平成19年2月26日
金融庁

証券会社に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)の公表について

金融庁では、「証券会社に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」を別紙のとおり取りまとめましたので、公表いたします。概要については(別紙1)を、内閣府令(案)の具体的な改正内容については(別紙2)~(別紙5)を参照して下さい。

この案について御意見がありましたら、平成19年3月27日(火)17時00分(必着)までに、氏名又は名称、住所、所属及び理由を付記の上、郵便、ファックス又はインターネットにより下記にお寄せ下さい。電話による御意見は御遠慮願います。

なお、いただいた御意見につきましては、氏名又は名称を含めて公表させていただく場合があるほか、個別には回答いたしませんので、あらかじめ御了承下さい。

ご意見の募集は終了しました。ご協力ありがとうございました。

御意見の送付先

金融庁監督局証券課
郵便:〒100-8967
東京都千代田区霞が関3-1-1
中央合同庁舎第4号館
ファックス:03-3506-6117
ホームページ・アドレス:http://www.fsa.go.jp/

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
監督局証券課(内線3636)
総務企画局市場課(内線3686)


別紙1)

証券会社に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)の概要

1.概要

(A) 改正の趣旨

証券取引所における取引について、投資者の決済関連業務に係る事務コスト及び証拠金所要額を軽減(注1)し、先物取引・オプション取引の利便性向上を図るため、注文・清算分離制度(いわゆるギブアップ制度)(注2)(注3)を導入したいとの要望がなされた。

本制度の下では、注文執行会員等・清算執行会員等が異なることから、それぞれ単独では取引報告書及び法定帳簿に記載を要する事項の全てを認知することができない。

それを踏まえて、取引報告書の交付省略、取引報告書の記載内容及び法定帳簿の記載内容について、証券会社に関する内閣府令、金融機関の証券業務に関する内閣府令、証券仲介業者に関する内閣府令及び外国証券業者に関する内閣府令について、所要の改正を行うもの。

(注1) 顧客が買いと売りのポジションを同時に保有しているときには、ポジションの相殺が可能であるため、相殺額に応じて証拠金の減額が可能。
(注2) 注文・清算分離行為(ギブアップ)とは、注文執行会員等(顧客が注文・清算分離行為を委託した会員等)が、清算執行会員等(注文・清算分離行為に係る清算及び決済を行う会員等)に対して清算・決済手続を行わせることをいう。なお、清算執行会員等が、注文執行会員等から清算・決済手続を引き受けることを「テイクアップ」という。
(注3) 海外の主要デリバティブ市場では、一般的な制度となっており、国内においては東京金融先物取引所において導入されている。

(B) 主な改正内容

  • (1)証券会社に関する内閣府令

    • 顧客に対する取引報告書の交付省略(第三十条第二項第七号)

      注文・清算分離行為が行われた取引であって、清算執行会員等が顧客に取引報告書を交付し、注文執行会員等は交付しない旨を当該顧客を含めた三者の間で合意している場合には、注文執行会員等は取引報告書の作成を要しないこととする(注4)。

      (注4)

      •   清算執行会員等は取引報告書の作成、交付が必要。
      •   当該合意がない場合は、注文執行会員等及び清算執行会員等ともに取引報告書の作成、交付が必要。
    • 取引報告書の記載内容(別表第二(第三十条第一項関係))

      注文執行会員等及び清算執行会員等について、取引報告書の作成を要する場合であって、顧客から直接手数料の受取りがある場合は手数料の記載を要するが、注文執行会員等は「新規又は決済の別」の記載を要しないこととする。

    • 法定帳簿の記載内容(別表第八(第六十条第二項関係))

      イ) 注文伝票

      •   注文執行会員等は作成を要する。注文・清算分離行為が行われた取引である旨を記載事項として追加し、一般の取引と区別できるようにする。ただし、「新規又は決済の別」等の記載を要しないこととする。
      •   清算執行会員等は作成を要しないこととする。

      ロ) 取引日記帳

      •   注文執行会員等は「新規又は決済の別」等の記載を要しないこととする。

      ハ) 顧客勘定元帳

      •   注文執行会員等は作成を要しないこととする(ただし、顧客から直接委託手数料を受け取った場合を除く)。

      ニ) 取引残高報告書

      •   注文執行会員等は顧客から直接手数料の受取りがある場合には、手数料の記載を要することとする。
      •   注文・清算分離行為が行われた取引であって、清算執行会員等が顧客に取引残高報告書を交付し、注文執行会員等は交付しない旨を当該顧客を含めた三者の間で合意している場合には、注文執行会員等は取引残高報告書の作成を要しないこととする(注5)。

      (注5)

      •   清算執行会員等は取引残高報告書の作成、交付が必要。
      •   当該合意がない場合は、注文執行会員等及び清算執行会員等ともに取引残高報告書の作成、交付が必要。
  • (2)その他の内閣府令

    上記(1)の証券会社に関する内閣府令の改正に準じて、金融機関の証券業務に関する内閣府令、証券仲介業者に関する内閣府令及び外国証券業者に関する内閣府令においても所要の整備を行う。

2.施行期日

本パブリックコメント終了後、速やかに上記内閣府令を公布し、施行する(平成19年4月中旬予定)。

(注)具体的な改正内容については、法令上の観点から、文言の技術的な変更があり得る。


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