別紙2
主なオフサイト・モニタリングは、別紙3の「主要行等の主なオフサイト・モニタリングの年間スケジュール」を目途に行うものとする。
(1)毎事務年度の監督に当たっての重点事項の策定・公表
監督に当たっての重点事項を明確化するため、毎事務年度当初に当該事務年度の監督方針を策定・公表する。当該方針を踏まえ、以下に定めるオフサイト・モニタリングを実施することとする。
(2)継続的なモニタリング
銀行に対し継続的に財務会計情報や統合リスク管理、信用リスク、市場リスク、流動性リスク等のリスク情報等について報告を求め、銀行の経営の健全性等の状況を常時把握する。また、徴求した各種情報の蓄積及び分析を踏まえ、リスク管理の観点から重要となる分野や課題を抽出し、銀行に適時に還元することを通じて、経営の健全性の確保に向けた取組みを促すものとする。
(3)定期的なヒアリング
オフサイト・モニタリングの一環として、定期的に以下のヒアリングを実施することとする。
決算ヒアリング
半期毎に、決算の状況や財務上の課題についてヒアリングを実施することとする。なお、必要に応じて、第1四半期決算(4月〜6月)、第3四半期決算(4月〜12月)についてもヒアリングを実施することとする。
総合的なヒアリング
収益管理体制の整備や業務再構築に向けた取組み状況、経営管理の状況、資本政策の状況等について、年に2回(9月及び3月を目途)ヒアリングを実施することとする。
リスク管理ヒアリング
銀行のリスク管理の現状、課題、方向性について、年に1回(10月頃を目途)ヒアリングを実施することとする。その際、経営陣の認識、関与状況等についてもヒアリングすることとする。なお、市場の動向等を踏まえ、必要に応じて随時ヒアリングを実施することとする。
内部監査ヒアリング
銀行のリスク管理やコンプライアンスの状況等について、銀行の内部監査部門から、年1回(4月頃を目途)ヒアリングを実施することとする。その際、銀行の内部監査部門の役割、内部監査の実施状況(監査結果に基づく改善状況を含む。)、今後の課題等についてもヒアリングすることとする。
(4)随時のヒアリング
銀行の業績や戦略の変化、金利・資産価格の変動等の経済情勢や銀行に対する利用者の姿勢の変化をはじめ、銀行の業務の健全かつ適切な運営に影響を及ぼしかねない事象が生じるなど、監督上の必要が認められる場合には、オフサイト・モニタリングの一環として、銀行の経営者に対するトップヒアリングを含め随時ヒアリングを実施することとする。
(5)個別銀行に関するデータの整備
銀行台帳の作成
銀行台帳については、毎年6月末日現在にて作成するものとする。また、モニタリングの結果等により特筆すべき事項が生じた場合や中間決算を経たこと等により内容に大幅な変更が生じた場合には、都度、改訂を行うものとする。
決算等に関する提出資料
決算状況表及び日計表等については、銀行に対して提出を求めているが、提出期限等は別紙4のとおりとすることに留意する。
(1)金融庁は、主要行等の営業地域を管轄する財務局に対し、当該地域経済・社会に大きな影響を及ぼす可能性のある経営戦略を主要行等が選択する場合には、それらに関して参考となる情報を提供するなど、密接な連携に努めるものとする。また、金融庁は、財務局の有する主要行等に関する情報や主要行等の監督事務に対する財務局の意見などについて、積極的な収集に努めるものとする。
(2)銀行持株会社の子銀行に対する監督権限が財務局長に委任されている場合には、当該子銀行の適切な業務運営を確保するために財務局と密接な連携に努めるものとする。
検査部局及び預金保険機構(検査部)との連携を以下のとおり行うものとする。
(1)オフサイト・モニタリングを行う監督部局は、オンサイト・モニタリングを行う検査部局とともに、それぞれの独立性を尊重しつつ適切な連携を図り、実効性の高い金融監督を実現するために検査・監督連携会議を開催することとする。
本会議は、原則として事務年度の開始に当たり開催するほか、必要に応じて適宜開催することとする。
(2)本会議において監督部局は、検査部局に対して、主要行等の経営状況全般、当面の監督課題、規制の創設・改廃など検査に当たって必要な情報の提供を行うとともに、検査部局より、新事務年度の「検査基本方針及び基本計画」等について説明を受けるものとする。
(注)個別銀行の説明については、 II −1−3−2(2)に掲げる事項を参考とする。
(3)なお、本会議の運営については、検査・監督事務の状況を踏まえ弾力的に行うことにより、効率的、効果的な実施に努めるものとする。
(1)個別銀行に対する検査着手に当たって、監督部局は、検査班の主任検査官に対し、当該銀行の現状等についての説明を行うものとする。
(2)銀行の現状等についての説明に当たっては、以下の事項の説明を行うものとする。
前回検査から当該時点までの当該銀行の主な動き
(他行との提携、増資、経営陣の交替等)
直近決算の分析結果
リスク情報等に係るオフサイト・モニタリングに関する分析結果
各種ヒアリングの結果
監督上の措置(報告徴求、行政処分等)の発動及びフォローアップの状況
監督局として検査で重視すべきと考える点
その他
(3)なお、合併等の経営再編に伴うシステム統合等を予定している銀行の検査については、経営再編のスケジュール等についても併せて説明を行うものとする。
(1)検査結果通知後、下記(2)の報告を求める前に、検査結果通知書の審査担当者等(注)から、検査結果通知書の内容、背景について説明を受けるものとする。
(注)原則として審査担当者とするが、立入りを行った主任検査官等の同席が可能な場合には、必要に応じ、その同席を求めることができるものとする。(3)において同じ。
(2)検査結果通知書の交付日から原則として一週間以内に銀行に対し、法第24条に基づき(預金口座名寄せのための整備状況等(以下「名寄せ」という。)の指摘がある場合については、「法第24条及び預金保険法第136 条に基づき」。以下この項及び(4)において同じ。)、当該通知書において指摘された事項についての事実確認、発生原因分析、改善・対応策、その他を取りまとめた報告書を1か月以内(必要に応じて項目毎に短縮するものとする。)に提出することを、求めるものとする。
