渡辺内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成20年1月22日(火)12時14分~12時31分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

大変遅くなりまして失礼いたしました。どうぞ。

【質疑応答】

問)

午前中、株価が13,000円を割り込みました。今日の閣議などでは、この株安について何かお話が出たのでしょうか。

答)

官房長官からお話があったとおりかと思います。

問)

今週に入って下げがきつくなってきているかと思いますが、この要因についてどのようにおさえていらっしゃるかということと、今後の広がりについてどのようにお考えかお聞かせください。

答)

おそらく、世界的な傾向だと思います。一つにはサブプライム・ローン問題がアメリカ経済のダウンサイド・リスクを顕著にしてきたということから、その連想で株価が下がっているのではなかろうかと思います。我が国だけ特に下がっているのではないかとおっしゃる方もいらっしゃるのですが、ドルベースで見ますと大体、ニューヨークと東京市場、ほぼ同じ下落率になっています。特に、去年の8月のサブプライムショックが起きた後は、ドルベースで見ますとほぼ同じような、昨日現在ぐらいでいきますと、11.4、それと12.48という下落率になっていますから、特に日本だけが下がっているということでは多分ないのだろうと思います。いずれにしても、アメリカでいろいろな経済対策がうたれるようですから、こちらがどの程度の効果を発揮するかというところを見ていきたいと思います。

かねて、私がお話をしてまいりましたのは、日本の経験に照らせば、日本も最初は景気対策ということをやってきたわけです。ただ、それは根本的な問題には届いていなかったわけでございまして、流動性の危機の背景にソルベンシーの問題があるというのが、日本の歴史の教訓だったわけでございます。不良債権問題を突き詰めていきますと、銀行部門の資本がどれくらいダメージを受けているのかという問題に行き着くわけでございますから、こういうところにどれくらい本格的な解決策が施されるのかというところが一つのポイントであろうかと思います。

問)

株についてですが、もう一点。日本の企業は、この3月期の状況を見ますと決して悪くなっていない。一方、(株価の)下げが同じように大きい、それ以上に大きいということで、よく言われるのが、政策的なリスクと言いますか、失望感、改革がかつてに比べて逆行しているのではないかという外国人の見方とか、ねじれ国会ですとか、また、バラマキへの心配とか、そういったものが言われますけれども、こういう見方についてどのように思っていらっしゃいますか。

答)

先週も確か申し上げたかと思いますが、福田内閣の成長戦略というのは、これから具体的な肉付けがどんどんなされていくわけです。その骨格は既に施政方針演説や「日本経済の進路と戦略」で出されているわけです。一方、「進路と戦略」の参考資料と言うのでしょうか、数字の入った、あるいはグラフのデータのほうでは、2011年までの名目成長率が去年よりかなり低くなってしまっているわけです。そういたしますと、あのような数字が出てくると、これは政策無策ではないかという連想に繋がっていってしまうのです。閣議決定したような数字では全くありませんけれども、低い名目成長率、惨めな数字が一人歩きしているのが、今ご指摘のようなイメージに繋がっているのではないのでしょうか。

問)

今の株安の件にも絡むのですが、今国会に金融庁が提出する法案は、先の(金融・資本)市場(競争力)強化プランを実行するための金商法改正案だというふうに聞いていますが、年度末に切れる地銀への予防的な公的資金注入の枠組みである「金融機能強化法」については、もう延長しないということでよろしいのでしょうか。

答)

これも、昨年どういうふうに申し上げたか、あるいは申し上げる機会がなかったかわかりませんけれども、こういうものは期限がくるわけでありますが、こうした資本増強の手立てに代わりうるものが他にあるかどうかについては、検討する必要があろうかと思います。

問)

ここのところ株安が進んでいるので、まだ年度末には時間があるのですが、地域金融機関に対するセーフティネットというのは、預金保険法だけで十分なのか、あるいは強化法に代わる他のものが必要なのか、その辺のご認識はいかがでしょうか。

答)

強化法であれば、延長すれば足りるわけです。これを止めてしまった場合には、預金保険法の相当厄介な、といいますか相当おどろおどろしい手続きになるわけでありますから、この強化法を延長しない場合の代替手段があるのかどうかについては検討を要すると、先ほど申し上げたつもりでございます。

問)

株価の下落で、金融機関の株価も相当下がっていますけれども、今後さらに下がっていった場合も含めてですが、日本の金融機関の株価が下がったことによる自己資本比率、そういう体力の面での心配というのは、メガバンクに限らず地域金融機関も含めてどのようにお考えでしょうか。

答)

転ばぬ先の杖で、ストレステストみたいなことはシミュレーションでやっておく必要があろうかと思います。今の水準で自己資本に相当大きな影響が出るということにはなっていないと思います。日本の金融機関の健全性は相当頑丈になってきておりますので、この程度の株価で自己資本がどうにかなるということには全くならないと考えております。

