亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(雑誌・フリー等の記者)

(平成22年6月1日(火)8時14分~8時47分 場所:金融庁大臣室)

【大臣より発言】

今日は、特別に、私のほうから閣議に関して皆さん方に報告するようなことはございません。

郵政改革法案、夕べ、衆議院を通って、参議院に送られることになりました。あとは、参議院で一日も早く成立し、日本郵政もこれらの準備に入っていくということだと思いますね。

何かあったら。

【質疑応答】

問)

通信文化新報の古田です。

昨日、午後11時に郵政改革法案が衆議院を通過しましたが、テレビで大臣の席がクローズアップされたときに大臣はどんな思いでいらしたのか。というのは、5年前の郵政国会で、衆議院で民営化法案が僅差で賛成(可決)されたと。そのときの思いと昨日の思いを大臣としてどんな感想でいらしたのか。それと、これ以後、参議院に行くことになるのですけれども、それに向けての思い、その辺のところを、大臣の思いについてぜひ聞かせていただければと。

答)

ある意味では感無量でしたね。5年前は、あんな無茶な法案が成立してしまったのですよ、あの本会議場で。この5年でひっくり返してしまいました。国民の良識も戻りつつあるのかな、という感じもするのですけれども、あとは、参議院で早く成立させてもらうように国対も頑張っていますけれども、期待していますけれども、きちんといくでしょう。

問)

社民党が連立を外れたというところは…。

答)

これは、だって、社民(党)も含めて3党で作っていった法案ですから。社民党のスタンスが変わるということはあり得ないですね、これは。そういう点は、それで言えば数の余裕だってあるわけですし、私は、心配していません。

問)

その社民(党)なのですけれども、法案は賛成ということでしたが、内閣に対してはちょっと不信任のような感じなのですけれども、(社民党)党首の福島氏との距離感について、今後、どのようにお考えなのかということと、福島さんに対してどういった印象を、今回の一連の経緯も含めて持たれたのか、というところをお尋ねしたいのですが。

答)

まあ、福島(社民党党首)さんも、一つの党首として、また、政治家としての美学みたいなものを求めて貫いたという面があると思いますよ。そのことが政治的に良いか悪いかは別としてあると思うのですけれども、今後、社民党も、やはり国民のため、沖縄のため、国のためにもちゃんとした政治をやっていく責任があるのですよ、社民党もね。そういう面で、閣外に出られたからといって、そういう責任がなくなるわけではありません、福島(社民党党首)さんも。閣内にいるから責任がある、外に出るから責任がなくなるものではありません。そういう意味では、あれだけの方ですから、私は、そういうことをちゃんと果たしながら、今後、進んでいかれるだろうと思っていますね。まあ、新聞がいろいろなことをいろいろ書いていますけれどもね。

問)

野に下ると、なかなか、できることとできないことがあると思うのですけれども…。

答)

だから、私は、福島(社民党党首)さんにも言ったのですけれども、とにかく、自分の気持ちなり立場を貫くということももちろん政治家は大事なことですけれども、一方、やはり沖縄のためにも、また、日本のためにも、やはり政治的に動かしていくという力を失っては、ある意味では背信行為になってしまうので。だから、そういう意味では、「気に食わないことがあっても、その辺りのことは妥協というか、そうする面も必要なのではないの」というようなことを、私は、最後までそうやって話したのですけれども、残念な結果になってしまいましたね。

問)

フリーランスの岩上です。

毎日新聞と琉球新報が沖縄に対して世論調査を行いまして、首相の支持率が、去年10月末に比べると60%台から8%ぐらいに激減したと。これは仕方がないと思います。

ところが、あまり全国紙などではこういう側面は報じられないのですけれども、沖縄の普天間、辺野古への移設に対しては76%が「反対」というのが昨年10月末だったのですが、87(%)ぐらいに、確か、数字がちょっと、若干ですけれども逆に上がっていると。非常に厳しい状況になっても、逆に、沖縄の県民の意思としては「断固反対だ」という意思を表示しているようです。

今回のこの内閣の決断、鳩山首相の決断の重み、それから、首相の今後の進退、いろいろな観測も出ていますし、ご自身のお気持ちもあると思いますけれども、これは、脇で首相を支えていらして、どのように沖縄の海と首相の進退についてお考えなのかお聞かせください。