報告を求める事項については、様式・参考資料編 様式 II −1−3−3(2)を基本様式として参照するが、指摘の内容に応じ、上記(1)の説明を踏まえ個々に適切かつ十分な報告事項を定めるよう、下記の着眼点の例示を踏まえ、十分検討することとする。
検査結果通知書の中に、リスク管理態勢に関する重大な指摘がある場合
上記の改善・対応策の中で、リスクを正確に認識するための方策に加え、そのリスクを適正に制御するための方策及びこれらを効果的に実施するための態勢整備(内部監査態勢も含む。)についても併せて報告を求めるものとする。
イ.信用リスクの場合には、例えば、個別債権の適正なプライシング、適正なポートフォリオ構造の構築に向けた取引方針の設定、債権流動化やクレジットデリバティブの活用、信用リスクデータベースの活用等によるリスク管理態勢の強化等。
ロ.システムリスクの場合には、例えば、セキュリティ管理体制の整備や内部監査態勢の強化等。特に、合併等の経営再編に伴うシステム統合リスクの場合には、当該システム統合等の計画を的確に履行するための方策、システム統合リスクに係る内部管理態勢(内部監査を含む。)等。
検査結果通知書の中に法令等遵守態勢に関する重大な指摘がある場合
上記の改善・対応策の中で、特定の問題事例の発生原因を分析している場合には、銀行における内部管理態勢上の問題点も含めて報告を求める。また、今後の対応については、効果的な銀行内部のけん制機能(内部監査態勢を含む。)の整備、必要に応じ外部けん制機能の効果的な活用、それらを実施する責任の所在の明確化、有効性のフォローアップ態勢等も視野に入れた報告を求めるものとする。
検査結果通知書の中に、特に以下の項目について、重大な指摘がある場合
イ.自己査定と検査結果との格差が大きい場合には、発生原因分析等について特に詳細な報告を求めるものとする。
ロ.検査結果による自己資本比率の低下が著しい場合には、当該検査結果が、原則として検査結果通知後の一番早い決算(決算状況表又は業務報告書(中間決算にあっては中間決算状況表又は中間業務報告書)における財務諸表をいう。)に適正に反映されているか厳正に検証するための報告を求めるものとする。
その際、検査結果の内容に応じ重要な事項(例えば、引当率の算定方法、大口債務者の債務者区分等)については検査結果と決算を対比させ、その差異の合理的な説明を求めるとともに、必要に応じ、検査結果の決算への適正な反映状況に関する監査法人の見解を文書で添付することを求める。
なお、この部分の報告期限は、原則として当該決算に関する決算状況表又は業務報告書(中間決算にあっては中間決算状況表又は中間業務報告書)の提出期限とする。
(注)銀行の決算は、銀行が自己責任で作成し、監査法人の監査を受けるべきものであり、当局が事前に指示・関与等することはなく、その権限もないことに留意する必要がある。上記ロ.の取扱いは、あくまで検査結果が決算に適正に反映されているか否かを厳正に検証するという範囲にとどまるものである。
(3)上記(2)の報告書が提出された段階で、銀行から十分なヒアリングを行うものとする。ヒアリングに当たっては、検査部局とも緊密な連携を図るものとし、検査結果通知書の審査担当者等(注)の出席を原則として確保するものとする。また、名寄せに係るヒアリングに当たっては、預金保険法第137 条に基づく立入検査チェック項目(「第55条の2第4項及び第58条の3第1項関連チェック項目」)も参考にするものとする(様式・参考資料編 資料1参照)。
(注)特に、合併等の経営再編に伴いシステム統合等を予定している銀行に対し、システム統合リスクに係る検査が実施された場合にあっては、当該検査におけるシステム統合リスク担当検査官を含むものとする。
(4)検査結果及び法第24条に基づく報告書の内容等により、法令等遵守態勢又はリスク管理態勢の改善等に一定の期間を要すると認められる場合や、名寄せについて、システム開発の進捗状況、データ整備の進捗状況及び手順書・マニュアル整備の進捗状況(以下「各種進捗状況等」という。)の改善に一定の期間を要すると認められる場合には、法第24条に基づき次回検査までの間定期的に報告を求めるものとする。
また、正当な理由がないにもかかわらず当該銀行の自己査定と検査結果の格差が大幅に認められる場合や検査結果が決算に適正に反映されていない場合など自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の法令等遵守態勢やリスク管理態勢の整備に支障を来すと認められる場合や、名寄せについて、自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の各種進捗状況等の整備に支障を来すと認められる場合には、法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。
預金保険機構(以下「機構」という。)が預金保険法に基づき実施した検査の検査結果通知事項に対する改善状況等の報告について以下のとおり行うものとする。
(1)機構が被検査銀行に対し名寄せ検査又は保険料検査の検査結果を通知した旨の通知を機構から受理後速やかに、対象銀行に対し、当該通知書において指摘された事項(保険料検査においては、単純な計算ミスを除く。)についての事実確認、発生原因分析、改善・対応策、その他を取りまとめた報告書を1か月以内(法令違反の状態が継続しているとの指摘を受けた場合には2週間以内)に提出することを、法第24条及び預金保険法第136 条に基づき求めるものとする(様式・参考資料編 様式 II −1−3−4(1)参照)。
(2)上記(1)の報告書が提出された段階で、銀行から十分なヒアリングを行うものとする。ヒアリングに当たっては、機構とも緊密な連携を図るものとし、預金保険法第137 条に基づく立入検査チェック項目(「第50条第1項関連チェック項目」、「第55条の2第4項及び第58条の3第1項関連チェック項目」)を参考にするとともに、機構の出席を原則として確保するものとする(様式・参考資料編 資料1参照)。
(注)機構が報告書を共有しヒアリングに同席することについて、あらかじめ銀行に同意を得るものとする。
