亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成21年9月29日(火)11時07分~12時00分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

今日は、評論家の方とか一般の方もお出でになっておりますか。記者クラブも難しいのだね。総会で承認しないと、といって、結構、封建的なことをやっているのだね、あなたたちは。もう、全部オープンにいかないとだめだよ。

今日の閣議では、ご承知のように15日までに、いわゆる概算要求的なものを、各省庁、マニフェストを実現するという立場から出してくれというご指示がありました。

私の方からは、鳩山カラーをもう鮮烈に出した予算編成をやるべきだということをよく話をして、少々乱暴でも良いからということを言ってきました。環境大臣が言っていた、例えば、環境など各省庁にまたがるようなことは、もう一括して予算編成をやるというような方法、これも国家戦略局が中心になって、そういう意味の従来の自公政権がやらなかった、この日本のために思い切った予算編成をやったら良いのではないかなと私の方からも強く言ってきました。

それから、閣議が始まる前に鳩山総理の方から、あなたたちが、総理が何か例の返済猶予について私と意見が違うみたいなことを書きまくるから、「すべてもうわかっていますから、大臣、もうお任せしますから、ちゃんとやってくださいよ」ということを総理が言っておられました。当たり前のことなのです。総理と私との間に、何の齟齬もありません。中小企業・零細企業の金融に関しての大変な窮状にある現状認識、これをきっちり解決しなければならないということについては、鳩山総理とは選挙の前からぴたっと意見が一致しておったわけで、その後も、しょっちゅうこの話をしてきたわけですから、一点の齟齬もありません。改めて、今日、総理が私に、あなたたちがいらないことを書くから、本当に、もうちょっとマスコミというのは正確に書かないと、後から恥を書くよ、本当に。

「モラトリアムが何とか」というのも、私はモラトリアムだって、何か辞典を引いてみれば良いだろうけれども、どういうことなのか、別に、「払える借金を一遍に棒引きにします」みたいなことを私が言ったことがありますか。私の発言を全部調べてみなさい。そんなことを一度も言ったことはありません、私は。3党合意に基づいて、ちゃんとそうした中小・零細企業に対する対策をやると。あなたたちがおかしなことばかり書くから、あえて、ちょっと3党合意、読んであげますから。もうちょっとあなた方は、基本的な勉強をしながら取材した方が良いと思う。

中小企業に関するところを読むと、いいですか、よく聞いておいてください。

「中小企業に対する支援を強化し、大企業による下請いじめなど不公正な取引を禁止するための法整備、政府系金融機関による貸付制度や信用保証制度の拡充を図る」、これが1項目です、中小企業関係、いいですか。

次に、「中小企業に対する貸し渋り・貸しはがし防止法(仮称)を成立させ」、あくまで(仮称)です。名前をつけているわけではありません。モラトリアムとつけているわけでもないし、私は法律の名称を今まで言ったことはありません。「貸付け債務の返済期限の延長、貸付けの条件の変更を可能とする。個人の住宅ローンに関しても、返済期限の延長、貸付け条件の変更を可能とする」。

これが、3党合意です。皆さん、ちゃんと頭に入っていますか。入って今まで私に質問をしたり、記事を書いていたのかな。もう、とにかく借金、貸借関係を丸ごとチャラにするなどということを私は言った覚えはありません。

それともう一つ、今のことに関して、この法律を10月末か11月に始まる臨時国会で法律を提出し、成立を図るために、大塚副大臣をトップにして、どういう内容にしていくのかという検討チームの作業を今日から開始いたします。大塚副大臣は、民主党側から3党合意にずっと出ておった政治家でもありますし、これを今日から精力的にやりますが、その中に経済産業省の政務官が、正式なメンバーとして加わります。

また、経済産業大臣のところに私がお伺いしまして、中小企業の現状について、現時点での状況を私なりに勉強し、また現在どういう対策が必要なのかということについても、大臣の方からいろいろお知恵をいただきたいという趣旨で、4時から参上することにしております。

