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竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年9月9日(火) 10時29分~10時57分 於)金融庁会見室)

1.発言要旨

おはようございます。閣議がございました。私の関連で、特に報告することはございません。

閣僚懇で、敬老の日が近づいておりまして、100歳以上の方々に対する銀杯を差し上げるということが厚労大臣から報告されたのですが、高齢者、特に100歳以上の人口が急激に増えているんだなということが、ひとしきり話題になりました。

厚労大臣の話によりますと、この40年で100歳以上の方の数は100倍以上になっているんだそうであります。

最後に、総理が閣僚懇の最後で、「総裁選がいよいよい始まったけれども、『行政に休止なし』と、粛々と行政を進めるように」というお話がございました。

閣議に先立ちまして、官邸において今日、産業金融機能強化の関係閣僚等による会合というのが開かれました。出席者は、官房長官、法務大臣、経済産業大臣、財務副大臣、日本銀行副総裁、それと私であります。

この会合ですけれども、去る9月2日の経済財政諮問会議において、産業金融の強化策が必要であるという話が出た関係で、私の方から、その関係閣僚の議論の場を設けてはどうかと、それで、産業と金融に関して「基本方針2003」に書かれたことを深化させて、色々詳細な政策を検討したらどうかということを申し上げて、官房長官の下に関係閣僚等が参集したものでございます。

もともとは平沼大臣から、産業金融について少し考えようではないかというお話があって、諮問会議で私の方から、それならば関係閣僚の会議を開いたらどうでしょうかということを申し上げたわけです。

私の方から発言しまして、これは今日の会議ですけれども、この「基本方針2003」に沿って金融庁はそもそもどういう政策を行っているかということを説明した上で、産業と金融に関する具体的な施策の検討にあたり、どういう観点が必要なのかということについて、若干の意見を申し述べました。

会合ですけれども、この問題は、容易にご想像いただけるように、なかなか専門的、技術的な側面が強いこともありますので、まずは関係者の事務方でしっかりと内容を検討して、その状況を踏まえて、適宜関係閣僚の会合を開くということとなりました。

それから、私の方から1点ご報告ですけれども、昨年の「金融再生プログラム」で主要行の自己査定と金融庁の検査結果の格差について、集計ベースで定期的に公表して、各行に格差の是正を求めるということを申しておりますけれども、これを受けまして、これは昨年11月8日に初回の公表を行いました。今般、今年の6月までに実施した検査について集計ベースでの結果がまとまりましたので、2回目の公表を行うことといたしました。今日の夕方、検査局からこの件に関しては説明をさせていただきたいと思います。

私の方からは以上であります。

2.質疑応答

問)

お話にありましたように、自民党の総裁選が告示されました。小泉総理も政権公約を出されました。その中で金融庁関連の施策については特に具体的な言及はなかったと思うのですが、「再生プログラム」の路線も中には、例えば公的資金の問題であるとか、繰延税金資産の問題であるとか、国民的議論とか政治的決断が必要なテーマが幾つか残っていると思うんですけれども、総理の政権公約に特に具体的言及がなかったことについて、大臣はどう受け止めていらっしゃいますか。

答)

総理は、更に今後色々な議論を通じてご自身のお考えを表明していかれるだろうと思います。基本的な私の理解では、小泉構造改革は2年4カ月間、着実に行ってきている。それに基づいて、その成果も芽を出しつつあると思います。この構造改革を続けるんだと、それが重要だというのが基本的なメッセージだと思いますので、これは正に、我々は今粛々と、審議会でやるべきものはやって、それを受けて行政で検討するものは検討しているということでありますから、金融に関してはこの「金融再生プログラム」に基づいて、しっかりと改革を進めていくという、非常に強い総理のご決意ではないかと思います。

問)

それともう1点ですが、一部報道ですが、埼玉県の上田新知事がりそなグループの埼玉りそな銀行について、県及び県の関係者で出資して県民銀行みたいなことを検討したいと仰っているという報道がありました。こうした考えについて、大臣の所感をお伺いしたいんですが。

答)

まず、報道は承知しておりますが、直接具体的にどういう内容なのか、ちょっと内容は特に私承知しておりませんので、具体的な点についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

りそなはりそなとして、今経営改革を一生懸命やっておりますので、それとの関連で色々議論すべき問題があるんだと思います。まずはりそなの経営改革を、私としてはしっかりと進めていただきたいと思っております。