(3)機構から、保険料検査において法令違反の状態が継続しているという指摘を受け、機構の検査結果並びに法第24条及び預金保険法第136条に基づく報告書の内容等により、監督当局において問題ありと判断した場合には、法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。
(4)機構から、保険料検査において銀行の法令等遵守態勢に関する指摘を受け、又は名寄せ検査においてシステム開発の進捗状況、データ整備の進捗状況及び手順書・マニュアル整備の進捗状況(以下「各種進捗状況等」という。)に問題があるとの指摘を受け、機構の検査結果並びに法第24条及び預金保険法第136 条に基づく報告書の内容等により、当該法令等遵守態勢又は各種進捗状況等の改善に一定の期間を要すると認められる場合には、法第24条及び預金保険法第136 条に基づき期限を定めて報告を求めるものとする。その結果、自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の各種進捗状況等の整備に支障を来すと認められる場合には、法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。
財務局長が次の事項につき行政処理を行ったときは、その結果を遅滞なく監督局長に報告するものとする。
なお、銀行の本店所在地を管轄する財務局が行政処理を行った財務局とは別にある場合、銀行議決権大量保有者等に係る銀行の本店所在地を管轄する財務局が行政処理を行った財務局とは別にある場合、及び銀行を子会社とする持株会社の子銀行の本店所在地を管轄する財務局が行政処理を行った財務局とは別にある場合には、当該管轄する財務局にも報告するものとする。
法第24条第1項及び第2項並びに第48条の規定による報告及び資料の提出の命令
法第26条第1項、第52条の14第2項及び第52条の33第3項の規定による命令(業務の全部又は一部の停止の命令を除くものとし、改善計画の提出を求めることを含む。)
法第52条の7の規定による報告及び資料の提出の命令
法第52条の11の規定による報告及び資料の提出の命令
法第52条の31の規定による報告及び資料の提出の命令
銀行に関する相談・苦情等を受けた場合には、申出人に対し、当局は個別取引に関してあっせん等を行う立場にないことを説明する。
その上で、必要に応じ、銀行及び金融関係団体の相談窓口並びに指定ADR機関(法第2条第17項に規定する指定紛争解決機関をいう。以下同じ)を紹介するものとする。また、寄せられた相談・苦情等のうち、申出人が銀行側への情報提供について承諾している場合には、原則として、当該銀行への情報提供を行うこととする。
(1)監督部局においては、金融サービス利用者相談室に寄せられた相談・苦情等の監督事務への適切な反映を図るため、以下の対応をとるものとする。
相談室から回付される相談・苦情等の分析
相談室との情報交換
(2)また、寄せられた相談・苦情等のうち、申出人が銀行側への情報提供について承諾している場合には、原則として、当該銀行への情報提供を行うこととする。
(1)ヒアリング
金融サービス利用者相談室で受け付けた情報のうち、情報提供者からいわゆる貸し渋り・貸し剥がしとして提供された情報については、四半期毎に取りまとめ、銀行の対応方針、態勢面等のヒアリングを行うこととする。また、これらの情報のうち、情報提供者等が銀行側への企業名等の提示に同意している場合には、臨機に、事実確認等のヒアリングを行うこととする。
(2)報告徴求
上記(1)のヒアリングを行った結果、内部管理態勢の実効性等について確認する必要がある場合は、現状認識や今後の内部管理態勢の改善方針等を取りまとめた報告書を法第24条に基づき求めることとする。
金融サービス利用者相談室で受け付けた情報のうち、情報提供者からいわゆる貸し渋り・貸し剥がしとして提供された情報を参考とした検査の結果、問題のあった銀行に対しては、改善措置に関する報告書を法第24条に基づき求めることとする。
(3)業務改善命令
法第24条に基づく報告書の内容等により、更なる実態把握が必要な場合には検査において確認することとする。その結果、重大な問題が把握された場合には、必要に応じて法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。
法第24条に基づく報告書の内容等により、自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の法令等遵守態勢の整備に支障を来すと認められる場合には法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。
預金口座の不正利用に関する情報(具体的には、当該口座に振込みを行うよう、架空請求がなされたとの情報等)について、情報入手先からの同意を得ている場合には、明らかに信憑性を欠くと認められる場合を除き、当該口座が開設されている銀行及び警察当局への情報提供を速やかに実施することとする。
なお、当該情報に関しては、原則として、顕名情報とし、根拠となる請求書等とともに、文書、ファックス又は電子メールにて受け付けるものとする。
銀行法等金融庁が所管する法令に関するものとする。なお、照会が権限外の法令等に係るものであった場合には、コメント等は厳に慎むものとする。
(1)本監督指針、審議会等の答申・報告等の既存資料により回答可能なものについては、適宜回答する。
(2)金融庁担当課室長は、当庁が所管する法令に関し、当庁所管法令の直接の適用を受ける事業者又はこれらの事業者により構成される事業者団体(注)から受けた、次の
及び
の項目で定める要件を満たす一般的な照会であって、書面による回答及び公表を行うことが法令適用の予測可能性向上等の観点から適切と認められるものについては、これに対する回答を書面により行い、その内容を公表することとする。
(注)事業者団体とは、当庁所管法令の直接の適用を受ける、業種等を同じくする事業者が、共通の利益を増進することを主たる目的として、相当数結合した団体又はその連合体(当該団体に連合会、中央会等の上部団体がある場合には、原則として、最も上部の団体に限る。)
本手続きの対象となる照会の範囲