答)

これは、もっと岩上さんなんか冷静に受け止めているのだろうと思うのですけれども、もうちょっと、私は、この問題を冷静に受け止める必要があると思いますよ。「2プラス2(日米外務・防衛担当閣僚)」の閣僚レベルで、この安全と騒音の問題をどう解決するのか、という方法論について合意して、「これでいこう」といって決められたことの取組みを、政府として認めないというわけにいかないのです。認めないというわけにはいきません。それを認めたということであって、今後、県外、国外への移設を含めてこの問題の解決のために努力する、ということをちゃんと文書に書いてあるでしょう。

国民新党も強くそれも主張したのですし、私も、総理にも申し上げましたけれども、「ing(進行形)」なのですよ。最終的には、どの案であれ、沖縄県民と日本国民が納得しないと決着しないのです。「ing」なのですよ、これは。両国の関係閣僚同士が「こういう取組みが良い」というから合意したのでしょう。それを、総理として「駄目だ」と言うわけにいかないでしょう。郵政改革について、私と原口(総務)大臣とで合意したことを、ほかの大臣がああだこうだと言う面もありましたけれども、それは、やはり総理として内容を聞いて、「それでいきなさい」とおっしゃったように、関係閣僚が「当面これでいく」と言ったことを「それは駄目だ」というには、よっぽどの理由がないといけないですね。

だから、併せて、県外、国外に向けて今後努力していく、ということも言っておられるわけですから。私は、「ing」だということをみんな忘れて、いろいろギャーギャー批判していると。そう思わないですか。最終的には、両国の事務レベルで閣僚がいくら決めてあれをやったところで、沖縄県が「オーケー」しないで、また、県外の問題にしても何にしても、その地域の人が「分かりました」、「協力しましょう」、「受け入れましょう」と言わない限り決着しないのです、これは。いくら官邸の中で考えようが、ペンタゴンの中で考えようが、そんなことは絶対解決しないのです。

問)

というと、沖縄県民の反対が強い場合は、もしかすると、この辺野古案は流れる可能性があると…。

答)

いや、だけれども、私が言ったのは、現実の問題と…。今、その一つの選択肢として、実務レベルがやろうとしたことを、政府は、取組みを認めたわけでしょう。それは、県民が納得しないと結果が出ないでしょう。やりようがありません。防衛大臣、あるいは外務大臣が現地に行って、一生懸命、杭を打つあれで、もっこを担いで、なんていうことができるわけないでしょう、これ。米軍だって同じことです。沖縄県民が納得しないと、それは実現しないのですよ。そういうのは「ing」なのですよね、これ。だから、最終的には県民が納得すると。訓練の移転だってそうですね。そういうことなのです。

それを皆さん方は、あたかも「取組み」を決める、やるということを決めたらそこにバシッとできてしまうのだ、という、住民の意思も関係なしに。今の時代、そんなことがあるはずがないではないですか。そんなのは常識なのです。その常識を忘れてしまって、ある意味では、妙な迷妄があるのですよ、マスコミは。「そういう当面の取組みを認める、それをやるということは、何が何でもガーッと力尽くで作ってしまうということになるのだ」みたいな書き方をするでしょう。あり得ないでしょう、そんなこと。あり得ないことを「ある」みたいに書いて、ワーッと反対を煽ってしまっているのです。

もうちょっと冷静にこのことを見ていかないと、黙って座ればピタリと当たるような、そんなことがあるはずがありません、何事についても。13年間できなかったことが、両国の関係閣僚がこれをピタリと合意したからといって決着するはずのものではありません。そういう類の性格のものではないのですよ。どう思いますか。できると思いますか。できないでしょう。

問)

非常に困難だと思います。

答)

だから、「ing」なのですよ。

問)

反対運動が盛り上がって血が流れるようなことがあったら、内閣だって倒れるのではないかと。

答)