問)

総裁選関連ですけれども、小泉総理の方が口頭という形でしたけれども、改めて2006年には名目2%成長ということを仰ったわけですが、これは「改革と展望」には既に書かれていることだと思います。現時点においてその実現の可能性というものについて、竹中大臣はどのように見ておられますでしょうか。

答)

「改革と展望」の基本的性格は改めて申し上げるまでもないかもしれませんが、我々としてはとにかく構造改革をしっかりと進めて行くんだと。そうした構造改革をフルに進めていった場合に想定される日本経済の姿、それが「改革と展望」に示されているということだと思っております。「改革と展望」はその時々の状況を反映しながら、毎年毎年ローリングするということも決めております。現時点においてその「改革と展望」のシナリオに沿って、日本の経済に改革の芽が出つつあるというふうに思っておりますので、これは「改革と展望」のシナリオを実現すべく、更に我々としては努力をしていくということだと思います。

問)

ただ一方、ほかの候補の方も名目成長というご発言が大分多くて、要するにデフレ克服がやはりちょっと心配かなというお気持ちだと思うんですが、その辺は大臣としては大丈夫だというお考えなんでしょうか。

答)

デフレ克服は極めて難しい問題であると、これは変わっていないと思います。これは諸外国では余り経験したことのない、政策問題でのフロンティアに我々は立たされているわけでありますから、しかし、同時にデフレ克服をするのに、別に打ち出の小槌のようなものがあるわけではない。まずベースは、しっかりと経済の活性化をしていく。その経済の活性化に関しては、ようやくその芽が出始めている。更には中国の要素価格デフレの観点に関しては、これは様々な国際会議の舞台等で為替レートの議論をされている。マネタリーな要因としては、金融庁がしっかりと不良債権を処理して、日本銀行は今のアセットバックセキュリティのように様々な工夫をして、正に政府、日銀が一体となって、合わせ技でマネーサプライが増えるような状況を作っていく、こういうことを組み合わせてやる以外にデフレは克服出来ないと思います。何か魔法の杖のようなもので、ひとつの政策を変えれば展開が変わると、そんな生易しい問題ではない。

しかし一方で見方を変えれば、例えばですけれども、消費者物価に関してはこのところ、むしろほぼ横ばいの状況も出現しているんですね。これは短期的な要因も含まれていますから、もちろん楽観はしておりませんけれども、経済の活性化努力、それと政府、日銀一体となった金融面での努力、こういうことを続けていくことによって、これは必ずよい方向は出てくるわけで、それを是非ともその「改革と展望」のシナリオに沿って、我々としては根気よく続けたいと思います。

問)

先程の産業金融の会議で、日銀の副総裁はどちらの……。

答)

岩田副総裁がご出席されました。

問)

今のお話にあった産業金融ですけれども、前にも伺ったかもしれませんが、金融庁として具体的な取組みについて、大臣のお考えを伺いたいんですけれども。

答)

今日、発言で申し上げたんですが、我々としては産業にきちっとお金が回るようにと、これは正に我々が目指すところなわけですけれども、我々としてはリレーションシップバンキングの機能強化というのは正にそれそのものなわけですね。そういうことを既にやっている。

それと信託制度の整備ですね。これは例えば、知的財産権をその対象にするとか、一般事業法人がこの分野に入っていけるとか、それに向けて今法整備に向けた努力もしていますので、我々としてはまず、金融庁独自としてやらなければいけないことを本当にしっかりとやっていくということだと思います。

この会議ではそういった、各省庁が独自でやることを越えて、省庁横断的に取り組まなければいけないことを深化させていきたいと思っているんですけれども、特に3つの視点で検討を深められるべきだということを今日発言させていただきました。

1つは、資金の取り手である産業サイドの強化です。これはリスクに見合った金利負担とかそういうものがあって初めて金融は回るわけですけれども、そういたものに耐えられるような企業の収益力の強化というのが必要である。それと、企業の資金調達構造を改革していく、具体的には担保や保証に過度に依存しない資金調達の仕組みを作っていく、そうしたことがこの資金の取り手である産業サイドの強化で重要な課題になっていくと思います。