また、事務方に任せておりますが、来週以降、金融業界等を含めていろいろな団体の代表者と精力的に私自身がお会いして、そうして、ワーキンググループが検討しておりますけれども、私なりにいろいろな方々の知恵をきっちりと広くいただく、そうした努力をしてまいりたいと思います。

あなた方も、私の言っていることの真意を外れたおかしな批判記事などを書く、そんな暇があるのなら、今の中小・零細企業の現在置かれた状況を、金融庁がどういう手を打てばそういう人たちが助かるのか、あなた方は取材するだけが仕事ではないと思う。あなた方の情報に従って、政府はどういう手を打つべきかということを、あなた方自身が我々に伝えるというのも、記者、メディアの大きな仕事だと私は思います。私の言っていることをねじ曲げてどんどん報道し、たたきまくるようなことだけがあなた方の務めではないと私は思いますので、遠慮は要りませんから、私の部屋にお出でいただいて、中小・零細企業やサラリーマンの今の状況が、「こうしたら少しでも状況が改善できるよ」、「金融庁としてこういうことをやったらどうか」というような話をぜひ聞かせてください。私は真剣にお聞きいたしますから。これは、私からのお願いです。

【質疑応答】

問)

週末のG20(金融・世界経済に関する首脳会合)で、銀行の自己資本比率規制について、2012年末までという目標が盛り込まれたのですけれども、景気回復が確実になったらという条件がついていますけれども、その時期についてのご認識というのと、もう1点、銀行の報酬規制について、具体的な中身というのが出てきたのですけれども、これを日本でどう適用していくかということについてのお考えをお聞かせください。

答)

BIS規制の問題は、前からいろいろと金融機関にとっても一つの課題ですし、金融庁にとっても、これについての監督・指導等をやってきてると思いますけれども、もちろん国際金融と離れて日本の金融が存在するわけではありませんから、国際的な一つの基準を各国合わせていくという努力はやっていくべきだと私は思います。

しかしながら、それぞれ各国には経済の発展段階も差がありますし、それぞれの国には個別の事情もありますし、そういうことをきちっと踏まえて、そういう問題については、国としては国際的な面についてのコミットをしていくべきだと私は思っておりますし、国内的にも、外国から資本調達していくというような都銀と、地方銀行、地方の小さい金融機関というものでは、おのずとそういう問題についても、現在もありますけれども、違いがあって当然であって、金太郎飴みたいに、金融庁としてBIS規制というものを運用していくことは間違いだと私は考えておりますので、今後そういう方向で金融庁の職員にも私の方からも話をし、指導していきたいと思っています。

