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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成28年3月4日(金)9時48分~9時53分)

【冒頭発言】

今日、金融庁提出の予定法案、例の情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律を閣議決定しております。この法案は御存じのように金融分野における情報通信技術の進展に対応するため法制の整備を図るものであります。金融とITの融合が今進展しております中、こうした環境変化に日本の金融機関が戦略的に対応できるようにすることが喫緊の課題と存じます。また、G7の合意などを踏まえて仮想通貨に関する法制度の整備を速やかに行う必要もあります。

【質疑応答】

問)

消費税の引き上げ判断についての質問をさせていただきます。先日来の国会審議で来年4月の消費税引き上げをめぐる質疑が相次いでいます。政府が開く国際金融経済分析会合の存在が延期の伏線ではないかという指摘もあります。また、総理は増税の延期を決断するのに「世界経済の大幅な収縮」との表現が加わっており、そうしたことも背景にあって国会審議が連続しています。この推移について副総理兼財務大臣としてはどう考えられますでしょうか。また、その「世界経済の大幅な収縮」というのはどのようなものを示すと考えられますでしょうか。

答)

総理は来年4月の消費税率10%の引き上げについては、御存じのように「リーマンショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、確実に実施する」とした上で、「リーマンショックや大震災のような重大事態」とはどのようなものかと説明される中で、「世界経済の大幅収縮」などに言及されたものなのだと思っており、総理自身も「従来の立場を何ら変更するものではない」という趣旨の発言をされておられるのだと存じます。したがって、リーマンショックとか大震災のような重大な事態が発生しない限り、実施するということです。また、「世界経済の大幅な収縮」を含めて、リーマンショックとか大震災のような「重大な事態」というものがどのような経済状況なのかについてもよく聞かれますけれども、まさにそのときの政治判断においてしか決められないのだと思いますし、そうしたケースを具体的に申し上げるということは困難なのだというような感じがします。

問)

ビットコインに対する法規制ができたことで仮想通貨の世界はどう変わるのか、そして2年前にマウントゴックスの破綻がありましたが、利用者の安全性は担保されるようになるのでしょうか。大臣の御所見をお願いいたします。

答)

ビットコインというか仮想通貨については、テロ資金に利用されているという指摘もありますので、G7においてもテロ資金供与対策の観点からルールの整備というものが求められております。また、国内でも一昨年でしたか、当時世界最大規模の仮想通貨の取り扱い業者が破綻するといった事態が発生しております。こうした中にあって、この法案に盛り込まれた法制上の措置を講ずることを通じて、利用者の保護とか不正利用の防止というものに対して適切な対応を図っていくことが重要と考えております。国会においても、5月下旬にサミットが開かれますので、それまでに法案成立をぜひともお願いしたいと、私共としてはそう考えております。

(以上)

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