2番目の視点は、多様な資金の流れを整備することだと思います。企業は様々な体質を抱えていて、様々な資金ニーズを持っていると思います。その状況にあわせて、例えばですけれども資金仲介の枠組みを整備して、ファンドに関する制度整備等を行っていくこと。更には新たな金融手法ですね、これは多様な証券化の話もあるでしょうし、新たな形態の出資、今まで長期の運転資金でやっていたものを出資的な形に出来るかどうかということも含めた金融手法について整備をしていくことが必要であると思います。

3番目の大きな視点としては、資金の出し手である投資家の保護というのが欠かせないと思います。ともすれば資金を供給する、産業に供給する面だけが重視されがちですけれども、金融というのは書いて字のごとく、お金を融通することであって、お金の出し手がいるわけですから、その出し手が安心してその出資、融資、投資出来るような形でいなければいけない。その意味では、市場の公正性と言いますか、必要なルールの整備、更には市場の透明性の確保、そのための情報開示、そういったことを併せて議論をしていかなければいけないと思っております。

そうした問題意識を、今日は発言させていただきました。

問)

昨日の総裁選の候補者会見で、高村候補が、税収が減っているときに財政支出をするのはマクロ経済の常識だというような発言をされていますが、改めて大臣のこういう見方に対する見解をお聞かせいただきたいのが1点と、もう1点は、本当に必要な社会資本は金利が安いうちに前倒しして整備すべきだという高村さんのご発言がありましたが、大臣は本当に必要な社会資本というのを、今の時代においてどういうものだとお考えかお聞かせいただけますでしょうか。

答)

まず、マクロ経済政策の基本的な考え方でありますが、これはもう「骨太の方針」、「改革と展望」等々で何度かもう指摘をさせていただいた問題だと私は思っております。

つまり、何らかの理由で一時的に需要が不足している、何らかの理由で一時的に需要が不足しているときに政府が出動してその需要の不足を埋める、これが必要な政策なわけです。しかし、これが例えば、一時的な要因に基づかない、ないしはその供給力、競争力そのものが低下している場合、そういう場合に財政に頼って需要だけをつけても成長力は高まりません。これは極めて明確な経済学の考え方だと思います。

そういう場合にはやはり基礎体力、経済の成長力そのものを高めていく政策をとらなければいけないわけでありますから、それを、供給力が弱っているときに需要だけをつけても結果として残るのは財政赤字であると。これは正しく、90年代の日本の政策の反省点だと思います。

たとえ話で申し上げると、例えば体が一時的に弱っているときに、栄養剤、ビタミン剤を打つというのは、これはこれで有効なわけですね。ただし、基礎体力が弱っているから病気にかかっているようなときに、これはやっぱり基礎体力を回復させる以外に、健康体を取り戻す方法はないわけです。栄養剤だけで基礎体力が弱った人の基礎体力を上げることはできません。そういう現状認識は私は必要なのではないかと思います。

必要な社会資本とは何かというと、社会資本というのは、他の条件が一定であれば、多ければ多いほどいい、これは間違いないことだと思います。つまり、余り利用効率の高くない道路などをとっても、別に制約がないのであるならば、やはりないよりはある方がいいわけです。結局のところ、その社会資本というのは、私達が負担出来る能力との関係において考えていかざるを得ない。それがその負担能力の範囲で、それを出来るだけ効率的に使っていくということだと思います。

そうした観点から考えると、今の日本の財政というのは、いわば企業でいうならば金利を支払う、借金すれば金利を支払わなければいけません。金利を支払うために、更に借金をしなければいけなくなる、そういう状況なわけです。これは、別の言い方をすればプライマリーバランス、基礎的収支が大幅な赤字であるということになるわけであります。

やはりこういう状況下で私たちは、このプライマリーバランスが赤字であるという状況を解消しない限り、借金残高は無限大まで増えていくわけです。その点を考慮に入れた責任ある財政運営が必要であるというふうに思っております。

問)

総裁選絡みなんですけれども、一部に小泉総理が続投しても大臣の更迭というか、大臣の続投を批判する声が聞こえるんですけれども、それについてはどう思われますか。

答)

これは人事の問題でありますから、私がコメントする立場にはないと思います。

問)

小泉総理から続投の願いが来たら、それは受けられますでしょうか。

答)

人事の問題ですので、私がお答えすべき問題ではないと思います。

問)

