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中塚内閣府特命担当大臣初閣議後記者会見の概要

(平成24年10月1日(月)22時29分〜23時21分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

この度、金融担当大臣、「新しい公共」担当大臣、少子化対策担当大臣、男女共同参画担当大臣を拝命いたしました中塚でございます。皆さん方には、本当にお世話になりますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

就任に当たりまして、野田総理から幾つかの指示がございました。

まず、金融機能の安定確保とともに、地域金融の円滑化に向けた取組みを進める。また、金融資本市場の機能強化を推進する。

二つ目に、国際金融情勢を注視し、関係大臣と連携して、迅速な対応を行う。

三つ目に、東日本大震災の被災者などが抱えている、いわゆる二重ローンに対する支援措置が円滑に講じられるよう、関係大臣と協力して対応を行う。

四つ目に、国際会計基準(IFRS)の導入に関しては、国際的な動向を踏まえつつ、産業界や中小企業の動向にも配慮して、我が国の方針を総合的に検討する。

五つ目に、AIJ投資顧問会社による重大な法令違反を踏まえ、再発防止策を講じるなど、金融商品に対する信頼確保に努める。ここまでが金融庁関連であります。

そして、次に、六つ目ですが、「新しい公共」を実現するため、公共への「政府」の関わり方、「政府」と「国民」の関係の在り方を大胆に見直し、「新しい公共」の基盤を支える。

七つ目に、厚生労働大臣及び文部科学大臣と連携しつつ、子ども・子育て関連3法に基づく新制度の円滑な施行に向けて取組み、子どもを安心して生み育てられる社会づくりを進める。

八つ目に、男女共同参画社会やワーク・ライフ・バランスをさらに推進するための方策を検討し、逐次実行に移す。そういった指示がありました。

また、総合的な子ども・子育て支援を実施するための行政組織の在り方の検討に関する事務、それから、近年、高い水準で推移しております自殺者数を抑制するべく、自殺対策の総合的な推進に関する事務、共生社会政策、これは青少年健全育成、食育、高齢社会対策、障害者施策、交通安全対策、犯罪被害者等施策、銃器対策、薬物乱用対策、定住外国人施策、省エネルギー・省資源対策、社会的包摂、情報公開・個人情報保護審査会、PFI、市民活動の促進に関する事務、情報公開制度の改正に関する事務、これを担当することになりました。

今後、この指示などを踏まえまして、全力で取り組んでまいりたいと考えておりますが、まず、金融行政につきましての抱負を申し述べたいと思います。

金融につきましては、金融庁に課せられた三つの任務、使命がございます。金融システムの安定、利用者の保護・利用者利便の向上、公正・透明で活力ある市場の確立、これらをしっかりと果たすべく、担当大臣として万全を期してまいる所存であります。

現在のところ、我が国の金融システムは総体として健全であり、安定していると考えておりますが、欧州の財政金融問題など、内外の経済・市場の動向が我が国の金融システムに与える影響、こういったことについては高い関心を持って注視してまいりたいと思っておりますし、また、中小企業金融の円滑化、被災地における金融面からの復興支援、こういった課題にも引き続き山積しておりますので、取り組んでまいる所存であります。

続きまして、「新しい公共」、少子化対策、男女共同参画担当の内閣府特命担当大臣としての抱負を申し述べます。

「新しい公共」につきましては、これまで大幅に寄附税制の拡充をしてまいりました。また、改正特定非営利活動促進法に基づきまして、新認定制度の創設などを実現してきたところでありますが、今後は、こういった制度の普及・定着を図るとともに、寄附文化というものを醸成し、現場で取り組まれている方々とも連携しながら、「新しい公共」の担い手が自立して活動を継続できるように取り組んでまいりたいと考えております。

少子化対策についてでありますが、平成22年に策定いたしました「子ども・子育てビジョン」に基づきまして、安心して子どもを産み育て、さらに仕事と家庭を両立させることができる環境を整備していくため、バランスの取れた総合的な子育て支援策を推進してまいりたいと考えております。

