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自見内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成24年6月4日(月)12時32分〜12時57分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

それでは、初めに私から発言をさせていただきます。

今日、4日でございますが、臨時閣議で辞表を提出させていただきました。私も政権与党、小さいと言えども、国民新党の党首でございますので、昨日から野田民主党代表、内閣総理大臣と色々連絡をしながら、私の方から足かけ2年にもなるというよりも、2年8か月前の政権交代の選挙で6つの大きな公約をさせていただきました。これは民主党、社民党、国民新党3党で大きな6つの公約を掲げて、政権交代の選挙を勝たせていただいたわけでございます。

当時、私は国民新党の政調会長でございましたから、なかなか簡単な話ではなくて、各党、各党の事情があって、やっと6つにまとめさせて頂いた1つがご存じのように、郵政法案の改革であり、言うなればスーパーマニフェストでございまして、それで国民のご審判を頂いたということでございます。

初代の国民新党の代表は綿貫民輔先生でございますが、その後亀井静香先生がなられまして、政権交代して、亀井静香さんが郵政改革・金融担当国務大臣になられたわけでございます。この法律は、ご存じのように(成立までに)3内閣、6国会かかりまして、出来たわけでございます。

亀井静香当時の(国民新党)代表も、これは菅さんが約束を守らないということで怒り狂いまして辞任し、あとは私に(大臣を)やれということで、私がやらせていただいたわけでございます。私も保守政治家の末席でございまして、苦渋の選択で国民新党の党首も引き受けさせて頂いたわけでございますが、私も保守政治家の矜持として、まさに男の美学として、この法律がこの国会で通らなくても、私はきちんとけじめをつけて辞めるべきだと思っておりますし、通ってもこれはきちんと辞めるべきだというふうに、私は密かに覚悟を決めておりました。お蔭様で結果は、9割近い国会議員が賛成していただいて、衆参ともに成立をしたわけでございます。そういった中で、現実に今40万人の職員がいる明治4年以来の組織でございますから、今後、法の精神を組織に移していくという作業がございます。国民新党、小さいと言えども党首でございますから、政治的な後輩の育成、指導、あるいはポストを与えてやって、経験をさせてやるということが、私は党首として非常に大事だと思っております。そういった中で当選5回の松下忠洋君、これは2年8か月(前の)鳩山内閣から全部副大臣を(経験し)、そして千年に一遍の地震、津波、原子力発電所の事故ということで、まさに経産省の副大臣として、事故現場に(赴き)、彼の言葉によると福島県庁に泊まり込んで、頑張ってくれたわけでございます。また今は、復興庁の副大臣ということでございまして、非常に地味な男でございますけれども、しっかり仕事をして、2年8か月、連立政権を本当に縁の下の力持ちで支えてくれたわけでございます。たまたま(かつて)彼は4年間落選しておりましたが、九州同士ということで、私が選対本部長をさせて頂いたという縁もございますが、何よりも非常に評価の高い人間でございました。

そういった方に「私の後の大臣を。」と、野田総理に申し上げたら、一旦、総理がびっくりされまして、「それは自見さん、想定外のことだ」と、こう言われました。しかし、私の強い意志でございますから、是非そうして頂きたいということで、総理も夜、納得して頂きまして、こういう結果になったわけでございます。少し話が長くなりましたけれども、そういった一つ一つの責任、けじめ、そして行政(機関)の長として、国民からお預かりさせて頂いた選挙によって得られた力というものを如何にきちんと抑制的に、あるいはきちんと責任を持って使っていくかということを私は常に(この大きな)保守政治家としての課題だということを思いながら、29年間、(選挙に)落ちた(期間)を入れますと(実質)27年間、(国会議員を)やらせて頂いたわけでございますけれども、きちんと貫かせて頂いたということでございまして、それをお許しいただいた野田総理に大変感謝をいたしております。また、本当に山あり、谷ありでございますが、また今、大きな課題を内閣は抱えておりますから、閣外に出ましても、政権与党の党首として、小さな政党でございますが、しっかり頑張らせていただきたいというふうに思っております。

私は平成22年6月11日に、金融担当及び郵政改革担当大臣に就任してから約2年間、副大臣、大臣政務官の力添えを得ながら、その職務を全金融庁の職員の本当に見えるところ、見えないところの献身的な努力を得て、全うすることに本当に全精力を傾けてまいりました。

金融担当大臣としては、欧州の財政金融問題等を背景に、マーケットで不安定な動向が続く中、金融・資本の健全性を確保し、金融仲介機能が円滑かつ積極的に発揮されるよう、的確に対応してまいりました。