それと、G20で金融機関のいわゆる幹部の報酬の問題が俎上に上がりましたけれども、これはご承知のように、金融バブルのとき以来、金融が一部の人たちの利益を得るための目的と化して、それによって経済自体が大変な混乱を生じ被害を受ける、そういう状況が生まれたことに対する反省として、そういう意味での経営陣のモラルハザードみたいなものに対して、国際社会で強い反省を求めるという声が上がっている中で、G20でああいう意見が出て、一応の、取りまとめと言ったらおかしいけれども、そういうものが出たわけだけれども、我が国の金融業界の幹部の皆様方が、金融というのは常に社会的責任を負っている。ただ銀行の利益を追求していくというだけ、そのために何をやったって良い、というわけにはいかない。社会的責任をきっちりと果たしていきながら金融業を営んでいくというのは当たり前の話でありますけれども、私も30年政治家をやっておりますけれども、その間、政調会長というような立場で金融行政とのコミットをしたこともありますし、30年間、日本の金融業界がその責任を常に全うしているかどうかということについては、従来もかねがね、必ずしもそうでもないマターが極めて目についたということもあるわけであって、そうした反省に立って金融業界が、今日この時点、日本経済に対して責任を負い、また国民生活がハッピーになっていくことに対して、やはり責任を持ってやる。ただ金を貸すというだけではなくて、その責任をきっちり痛感しながら業務をやっているか、私は、金融庁の監督の基準というのはそこだと思います。不良貸付をやっているのではないかというマイナス面からのではなくて、金融機関がそういう責任をちゃんと果たす融資活動をやっているかということを含めてやっていくのが金融庁の仕事であって、皆さん方の中には、国家が金を貸したり借りたりする中まで介入するのはどうかというような人もいらっしゃるかもしれません。それが、もう古い考え方なのです、ご承知のように。利益追求のためには何をやってよいのだ、それに対する手かせ足かせは全部取っ払ってしまえと、これが小泉・竹中路線の中での金融だった。そういう中で、大変な状況が起きてきたわけです。私は、皆さん方にも申し上げたのだが、金融業界も、もう政権が代わったということをもっと深刻に、従来の自公政権のように、小泉さんのように、竹中さんのように、「何をやったって良いのだ、勝った方が勝ち、金を握った方が勝ちなのだ、政府はその邪魔をしないよ」ということが、国民生活に対して、また金融全体に対しても、大変な状況を生んでいるという反省に立って、鳩山政権、この3党連立政権というのは、そうした過激な市場原理至上主義、これと決別して出発している。このことを、銀行業界を含めて認識してもらわなければ困るのです。政治の基本方針が変わったということなのです、金融行政についても。

各社の論説などを見ていると、そのことがわかっていないのです。自公政権の延長線上で、市場原理至上主義に我々が引きずられて金融政策をやらなければいけないがごとき論説を書いている各紙が多いけれども、基本が間違っているのです。我々は、そういうものと決別して、しかし、我々が決別して踏み出している道というのは、まさに今、グローバルな、世界が踏み出している新しい流れなのです。それを、世界が否定していた。日本も否定して、政治的にはああいう結論を出してしまったわけです。そういうものに捉われた金融行政をやるつもりは全然ありません。だから、「否定された価値観に基づいた金融行政を亀井静香がやらないからけしからん。」と言われても、私には通用しないということです。

私は、ぜひ皆さん方、財研の記者の皆さん方でも結構だけれども、また論説委員の方に伝えてください。「私はいつでもお待ちしています。お互いに忌憚のない意見交換をしようではありませんか」と。紙上であさってなことを言ってたたくよりも、何なら、ここに来るのが嫌だとおっしゃれば、私が出向いて行ったって結構です。ぜひ伝えてください。私が出向いて行ったって結構です。新しい金融政策というのはどうあるべきかということの私なりの考え方も申し上げます。

なんか大演説してしまったけれども、はっきり言いまして、ちょっと私、腹に据えかねているところがありまして。まともな批判でありますと、私は真摯に受けます。30年の政治生活、私はそれを貫いてきたつもりです。

問)

私は、今回、ようやく記者会見に参加できました。初めてということでお伺いしたいのが、今回、私が立ち入ることができたこの記者会見なのですが、主催に関して、これが大臣の主催なのか、あるいは記者クラブの主催なのかはっきりさせていただきたいのと、明日のビールの懇談会は、恐らく大臣主催だと思いますが…。

答)

どうぞ来てください。いいですよ。

問)

今日のこれは、どちらが主催なのかということと、あともう一つ、その主催が仮に記者クラブ側だとしたら、その法的根拠を知らせていただければと思います。

答)

これは金融庁が主催して、記者の皆さん方においでいただいている会かと私は思っていたのだけれども、そうではなくて記者クラブが主催しておられる会だということを秘書官から私は聞きまして、「ああ、そうなっているのか」と。別に、それがいけないわけでも何でもないので、そこに私が出かけてきているのだということだと思いますが、その場に、私は何も週刊誌だけではなくて、いろいろフリーに取材活動をしておられる方々にどんどん入ってきてもらって私の話を聞きたいと思う方に聞いてもらいたいと、むしろ、私の願いです。聞いてもらいたいということですので。