また、子ども・子育て関連3法につきましては、先の通常国会における成立を受けまして、国の基本方針や必要となる基準等について検討を進め、円滑に新制度が施行できるよう準備を進めてまいります。

男女共同参画、ワーク・ライフ・バランスについてでありますが、第3次男女共同参画基本計画、及び、先ごろ策定されました女性の活躍促進による経済活性化行動計画、これを実効性を持ってしっかりと進め、政策方針決定過程への女性参画の拡大、M字カーブ問題の解消を含む経済分野における女性の活躍の促進、女性に対する暴力の根絶、ワーク・ライフ・バランスの推進等に積極的に取り組んでまいります。

次に、共生社会政策でありますが、まず自殺対策ですけれども、我が国における年間の自殺者が14年連続で3万人を超えるという非常に厳しい状況にあることを踏まえまして、新たな「自殺総合対策大綱」に基づき、自殺対策の推進に全力で取り組んでまいります。

次に、障害者政策でありますが、障害を理由とする差別の禁止に関する法制について、幅広く国民の意見を聞きながら、各大臣のご協力を得て、法案の国会提出を目指してまいります。

その他、青少年健全育成施策、高齢社会対策、交通安全対策、食育、犯罪被害者等施策、日系定住外国人施策の推進等に取り組んでまいります。

次に、PFIでありますが、官民連携インフラファンドの創設を内容といたしますPFI法の改正案を国会に提出いたしております。PFIの事業化促進及び民間主体による自立的なインフラ投資市場の形成を図るために、これは必要不可欠な法律であると思っておりますので、引き続き成立に向けて努力してまいりたいと考えております。

次に、情報公開・個人情報保護ですけれども、これも昨年提出しました改正法案がございます。早期成立を図ってまいりたいと考えております。

以上、数々の政策課題、担務について申し述べてまいりました。諸課題に大臣として全力を傾注してまいる所存であります。皆さん方のご支援とご協力、またご理解を賜りますように、よろしくお願い申し上げます。

私からは以上です。

【質疑応答】

問)

今、大臣のお話にもありましたが、中小企業金融円滑化法の期限切れまであと残り半年となりましたが、再々延長はないというこれまでの方針に変わりはないかということを確認させていただきたいのと、円滑化法の出口に向けて、政策パッケージですとか、いろいろな取組みを進められてきていると思うのですけれども、現在の進捗状況について、どのように評価されていて、より充実させたいとお考えなのかありましたら、是非教えてください。

答)

まず、この法案の再々延長はありません。この法案は、リーマンブラザーズ・ショック等により急激に落ち込んだ景気によって、資金繰りが悪化した中小企業のために出来た法律ではありますが、この法律があろうがなかろうが、金融機関には借り手の立場に立って、借り手に親身に条件変更に応じていただくことを期待しておりますし、また、実際そのように金融機関は行動していただいていると思っております。

おかげさまで、この法律の施行によりまして、条件変更への取組みというのは大変定着していると思っています。ですので、法案の期限が切れましても、検査・監督等を通じ、こういった条件変更への取組みというものをしっかりとさらに定着させるように努力してまいりたいと思っておるところであります。

私も、先々週、金融庁の業務説明会ということで札幌へ参りました。その場でも、金融機関の皆さんや中小企業団体の皆さんとの意見交換、今お話のございました出口戦略ということについてどういったことを考えているのか、それから出口戦略におきます、いろいろなファシリティ、企業再生支援機構ですとか、中小企業再生支援協議会、こういったものとの連携が具体的にどうなっているのかということを説明してまいったところであります。

業務説明会を通じ、また、もちろん各地方財務局等を通じ、こういった出口戦略についてはより周知を図っていきたいと思っておるところであります。

問)

今回、民主党政権下で初めて金融と郵政の大臣が分離する形になったと思うのですけれども、この点について、中塚大臣はどのように受け止めていらっしゃるかということと、日本郵政グループの新規参入の問題がこれから出てくると思うのですけれども、民間の方では警戒感も非常に強い分野の話だと思うのですが、審査に当たって金融大臣としてはどのような点を重視されていくのかということをお願いします。

