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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成26年6月20日(金)9時07分~9時15分)

【質疑応答】

問)

昨日、政調会長一任となりました骨太の方針についてですが、法人税改革について数年で20%台への引下げを目指すということについては、特に異論がなかったように思われます。そこで甘利大臣は早速、現在35.64%の東京都の実効税率を基準にして6%近く下げて20%台にすべきだという主張をされていますけれども、大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。

答)

今般の税率の引き下げは、国の政策として行うものですから、標準税率34.62%を20%台まで引き下げるということが目標ということになっています。仮に東京都の税率を20%台まで引き下げることとすれば、それは国が、東京都が独自で行っている増税分を含めて減税するという理屈になります。東京都が独自に行っている増税分の取扱いについては、東京都がご自分で考えられる、検討されるべきものだと考えています。

問)

年金のマクロスライド調整の0.9%というのを、物価や賃金などに関係なく厳格にやるという報道についてですが、骨太の方針には社会保障費については自然増も含めて聖域なく見直すと、そこまでは書いてあるのですけれども、具体的にスライド調整についての言及はなかったと思います。大臣としては、来年度にはスライド調整の厳格な運用を必ず行っていくという、財務省としては行ってもらうという、そういうお考えなのでしょうか。

答)

社会保障に関して言いますと、これは毎年約1兆円ずつ伸びていっているという状態をこのまま放置していけば、消費税をいくら上げても足りないということになります。そういった意味では、社会保障費の伸びはきちんとした形で収めておきませんと、後になればなるほど社会保障の全体がなかなか改革しにくくなります。大きくなればなるほど改革しにくくなりますから、早めにやっていかなければいけないと思います。我々として検討しておかなければならない課題の1つですので、先送りをするべき種類の話ではない、そう思っています。

問)

今回、骨太の方針に財務省として是非盛り込みたいと、具体的に盛り込まれるように強く主張したわけではなかったと、そういう理解でよろしいのでしょうか。

答)

皆さん6月の骨太の方針にこだわっておられますが、基本的に税とかこういった話は12月ですから、今から6カ月間いろいろなことが何でも起きます。

問)

昨日、骨太の方針と成長戦略について、政府から文言を修正したバージョンが与党に提示されたのですが、その中で例えば薬価の改定については、診療報酬本体部分への影響を考慮してという文言が追加されました。また、高速ネットワークについては、リニアモーターカーでありますとか整備新幹線や高規格幹線道路という文言が追加されました。こういった歳出圧力につながりかねない文言が追加されたことについて、大臣としては危惧されておられますでしょうか。それとも、骨太の方針の構成自体は変わっていないという御認識でしょうか。

答)

高速ネットワーク等々は経済の成長に資する部分の歳出ということになり、それによって生み出す将来の成長というものも考えられますから、直ちにそれが大いなる問題と考えているわけではありません。また、薬価については、今、いろいろな意味で薬価それ自体もいろいろ問題があるのだと思いますけれども、加えて異なる2、3の病院から同じ人に同じ薬が処方されているというのが実態でしょう。同じでしたら1つで良いはずのものが、そういったようなことで薬価全体の額を押し上げていますから、そういったことも含めて大いなる無駄であることははっきりしています。そういった意味で問題だと思っていますし、単価が下がった分は使っていい財源になるわけではありませんというところが、一番肝心なところです。

(以上)

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