ただ、今日、記者クラブの総会で承認が要るということなのです、本当は。まだかかっていないらしいので、もしそこで駄目だということになると、2回やらなければいけなくなってしまいます。記者クラブ主催の私の記者会見と、そうではない私主催の、今度はオープンでどなたでもというのと2度やらなければいけなくなるから、二度手間になるから、私も忙しい体だから、そうなると記者クラブの方の時間を少し減らしてやるとか、やりくりしなければいけなくなるので、それなら一緒にやった方が良いのではないかという気が私なりにするのだけれども、そこは記者クラブの方で総会でお決めになるようですから、できることなら二度手間、三度手間にならないで一遍にやっていただければ、私は助かるということです。

それと、明日のは、皆さんとこういう対面で話をするのももちろん大事なことです。大事なことですが、私は酒が弱いので飲めませんが、ビールでもなめなめ、皆さん方といろいろな話を聞かせていただくというざっくばらんな機会ができた方が、皆さん方との間の意思の疎通がうまくいくのではないかなと思ったものだから、秘書官にお願いしました。ということですので、もう気の向いた方はおいでいただくということでお願いしたいと思います。その場所には、ぜひどなたでも結構ですから。もちろん、暴力団やいろいろな方が寄ってこられても困るけれども、もう一般の方でも構いませんから、どなたでも来てもらえれば。

問)

法的根拠を。

答)

法的根拠はわからないよ、私は。記者会見の法的根拠といってもわからない、それは。恐らく任意行為でしょう、法律に基づく行為ではないから。

問)

先ほどの質問に関連するのですが、記者会見なのですけれども、大臣が「やります」と言って、記者クラブ主催の記者会見にはお出にならずに、金融庁主催のに出れば済むことではないのですか。

答)

いや、だけど、私は、記者クラブであろうがどこであろうが、外でもそうです、いろいろなところへ来て話をしてくれと言われれば、できるだけ行って話をするようにしていますから。記者クラブ主催の記者会見だって、しかも、もう定例的にずっと続いているでしょう。そういうものは大事にしたいと思っていますから。ただ、そこに、もっと聞きたいという人が一緒に入れるようにしたらどうですかと私は言って、ただ、記者クラブとしては、総会での承認が要るとおっしゃったので、今、検討していただいているようですから、それでオーケーとなればよいのだけれども、そうでない場合は、別にやらなければいけなくなってしまう。皆さん方のご希望があれば、この場所ででも。

問)

それは、記者クラブの言うことを金融庁がきいているような形に見えるのですけれども、そうではないのですか。

答)

そんなことはない。だから、私も二度手間、三度手間は嫌だから、一緒にしていいですかと、私どもも記者クラブに今お願いしているわけです。

問)

先ほどの債務の返済期限と条件の変更を可能にするということなのですが、今でもADR(裁判外紛争処理手続)とかいろいろなシステムがあって、それを変更するという可能性はあると思うのですけれども、それでは足りないということなのですか。

答)

これは、そういうことができる関係のところも多いと思うのです。ところが、実際はなかなか、簡単に言いますと力関係でできないのが現実なのです。それがうまくいくのだったら、何も金融庁がしゃしゃり出てやることはないのです。自由に民間同士に任せておいたらいいのです。ただ、先ほど言いましたように、民間同士に自由に任せておいたらうまくいかなくなるから、政府が規制したり介入したりする場合が出てくるわけです。このことについても同じことなのです。