産業金融の話ですが、新しい会議を設けられて、結論というのをいつまでに出すかというその目途は今日出されているんですか。あと、あるいは日銀の方から今日、何らかの方針というか考え方は示されているんですか。

答)

まず、これは先程言いましたように技術的な問題がありますので、事務方で少し問題点の整理とかを詰めて、それで適宜必要なことを速やかに議論していくということだと思っております。従って、いつまでに何々をまとめるとか、そういう性質の議論は今日はしておりません。

ただ必要なことは、これは可及的速やかに、各省庁でやるべきこと、省庁横断でやるべきこと、これはやっていかなければいけないと思っております。

日銀でありますけれども、日銀としては例のABCPですね、その取り組みへの努力など、最近の取り組みについての報告が主としてなされました。

問)

総裁選の公約に郵政三事業、2007年からの民営化ということで出ておりましたけれども、郵政に関しては身近な存在だけに、何で民営化しないといけないのかという、地方の人なんかそういう感触を持っている人もいると思うんですけれども、金融大臣、経済財政政策担当大臣の立場からして、なぜ今郵政の民営化というのが必要なのかということですね。それから民営化と言っても、分割するとか、郵政をどうするのか、それから郵貯をどうするのか簡保をどうするのか、一口で民営化と言っても色々なやり方があると思うんですけれども、その方向性、ポイントについて、大臣のお考えを伺いたいんですが。

答)

まず、総理が長年の主張として郵政の民営化を唱えておられる。これは私の理解でありますけれども、やはり官が非常に重要な事業分野を独占して取り込んでいると、この点に非常に大きな問題があると思います。つまり、民で出来ることは民間でやればいいんだと、しかしそれを官が独占してやっていると。その一つの非常に大きな存在としての郵政というものを、総理は指摘されるんだと思います。だから、官が独占して取り組んできた分野を、民間に開放するということを総理は、この郵政を通して主張しておられるというのが私の理解であります。

金融担当大臣として、ではこの金融に関する部分をどのように考えるかということでありますけれども、これは今の一般論でかなりの問題点は尽きているという面がありますが、やはり今、マーケットが世界的に連動して非常に厳しいリスクとリターンの関係が求められるようになる中で、その二百数十兆円の預金が、そのリスクとリターンの関係から言うと、ともすればそのリスクとリターンの関係を阻害するのではないだろうかという状況下で存在している。つまりこれは、政府の自主的な保証があって、政府のバックがあって、いわば国民から、預けている方から見るとノーリスクに見えるわけですね。実際ノーリスクではありませんが、ノーリスクに見えると。そういうものが存在しているということ、これは世界の中で見ても、こういうふうな巨大な国営貯蓄機関が存在していると、国営ではないにしても、公的貯蓄機関が存在しているという例はない。そこはリスクとリターンの関係を阻害しないような形に持っていかないと、健全な金融市場の発展というのは、中長期的には望めないのではないだろうかと思います。そういう点から、金融の面でも、民で出来ることは民でということは私はやはり重要なポイントであろうかと思います。

その方向性でありますけれども、これはそんなに簡単な問題ではないと思います。郵政に関する様々な論評が行われておりますが、いざ本当に制度設計ということになると、そのままこういうふうにしたら、この人の説を取り入れればうまくいくというようなものは、残念ながら存在していない、そういった知恵がまだこの社会にはないと私は思っております。これは、総理が公約として掲げておりますから、これが認められれば、やはり総理が仰るとおり総理の直接的な指導の下で、つまり諮問会議等々で集中的に議論をしなければいけない、大変重い問題であると思っております。

問)

ノーリスクであるということは、どういう形で金融の健全な発展を阻害しているか、もう少しブレークダウンして教えていただけますか。

答)

ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン、それに対して、いわばノーリスク・ローリターンといようなものが存在しているということに等しいと思うんですね。

ついこの間までは、銀行も全額、いわゆる預金保護されていましたから、その意味でも日本全体の市場が、預金市場がノーリスク・ローリターンだったのかもしれません。

リターンについては色々な見解がありますけれども、郵貯がノーリスクでローリターンというよりは少し高めのリターンというふうな見方をする人もいると思います。

そういうリスク、リターンの関係がディストートされるということは、金融を有形無形にやはり歪めていくと、この点がやはり非常に大きな問題だと思います。

問)