倒れるか倒れないか、それは国民の意思なのですけれども、それは、総理も自信を持って、今、やっておられるわけですから。私は、総理が、とにかく今の難局にあたって…。今日も宮崎に行かれるようですけれども、支持率なんて上がったり下がったり…。大体、上がることはあまりないですけれども。小渕内閣だけですね、上がったのは。あとは全部下がっています。

問)

フリーランスの上出です。

今の普天間に関連して、大臣は、前の質問にもかねがね、外務省の今回の交渉の姿勢に対して、厳しい言葉では「外務省はアメリカの走狗だ」というような言い方をしたりしまして…。なかなか、岡田(外務)大臣は我々のことに答えてくれないので、閣僚の一員として、ちょっと、大きな問題はともかく、一点、ちょっと引っかかる問題がありまして、どういう見解かお聞きしたいのは、今回の日米共同声明の中に、今後の「ing」の問題で、環境の問題をやっていく中で、在日米軍駐留経費負担(HNS)、いわゆる思いやり予算の適用も含めて検討する、ということをさりげなく書いているのです。今回の交渉は、いわゆる「鳩山さんの全面譲歩ではないか」というような言い方もされていて、国民にはそういうふうに見える、残念ながら。

その中で、この思いやり予算があえてここに明記され(てい)るというのは、いわゆる、亀井さん流に言ったら「泥棒に追い銭」というふうにも受け止められなくもないのですが、細かい問題かもしれませんが、あえて…。こういう日米共同声明というのは、アメリカの強い姿勢が非常に感じられて、本当に押し切られているな、ということを、私は、ここからちょっと感じたのですが、どういうふうにお感じですか。

答)

岡田(外務)大臣も北澤(防衛)大臣も、あれだけの骨太い大臣ですから、事務レベルはともかく、大臣レベルで、そう簡単にアメリカの関係閣僚に押し切られるような人たちではないと思いますよ。とにかく、現時点において、ああいう案を両国で合意してしまったということですから、国民新党の見解とは違いますけれども、それは、事務レベルが決めたことを私が妨害するわけにいきません。国民新党はそうでしょう。

だから、私が郵政改革のときに関係閣僚で決めたことを、関係ない閣僚がギャーギャー外野から言ったのをマスコミが取り上げて、「そういうものの主張が正論だ」みたいな取り上げ方をしましたけれども、やはり、政治や行政には一つ筋があるのですね。関係閣僚の決めていくことには重みがあるのです。それを無視してしまって、常にひっくり返し、ひっくり返し進むみたいなことをやっていったらアナーキーになってしまいますよ。

それは、大衆討議したり、できるだけみんな(で)、いろいろな閣僚が議論しながら進めていくということは大事なことですけれども、そのことと、やはり、それぞれ担当の閣僚がいるわけですから、担当閣僚の考え、決定、そういうものは他の閣僚も尊重していくという立場がなかったら…。これは、「船頭多くして船山に登る」ということが昔からあるでしょう。進んでいかないですよね、政治というのは。だから、そういう面は、やはり常に配慮していかなければいけないことで、私は、2人の大臣(岡田外務大臣、北澤防衛大臣)も、それは人間だからいろいろ欠点もあるかもしれないですけれども、やはり、一生懸命頑張ってこられたことを、私が閣僚として妨害するわけにはいかないですから。「取り組むのだったら、県外、国外、この努力をきちんとしていかなければ駄目ですよ」と。「国民新党もそれをやりますよ」ということを言っている話で、総理も「それは、もうぜひ」ということを言っているものですから。「ing」なのです、こんなものは。そういうことだと。

問)

保険毎日新聞の園田です。

ギリシャ問題で、ギリシャ政府債を銀行よりも保険会社のほうが多く持っている国が幾つかあるみたいなのですけれども、これから保険会社にも影響が出てくるというふうに考えたほうが良いのでしょうか。

答)

ギリシャと日本の場合、事情が違いますからね。私は、ギリシャ問題というのは…。あなたはそんなことはないと思いますけれども、あまり混同して「日本の場合も」といって当てはめて、日本がいろいろな判断をして進むということはやらないほうが良いと。状況が違うわけですからね。日本において、やはり日本のあり方で今までやってきたわけですし、その中で問題があれば、ギリシャの状況とは関係なく、あるべき健全な姿で、金融庁としてもそういう形で対応していかなければいけないということだと思いますよ。