答)

まず、連立政権です。同じ価値観を共有し、基本的な政策において合意を得たからこそ連立政権を構成しているわけで、その意味において、どちらの党がこの金融庁を担当するということについて、特段意見はありません。今回、総理の組閣人事の方針の結果、こういうことになったと受け止めておりますので、私としては、その総理の意を踏まえ、全力で仕事に取り組んでいきたいと思っております。

それから、ゆうちょ銀行やかんぽ生命の新規業務の件についてのことでありますが、皆さん、もうご承知だと思いますけれども、9月3日、ゆうちょ銀行、そして、かんぽ生命から、新規の業務認可申請というものがありまして、それを受理したところであります。民間のいろいろな団体の皆さんが、いろいろなご意見を持っていらっしゃるということは承知いたしております。私も副大臣として、その団体の方々からご意見を実際にお伺いしたこともあります。

そういった皆さん方のご意見について、逐一コメントすることは差し控えさせていただきますけれども、このゆうちょ銀行とかんぽ生命、金融2社の新規業務ですけれども、郵政民営化法上の認可、これは金融庁と総務省でやる。それから、もう、ゆうちょ銀行もかんぽ生命も、銀行法及び保険業法に基づく銀行であり、保険会社ということです。ですので、金融庁としては、まさに銀行法上の承認、あるいは保険業法上の認可というのは、金融庁としてしっかりとやっていかなければいかぬ部分でありまして、例えば、新規業務を健全かつ効率的に遂行できる態勢が整備されているかどうか、内部管理態勢にはコンプライアンスの問題もあれば、リスク管理等々もあると思います。そういったことについて、ちゃんとこれは一定の時間をかけて、しっかりと審査していかなければならぬと思っております。

でも、このことは、金融と郵政を兼務していても、それは金融行政からすると当然のことですから、その方針は変わることなく審査してまいりたいと考えております。

問)

今の新規業務の話なのですけれども、一定時間をかけて審査されるということだったのですけれども、両社とも来年4月から新規業務を始めたいとしていると思うのですが、これには間に合わないという認識なのか、それとも間に合わせるという認識なのか、教えていただけますでしょうか。

答)

これは、間に合わす、間に合わせないということよりも、さっきも申し上げました審査する場合の視点がちゃんと活かされているかどうかということが一番大事なポイントなわけで、まさにそれは、今、申請を受理し、審査しているところですから、いつまでにどうということは予断を持ってお答えはできかねますが、基本的な考えとしては今申し上げたとおりです。

問)

今回、郵政と金融の大臣を分けたと。その理由について、野田総理もしくは野田総理の周辺が、郵政事業を発展させるという立場の人間と、それから金融監督、もしくは金融庁を所管している大臣が同一人物で行うことは、利益相反に当たるのではないかという判断があって、このような大臣の所管の分け方になったのだという説明をされる方がいらっしゃるのですけれども、そのあたりについて大臣は、野田総理から何かお聞きになっているのかどうか、その点について教えてもらえますか。

答)

今お話しのようなことを、総理からは伺ってはおりません。先ほども申し述べましたが、これは兼務していようと兼務していまいと、金融行政上からちゃんと審査する際には、先ほど申し上げたような点がやはり一番大事であるということです。

問)

先ほど大臣が述べられましたように、いろいろ課題は山積みしていると思うのですけれども、ただ政治状況的に衆院選なども取り沙汰されている中で、かなりスピード感を持って取り組む必要があると思うのですけれども、例えば優先順位とか、特にこれは是非ともやり遂げたいとか、何かそういうものがあればお聞かせください。

答)

私は、四つ、金融庁の課題というものがあると思っていまして、一つは、やはり金融システムの安定です。ヨーロッパの財政・金融問題が及んでこないようにするということ、注視していかなければならぬということです。