問)

今日の閣議後に総理と会われていますが、その内容について教えていただけますでしょうか。

答)

ダボス会議のこともあり、私の出席を国会でお認めいただいたというわけではございませんけれども、そういう場面でどういうメッセージを出していくべきか、というようなことについて私の意見を申し上げたところでございます。

問)

株安についての言及はあったのでしょうか。

答)

話の中にはそういうことも含まれております。

問)

総理との面会では、株安について総理は何かどうこうしろという指示なり、ありましたでしょうか。

答)

今、私が申し上げましたようなことを私の方から申し上げたということです。

問)

今日、閣議後会見で高村外相が株安の要因について、サブプライム問題の影響よりも、参議院選挙で目先の国民が喜ぶようなバラマキ的なことを主張している政党―民主党のことですが―、この政党が勝ったことが一番の大きな要因ではないか、と個人的見解ということでお話しになったのですが、このような見方について大臣はどのように思われますか。

答)

衆参ねじれがおきているというのは、決して良いことではないのでしょう。今日も参議院の本会議場で、「経済財政諮問会議を止めてしまえばよいではないか」という発言に対して、野党席から拍手が出た場面がございましたが、あのような場面を海外の投資家が見たりするのは、決して良いことではないなと私も思いました。

問)

株安なのですが、これまでデカップリング論などもあった中で、上海や香港の株式市場も大幅に下落しているということですが、新興諸国、特に中国のバブル崩壊リスクについては現在懸念しておられませんでしょうか。

答)

中国経済は、過熱が心配ということで金融引締めをやっておられるのだと思います。現地の経済人の中には、ちょっと冷やし過ぎではないかということを指摘する方もいらっしゃると聞いたことがあります。私の立場としては、市場の動向をよりウォッチしていく必要があるかと考えています。香港、上海市場について、今の時点でバブル崩壊が明らかになったということにはなっていないのだろうと思います。

問)

年末に出された強化プラン以外に、これから今の株安に対応するために新たな株価対策というものをお考えでしょうか。

答)

株価対策というのを昔はよくやりました。第一回目の金融危機といいますか、株価下落が金融システム問題に繋がっていったのは平成4年だったと思いますが、宮澤内閣の時に相当思い切ったワンパッケージの提案をした政治家もいましたけれども、結果として採用したのは、株価対策といいますか景気対策だけだったのです。ですから、このような問題には、小手先の対応をしても結果としてあまり意味がないということが言えるのではないでしょうか。マクロ政策として日本が打てるのは、唯一金融政策だけでございまして、これは日本銀行が今日政策決定会合でお決めになることであろうかと思います。アメリカ、ヨーロッパともに金融引締めではなく、金融緩和の方向性で足並みを揃えているかと思います。日本銀行だけが一人蚊帳の外というのではなかなか協調体制はうまく行かないのだろうと思います。

問)

日銀ですが、先ほど政策決定会合が全員一致で現状維持を決定したようなのですが、これについて受止めはいかがでしょうか。

答)

詳しい話は全然分かっておりませんけれども、メインシナリオを維持されているということであろうかと思いますが、世界的にダウンサイド・リスクを相当重く見てきているわけです。そうしますと、日本銀行だけがメインシナリオを維持して、引き続き利上げの機会を窺うという方向性だと、アメリカ、ヨーロッパがそういう方向ではないのとかなりかけ離れてしまうのではないかと思います。いずれにしても、次の日銀総裁人事は非常に大事なポイントになろうかと思います。

問)

大臣が次の総裁について必要な条件、理想とする人物像などありましたらお伺いしたいのですが。

答)

やはり経済、金融のことがよくわかっている人です。とりわけ、マーケットのことが分かっている方にやっていただきませんと、非常にこれから危うい感じがいたします。お金の流れを読める人。KY、金の流れが読めない、では困るのです。ですから、そうではないという人にお願いしたいと思います。

問)

メインシナリオが外れている責任は、現執行部の一角で、後任候補にも取り沙汰されている武藤副総裁にもあるとお考えでしょうか。

答)

日銀の責任というのは、問われないのです。総裁も副総裁も政策決定会合に携わる政策委員の皆さまも、一旦選ばれてしまったら責任を問えないというのが今の日銀法の体系でございます。したがって、最初に選ぶ時が肝心なのです。

問)

今おっしゃった総裁人事が重要だということについて、総理には今日お話をされたのでしょうか

答)

ノーコメントです。

問)

今後、官邸が与党と一緒になって、民主党の同意がないと決まりませんので人選作業を進めていくと思うのですが、その過程で大臣も参画するという考えでよろしいでしょうか。

答)

私にはそのような権限はありませんので、総理がお決めになる話だと思います。

(以上)

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