昨年3月11日に発生した東日本大震災の対応に当たっては、震災からの復旧・復興を金融がしっかりと下支えすべく、被災地の金融機関等の金融仲介機能を強化し、震災からの復旧・復興に資する観点から、金融機能強化法の震災特例に基づき、地域金融機関10機関に対する資本参加を決定したほか、被災者の債務整理を円滑に進めるための個人債務の私的整理に対するガイドラインの運用を支援するなど、復興支援に最大限努力をしてまいりました。

金融の円滑化については、地震保険、あるいは生命保険に関しまして、損保業界、生命保険業界から本当にご協力をいただいたことを改めてお礼を申し上げます。

それから、金融の円滑化については、本年3月、中小企業金融円滑化法の期限を1年間最終延長するための同法の改正法を公布・施行し、4月には内閣府、中小企業庁と共同で、中小企業の経営支援のための政策パッケージを取りまとめてまいりました。

また、国際的な金融規制改革が進展する中、中長期的に強固な金融システムを構築する一方で、国際的な論議に積極的に参加し、実体経済への影響に十分配慮する必要があるとの我が国の考えを主張する等の取り組みに、金融庁一丸となって、取組んで、本当に全力を尽くしてまいりました。

郵政改革担当大臣といたしましては、今さっき長々と申し上げて恐縮でございましたが、大臣に就任して以来、2年間という月日がかかりましたが、今年の4月27日に郵政民営化改正法が成立し、5月8日に公布をされました。長い歴史を持つ郵政事業の新たな1ページを開くことができ、万感の思いでございます。

後任の方におかれましては、国民、利用者の視点に立って、全国の国民から郵政事業は良くなったと言っていただける郵政事業をこの新しいページに書き込んでいただきたいと期待をいたしております。

私としては、このような様々な施策に全力を傾注して取組んでまいりました。こうした取組みが、我が国経済、金融資本市場の発展につながるものとなれば、幸いであります。

それから、国際会計基準につきまして、私の時に特に、色々な論議があったわけでございますが、IFRSに関しては、重要な仕事の一つとして取り組んでまいりました。一言そのことを申し添えさせていただきますと、IFRSについては、昨年から企業会計審議会において、我が国の国益を踏まえ、戦略的思考、グラウンドデザインを形成すべく、幅広い視点から総合的な論議を図ってまいったところでございますが、1年にわたる精力的な議論を得て、一定のコンセンサスが見え始めており、マイルストーンとしての中間的な取りまとめを行う時期ではないかというふうに、私は認識させていただいております。この時代になって、グローバルで高品質な会計基準が必要であるということは、言うまでもありません。非常に大事な点でございます。

一方で、米国をはじめとする国際情勢が不透明な中で、今や日本金融について、EUの同等性評価も得て、国際的にも遜色なく、これをまず対外的に強調し、その上で連単分離を前提に、日本が米国等に先駆けてIFRSの任意適用をいたしております。アメリカはしておりません。任意適用の拡大をしっかり進めていくことが会計基準の国際的ルール作りに、より一層積極的に貢献していく方針を主要な関係者を交えて話をしております。新大臣に、私が敷いた路線をしっかり継承して欲しいものだというふうに考えております。

以上でございます。

【質疑応答】

問)

政局のことになって恐縮なのですけれども、先ほどもおっしゃっていましたが、連日、野田総理と会談をされたりとか、野田総理が小沢さんと連日会談をして決裂をしたりと、こういったタイミングで今日の内閣改造になるのですけれども、どういう意味があるというふうに大臣はお考えですか。

答)

基本的には、私は国民新党、民主党、さっき言いましたように5年の歴史がありまして、参議院の選挙が終わったとき、民主党と社民党と国民新党で参議院の過半数を超えていましたので、今日も党首会談で申しましたけれども、民主党・新緑風会・国民新・日本という会派を組んで、約2年間、参議院の議会活動、当時ねじれ(国会)でございましたけれども、逆の意味で、そのことを結集して政権交代がかなったというふうに思っております。

そういった中で、基本的に民主党は民主党の内部の話ですから、これは政党の地位というのがありますから、あまり私が、「ああだ」「こうだ」と論評するのは、私の立場としてはふさわしくないと思います。やはり私も1年10か月の間を挟んで、昭和58年から、おかげさまで国会議員を(実質)27年間やらせていただいております。今まで見てきて、政権与党の自由民主党にも野党の時代、細川(首相)の時代は野党でしたが、22年間いまして、色々分裂、離合集散、見てまいりましたけれども、政権政党というのは本当に作るのが苦労するのですよ。本当に苦労しますよ。一人一人の議員を作る努力、この手間は凄いものですよね。