私は、もっと言うと、金融庁の連中は怒るかもしれないけれども、こういう状況になったということは、金融機関の責任というよりも、おまえたちの責任だと言っているのです。(昔は、)「いいよ、まだ金を返してもらっていないし滞っているけど、まあ頑張れよ。経済環境はこうなのだから、だれがやったって商売はうまくいかないのだ、頑張れよ。もっと貸してやるよ」と、こういうことをやっていたのです、日本の経営者というのは、信用金庫や信用組合の経営者というのは、それをやっていたのです。ところが、残念ながら、検査官が怖くて金融機関が震えてしまって、そういうことをしなくなってしまっている現実が起きている。これは、だけど、検査官が悪いのでもないのです。誤解のないように。悪いのではない。これは、小泉・竹中がそういうことをやるように金融庁にやらせてしまっていたからそうなってしまったのです。役人ですから、政治家が間違えたらいけないです。それに従って金融庁がそういうことをやってしまったから、本当を言えば、地方の信金や信組や地銀の人たちは、借り手があって初めて商売が成り立っているわけです。だから、お互いに案配に協力し合ってきていた。これが、日本的な関係だったのです。それが外国と違って、それでうまく地域の金融というのは機能していたのです。それが、四角四面なやり方をするから機能しなくなってしまったのです。

私の地元で、この4、5年で3人、中小・零細企業の経営者が自殺してしまいました。その方々から私は相談を受けて、金融機関に「こんなに一生懸命頑張ってやっている。今、全体がこうなのだから、なかなかうまくいっていないだけなのだから、金を貸してやってくれないか。返済を猶予してやってくれ」と、どれだけそういう人たちに私はやったか。でも駄目。私に悲痛な遺書を書いて、3人自殺しました。その1人は、これは皆さん方が「えっ」と思われるかもしれませんが、暮れですが、社長が自殺したら、副社長が後を追ってまた自殺してしまった。私は、社長の葬儀に行って、遺族の方と一緒に肩を抱き合って、お互いに泣いたのだけれども、それから3日後に、副社長がまた自殺してしまった。これは何かというと、社長が死んでしまったから、自分が今度は社長にさせられてしまうと。そうなってきたら、債務から何から全部自分が被っていかなければいけないからということで、それも自殺してしまったのです。私の地元でそういうことが起きました。

かつてはうまくいっていたのが、いかなくなってしまっているのです。だから、地方の信用金庫や信用組合の融資担当や理事長などというのは、みんな温かい心でやっていたのです。それがやれなくなったのです、この10年で。小泉・竹中のそれでビューッと来てしまったでしょう。不良債権の回収という強烈なプレッシャーがかかってしまって、そしてRCC(整理回収機構)にどんどん放り込まれていくということの中で、まだまだやっていける企業まで潰れていったのです。そういう現実が、日本中にずっと起きてきてしまったのです。

この今作ろうとしている法律は、私は、大変な役割を果たすと思っているのです。このことは、総理にも私は申し上げましたけれども。総理も昨日、そうだといって聞いていましたけれども、日本の雇用というのはほとんどが中小・零細企業の雇用なのです。大企業の雇用というのは一部でしょう。ほとんど中小・零細企業や商店の雇用なのです。私の地元でもそうだけれども、今、社長さん方が自分の給料を取っていない、取れない。社長の給料をもらえなくても、隣近所から通ってきてくれている従業員もクビにしないで、お父さんの代から雇っている従業員をクビにしないで、抱えて頑張っているのです。そういう必死になって頑張っているけれども、この暮れになって抱え切れないと、そこが「しようがない、辞めてくれな」と。今の雇用は、大変な状況になっているでしょう。このまま放っておくと、年末に大変な状況が起きてきます。年越しだから、一つの区切りです。中小企業・零細企業の経営者が、「悪いけど辞めてくれ」というのが全国でどっと始まったら、雇用条件は一気に悪化します。だから、この対策は、中小・零細企業の金繰りを助けるというだけじゃなくて、雇用、ほとんど中小・零細企業の雇用なのだから、それが助かるのです。そういう目的もあるのです、この法律というのは。