本手続きの対象となる照会は、以下の要件の全てを満たすものとする。
イ.特定の事業者の個別の取引等に対する法令適用の有無を照会するものではない、一般的な法令解釈に係るものであること(ノーアクションレター制度の利用が可能でないこと。)。
ロ.事実関係の認定を伴う照会でないこと。
ハ.照会内容が、金融庁所管法令の直接の適用を受ける事業者(照会者が団体である場合はその団体の構成事業者)に共通する取引等に係る照会であって、多くの事業者からの照会が予想される事項であること。
二.過去に公表された事務ガイドライン等を踏まえれば明らかになっているものでないこと。
照会書面(電子的方法を含む。)
本手続きの利用を希望する照会者からは、以下の内容が記載された照会書面の提出を受けるものとする。また、照会書面のほかに、照会内容及び上記
に記載した事項を判断するために、記載事項や資料の追加を要する場合には、照会者に対して照会書面の補正及び追加資料の提出を求めることとする。
イ.照会の対象となる法令の条項及び具体的な論点
ロ.照会に関する照会者の見解及び根拠
ハ.照会及び回答内容が公表されることに関する同意
照会窓口
照会書面の受付窓口は、照会内容に係る法令を所管する金融庁担当課室とする。
回答
イ.金融庁担当課室長は、照会者からの照会書面が照会窓口に到達してから原則として2か月以内に、照会者に対して回答を行うよう努めることとし、2か月以内に回答できない場合には、照会者に対してその理由を説明するとともに、回答時期の目途を伝えることとする。
ロ.回答書面には、以下の内容を付記することとする。
「本回答は、照会対象法令を所管する立場から、照会書面に記載された情報のみを前提に、照会対象法令に関し、現時点における一般的な見解を示すものであり、個別具体的な事例への適用を判断するものではなく、また、もとより捜査機関の判断や司法判断を拘束しうるものではない。」
ハ.本手続きによる回答を行わない場合には、金融庁担当課室長は、照会者に対し、その旨及び理由を説明することとする。
公表
上記
の回答を行った場合には、金融庁は、速やかに照会及び回答内容を金融庁ホームページ上に掲載して、公表することとする。
(3)(2)に該当するもの以外のもので照会頻度が高いものなどについては、必要に応じ「応接箋」(様式・参考資料編 様式 II −3−2(3))を作成した上で、関係部局に回覧し、金融庁担当課室の法務担当係に保存するものとする。
(4)照会者が照会事項に関し、金融庁からの書面による回答を希望する場合であって、 II −3−3(2)に照らしノーアクションレター制度の利用が可能な場合には、照会者に対し、ノーアクションレター制度を利用するよう伝えることとする。
法令適用事前確認手続(以下「ノーアクションレター制度」という。)とは、民間企業等が実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、当該行為が特定の法令の規定の適用対象となるかどうかを、あらかじめ当該規定を所管する行政機関に確認し、その機関が回答を行うとともに、当該回答を公表する制度であり、金融庁では、法令適用事前確認手続きに関する細則を定めている。本項は、ノーアクションレター制度における事務手続きを規定するものであり、制度の利用に当たっては必ず様式・参考資料編 資料2「金融庁における法令適用事前確認手続に関する細則」を参照するものとする。
(1)照会窓口
照会窓口は、金融庁監督局総務課とする。
なお、照会窓口たる金融庁監督局総務課は、下記(2)
の記載要領に示す要件を満たした照会書面が到達した場合は速やかに受け付け、照会事案に係る法令を所管する担当課室に回付する。
(2)照会書面受領後の流れ
照会書面を回付された後は、担当課室において、回答を行う事案か否か、特に、以下の
ないし
について確認し、本制度の利用ができない照会の場合には、照会者に対しその旨を連絡する。また、照会書面の補正及び追加書面の提出等が必要な場合には、照会者に対し所要の対応を求めることができる。ただし、追加書面は必要最小限とし、照会者の過度な負担とならないよう努めることとする。
照会の対象
民間企業等が、新規の事業や取引を具体的に計画している場合において、当庁が本手続きの対象としてホームページに掲げた所管の法律及びこれに基づく政府令(以下「対象法令(条項)」という。)に関し、以下のような照会を行うものか。
イ.その事業や取引を行うことが、無許可事業等にならないか。
ロ.その事業や取引を行うことが、無届け事業等にならないか。
ハ.その事業や取引を行うことによって、業務停止や免許取消等(不利益処分)を受けることがないか。
二.その事業や取引を行うことに関し、直接に義務を課され又は権利を制限されることがないかどうか。
照会者の範囲
照会者は、実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、対象法令(条項)の適用に係る照会を行う者及び当該者から依頼を受けた弁護士等であって、下記
の記載要領を満たした照会書面を提出し、かつ、照会内容及び回答内容が公表されることに同意しているか。
照会書面の記載要領
照会書面(電子的方法を含む。)は、以下の要件を満たしているものか。
イ.将来自らが行おうとする行為に係る個別具体的な事実が記載されていること。
ロ.対象法令(条項)のうち、適用対象となるかどうかを確認したい法令の条項が特定されていること。
ハ.照会及び回答内容が公表されることに同意していることが記載されていること。
ニ.上記ロ.において特定した法令の条項の適用に関する照会者の見解及びその根拠が明確に記述されていること。
回答
照会書面を回付された課室の長は、照会者からの照会書面が照会窓口に到達してから原則として30日以内に照会者に対する回答を行うものとする。ただし、次に掲げる場合には、各々の定める期間を回答期間とする。なお、いずれの場合においても、補正期間を含め、できるだけ早く回答することに努めることとする。
イ.高度な金融技術等に係る照会で慎重な判断を要する場合:原則60日以内
ロ.担当部局の事務処理能力を超える多数の照会により業務に著しい支障が生じるおそれがある場合:30日を超える合理的な期間内
