、これをきちんと頭に入れて対処をしていきたいと思います。

問)

政府系ファンドの検討というのは、今後いつから始められるのでしょうか。それで、いつごろ中間報告、レポートが出されるのでしょうか。

答)

戦略チームは政府系ファンドについて提案をするということは決めておりません。ソブリン・ウェルス・ファンドについてまずいろいろ調査・分析はしていただこうと思っております。また、サブプライム関連、あるいはその他の金融・資本市場の動揺が続いておりますので、こうした問題について引き続きフォローアップをお願いしたいと思っております。今月中には第1回目の会合を開きたいと思います。

問)

今週北京で日中金融協議がありましたけれども、これを踏まえて人民元問題を含めた中国の投資環境の評価と中国の政府系ファンドの動向についてのご所見をお聞かせ下さい。

答)

人民元についてはいちいち申し上げることはございません。中国の投資公司、正確な名前は忘れてしまいまして恐縮でございますが、中国のソブリン・ウェルス・ファンドについては、プライベイト・エクィティ・ファンドなどへの出資もしているということで我々も関心を持って見ております。たぶん、近々投資公司のトップの方が日本にいらっしゃるかと思いますので、そういう機会にいろいろと話し合ってみたいと思っております。

問)

来週のダボス会議には出席されるのでしょうか。出席されるのであれば、当然サブプライム問題が話題になると思いますけれども、どういったことを話されるのでしょうか。

答)

ダボス会議からは私のところにレターが来ております。会議に参加して日本の立場、経験というものをお話ししたいと思っております。ただ、国会開会中でございますので、この点が若干不透明であります。

問)

いつごろ、出られるか、出られないかというのは判明するのでしょうか。

答)

今時点でダボスの方からは是非来てほしいということで、私の方としても是非行って、日本の立場を説明したり、あるいは日本が近々何をやろうとしているかということを説明したりしてくるのは非常に有益なことだと思います。しかし、残念ながら、国会の仕切りというものがございまして、そのあたりが不透明なものですから、最終的に今の時点でいつからいつまで行ってまいりますとは言えない状況です。

問)

少し戻るようで恐縮なのですが、欧米のLCFI(巨大金融複合機関)の決算についてなのですけれども、損失が拡大したということなのですが、大臣の方で結果について予想通りだったのか、あるいはそれ以上だったのかお聞かせ下さい。

答)

個別の決算についてはいちいちコメントはいたしませんが、結局こういう問題は日本の経験に照らしていけば、銀行のバランスシートに大きな問題が出てくるということです。結局、一番のポイントはやはり資本が不足してくるということでありますから、これをどうやって増強するかというところがポイントになるのだろうと思います。日本でも最初は共同債権買取機構みたいなものを作りました。これが飛ばし機構ではないかと言われたりして、あまりうまくいきませんでした。不良債権の買取りという資産の方からの対策というのも当然ありうるわけですが、やはりバランスシートの一番の要、資本のところをどうやって増強していくか、このやられた部分を修復し、厚くしていくかというところがポイントであろうかと思います。

問)

みずほのメリルリンチへの出資へというのは、日本の金融機関の国際業務への本格復帰というような位置付けと考えてよろしいのでしょうか。

答)

それぞれの経営者の経営判断に基づいて行われるものでありますから、いちいち個別の経営判断についてよいとか、悪いとか言うことは控えたいと思います。いずれにしても、日本の金融機関が不良債権問題から脱却をし、こういう世界的な金融資本市場の動揺が続いているときに、それぞれの経営判断に従ってリスク管理を行っていただく、経営戦略を推し進めていただくということが大事かと思います。

(以上)

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