それから次に、金融の円滑化、中小企業の問題ももちろん含んでおります。

そして次に、三つ目ですけれども、公正・透明な資本市場をいかに構築するか。AIJの問題や公募増資インサイダー問題等々ありました。

それから次に、四つ目ですが、これは日本再生戦略です。金融自身が成長産業になっていかなければいけないといった課題があります。

あと、そのことに加えて震災対応、二重ローン問題というのがあるわけなのですが、それこそどれもこれも非常に大切な課題だと思っています。なかなか優先順位を付けるというのは難しいわけですけれども、今申し上げたようなことは、全てやはり同時に進めていかなければならないということでありまして、金融庁は今そういった状況の中にあるということを、是非ご理解いただきたいと思います。

問)

今、大臣も二つ目に挙げられました、来年3月末に期限を迎えます円滑化法の出口戦略についてですけれども、期限切れに伴いまして大量の不良債権が発生するとの見方もありますけれども、中小企業や地域金融機関への影響やその対策について、具体的に何かお考えがあればお聞かせください。

答)

先ほども、法案の期限が切れた場合においても、監督や検査を通じて、こういった金融機関の条件変更への対応というものは促していきたいと申しました。そのことには、今お尋ねのことも含まれているということであります。

しかし、何より大切なことは、期限が切れて、その時に、中小企業の倒産件数が増えるようなことがあってはならないということでありまして、そのための出口戦略、企業再生支援機構や中小企業再生支援協議会と金融機関の連携を通じ、中小企業の再生というものを図っていきたいと思っておりますし、加えて、中小企業に対する金融の円滑化というものを通して地域経済を活性化していこうという、非常に金融庁としては野心的な取組みだと思っておりますが、そういったことも同時にスタートさせております。

問)

国際会計基準導入の強制適用について、どういうふうなお考えなのか。アメリカの態度を待ってからというお考えなのか、それとも、それとは独立に、日本は日本の事情を考えてご判断されるのか、そのあたりの考え方を教えてください。

答)

国際会計基準の適用のあり方ですけれども、企業会計審議会の方で今年の7月だったと思いますが、中間的論点整理というものを公表しまして、それに基づいて、この検討を継続をしていくということだと思います。

我が国としては、それこそアメリカなど海外・国際情勢を踏まえて、国際的に日本が孤立するようなことがないように留意していかなければならないと思っておりますが、我が国の制度とか、あと経済状況ですね、そういったものに最もふさわしい対応を総合的に検討していく必要もあると考えているのです。

そういった意味で、その適用のあり方というのは、さっき申し上げました論点整理に基づいて引き続き検討していくと、(検討)していかれると思っておりますが、強制適用が決まっているといったような、そういった事実はありません。

問)

その判断の時期については、いかがお考えでしょうか。

答)

さっき申し上げたような、それこそ国際情勢等も勘案していかなければなりません。他の国での議論や制度の仕組みということを、やはりこれはしっかり注視をしていかなければならないわけでありまして、そういった意味からも、いつ結論を出すとかいうことについては、ちょっと今の段階では予断を持って申し上げることは難しいと、そう思っています。

問)

今の関連ですけれども、当初、2012年目途ということで、一定の方向感を出すというようなことをされたと思うのですけれども、そのあたりにはこだわらずに、国際情勢等をもっとじっくり見ていくということでよろしいのでしょうか。

答)

2012年を目途ということでありますので、その方針自体は変わってはおりません。(変わって)おりませんけれども、今申し上げたように、それこそ国際情勢というようなものも考えていかなければいかぬということですから、そこのところは、目途は目途として、国際情勢等を勘案をしながら物事を決めていかなければならぬだろうということです。

問)

先月、松下金融担当大臣が亡くなった件なのですけれども、なぜ亡くなったのか、閣僚が亡くなるということ自体異常なのですけれども、その原因と背景が未だに分かっていません。死因さえも明確になっていません。

