金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律要綱

  • 目的

    この法律は、金融機関等による顧客等の本人確認及び取引記録の保存に関する措置を定めることにより、テロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)第五十四条及び第五十五条の規定による届出等の実効性の確保並びに公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律(平成十四年法律第   号)第一条に規定する公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等が金融機関等を通じて行われることの防止に資する金融機関等の顧客管理体制の整備の促進を図ることを目的とする。

    (第1条関係)

  • 定義

    金融機関等とは、銀行、信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫、労働金庫連合会、信用協同組合、信用協同組合連合会、農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会、農林中央金庫、商工組合中央金庫、保険会社、外国保険会社等、証券会社、外国証券会社、証券金融会社、投資信託委託業者、共済水産業協同組合連合会、信託会社、無尽会社、抵当証券業者、商品投資販売業者、小口債権販売業者(含む特定債権等譲受業者)、不動産特定共同事業者、貸金業者、短資業者、住宅金融会社、商品取引員、金融先物取引業者、保管振替機関、保管振替機関に関する参加者、振替機関、両替業者等をいう。

    (第2条関係)

  • 本人確認義務等

    • (1)金融機関等は、顧客等との間で、預貯金契約の締結等の取引を行うに際しては、運転免許証の提示を受ける等の方法により、その本人特定事項(自然人の顧客等については氏名、住居及び生年月日、法人の顧客等については名称及び本店又は主たる事務所の所在地)を確認しなければならない。

    • (2)金融機関等は、会社の代表者が当該会社のために取引を行うときその他当該金融機関等との間で現に取引の任に当たっている自然人が当該顧客等と異なるときは、当該顧客等の本人確認に加え、当該代表者等についても本人確認を行わなければならない。

    • (3)顧客等が国、地方公共団体、人格のない社団又は財団等の場合は、現に取引の任に当たっている自然人を顧客等とみなして本人確認を行う。

    • (4)顧客((3)により顧客等とみなされる自然人を含む。以下同じ。)及び代表者等は、金融機関等が本人確認を行う場合、本人特定事項を偽ってはならない。

      (第3条関係)

  • 本人確認記録の作成義務等

    • (1)金融機関等は、本人確認を行った場合には、直ちに本人確認記録を作成しなければならない。

    • (2)金融機関等は、本人確認記録を、口座を閉鎖した日等の日から、七年間保存しなければならない。

      (第4条関係)

  • 取引記録の作成義務等

    • (1)金融機関等は、顧客等と取引を行った場合には、少額の取引を除き、直ちに当該取引の記録を作成しなければならない。

    • (2)金融機関等は、取引記録を、当該取引の行われた日から七年間保存しなければならない。

      (第5条関係)

  • 金融機関等の免責

    金融機関等は、顧客等又は代表者等が取引を行う際に本人確認に応じないときは、当該顧客等がこれに応ずるまでの間、当該取引に係る義務の履行を拒むことができる。

    (第6条関係)

  • 郵政官署への準用

    上記3から6までの規定については、郵政官署について準用する。

    (第7条関係)

  • 報告

    行政庁は、この法律の施行に必要な限度において、金融機関等に対しその業務に関して報告又は資料の提出を求めることができる。

    (第8条関係)

  • 立入検査

    行政庁は、この法律の施行に必要な限度において、職員に金融機関等の営業所その他の施設に立ち入らせ、帳簿書類その他の物件を検査させ、又はその業務に関し関係人に質問させることができる。

    (第9条関係)

  • 10是正命令

    行政庁は、金融機関等が上記3(1)から(3)まで、4及び5の義務について違反しているときは、当該金融機関等に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

    (第10条関係)

  • 11関係行政庁の協力

    関係行政庁は、この法律の規定の実施について相互に協力するものとする。

    (第11条関係)

  • 12主務省令への委任

    この法律に定めるもののほか、この法律を実施するため必要な事項は、主務省令で定める。

    (第12条関係)

  • 13経過措置

    この法律の規定に基づき政令又は主務省令を制定し、又は改廃する場合においては、その政令又は主務省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

    (第13条関係)

  • 14主管行政庁等

    この法律における行政庁は、内閣総理大臣その他の主務大臣等であることを定めるほか、主管行政庁等に係る所要の規定を設ける。

    (第14条関係)

  • 15罰則

    金融機関等が行政庁による是正命令に違反した場合や、顧客等が隠ぺいの目的で本人特定事項を偽った場合は処罰されるものとすることその他必要な罰則規定を設ける。

    (第15条~第19条関係)

  • 16施行期日

    この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

    (附則第1条関係)

  • 17経過措置

    この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

    (附則第2条関係)

  • 18地方自治法及び金融庁設置法の一部改正

    本法に基づく行政庁の権限の規定を受け、地方自治法及び金融庁設置法に所要の改正を加える。

    (附則第3、4条関係)

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