麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成28年6月17日(金)8時47分~8時52分)

【質疑応答】

問)

外国為替市場で円高が進んでおります。円高が進む背景や足元の相場動向について大臣としてはどうとらえていらっしゃるか、お考えをお聞かせください。

答)

為替の水準については毎回のことですけれどもコメントすることはありません。その上で、為替市場についてということですけれども、一方向に偏った、かつ急激な投機的な動きというものが見られているというように感じますので、極めて憂慮しております。急激な変動は望ましくないということは申し上げますけれども、為替の安定というものは一国の経済にとって極めて重要なものだと考えております。一方向に偏った投機的な動きが継続するということがないように為替市場の動向を緊張感を持って見守っていかなければならないということで、これまで以上に必要なときにはしっかりと対応してまいりたい。こうした対応というのは、G7やG20の合意内容に沿うものだと考えています。なお、本日、財務省・金融庁・日銀の当局者間で金融市場に係る情報交換会合を開催する予定にしております。

問)

英国のEU離脱問題についてお尋ねします。日銀の黒田総裁は昨日の会見でBrexitによって銀行の資金調達などに障害が出た場合、ドル資金供給オペなどで対応する考えを示されています。金融市場での混乱を回避するためには政府・日銀で歩調を合わせる必要があると思いますが、政府としての対応について財務相・金融相としての考え方を伺わせてください。

答)

Brexitという問題の国民投票は来週の23日の話なので、いろいろなところでいろいろな話が出ていますけれども、個別具体的な対応策についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、足元の為替市場について申し上げれば、今申し上げたようなことの繰り返しになりますけれども、一方向に偏った、かつ急激な投機的な動きというものが見られているように感じますので、これは極めて憂慮しています。急激な変動は望ましくありませんので、為替の安定が極めて重要であると考えていますし、この問題については各国同様に緊密に連絡をして対応していきたいと思っています。

問)

具体的な対応策ではなくて大臣のBrexitに対するリスクをどう考えていらっしゃるかということを伺いたいのですが、英国内では国会議員が襲撃されて亡くなるなど国民を二分するような動きもありますが、今回Brexitの結果において世界経済、日本経済に与えるリスクについてはどういう御認識でしょうか。

答)

英国との関係というのは、日本はかなり良い関係である国だと思いますから、その英国が強いEUの中にとどまっているという方が望ましい。多分これは日本以外の国も、G7ほぼ同様な考えを持っていると思っていますので、残るとか残らないとかという話がいろいろ出ていますけれども、世論調査はあまり当てにならないと思います。この間も保守党があれだけ負けると書いてあったし、スコットランドの離脱のときだって全然違ったし、あまり当てにしてはいけないのかなと思います。どういう影響が出てくるかというのは、経済的な数字の話としてより社会的なとか政治的な話で、何となく気分で動く部分というのがもっと大きな影響を与えることになるような感じがしますけれども。

(以上)

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