そういう観点からやっているのを、市場原理至上主義の立場から論説が…。本当に最近の論説というのは程度が悪い。私は、今朝、朝日新聞を読んだけれども、あんなことを書いて、東京でぬくぬくと高禄を食んで記者稼業をやっている、それもいいです。悪いとは言わない。ただ、この日本列島で、同じ日本人がどれだけ今、苦しんでいるか。自分の責任ではない、必死になって頑張っている、それを助けるのが政治ではないのですか。一方では、今も七つの銀行に税金をつぎ込んで助けているでしょう。資本注入して、12兆円の金を要してしまっている。今日、朝日新聞が書いている、「これをやったら1兆円ばかり焦げつくかもしれない」と。片方は12兆円用意して、万一の場合、借り手が返せなくなった場合は1兆円ぐらい焦げつくかもしれない、税金で穴埋めしなければいけない、けしからんみたいなことを、皆さん、考え方が偏っていませんか。

私は、記者の皆さん方に本当に訴えたい。生きとし生けるもの、必死になってみんな生きている。大部分の人がちゃんとしているからといって、一部の人であろうと何であろうと、苦しんでいる場合はそれを助けるのが政治ではありませんか。それを無視しようなどと、そんなことは許されないと私は思っている。だから、皆さん方、どんどん私を批判しなさい。しかし、何度も皆さん方に言うけれども、自分の良心に照らして、皆さん方が毎日幸せに生きている一方では、草深い中で明日がないような状況になっている人が、ずっと今、生まれている。そういうことにあなた方が思いをいたさなくて良いのかどうか、私はそれを訴えたい。やり方には、いろいろなやり方があるのです。金太郎飴を切るみたいなことはやれません。私も、あなた方が思っているほどばかではない。

問)

モラトリアムに関して、大臣のお気持ちはよくわかるのですが、実際そういう貸し渋り・貸しはがしが広がっているということであれば、実態の調査であるとか、あるいは春に集中検査をされていますから、その結果とか、何らかのそういう客観的なデータをお示しになるお考えはございませんか。

答)

それは、だから、金融庁としても、そういう調査というものはやっていると思うけれども、問題は、私も長く政治家をやったり役人もやったりいろいろやっているけれども、トータルな数字が常に現実を反映しているという保証はないということ。あなたも記者を長くやっているとわかると思うのですが、中央官庁が捕捉する数字の裏に、どういう状況があるかという洞察力です。私は、それがない政治家は政治をやってはいけないと思います。だから、今日も4時から、経済産業省に私は行くのです。あそこは中小企業の状態を押さえているわけだから、経済産業省が押さえている中小企業の実態も、私は今日、勉強というか、行ってきます。

いろいろな形で、また国民新党も、今までずっとそういう聞き取り調査をやっていたわけだから、政治家というのは、あなた方が考えているほど、東京で飲んで遊んでばかりいるわけではないのです。地方を回っていろいろな実態とか話を聞きながら政策を練り上げているのです。国民新党のこれについての政策は、去年からずっとやっているが、机上の空論で思い込みでやっているわけではありません。実態がそうなっている。数字にも、それは表れてくるでしょう。倒産から自主廃業から、どんどん増えていくでしょう。

問)

ただ、金融庁のこの前の統計では、貸し渋りの苦情件数は減っているだとか、金融庁の事務方の説明では、貸し渋りが急激に拡大している局面ではないというのが今までの説明だったと思うのです。それを変えられるのであれば、何らかデータ的なものとか、客観的な説明が必要だと思うのですけれども。

答)

それは、一つはデータを見る目が違っているのです。3割だとしても、私は「何だ、3割か」という見方をしないのです。「3割も苦しんでいるのか」という見方を私はするのです。

数字の見方というのは、そういうことなのです。もちろん、これは金融庁も実態を常に押さえていくという努力をしなければいけませんから、それはやりますけれども、それと、問題は、官庁統計にはそういう場合、力関係で実態が上がっていかないのです。金融機関だって本当のことを報告しないでしょう、叱られるから、「何だ、おまえのところは」と言われるから、数字の上では良い報告をしてしまうのです。そういうことまで踏まえて、数字を見なければいけないということなのです。

問)