それで、副大臣として中塚さんは一緒にやってこられたのですけれども、プライベートの件までは伺う気はないのですが、公の仕事の絡みが亡くなったことの背景あるいは原因であるとしたら、中塚さんにそのあたりを、心当たりがある原因・背景について何かご存じか、心当たりがあるかというのを伺いたいのですけれども。

答)

私は、9月9日から金融庁、そして内閣府の用務でロンドンに出張をいたしておりまして、9日の夕方にロンドンに着いたのですけれども、10日の朝、いよいよ仕事に出かけようと思っていた時に金融庁から電話をもらいまして、「すぐ戻ってきてください」ということでありました。

ということで、私自身も非常に驚きました。9月6日だったと思いますが、金融商品取引法が国会で成立をしたということで、その時に金融庁で、その法案の成立の打上げをしたわけですけれども、その時には、松下前大臣は非常にお元気で、その打上げの時も、かなりの時間その場にいらっしゃいましたし、庁内の若手職員とも非常に熱心に懇談をされておられました。

毎週一回、大臣や幹部で懇談をする機会があったのですけれども、その懇談の会でも、「次回は、ちょっと君らに農業のことを話をしてあげたい。」といったようなことをおっしゃっておられて、私自身もどういうお話が聞けるのか非常に楽しみにしておったところです。

ということで、非常にお元気だとお見受けをいたしましたし、さっきの農業の話ももちろんですが、ご自身が一生懸命努力をされてこられた総合取引所構想についても、まだまだご自身でいろいろなことをやりたいという思いがおありで、そういったことも伺っておりました。

本当に突然の訃報に接して、非常に驚きましたし、残念に思っております。

問)

原因、背景については、心当たりはないということですか。

答)

今、申し上げたとおり、非常にお元気でしたし、これから自身が取り組みたい課題ということについてもお話しされておられました。

問)

(中塚)大臣の起用には、党内の融和を図るという狙いもあるという見方もあるようですけれども、これについて大臣自身どういうふうにお受け止めになられているかということと、それから副大臣や政務官の起用について、現時点でどのようなことを考えられているのかということを教えてください。

答)

党内の融和ということですが、私を起用した総理の意図は、私から申し上げるのは僭越至極だと思っております。

党内融和というのは、ちょっとよく理解できないのですが、私の立場から、私を起用することが党内融和になるということについては、ちょっと私としては、どういうことなのかというのは理解できません。それは、総理には総理のお考えがあり、こういった人事をされたということなのだろうと思っています。

それから、副大臣と政務官の人事については、これもまた進行中だと聞いております。また、私自身が意見を述べる機会があるのかないのかということも含めてですけれども、どういったことを総理がお考えになっておられるのか楽しみにしております。

問)

東洋経済の井下と申します。

2点あるのですが、まず、復興関連で二重ローン対策の部分なのですが、これは今の機構を作って銀行がその買取りをお願いする、そこの利用状況について十分に活用されているのか、何らかもうちょっと円滑に進めるための施策が必要なのか、そのあたりの評価はどのように見ているかというのが1点目。

2点目が、先ほど金融自身が成長産業にというお話があったのですが、実体的には低金利下で、銀行について言えばどこも利ざやが低下しておりまして、ほとんどその債券売買で収益が上がっているという状況なのですが、ここが金融行政から何か緩和するなり成長産業に変えていく上でのポイントというものがあるとしたら何か。その2点を教えてください。

答)

まず、二重ローン問題についてですが、私は今の立場になる前に、復興副大臣として、東日本大震災事業者再生支援機構を担当しておりまして、被災地にも何度か足を運びました。宮城、岩手が中心で、津波によりすごい被害を受けた地域でありました。

そのいろいろな地域を回りまして、中小企業団体、それから金融機関双方とお話をし、ぜひこの事業者再生支援機構を活用してほしいと。どうも債権買取りとかいうと、すごい怖いところに連れていかれるようなイメージがあるみたいで、「決してそんなことはありません。一生懸命親身になって皆さんのお世話をするための組織なのですよ。」ということのご説明を申し上げてきたわけです。

