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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣繰下げ閣議後記者会見の概要

(平成29年11月1日(水)9時49分~9時57分)

【質疑応答】

 
問)

今日午後、第4次安倍内閣が発足する見通しですけれども、これまでの経済財政運営を大臣としてどのように評価されているかということと、今後デフレ不況から完全に抜け出していくためには、大臣としてどのような課題が残されているとお考えでしょうか。

答)

第3次安倍内閣というのが発足して以来、いわゆるアベノミクスという表現になっているものについてデフレ不況からの脱却、正確に言えば資産のデフレによる不況からの脱却というのを目指してやってきたのだと思っています。
 印象深いと言えば、平成27年度における基礎的財政収支半減目標を達成できたこと、さらに社会保障の自然増が8,000億円とか1兆円とか言っていたものを、伸びを5,000億円に抑制しているのですけれども、あれは小泉内閣のときだったでしょうか、毎年2,200億円、5年間削減しますという話を打ち出して、結果的に3年続かなかった。あのとき2,200億円削減だったのが、現在は確実に伸びを5,000億円に抑えています。目安として挙げた一般歳出の伸び5,300億円というのも、2年連続で達成できていますので、そういった意味では私共としては一応のところはできたと言えるところでしょうか。とにかく課税ベースというのをいろいろなことをやって拡大しつつ、税率を引き下げるという、縮小均衡じゃなくて拡大均衡というか、そういった成長志向の法人税改革をやって、37%ぐらいだったものが29%台まで来たのかなというようなところまで少しずつできてきたこと。国際的には5年前にバッキンガムシャーでやったBEPSという話を日本が言い始めて、アメリカも乗ってこなかった話を結果的にはG7、G20、いずれもBEPSに賛成してOECD非加盟国も含めてこれが立ち上げられることになったのが去年なのですけれども、この辺りが主なところでしょうか。
 金融面で言ったら、処分庁から育成庁に変えろという話を言い続けて、とにかく検査だか査察だかわからないような話は駄目だと。監督と査察とは意味が違うだろうというので、それも大分、担保を取って金を貸しているのでは質屋とどこが違うのだなんて話も随分激しく言って、少しは変わってきたかなというのがあるのと、いろいろ反対は、財務省の中でも反対はありましたけれども、つみたてNISAなんていうのも、主税局は反対でしたけれどもやらせてもらったりしたのと、あとはフィンテック。フィンテックは結構やれ、やれと言って、そういう時代が来ると。銀行の支店なんていうのはATMとスマホさえあれば、ほとんど銀行の支店なんかなくなるなんていう話をしました。
 こういったことについては確か8月のときにも同じようなことを言いましたから、今回も基本的にその方向で、経済再生というものと財政健全化というのを両立させますというのが一番の肝心なところです。方向としてはGDPも50兆円増えましたし、株価も今日2万2,200円ぐらいまで上がってきて、ドルも113円ぐらいになってきているのは、いずれもそこそこ功を奏していますので、こういったもので為替も安定、金利も、アメリカの金利は上がってきますから当然日本の金利もという話になるはずです。そういったことを考えても今後日本としてはこういったような問題に注意を払いつつ、今の景気の動向、流れとしては悪くありませんから、そういった方向で今後とも進めて、やっぱり経済が持続的に成長しないといけないのであって、そういった意味では我々としてはこの方向を日銀と一緒になりながら、きちんとこの方向をそのまま進めていかなければいけないということでしょうか。まとめて言えば、ほかにもいろいろありますけれども、基本的にはそういうところだと思います。

(以上)

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