あと、もう1点、この前の銀行株の下落をめぐる発言で、やはり銀行業界とか市場の関係者から、「発言が少し乱暴ではないのか」という指摘も出ていますけれども。「私が言ったからといって株が下がるような銀行は、銀行業を営んでいる資格がない」という発言に関して、不適切な発言ではないかという指摘が。

答)

全然、不適切ではない。あなた、不適切だと思いますか。社会的責任を果たさないような銀行はけしからんと言われたからといって株が下がるような銀行は、銀行業を営む資格がないのではないですか。私は、他におかしなことを言いましたか。私が言ったのは、そういうことだったのです。何か他のことを言いましたか。乱暴なことを言いましたか。ちょっと教えてください。

問)

やはり銀行を監督する金融担当大臣としては、そういう一律に株が下がった銀行、「いろいろな要因で下がっている」と大臣もおっしゃっていますけれども。

答)

だって、そうですよ。私は、株が下がったら辞めろと言ったわけではないでしょう、ただ、私の、そういう「社会的責任を金融機関は果たしなさい」と言ったことで下がるなら、それは資格がない。私は、撤回する気はないです、それは、社会的責任を果たさない金融機関などというのは、銀行業をやっている資格はない。当たり前ではないですか、それを監督するために金融庁があるのではないか。社会的責任を果たさなくて、自由自在に何をやっても良いというのだったら、金融庁など要らない。違いますか。

問)

大臣としては、今までの発言の中で、不適切な部分とか、少し舌足らず、乱暴な部分があったとはお思いになっておられませんか。

答)

あなたが指摘してください。反省しますから。反省するところがあれば、幾らでも反省する。物の言い方が悪いと言われたら、私は生まれつき乱暴な言い方しかしないけれども、中身で私は乱暴なことを言ったつもりはない、中身で。言い方としては乱暴かもしれないが、中身で私は乱暴なことを言ったつもりはありません。政治生活30年のうち、私はしょっちゅう乱暴なことを言うけれども、訂正したことは一度もありません。中身について。

いや、中身で、私が言ったことがけしからんということがあるのなら言ってください。それが間違っているのなら、私は訂正をいくらでもいたします。陳謝もいたします。しかし、私は、そういう記憶はない。

教えてください。ここで言いにくいのなら、後でもいいから教えてください。あなたから「これです」と。

問)

返済猶予の法案についてなのですけれども、先ほど大臣は合意書を読み上げられましたが、その中には「返済期限の延長、貸付け条件の変更を可能とする」という文言がありまして、モラトリアムについても、国民新党の森田先生などがおっしゃるように、リスケについても文言がありません。どこを合意したということの根拠にされているのか。

答)

これをやるというのだから、これが合意です。可能にするようなものをやるというのだから。

問)

「貸付け条件の変更を可能とする」というところが、合意の根拠に当たるということですか。

答)

それをやると言って、どうするかという中身を今から詰めますと言っているのです。

問)

どうするか。

答)

だから、貸したり借りたりの中身というのは、全部違うでしょう。金太郎飴みたいにはいかないです。一つの条文で、ばっと処理できないでしょう。だから、どういうケースはどうやっていくかという実効のあるものにするにはどうしたらよいかということを、今日から検討を始めると言っているのです。

問)

その3党合意のそもそもの根拠となる部分はどこなのかというのを知りたいのですが。

答)

これ全体です。

問)

2つ読み上げられた全体ということですか。

答)

全体です。鳩山総理も「そうやりましょう」と言っているわけだし、もうさっきも、私と全然違うことはない。「全面的にわかっていますからお任せします」と、総理も言っているでしょう。総理と私の間に何のあれもない。あなた方が、あたかも悪いように勝手に報道しているだけなのだから、何なら、総理のところに言って聞いてみなさい。「亀井さんの言っていることと考えはどこが違うのか」、聞いてみなさい。一緒です。