問)

フリーランスの早川と申します。

亀井大臣は、キューバの英雄のチェ・ゲバラ(氏)のことがお好きだということを聞いたことがあるのですけれども…。

答)

好きなのではありません。尊敬しているのです。

問)

そのゲバラ(氏)は、1959年7月に来日していまして、そのときに広島に行っているのですけれども、その広島で原爆ドームとか資料館を見て、そのときに、日本各地にある米軍基地のことを指してだと思うのですが、「君たちはこんなことをされても、なお、アメリカの言いなりになるのか」といったような言葉を残しているのですが、戦後60年以上たってもなかなか基地問題を解決できない日本の人たちを見て、ゲバラ(氏)なら何と言うと思われるでしょうか。

答)

それは、総理が言っているように、「従属的ではない、対等の立場で、基地問題を含めて安全保障の問題は考える」ということだと思いますよ。

問)

ゲバラ(氏)もそう言うと…。

答)

そう言うでしょうね。だから、鳩山総理の姿勢自体は評価するのではないですか。日本の歴代総理が言わなかったことを言っていますからね。それは評価すると思いますよ。だけど、外務省ですよ、日本の。本当に。私は、今度の郵政改革で言ってみても「外務省とは何なんだろう」と思ってしまいますね。膨大な予算を持ってワインばかり飲んで、乾杯、乾杯と、こんなことして。もったいない話ですね。予算を取り上げたほうが良いですね、あれ(笑)。

問)

東洋経済の浪川です。

ゲバラ(氏)が日本に来たとき、すごい変装をしてきたのですよね。ご覧になったことありますか、写真。さっき、早川さんが言った、日本に来たときの物凄い…。分からないですよ。

答)

変装したのですか。

問)

はい。写真集をこの間見たのですけれども、物凄いエリートサラリーマンみたいな感じですよ。

答)

あれは、なかなかイケメンですよね。

問)

凄いですよ。

答)

私と違ってね(笑)。

問)

そうですね(笑)。

答)

ひどいこと言いますね(笑)。

問)

珍しく金融の質問なのですけれども、先ほども(記者)クラブの方々のどなたかが言っていましたけれども、今月は国際会議が多いと思うのですね。韓国で(G20を)やって、それから6月末にカナダで。国際金融規制の調和ということなのですが、かなり厳しい…。欧米は、自国の都合で厳しいことを言っていると。日本は状況的に関係ないのだけれども、そういう厳しい規制を適用されてしまいかねない状況にあると思うのですけれども、いかがでしょうか。

答)

それは、今、私は、アメリカやその他が政府として、金融機関に対して報酬にまで言い出しているでしょう。今、そういう気持ちはないですけれども、かねがね言っているように、とにかく自分たちの得手勝手な振舞いで税金まで投入してもらわなければいけないような状況になって、また膨大な損失を出して、それを、今なお、損失の繰延べということで税金も払わないのでしょう。ほとんど払っていないでしょう。払っているところはあるのですか。払っていないでしょう。三菱だって払っていないでしょう、三井住友も。偉そうな格好しているくせに税金一つ払わないで、「集まってギャーギャーギャーギャー言うな」と言っているのです、本当に。

問)

その話ではなくて、国際規制の話…。

答)

いや、だから同じことなのです。だから、そういう、とにかく自分たちがちゃんと自ら姿勢を正して、政府から規制される前にやらなければいけないのですよ。私は、あまり規制というのは好きではないのです、本当に。自主性・自発性、そういうものを失ったら、個人だって、企業だってうまくいかないですよ。金融機関だって、金融庁が手取り足取り何でもかんでもという状況は良くありません。

そういう意味では、やはり、本当の自覚を持って進むこと。だから、外国がやっているから右へ倣えして…。私は、そういうことをすぐにやるということはありません。

問)

サミットに大塚副大臣を送ったほうが良いと思うのですよね。

答)

これ(大塚副大臣)は優秀ですから。

問)

欧米を見ると、政治家が専門家でやっているから、それに対抗するには本当の専門性を持っている政治家が行かないと…。

答)