ハ.他府省との共管法令に係る照会の場合:原則60日以内
照会書面の記載について補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、回答期間に算入しないものとする。また、30日以内に回答を行わない場合には、照会者に対して、その理由及び回答時期の見通しを通知することとする。
照会及び回答についての公開
金融庁は、照会及び回答の内容を、原則として回答を行ってから30日以内に全て金融庁ホームページに掲載して公開する。
ただし、照会者が、照会書に、回答から一定期間を超えた時期での公開を希望する理由及び公開可能とする時期を付記している場合であって、その理由が合理的であると認められるときは、回答から一定期間を超えた時期に公開することができる。この場合においては、必ずしも照会者の希望する時期まで公開を延期するものではなく、公開を延期する理由が消滅した場合には、公開する旨を照会者に通知した上で、公開することができる。また、照会及び回答内容のうち、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に定める不開示事由に該当しうる情報が含まれている場合、必要に応じ、これを除いて公表することができる。
(1)預金等の取扱い
当局に対し、次の預金及び定期積金(法第13条の4に規定する特定預金等を除く。 II −3−4において「預金等」という。)について、その商品の定義等に係る照会があった場合には、一般法令や他商品の取扱いを定めた法令等での取扱いを勘案し、以下の点に留意のうえ対応するものとする。
なお、当局が上記の照会等に対応するに際しては、銀行における預金等の商品設計については、元本保証を前提に、原則として自由であり各行の経営判断によりこれを行うことができる点に留意するものとする。
譲渡性預金(外国で発行されるものを除く。)
譲渡性預金とは、「払戻しについて期限の定めがある預金で、譲渡禁止特約のないもの」をいう。なお、こうした商品性にかんがみ、以下のような取扱いについて留意する必要がある。
イ.期限前解約及び買取償却
預入日に指定された満期日前の解約及び発行金融機関による買取償却は行われていないか。
ロ.流通取扱
金融機関は、自己の発行した譲渡性預金の売買を行っていないか。また、金融機関は、譲渡性預金発行の媒介等を行っていないか。
ハ.個別の相対発行ではなく、均一の条件で不特定多数の者に対して、公募といった形で大量に発行されていないか。
期間の定めのある預金
以下の点に留意した取扱いとなっているか。
イ.定期預金の預入期間については、「準備預金制度に関する法律(昭和32年法律第135号)」に定める区分(払出しについて期限の定めのある預金で、その払戻期限が当該預金を締結した日から起算して1か月を経過した日以後に到来するもの)との整合性が保たれているか。
ロ.変動金利定期預金(預入時に満期日までの利率が確定しない定期預金)の利率は、基準となる指標及び一定の利率設定方法により設定し、この指標及び利率設定方法を満期日まで継続しているか。
期間の定めのない預金
以下の点に留意した取扱いとなっているか。
イ.据置期間のある預金
据置期間が1か月以上の場合又は据置期間内と据置期間後とで利率設定があらかじめ異なる場合には、据置期間内の取扱いについて、上記 II −3−4(1)
ロ.と同様の取扱いがなされているか。
ロ.貯蓄預金
貯蓄預金とは「受入対象を個人のみとする預金で、預入・払出について、給与、公的及び私的年金(財形年金を含む。)、株式・信託の配当金及び投資信託の分配金等並びに保護預りの国債及び社債等の元利金に係る自動振込入金、同時に百件以上の取扱いを行う総合振込入金、公共料金の払込み等契約に基づく継続的な自動振替及び振込出金、総合口座の取扱いが行われていないもの」をいい、当局は、本預金を官民トータルバランスの確保の際の基準となるべきベンチマークとするものとする。
(2)長期信用銀行法に規定する預金受入先の範囲等について
長期信用銀行法に規定する預金受入先、預金に準ずるもの及び準備金の範囲について照会があった場合には、以下を参考に判断するものとする。
長期信用銀行法第6条第1項第3号に規定する預金受入先
イ.「国若しくは地方公共団体」には国家行政組織法第3条に規定する行政機関、地方自治法第1条の3に規定する各種地方公共団体(都道府県、市町村、特別市、特別区、地方公共団体の組合、財産区及び地方開発事業団)が含まれる。
ロ.「貸付先」及びこれに準ずる「取引先」には「貸付先」のほか次のものが含まれる。
a.貸付有価証券の貸付先、当座貸越の契約先及び日本政策投資銀行その他の代理人として行う貸付に係る貸付先
b.融資確約書の発行先等貸付の予約先
c.手形の割引先、引受先(輸出手形の買取先及び外貨手形等の買取先を含む。)及びその他手形の関係人
d.保証先
e.連帯債務者、保証人及び担保提供者
ハ.「社債の管理の委託会社」及びこれに準ずる取引先には社債(その他の債権を含む。以下同じ。)の募集又は管理の委託者の外、次のものが含まれる。
a.社債総額引受の委託会社
b.社債担保の委託会社
c.社債の担保提供者又は保証会社
d.受託の場合の引受金融商品取引業者
e.総額引受したものを売り出す場合の金融商品取引業者
f.その他委託の予約先
ニ.その他の「取引先」には次のものが含まれる。
a.債券応募者(債券募集の際における申込者をいう。)なお長期信用銀行の発行する金融債支払のためにのみ引き出される預金(いわゆる債券募集特約預金などの名称を以て呼ばれるもの。)は、債券応募者からの預金に含まれる。
b.金融機関であって長期信用銀行の発行する金融債に反復継続的に応募するもの。為替コルレス先、保護函貸付先及び保護預り先
c.株式(出資証券を含む。以下同じ。)払込金受入事務取扱の委託先、株式配当支払事務取扱の委託先及び社債元利金支払事務取扱の委託先及び社債払込金受入事務取扱の委託先
d.長期信用銀行の株式、社債等による投資先
e.公社債等の登録委託先
f.審査、評価、代理交換等の事務の委託契約先
g.特別の法令等により長期信用銀行に預金することを指定されたもの。
h.その他これに準ずるもの。