関連なんですけれども、鹿児島で講演されたときに、いわゆる政府系金融機関については今後2年間はいじらないというふうに仰っていたと思うんですけれども、ということは3年目以降、いよいよ郵貯だけではなくて政府系金融機関も手をつけないとマーケットの歪みは直せないということになるんでしょうか。

答)

これはもう既に昨年の諮問会議で、中期的な方針を決めているわけです。2年間はむしろ、民間金融が非常に脆弱な状況で、政府系金融機関に手をつけないというよりは、むしろこれを積極活用しなければいけないということを明示的に言っています。しかし、こういった状況を長期に続けることはできない。長期的な方針としては、政府系金融機関の規模、貸付残高のGDP比を今の半分にするということを目指して改革するということを、これは諮問会議でもう決めているわけでありますから、それに向けてやはり改革を中長期的な視点に立って進めていかなければいけないと思います。

問)

先般、日銀の発表で、銀行の貸出残高が400兆円を割り込んでいるということでして、ここ最近急激に減っているんですけれども、そのあたりの大臣のお考えはどのようなものでしょうか。

答)

日本の銀行の貸出残高は、GDPに比べて大体70パーセントぐらいの比率でずっと推移をしていた。それが80年代に入って、それがどんどん上昇して、正にバブルに向かう道だったわけですが、100パーセントを超えたと。バブルが崩壊してもそれは、信用膨張したものがずっと続いていたと。97年ぐらいからようやくそれが収縮して、調整に向かった。その過程で信用残高が少し減ってきますから貸し渋り、貸しはがしというような問題に直面するようになったと。それが今、80パーセントぐらいに今下がってきているわけですね、正にご指摘のように。そうした中で、今正にそのバブルの最終調整局面を迎えていると私は思います。だから、こうした中でそのソフトランディングさせていくということが政策上大変重要な課題だと思います。現実にソフトランディングしているんだと思います。今、ここのところ急激に減っていると言われましたが、これは是非統計をよく見ていただきたいんですが、幾つかの特殊要因を除きますと、むしろこの残高の減り方というのは鈍化しているんです。非常にマイルドになりつつあります。

一例として挙げますと、例えば2兆円残高が減ったという統計が出たとき、その裏で大体、ラフにですけれども、その半分の額は実は証券化されている。その証券化というのは、銀行のバランスシートから落ちますけれども、それを貸付資産を持っている人は別にいるわけですから、これは企業に対しては直接マイナスの影響は生じないわけです。そういった要因を考えますと、むしろ証券化が進んで様々なスキームが整備されて、その低下の影響というのをマイルドに吸収するシステムができつつあるという面がある。そういう意味では、ここのバブル以降の長く続いた情勢の最終局面で、それをソフトランディングさせる非常に重要な機会に今なっていると思うんです。だからこそ、不良債権処理を2年で終結させる、一方でリレーションシップバンキングの機能を強化する、この政策を合わせて是非ともこの長年解決できなかった日本の金融問題を解決に向かわせたいと思っております。

問)

産業金融で一つ、細かいんですけれども。3つの柱のうちの1つ目の、資金の取り手の方なんですけれども、それの話ですと、企業の収益力の強化とか、資金調達構造の改革と言うのでしょうか、こういったあたりは企業自らが取り組むべき話ではないかと思うんですけれども、それを省庁横断的に促すというのはどのようなイメージとは、例えば、税制とかなのでしょうか。

答)

そこは正しく、これから知恵を出そうということだと思うんですね。企業でやっていただかなければいけないことというのはあると思います。ただそういう意味では、一例ですけれども、そういったリスクとリターンの関係について正しく情報開示をしていって、色々な説明の場を設けて理解を得て、企業自身にリスク管理をしていただくと、そういう運動も、例えば考えられることなんだと思います。

企業の問題だから企業に任せておいたらいいということだけではなくて、色々なことをやらなければいけないんだと思います。

それと、中小企業の財務診断の施策としてどういうものが考えられるだろうか、そこはやはり、一種の情報提供サービスと言いますか、そういうものを通じてやれる部分もあるんだと思います。ご指摘のように、これは企業の問題でありますけれども、企業の意思決定が速やかにいくような、そのために何ができるだろうかと、そういった工夫を是非してみたいと思っています。

(以上)

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