彼(大塚副大臣)しかいないですよ。私も駄目ですしね(笑)。

問)

大臣は駄目だと思いますよ(笑)。

副大臣)

でも、規制の話は、今週から金融庁の事務方が交渉に行っていますので。3週続けてあちこち飛び回っています。ちゃんとやっています。

問)

世界日報の野村でございます。

ちょっと、また普天間問題で恐縮なのですけれども、一応、現在進行中ということであれば、国民及び県民の皆さんの意向によっては、最終的には辺野古ではなくなる可能性もあるということを意味されるということですか。

答)

それは、私はそうだと思いますよ。さらに、また「2プラス2」の、あそこで、今、「当面これしかないな」ということで取り組み始めるということであって、沖縄県が了解しなかったらできるはずないでしょう。だから、それは、当面取り組むという方針を決めた、ということで、だから、私は、基本政策(閣僚)委員会で、県外、国外、この努力…。書き込んであるでしょう、ちゃんと文書にも。「我々は(国民新)党としてもそれをやっていきますよ」、「政府としてもやってもらいたい」と。総理も「そうだ」と言っている話で。それを、今、あなた方は、別に…。今のマスコミというのは、大脳皮質で論理的にしっかりと判断する力がないのですね。私もないみたいに見えるのでしょうけれども、あなた(浪川さん)に言わせると見えるのでしょうけれどもね(笑)。それ以上にそうなのだと思いますよ。私が言っているのは、冷静に考えればそのとおりでしょう。(沖縄県民の)了解なしに決着させるという話は絶対ありません。不可能です、そんなのは。そういうのを不能犯というのですよ。

問)

フリーランスの高橋清隆と申します。

各省庁には、いろいろな諮問委員会的な集まりがありますけれども、金融庁の場合、例えば、金融税制研究会が開かれましたが、この人選というのはどのようにしてやられているのでしょうか。

答)

これは、うち(金融庁)も広く目を開いて、耳をそばだてて聞かなければいけないと思っていますので、私なりに…。大塚副大臣は非常に優秀ですけれども、そういうあれだけではなくて、ということで、そういうことも、もちろん今後やっていきますけれども、基本は、やはり死に物狂いに金融庁自体が勉強して、研究して、頑張るということでしょう。何でも諮問委員会とか学者を集めて結論を出して、「それが役所の結論だ」みたいなことをやっていったら駄目ですよ、これはね。そういう意味では、うち(金融庁)には最高のシンクタンク(大塚副大臣)がある(います)から、泉の如く知恵が湧いてくるだろうと。

問)

こういう優秀な人材がいるのに、まだ竹中平蔵(氏)の代理人みたいな市場原理主義者が…。

答)

そんなの入れているのですか、うち(金融庁の会議)に。

問)

せっかく亀井さんが大臣になったのに…。

副大臣)

誰のことを言っているのですか。全体像をお話しすると、大臣のご指示で金融審議会というのは、今、止まっていますから。だから、必要最小限の意見を聞く、例えば、税制であれば、田村(大臣政務官)君が立ち上げて、それから、過去であれば貸金のやつとかね。必要最低限のやつが、今、回り始めていますけれども、全体として、今後、金融庁のそういうサポート、アドバイザーメンバーというのが、どういう構成でどういう体制になっていくのかというのは、今、シャッフルしている最中で。徐々に徐々に…。

問)

この間のやつ(金融税制研究会)は、田村(大臣)政務官の人選ですか。

副大臣)

いえ、大臣の了解をいただいていますけれども、それはいろいろな人の意見を聞くと。それは、前もここで、ほかの件で申し上げましたけれども、自分たちと同じ意見の人だけのことを聞くのだったら、別に聞かなくても分かっていますから。いろいろな人の意見を聞くという意味では、高橋さんの目から見ると違う立場の人も入っているかもしれないですね。これはしょうがないですよね。

答)

それは、金太郎飴みたいに私と全く同じ考えの人ばかり集めて審議会を作ったら意味がないですからね。やはり、いろいろ考え方が違った人の意見も聞いて、初めて意味があるので。そういう意味で、私は、竹中平蔵(氏)だって拒否しませんよ。ただ、彼を入れたら時間がかかるでしょうね。平行になってしまって(笑)。

