平成24年2月17日
金融庁

改訂FATF勧告の概要

FATF(金融活動作業部会)(注)では、第四次相互審査に向けて、現行のマネロン・テロ資金供与対策の国際基準である「40の勧告」及び「9の特別勧告」の改訂作業が行われてきたところ、2月16日に改訂後の勧告が公表されました。

今回改訂の主なポイントは以下のとおりです。

  • 1.現行の「40の勧告」及び「9の特別勧告」を統合

    • マネロン対策(40の勧告)とテロ資金供与対策(9の特別勧告)は密接に関係するため、これらの現行勧告を統合し、双方の対策をカバーする40の勧告とした。

  • 2.リスク・ベース・アプローチの強化

    • リスク・ベース・アプローチのコンセプトを明確にするとともに、マネロン・テロ資金供与関連のリスク評価をより幅広く行い、高リスク分野では厳格な措置を求める一方、低リスク分野では簡便な措置の採用を認めることで、より効率的対応を求めることとした。

  • 3.法人・信託、電信送金システムに関する透明性の向上

    • 犯罪者やテロリストによる悪用を防止するために、法人や信託の実質所有者/支配者に関する情報、電信送金を行う際に必要な情報等について基準を厳格化し、これらの透明性を高めることとした。

  • 4.マネロン・テロ資金供与対策のための当局の機能及び国際協力体制の強化

    • 国内において、マネロン・テロ資金供与対策に責任を持つ法執行機関及びFIU(金融情報機関)の役割と機能を明確にし、より幅広い捜査手法や権限を求めることとした。

    • グローバルなマネロン・テロ資金供与の脅威拡大に対応するため、捜査当局等に求める国際協力の範囲を拡充した。

  • 5.新たな脅威への対応

    • 腐敗行為防止の観点から、PEPs(重要な公的地位を有する者:Politically Exposed Persons)の定義を拡大し、外国人PEPsだけでなく国内PEPs等に関しても、金融機関等による厳格な顧客管理を求めることとした。

    • 第三次相互審査を通じて、税犯罪とマネロンが密接に関係していることが明らかになったため、税犯罪により生じた収益を資金洗浄する行為をマネロン罪の対象とすることを求めることとした。

    • 国連安保理決議の要請に沿って、大量破壊兵器の拡散に関与する者に対し、金融制裁を実施することを新たに勧告化した。

(注)FATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)

1989年のアルシュ・サミット経済宣言を受けて設立された資金洗浄(マネー・ローンダリング)対策の国際協調を推進するための多国間の枠組み。2001年の米国同時多発テロ事件を機に、テロ資金対策にも取り組んでいる。G7を含む34カ国・地域、2国際機関がメンバー。

(参考)

FATFホームページ新しいウィンドウで開きます http://www.fatf-gafi.org

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