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伊藤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成16年10月15日(金) 9時16分~9時24分 院内)

【大臣より発言】

只今、閣議がございまして、私共に関係する案件としては、政令で破産法及び破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令がございました。これは改正に伴う用語の整合を図るということであります。私共は共管ということでございました。以上です。

【質疑応答】

問)

ダイエーが再生機構への支援要請を決断しましたけれども、それについて大臣の御所見をお願いしたいのですが。

答)

再生機構に支援を要請したということは承知を致しておりますし、また本件につきましては、まさに個別の企業の経営判断、再建に向けた経営判断でありますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。いずれに致しましても、構造改革を進めていくに当たって、金融と産業の一体的再生というものを実現していくためには大きな課題であります。この課題を乗り越えていくためにも債務者である企業が、透明性あるそして市場からも評価されるような説得力のある再建計画というものをしっかり作り上げて、それを着実に実施していくということが大変重要なことではないかと思っております。こうした中で日本全体の競争力が回復されて、経済の活性化というものが実現していくということを大きく期待をしていきたいと思います。

問)

ダイエーの高木社長が辞任を表明する見通しという報道がありますが、高木社長は2年程前に銀行から請われて再生に乗り込んだわけですが、それと前後して金融再生プログラムで不良債権の抜本的処理が決まり、銀行の態度が変わったことに対して高木社長が非常に戸惑いを見せていると、そういった政策の変更が原因だという声もありますがそれについてはいかがですか。

答)

経営者の方の出処進退の問題について私がコメントをするということは適当ではないと思いますので、この点については控えさせていただきたいと思います。金融再生プログラムは御承知の通り日本が長年苦しんできた不良債権問題を解決すると、そうした目標の下に再生プログラムを策定させていただいたわけであります。不良債権問題というのは、産業側から言えば、或いは企業側から言えば過剰債務の問題でありますから、これを是正してそれぞれの企業の、或いはそれぞれの産業分野の競争力を回復していくということは大変重要なことではないかと思います。そうした中で、それぞれの企業の経営者が然るべき判断をして、自らの企業としての価値を高め、そして競争力を回復しながら顧客の方々から評価をされるような企業経営をしていくということはとても重要なことではないかと思っております。そうした中で、当事者同士がよく話し合って、そして再生に向けた実効性のある再建計画を立てて、それを実行していくということがとても重要なことでありまして、そうした努力の中で今金融面においても、或いは産業面においても全体としての改革が進んでいるのではないかと思います。

問)

今回の過程の中で経済産業省がかなり機構活用に抵抗を示しているような姿勢が見えたのですが、内閣の中で関係大臣同士でお話をすることもあったかと思いますが、中川大臣とこれまでどのようなお話をされてきたのでしょうか。

答)

中川大臣と直接お話をさせていただくということはございませんでした。官房長官の下で今の経済全体の問題をどう考えるかという意味での意見交換をさせていただいたことはございますけれども、二人で会って直接話をするということはありませんでした。それぞれの役所でそれぞれの所管或いは行政の目的というものがありますから、その行政の目的の中で内部の検討がなされていたのではないかと思います。しかし政府としては、これは民間と民間の話し合いの中でしっかりとした再生に向けての実を上げてもらいたいということで、そうした話を慎重に見守っていたところであると、したがって政府の中で何か意見の相違があるとか、内閣の中の不一致があると、そういうことは全くなかったと私自身は思っております。

問)

ダイエーに関連してですが、銀行の貸し手責任について大臣どのようにお考えでしょうか。

答)

個別のことについて直接お答えをさせていただくということはできないということはお許しいただきたいと思いますが、一般論としてやはり国民の中に「大きな企業に対してだけなぜ巨額な債権放棄、借金の棒引きというものがあるのだ」と、そうした批判があるのだと思います。そうした中で、債権者である金融機関とすれば、より透明度が高く、そして市場からも評価されるようなしっかりとした再建計画というものを後押ししていくということが、とても強く求められていたのではないかと思います。

問)

産業再生委員長が辞表を一旦は用意されたということのようなのですが、その理由が経済産業省から不当な圧力があったと匂わせているようですけれども、これについて大臣はどのような御見解をお持ちでしょうか。

答)

大変申し訳ございませんが、今の点について私自身が仔細を確認しているわけではないものですから、今コメントをできる立場にはないというふうに思います。

(以上)

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