それで、例えば、ある津波の被災地へ行った時の中小企業団体の方のお話でしたが、中小企業、そこの商工会議所の会員ベース、会員数ベースでいくと、もう7割、8割ぐらいは再開していますと、仕事を再開していますと。あとの1割、2割は迷っている方や、これを機会にもう辞めようという方もいらっしゃると、そういうお話でした。

それで、その8割前後の方が再開をされている、その再開されている方というのは、中小機構がやっています仮設店舗に入って、例のグループ補助金を活用してやっていらっしゃるという話を聞きました。それはそれで非常に結構なことだと思っています。

さらに、再開したけれども、もっとその再開した事業を拡張したいとか、あるいは再開をして、さらに新規の商売を始めたいとかいう時にこそ、やはりこの支援機構というのはお役に立てると。やはり支援機構が一番お役に立つ場面というのは、私は被災企業がニューマネーを必要とする時だろうと思っているのです。思っているのですというか、いろいろ被災地の中小企業団体のお話を聞いた時に、そういうお声をたくさんいただいておりました。

ところが、やはりニューマネーが必要になるような事業の拡張ですとか、新規事業への展開・参入というのは、仮設店舗ではなかなかそういうふうにしていこうとはならないといったのが、地元の商工団体なんかから寄せられた声でありまして、具体的にはやはり地震の影響で、地盤が1メーター、2メーター沈んでいると。そういった地盤をかさ上げすることで、初めて仮設店舗から本店舗に移り、本店舗に移ることによって再開した商売をもっと拡張するとか新規に参入するとか、そういったふうになるのですと。

ですので、再生支援機構のお話をしたら、「ああ、それはいい機構ですね。ぜひ使わせてほしい。」という方は多いのですけれども、やはり実際の復興を見ながら進めていきたいという声が非常に多かったと。

ですので、(東日本大震災事業者再生支援)機構は3月5日に出来たのだと思いますが、もう半年経ちました。7カ月経ちました。まだまだ、ちょっと滑り出しという意味では件数は少ないかもしれません。徐々には増えてきています。今後、復興が進んでいくにつれて、使っていただける件数も増えていくのではないかと。

あと、もう一つは、やはり被災地の金融機関が結構頑張ってくれていて、条件変更をかなり積極的に取り組んでいただいているのです。ですので、それによっても、そういうニューマネーの必要性がないというか、まだ支援機構を使おうというようなところにまではいっていないというお話も伺いました。

いずれにしても、そういうハード面の復興が進んでいくことで、東日本大震災事業者再生支援機構の活用も増えていくだろうと思いますし、また、その機構のそういった業務の内容について、周知不足しているところがあるならば、それは今後も力を入れて、そういう広報活動等もしていきたいし、また金融機関や中小企業団体に対しても説明をしっかりとするようにしていきたいと思っています。

池田社長はすごく頑張っていただいておると思っておりますので、また意見交換しながら、さらに有効に活用できるようにしてまいります。

すみません、あともう一つは……。

問)

金融そのものを……。

答)

ごめんなさい。すみません。

金融自身が成長産業になるということですけれども、やはり我が国には、本当に個人金融資産ももちろんですけれども、対外純資産という意味でも莫大なものがあるわけで、これを有効に活用していくということは、まさに21世紀の日本の飯の種だと、私はそういうふうに思っております。

そういう金融というもの自身が成長産業になっていくためには、やはりリスクですね、リスクテイクということにどういうふうに向き合っていくのかということが非常に大事なポイントになってくるのではないかなと思っておるわけなのでありますが、これは今般、先週、ビジネス・ラウンドテーブルをスタートさせました。もうそれこそ、実務家というか実際にやっていらっしゃる方にお越しをいただいて、どうあるべきかというお話をしていくということでありますが、これもそういう意味では新しい試みというか画期的な試みだと思います。

そういったものを通じて、そういうリスクの取り方、あるいはリスクの分散の仕方ということでもいいと思うのですが、そういった新しいビジネスモデルなんかについても議論を進めていきたいと思っていますし、私はすごくビジネス・ラウンドテーブルには期待をしております。