長期信用銀行法第6条第2項の「預金及びこれに準ずるもの」のうち「これに準ずるもの」には次のものが含まれる。
イ.債券募集金:金融債の払込金
ロ.証券募集金:公社債等若しくは株式の申込証拠金若しくは払込金
ハ.証券支払基金:公社債等の元利金支払基金及び買入基金又は株式の配当支払基金
ニ.未決済為替借:内国における為替取引先との取引による受入為替金にして決済をなすまでのもの。
ホ.貸出受入金:財団組成等の関係で貸出金の引渡しが一時遅れた場合の受入金又は貸出金の元利金の内入金若しくは引当金
へ.未払債券元利金:長期信用銀行の発行する金融債の償還期日において支払うべき元利金又はその未払金
ト.未払配当金:株主(優先株主を含む。)配当金の未払金
チ.受入諸税:利子、利息、給与等支払の際源泉徴収した税金
リ.仮受金:引当金等預金に準ずる性格を有する仮受金
ヌ.調整勘定借:調整勘定の益金
ル.日本銀行借入金、日本銀行再割引手形、輸入手形決済資金借及びコール・マネー
ヲ.その他これに準ずるもの。
銀行に対して、行政指導等(行政指導等とは行政手続法第2条第6号にいう行政指導に加え、行政指導との区別が必ずしも明確ではない情報提供、相談、助言等の行為を含む。)を行うに当たっては、行政手続法等の法令等に沿って適正に行うものとする。特に行政指導を行う際には、以下の点に留意する。
(1)一般原則(行政手続法第32条)
行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されているか。
例えば、以下の点に留意する。
イ.行政指導の内容及び運用の実態、担当者の対応等について、相手方の理解を得ているか。
ロ.相手方が行政指導に協力できないとの意思を明確に表明しているにもかかわらず、行政指導を継続していないか。
相手方が行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはいないか。
イ.行政指導に従わない事実を法律の根拠なく公表することも、公表することにより経済的な損失を与えるなど相手方に対する社会的制裁として機能するような状況の下では、「不利益な取扱い」に当たる場合があることに留意する。
ロ.行政指導を行う段階においては処分権限を行使するか否かは明確でなくても、行政指導を行った後の状況によっては処分権限行使の要件に該当し、当該権限を行使することがありうる場合に、そのことを示して行政指導をすること自体を否定するものではない。
(2)申請に関連する行政指導(行政手続法第33条)
申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしていないか。
申請者が、明示的に行政指導に従わない旨の意思表示をしていない場合であっても、行政指導の経緯や周囲の客観情勢の変化等を勘案し、行政指導の相手方に拒否の意思表示がないかどうかを判断する。
申請者が行政指導に対応している場合でも、申請に対する判断・応答が留保されることについても任意に同意しているとは必ずしもいえないことに留意する。
例えば、以下の点に留意する。
イ.申請者が行政指導に従わざるを得ないようにさせ、申請者の権利の行使を妨げるようなことをしていないか。
ロ.申請者が行政指導に従わない旨の意思表明を明確には行っていない場合、行政指導を行っていることを理由に申請に対する審査・応答を留保していないか。
ハ.申請者が行政指導に従わない意思を表明した場合には、行政指導を中止し、申請に対し、速やかに適切な対応をしているか。
(3)許認可等の権限に関連する行政指導(行政手続法第34条)
許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使することができない場合又は行使する意思がない場合にもかかわらず、当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせていないか。
例えば、以下の点に留意する。
許認可等の拒否処分をすることができないにもかかわらず、できる旨を示して一定の作為又は不作為を求めていないか。
行政指導に従わなければすぐにでも権限を行使することを示唆したり、何らかの不利益な取扱いを行ったりすることを暗示するなど、相手方が行政指導に従わざるを得ないように仕向けてはいないか。
(4)行政指導の方式(行政手続法第35条)
行政指導を行う際には、相手方に対し、行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示しているか。
例えば、以下の点に留意する。
イ.相手方に対して求める作為又は不作為の内容を明確にしているか。
ロ.当該行政指導をどの担当者の責任において行うものであるかを示しているか。
ハ.個別の法律に根拠を有する行政指導を行う際には、その根拠条項を示しているか。
ニ.個別の法律に根拠を有さない行政指導を行う際には、当該行政指導の必要性について理解を得るため、その趣旨を伝えているか。
行政指導について、相手方から、行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を記載した書面の交付を求められた時は、行政上特別の支障がない限り、原則としてこれを交付しているか(ただし、行政手続法第35条第3項各号に該当する場合を除く。)。
イ.書面の交付を求められた場合には、できるだけ速やかに交付することが必要である。
ロ.書面交付を拒みうる「行政上の特別の支障」がある場合とは、書面が作成者の意図と無関係に利用、解釈されること等により行政目的が達成できなくなる場合など、その行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を書面で示すことが行政運営上著しい支障を生じさせる場合をいう。
ハ.単に処理件数が大量であるだけの場合や単に迅速に行う必要がある場合であることをもって、「行政上特別の支障」がある場合に該当するとはいえないことに留意する。
職員が、銀行の役職員等と面談等(面談、電話、電子メール、ファックス等によるやりとりをいう。以下同じ。)を行うに際しては、以下の事項に留意するものとする。
(1)面談等に参加する職員は、常に綱紀及び品位を保持し、穏健冷静な態度で臨んでいるか。