発端は沖縄で、だってあの人、1,000人の前で言ったでしょう。あのときはあのときで、「利息ぐらいは払った方が…」みたいなことで。「まあ、そこのことも検討しましょう」と私はその場で言ったのです。中身は今日から、いろいろな人の意見も聞きながら決めていくわけです。

だから、あなたから、「合意がないと総理が言った」なんて、そんなこと、総理は怒るよ、そんな気持ちは全然ないのだから。さっきも私は総理と会ったのですから。

作り話では駄目です、あなた方は記者なのだから。作り話をして、「どうだ」と私を批判したって、それは駄目です。よくやられるのです、私に防衛大臣の何か打診があったみたいな全然ありもしないことを。ある記者が「そう書かざるを得なかったんだというような状況を、ひとつ作ってくれませんか」と言うから、「何を言っているのですか、なかったものはないではないですか」と、それは、自分たちが誤報しておいて、それを正当化するみたいに、私に「誤報したのも無理もなかったように何かちょっとありませんか」みたいな、そういうことはだめなのです。真実は一つしかないのです。

この問題については、中身は今日からやっていく。それについては、広く意見をきくでしょう。だから、あなたが納得できればそれで良いし、また論説委員を含めて、「だったらいつでも来てくれ」と言ったら、私は赴きますから。私の真意を外れたところで勝手に、考えてもいないことをばんばんたたいてしまうというのはいけない、私が考えていることでけしからんと思ったら、それをたたかなければいけない。そうでしょう。

私は、そんな一律に、金太郎あめみたいに貸し借りをチャラにするなどということを言った覚えはないよ、一度も。ありますか。いろいろとテープを録っているでしょう。全部調べてみなさい。そんなことを言った覚えはありません。

問)

長谷川総務政務官に、見直し関連で何か具体的な指示は出されましたか。

答)

はい。これは、彼を中心に急いで、だから、今日ぐらいから始めるのではないかと思うが、これも3党の代表みたいな方がいらっしゃるわけだから、そういう方を含めて検討するようにと言っています。

これも、凍結法案と基本法、どういう基本法にしていくかと、できることなら、臨時国会に基本法も出したい。ただ、臨時国会はすごく短いから、凍結法案処理と、基本法までいけるかどうか、これはちょっと心配なのだけれども、凍結法案は直ちに出します。

問)

3党の議員が集まったチームでやるということですか。

答)

そうです、もちろん。だから、これも3党合意ですから、それを彼が責任を持ってまとめていくという、もちろん、私が最終的に決めるということでやりますけれども。

問)

今、日本郵政は、かんぽの宿の問題をめぐって再発防止措置を進めているのですけれども、これ(かんぽの宿の売却・廃止)について、一旦ストップさせるという報道があったのですが、大臣のお考えはいかがでしょうか。

答)

これは、もう今のを根底からやり変えてしまうのですから、新しい事業主体に変えてしまいますから、凍結した後、今の事業体をよりよきものに。昔に戻すことをするのだったら、意味がありません。地域社会にとっても日本にとっても、かつての郵政以上に、こんなネットワークはないでしょう、山中まであるような、これを使って地域社会にとっても日本にとっても活力があるようなところにしていく。それには、どういう事業体にしてどういう事業を展開させていったらよいかということ、これをやらなければいけない。ただ元に戻すみたいなことはない。

言っておきますが、私は郵政族ではないです。私は、この間やったけれども、それまで10回の選挙で1度も、私は郵政関係からただの1票ももらったことのない男です。郵政関係から政治資金を1円ももらったことがありません。私は、郵政族ではない。

ただ、小泉さんが明治以来のネットワークをアメリカにくれてやるといって、380億円くれてやるといって、地域社会をばらばらにするみたいなことをやった。いや、これは許せないと、それで私は、綿貫さんや皆さん方ともタッグを組んで阻止に回ったということですから、私は、新しい郵政事業、これを新しい経営陣でやっていってもらうことになると思います。それは、私が責任を持ってやります。

(以上)

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