問)

また郵政なのですけれども、振り返ってみると、そもそも亀井さんが大臣をやっていた頃に預金の預入れ限度額の引上げの話をしまして、それで総務大臣だった原口さんと亀井さんはそのことに賛成をされたけれども、他の閣僚からは理解を得られなかったと。

そのことで、もうちょっと前に戻りますと、郵政民営化の解散があった時に、民主党の総括としては、郵政事業は縮小させることが重要なのだという総括をされていたと思います。

先ほど国民新党とご一緒だというお考えのことをおっしゃいましたが、歴史的に考えてみれば、ここにおいては大きな意見の違いがあったかに私はずっと見ていて思うのですが、大臣は、基本的に郵政事業は政府の関与を残したまま拡大していくことが望ましいとお考えになっていらっしゃるのか、そのあたりの基本的な考え方について、その歴史を踏まえて教えていただきたいと思います。

答)

まず(郵政)民営化法では、株式を半分売却するまでは認可ですね。半分以上売れば届け出。全部売ってしまえば、それはもう純然たる民間会社ということですね。

歴史的な経緯とおっしゃいましたけれども、金融行政を預かる立場というのは、それは今も昔も変わらないわけでありまして、(郵政)民営化法ででも、今回通った(郵政)民営化法の中でも、他の金融機関等との間の競争関係に影響を及ぼす事情とか、あるいは金融2社の経営状況を考慮するということは書いてあるわけですね。他の金融機関等との適正な競争関係ということも書いてある。そのことに加えて、さっき申し上げた銀行法あるいは保険業法に基づく認可とか審査というものが必要になってくるということなのです。それは今も昔も変わりませんので、今申し上げたことについてはですね。

やはり行政として継続して、行政として、やはり譲ってはならないところというのはあるわけで、だからといって、別に実際申請も受理をしておるわけでありますから、それは申請を受理した中で、またいろいろなやりとりはあり、そのやりとりに基づいて、ゆうちょ銀行、かんぽ生命がさっき申し上げた内部管理態勢をはじめとする、諸々の態勢の整備をしていただいた結果、ちゃんとそれは新規の業務が出来るということは当然ある話なわけです。

やはり今申し上げたことに尽きると思うのですけれども、行政として、これだけは満たしてもらわなければいかぬというのは、それは他の金融機関とも同じことですから、他の金融機関についてもそうですし、ゆうちょ銀行に対してもそうですね。内部管理態勢の問題については、そこはやはりしっかりと審査はしていかなければならぬだろうということです。

問)

通信文化新報の園田です。今のご質問に関連するのですけれども、そうすると、もう政府の暗黙保証という概念はないと捉えて大丈夫でしょうか。あと民業圧迫ということに関して、どのようにお考えでいらっしゃいますか。

答)

暗黙の政府保証はないと、私も参議院の総務委員会で答弁をしております。

それと民業圧迫ということですけれども、その民業を圧迫する、しないということではなく、さっき申し上げたとおり、他の金融機関との競争関係に影響を及ぼす事情ですね。ということは、それは考慮しなければいかぬと。それはもう法律で書いてあるわけです。

そのことももちろんですけれども、やはりゆうちょ銀行及びかんぽ生命がちゃんと金融機関として、今申し上げたような内部管理態勢をはじめとする、諸々の態勢をしっかりと構築をしていっていただくということは非常に大切なことだと、審査を通じて、そういった点についてもやりとりが行われるだろうと思っております。

問)

もう一点だけ、先ほどの松下前大臣と中塚大臣と事務方の方が懇談をされたというお話の中で、郵政の事業に関してのお話というのは出てきたでしょうか。毎週一回懇談をされたという話の中で、郵政の事業に関してのお話とかも結構出てきましたか。

答)

その中でこういう話が出たかということですか。出ていなかったと思いますけれども。

では、どうぞ、今後ともよろしくお願い申し上げます。

(以上)