ですから、その結果として政権与党になるわけでございますから、それは自由民主党のときも、今の民主党を見ても同じ私の気持ちでございますが、私はそんな目で見て、分かれるというか、分裂するなんていうことが今世間で言われていますが、それだけはやめた方がいいのではないですかということを今日党首会談でも申し上げておきました。

以上です。

問)

今日、株価が年初来安値を更新しましたが、これについてのご認識と金融市場が大きく混乱する中での大臣交代となりましたけれども、今後の金融行政でどういったことが重要とお考えかというのを教えてください。

答)

ギリシャにおける6月17日の再選挙の実施やスペインの財政・金融問題に対する懸念、米国の雇用回復に対する不透明感等を背景に、市場では株価の下落、ユーロ安、円高、欧州の周縁国債の利回り上昇など、リスクオフの動きが生じているとの見方が多いと思っております。

市場の動向については、今お話が出ましたが、これは私の立場としては逐一コメントをすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、金融担当大臣としては、関係閣僚、あるいは日本銀行と連携しつつ、引き続き高い関心を持って、市場の動向を注視してまいりたいというふうに思っております。

特に私は国会でも申しましたように、3年前のリーマン・ショックというのがコペルニクス的変化だったというふうに、私は国会でも申し上げました。そして、それの余震といいますか、それがある意味でこの影響が欧州のいわゆるギリシャをはじめ、ソブリンリスクというものに来て、この影響がご存じのように、皆さん方はずっとご専門でございますが、ポルトガルに来た、スペインも来た、これがイタリアに来そうだというような色々市場の観測がございます。私はソブリンリスクに国際的投機筋、あるいはそういったマーケットというのが仕掛けてきたことは、多分今の歴史上初めてではないかというふうに思っておりますし、そういった意味で大変質的な変化もきたしておりますので、そういった中で金融担当大臣としては、マーケットのフェア、トランスペアレンシーと、(すなわち)公正、透明性という言葉を何度もこの席でも申し上げましたが、そういったことをきちんと確保するということも非常に大事でございます。

同時に、日本国の国益というものもございますから、一瞬の隙も見せてはいけないというふうに、そういうことを自分で戒めながら、金融庁、1,500人職員がいますし、プロ中のプロの職員もたくさんおられるわけでございます。(金融国際政策審議官の)河野さんは、IOSCO(証券監督者国際機構)の初代議長にもならせていただいたわけでございまして、そういった方の総力を結集して、我々は官と民とのベストミックスという言葉を私は何度も言いましたし、我々は役人が全面的に駄目だというような伝統を持った政党ではございません。亀井さんはじめ私も出来るだけお役人さんの力を引き出そう、そして官民協力して日本国を作っていくべきだというのは、我々は、ぶれない保守政党の理念でございますから、そういった意味で微力でございますが、しっかりやらせて頂いたつもりでございます。

問)

1点は、国民新党の代表としてなのですが、亀井さん、自見さん、次の松下さんと3代連続で国民新党から出てきてくださっている閣僚の方は、金融と郵政担当という形になると思います。

新しくできた国民新党の綱領を拝見していても、郵政は確か7番目か何かでしっかり入っていると思いますが、必ずしも金融の問題が入っているわけではないのではないかとも思います。

この組み合わせが3代ずっと続くということについて、これは何故なのだろうかという理由について、まず伺えますでしょうか。

答)

それはご存じのように、郵政3事業というのは、郵便、貯金、保険でございまして、貯金とゆうちょ銀行、またかんぽ生命という、これは保険でございますから、そういった意味で、今非常に金融庁と馴染んでいるというふうに思っております。

私も2年弱(大臣を)経験させていただきまして、郵政改革担当大臣と金融担当大臣を併任させていただけたということは、そういった意味で効果的だったなというふうに思っております。政権公約をきちんと実現するために、そういうことでございます。

問)

一方で、元々金融庁の生い立ちからしてもそうだと思うのですが、いわゆる90年代の不良債権処理が主計局の思惑の中で後手に遅れたのではないかということで、主計局と金融を分けようというのが財金分離のそもそもの流れだったと私は認識しております。