(2)面談等の目的、相手方の氏名・所属等を確認しているか。
(3)面談等の方法、面談等を行う場所、時間帯、参加している職員及び相手方が、面談等の目的・内容からみてふさわしいものとなっているか。
(4)面談等の内容・結果について双方の認識が一致するよう、必要に応じ確認しているか。特に、面談等の内容・結果が守秘義務の対象となる場合には、そのことが当事者双方にとって明確となっているか。
(5)面談等の内容が上司の判断を仰ぐ必要のある場合において、状況に応じあらかじめ上司の判断を仰ぎ、又は事後に速やかに報告しているか。また、同様の事案について複数の相手方と個別に面談等を行う場合には、行政の対応の統一性・透明性に配慮しているか。
監督部局が行う主要な不利益処分(行政手続法第2条第4号にいう不利益処分をいう。以下同じ。)としては、
法第26条に基づく業務改善命令、
法第26条に基づく業務停止命令、
法第27条に基づく業務停止命令、
法第27条に基づく免許取消しがあるが、これらの発動に関する基本的な事務の流れを例示すれば、以下のとおりである。
(1)法第24条に基づく報告徴求
オンサイトの立入検査や、オフサイト・モニタリング(ヒアリング、不祥事件等届出書など)を通じて、銀行のリスク管理態勢、法令等遵守態勢、経営管理(ガバナンス)態勢等に問題があると認められる場合においては、法第24条第1項に基づき、当該事項についての事実認識、発生原因分析、改善・対応策その他必要と認められる事項について、報告を求めることとする。
報告を検証した結果、さらに精査する必要があると認められる場合においては、法第24条第1項に基づき、追加報告を求めることとする。
(2)法第24条第1項に基づき報告された改善・対応策のフォローアップ
上記報告を検証した結果、業務の健全性・適切性の観点から重大な問題が発生しておらず、かつ、銀行の自主的な改善への取組みを求めることが可能な場合においては、任意のヒアリング等を通じて上記(1)において報告された改善・対応策のフォローアップを行うこととする。
必要があれば、法第24条第1項に基づき、定期的なフォローアップ報告を求める。
(3)法第26条第1項に基づく業務改善命令等
上記(1)の報告(追加報告を含む。)を検証した結果、例えば、業務の健全性・適切性の観点から重大な問題が認められる場合、又は、銀行の自主的な取組みでは業務改善が図られないと認められる場合などにおいては、法第26条第1項に基づき、業務の改善計画の提出とその実行を命じることを検討する。
なお、単独で、又は、下記(4)若しくは(5)の行政処分と同時に、制度改革等により可能となった新規業務への進出を一定期間行わせないこととする等の措置を命ずることが検討される場合がある。
(4)法第26条第1項に基づく業務停止命令
上記(3)の業務改善命令を発出する際、業務の改善に一定期間を要し、その間、当該業務改善に専念させる必要があると認められる場合においては、法第26条第1項に基づき、改善期間を勘案した一定の期限を付して当該業務の停止を命じることを検討する。
(5)法第27条に基づく業務停止命令
上記(1)の報告(追加報告を含む。)を検証した結果、重犯性や故意性・悪質性が認められる等の重大な法令等の違反又は公益を害する行為などに対しては、法第27条に基づき、当該業務の停止を命じることを検討する。併せて、銀行法第26条第1項に基づき、法令等遵守態勢に係る内部管理態勢の確立等を命じることを検討する。
(6)法第27条に基づく免許の取消し
上記(1)の報告(追加報告を含む。)を検証した結果、重大な法令等の違反又は公益を害する行為が多数認められる等により、今後の業務の継続が不適当と認められる場合においては、法第27条に基づく免許の取消しを検討する。
なお、(3)から(6)の行政処分を検討する際には、以下の
から
までに掲げる要因を勘案するとともに、それ以外に考慮すべき要素がないかどうかを吟味することとする。
当該行為の重大性・悪質性
イ.公益侵害の程度
銀行が、例えば、顧客の財務内容の適切な開示という観点から著しく不適切な商品を組成・提供し、金融市場に対する信頼性を損なうなど公益を著しく侵害していないか。
ロ.利用者被害の程度
広範囲にわたって多数の利用者が被害を受けたかどうか。個々の利用者が受けた被害がどの程度深刻か。
ハ.行為自体の悪質性
例えば、利用者から多数の苦情を受けているのにもかかわらず、引き続き同様の商品を販売し続けるなど、銀行の行為が悪質であったか。
ニ.行為が行われた期間や反復性
当該行為が長期間にわたって行われたのか、短期間のものだったのか。反復・継続して行われたものか、一回限りのものか。また、過去に同様の行為が行われたことがあるか。
ホ.故意性の有無
当該行為が違法・不適切であることを認識しつつ故意に行われたのか、過失によるものか。
ヘ.組織性の有無
当該行為が現場の営業担当者個人の判断で行われたものか、あるいは管理者も関わっていたのか。更に経営陣の関与があったのか。
ト.隠蔽の有無
問題を認識した後に隠蔽行為はなかったか。隠蔽がある場合には、それが組織的なものであったか。
チ.反社会的勢力との関与の有無
反社会的勢力との関与はなかったか。関与がある場合には、どの程度か。
当該行為の背景となった経営管理態勢及び業務運営態勢の適切性
イ.代表取締役や取締役会の法令等遵守に関する認識や取組みは十分か。
ロ.内部監査部門の体制は十分か、また適切に機能しているか。
ハ.コンプライアンス部門やリスク管理部門の体制は十分か、また適切に機能しているか。
ニ.業務担当者の法令等遵守に関する認識は十分か、また、社内教育が十分になされているか。
軽減事由
以上の他に、行政による対応に先行して、銀行自身が自主的に利用者保護のために所要の対応に取り組んでいる、といった軽減事由があるか。
(7)標準処理期間
上記(3)から(6)の行政処分をしようとする場合には、上記(1)の報告書又は不祥事件等届出書(法第24条に基づく報告徴求を行った場合は、当該報告書)を受理したときから、原則として概ね1か月(処分が他省庁との共管法令に基づく場合は2か月)以内を目途に行うものとする。
(注1)「報告書を受理したとき」の判断においては、以下の点に留意する。