だから、そういう毛嫌いをするつもりもないですし、ただ、私も外国を知っているわけでもないですけれども、日本人というのは外国に弱過ぎますね。横文字には弱いですし。日本のインテリというのは、インテリであるほど何か外国産のものに極めて弱くて、それにスーッと食らいついていくというところがあるのですね。自分がそうなら良いですけれども、国の経済政策とか財政政策までそんなことになってしまったら大変な話なので、その辺りを、私、野蛮人が「そうはいかないぞ」と言うから、やっている面もあるのですけれども、やはり、広くいろいろな方の意見を聞くということは大事だと思いますよ。結局、間違えると国家や国民が迷惑してしまうのですからね。

問)

フリーの岩上です。

先ほどの、また普天間の話に戻って恐縮なのですけれども、先ほどから大臣がお話しになられている「『ing』なのだ」と。「まだこれから先、国外、県外の可能性もあるし、それに向けて努力していくのだ」というお話、大変、沖縄県民にとっては非常に心強いと思いますし、沖縄の状況に同情的な多くの日本国民にとっても、大変、勇気付けられる部分があると思うのです。

ただ、いささか「本当かな」と思うところがありまして、だったらば、なぜ社民党は離脱しなければならなかったのか。そういう可能性が残されていないと思ったからこそ離脱したのではないか、ということが一点。

答)

だから、それは短気なのですよ。福島(社民党)党首は短気ですから…。

問)

しかし、もう一つは、首相が、金曜日の例のオープン記者会見に私も行きましたら、その場で、全編、「苦渋に満ちた決断だった」ということと、「お詫びを申し上げる」ということをスピーチの中に1か所か2か所、自分の肉声で、「自分の国は自分で守るということができるのは当たり前で、ただし、50年、100年かかっても、いつかそういうふうになるべきだ」と。これは、大臣の持論である「自主防衛をしっかりやる」ということですね。それと相通ずるものがあると思うのですけれども、こういったことを差し挟んだのですね。

そのとき、「50年、100年」と聞いたときにガクッときてしまいまして、50年、100年かかるという見通しなのかと。というと、今、大臣のおっしゃられている「ing」で、「近いうちに、もしかしたら変更できるかもしれない」という期待感とだいぶ落差があるように感じるのです。この辺りは、実際問題どうなのでしょうか。

答)

それは、岩上さん、総理も「今すぐでもちゃんと解決しないと」と思われるから、13年もかかってできないことを「半年くらいでやってしまう」と気張ってしまったのですよ。いつまでも放っておけないと思われたから。

ところが、現実は、そういう解決策、当面の取組みもなかなか難しいという状況の中で、ああいうことになってしまった、ということでお詫びしておられるわけですね。気持ちの上は、やはり県外、国外ですよ。総理の気持ちというのは。

だから、何度も言っているように、ただ、それが今すぐ実行できる状況ではないのでね。しかし、安全と騒音の問題は解決しなければいけないでしょう。放っておけない問題ですから。当面、事務レベルで「やろう」と言ったことについて取り組んでみるか、ということでしょう。私は、当たり前のことだと思いますよ、それは。だって、ピタッと100%決着できるようなことが今の時点でできれば、それは総理もやりますよ。あなたが総理だったらできないでしょう。

問)

もちろん。

答)

だから、思いが強いだけに現実との落差というのはあるということです。そこまで批判してしまったら…。総理はやはり、「日米対等で従属的関係ではない我が国の安全保障を考えるべきだ」という考え方は非常に強いですよ。それは、今までの自・公にはない考え方ですよね。

問)

「選挙前のリップサービスではないか」などと疑った、穿った物の見方をする人もいるのですけれども、そういう点はいかがですか。期待感を、今、県民が非常に反発していると。言ってみれば、「これを和らげて選挙に臨もうとしているのではないか」というような穿った批判の仕方をする人もいるわけです。

答)

それは、あなたほどの人が…。もうちょっと良い推理をしないと駄目ですよ(笑)。それは総理というのは純な人ですよ。地球の汚れを知らない、みたいなところがありますよ、宇宙人としてね(笑)。

(以上)

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