そんな中で、この郵政の問題に関して言うとするのであれば、この新規事業ということを巡る業界側の考え方、それとあと日本郵政の考え方、必ずしもこれは相容れない、利益相反が起こる可能性があると思います。

その二つの問題について、同一の方が大臣を兼務されるということについて、副作用を指摘する声もあるのですが、大臣はそれについて如何お考えでしょうか。

答)

財金分離ということは、あのとき綿貫さんが委員長で、野呂田芳成さんが筆頭理事で、次席が柳澤伯夫で、三席、自見庄三郎でございましたから、財金分離に至った過程、あるいはまさに非常に私も経験として勉強させていただいておりまして、まさにさっき言われたように、主計局が非常に優位で、主計局がバブルであれば税収は増えますから、そういった意味で私も財金分離ということを支持しておりますし、今でも金融担当大臣をさせていただきまして、色々な考えがあるのですけれども、財金分離は今でも正しいことだというふうに思っております。

そういった中で、今、利益相反ではないかという話がございましたが、それはバランスと良心の問題ですよ。私はそう思いますね。全部国の政治というのは、非常に大局的な目と、私は「鳥の目と虫の目」と申しますけれども、全体のバランス、どちらにも偏しないということを私も常に心がけてまいりましたし、そういったご批判があるということは知っておりますけれども、その点は非常にバランスというものを考えたつもりでございます。そういった意味で、よくそういった問題点があるということは知っております。次の来られる方も、そこは金融というのも郵政三事業の二つが金融でございます。これは言うなれば金融と郵便、葉書というのはシナジー(相乗)効果でございまして、一つの田舎に行けば、特に東京だとあまり感じないのですが、明治以来、郵便局と小学校と交番を置くことによって、日本国が近代化したと、こういう話もございますし、そういった意味で、広い視野で分析して金融業だとか、あるいは手紙や封筒を発信するものだということでなくて、全体として捉える視野というのを歴史的に捉える視野が必要ではないかというふうに思っておりますね。

問)

一つは、引き継ぎに当たりまして金融行政が抱えている問題というのは、未だに大きいものがありまして、特にインサイダー問題、これを解明していくというのは非常に重要な責務だと思うのですが、今現在の改めて問題の所在はどこにあるのかと、何を解明しなくてはいけないのかということと、それから二つ目として、次期大臣がどういった人となりで、どういった能力を持っていらっしゃって、この問題を解決するに当たって、どう能力を生かしていくことができるのか、評価されているのか、教えてください。

答)

公募増資に関連したインサイダー取引については、我が国の市場のさっきから申します公正性・透明性、(いわゆる)フェアネス、トランスペアレンシーに対する投資家の信頼を損なうおそれがあり、その防止を図っていくことは重要な課題だというふうに受け止めています。

この問題につきましては、金融庁は平成22年12月に公表しましたアクションプランに、「公募増資に関連した不公正な取引への対応」を盛り込み、制度面・運用面に当たる防止策を講じてきたところでございまして、インサイダー問題を巡る制度のあり方に関しましては、近時の違反事案の内容等を勘案しつつ、さらに実効性のある再発防止を検討していく必要があるというふうに考えております。

次に来る人は如何にという話でございますが、彼は元々、建設官僚のキャリアでございまして、そういった意味で私は、基本的な行政機構がどうあるべきかについては、きちんと基礎教育が出来ている人だというふうに思っております。彼も自民党で3期やっていまして、実は私が九州国会議員の会の事務局長で、彼は事務局次長を長くしていただいて、会長は江藤隆美さんだったのです。

ですから、彼のそういった行政官としてもきちんとバランスがとれて、なおかつ政治の選挙で上がってくるわけですから、非常にそういった意味では、訓練を受けておられる方だというふうに私は、信頼をいたしております。

また、(政権交代後の)2年8か月、ここのところずっと、言うなれば、副大臣ということで、縁の下の力持ち的なことを不平も一つも言わずやってきて、大変評価の高い人間でございます。野田総理に言った時も、「そうですか、あの人はよく知っていますよ。」と、何かプロ筋には非常に評判のいい人でございまして、一見華やかではないですけれども、そういった意味で、私は彼に万全の信頼を持っておりますし、非常にきちんと国民の信頼を得て、民主主義国家における金融担当大臣として、大所高所が大事ですから、国際的な目とか、技術的なことは、それは色々、みんな官僚の方に助けていただくことも必要ですけれども、彼はどこが技術的で、どこが大局かというのをよく分かっている人間でございますから、そういう意味では私は安心して見ておれる方だというふうに思っております。

(以上)