複数回にわたって法第24条に基づき報告を求める場合(直近の報告書を受理したときから上記の期間内に報告を求める場合に限る。)には、最後の報告書を受理したときを指すものとする。
提出された報告書に関し、資料の訂正、追加提出等(軽微なものは除く。)を求める場合には、当該資料の訂正、追加提出等が行われたときを指すものとする。
(注2)弁明・聴聞等に要する期間は、標準処理期間には含まれない。
(注3)標準処理期間は、処分を検討する基礎となる情報毎に適用する。
法第26条に基づき業務改善命令を発出する場合には、当該命令に基づく銀行の業務改善に向けた取組みをフォローアップし、その改善努力を促すため、原則として、当該銀行の提出する業務改善計画の履行状況の報告を求めることとなっているが、以下の点に留意するものとする。
(1)法第26条に基づき業務改善命令を発出している銀行に対して、当該銀行の提出した業務改善計画の履行状況について、期限を定めて報告を求めている場合には、期限の到来により、当該銀行の報告義務は解除される。
(2)法第26条に基づき業務改善命令を発出している銀行に対して、当該銀行の提出した業務改善計画の履行状況について、期限を定めることなく継続的に報告を求めている場合には、業務改善命令を発出する要因となった問題に関して、業務改善計画に沿って十分な改善措置が講じられたと認められるときには、当該計画の履行状況の報告義務を解除するものとする。その際、当該報告や II −1−3−3(1)により説明を受けた検査結果等により把握した改善への取組状況に基づき、解除の是非を判断するものとする。
(1)行政手続法との関係
上記 II −5−1−1(3)から(5)の不利益処分をしようとする場合には、行政手続法第13条第1項第2号に基づき弁明の機会を付与し、上記 II −5−1−1(6)の不利益処分をしようとする場合には、同法第13条第1項第1号に基づき聴聞を行わなければならないことに留意する。
また、いずれの場合においても、同法第14条に基づき、処分の理由を示さなければならないことに留意する。
(2)行政不服審査法との関係
上記 II −5−1−1(1)、(3)から(6)の処分をしようとする場合には、行政不服審査法第6条に基づく異議申立てができる旨を書面で教示しなければならないことに留意する。
(3)行政事件訴訟法との関係
上記 II −5−1−1(1)、(3)から(6)の処分をしようとする場合には、行政事件訴訟法第8条に基づく処分の取消しの訴えを提起することができる旨を書面で教示しなければならないことに留意する。
(1)意義
不利益処分が行われる場合、行政手続法に基づく聴聞又は弁明の機会の付与の手続とは別に、銀行からの求めに応じ、監督当局と銀行との間で、複数のレベルにおける意見交換を行うことで、行おうとする処分の原因となる事実及びその重大性等についての認識の共有を図ることが有益である。
(2)監督手法・対応
法第24条に基づく報告徴求に係るヒアリング等の過程において、自行に対して不利益処分が行われる可能性が高いと認識した銀行から、監督当局の幹部(注1)と当該銀行の幹部との間の意見交換の機会の設定を求められた場合(注2)であって、監督当局が当該銀行に対して聴聞又は弁明の機会の付与を伴う不利益処分を行おうとするときは、緊急に処分をする必要がある場合を除き、聴聞の通知又は弁明の機会の付与の通知を行う前に、行おうとする不利益処分の原因となる事実及びその重大性等についての意見交換の機会を設けることとする。
(注1)監督当局の幹部の例:金融庁の担当課長
(注2)銀行からの意見交換の機会の設定の求めは、監督当局が当該不利益処分の原因となる事実についての法第24条に基づく報告書等を受理したときから、聴聞の通知又は弁明の機会の付与の通知を行うまでの間になされるものに限る
上記 II −5−1−1(3)から(6)の不利益処分をしようとする場合には、必要に応じて、関係当局・海外監督当局等への連絡を行うものとする。
(1)上記 II −5−1−1(4)から(6)の不利益処分のうち、業務停止・免許の取消しを命じたときは、法第56条第1項第1号又は第2号に基づき、官報に告示しなければならないことに留意する。
(2)上記(1)以外の公表の取扱いについては、「金融監督の原則と監督部局職員の心得(行動規範)」の「 I −5.透明性」に規定された考え方によることに留意する。
(3)上記 II −5−1−1(3)から(6)の不利益処分については、他の金融機関等における予測可能性を高め、同様の事案の発生を抑制する観点から、財務の健全性に関する不利益処分等、公表により対象金融機関等の経営改善に支障が生ずるおそれのあるものを除き、処分の原因となった事実及び処分の内容等を公表することとする。
(1)銀行法施行規則(以下「施行規則」という。)第39条に基づく予備審査申請があった場合には、以下の要領により、審査等を行うものとする。
提出:長官宛
審査:本認可申請時に準じて行うこととするが、事柄の性質上、標準処理期間は定められていないことに留意する。
回答:審査終了時に長官名により、文書で回答する。
(2)審査・回答内容
予備審査は申請者の事情や判断により行われることから、事案毎に認可等を受けるための準備の進捗状況等に大きな差があることに留意し、事案に応じ申請者の実態に相応しい審査内容を適切に検討することを基本とする。
例えば、予備審査の結果、認可等を受けるために必要な準備がほぼ整っていることが確認された場合には、「○○○については、更に本認可申請がある場合には、改めて内容を審査した上で認可することと決定されたので、準備が整い次第、申請手続きをとられたい。」等の趣旨を回答する。
例えば、予備審査の結果、認可等を受けるために必要な準備はまだ整っていない場合でも、いたずらに予備審査を継続することが申請者の利益に適うわけではないこと等から、例えば、充足すべき課題が明確に絞られていること等が確認された場合には、認可申請等に必要な留意事項を付して、予備審査を終了させることも検討する。
その場合には、「○○○については、別紙の内容に関する準備が整い、認可申請がある場合には、改めて内容を審査の上、認可することと決定されたので、通知する。」等の趣旨を回答する。