平成19年12月7日
金融庁

外国為替証拠金取引業者に対する一斉点検の結果について

昨今の経済環境の変動を踏まえ、いわゆる外国為替証拠金取引を行う金融商品取引業者(以下「外国為替証拠金取引業者」といいます。)に対し、リスク管理の状況等に関する調査を行いましたので、調査結果の概要を公表いたします。

外国為替証拠金取引業者は、取引において業者自身に損失が発生する場合があり、破綻に至った場合には、投資者に不利益が生じる可能性があります。

取引業者を選定される際には、以下の調査結果の概要も参考にし、外国為替証拠金取引業者についての情報を収集することが重要です。

※ なお、お取引先業者に関する下記事項の事実関係については、お取引先に直接お問合せ下さい。(金融庁からは、個社の業務の具体的状況についてお教えすることはできません。)

1. 調査の内容

調査では、外国為替証拠金取引を行う金融商品取引業者126社を対象として、

(1) 区分管理の状況
(2) 自己勘定取引におけるリスク管理の状況
(3) 相場急変時のリスク管理の状況
(4) 顧客及びカバー取引先との取引の状況

等について質問票を送付し回答を得ました。

2. 調査結果の概要

(1) 区分管理の状況

顧客が預託した保証金と業者自身の財産とは、預金口座、金銭信託又はカバー取引(注1)先への預託等のいずれかの方法で区分管理することとされています。

カバー取引先への預託によって管理されている場合、カバー取引先で顧客口座と業者口座とが分けて管理されているケースもあれば、同一の口座で業者の保証金と渾然一体となって管理されているケースもあります。

後者のケースでは、業者の帳簿で適切な管理が行われている必要があり、仮にそれがなされていない場合には、区分管理が徹底されているといえません。区分管理の不徹底は、仮に業者が破綻した場合等に、顧客の預託した保証金が返金されない事態を招き、投資者に損害が発生する可能性があります。
(合計が100%を超えているのは、複数の方法を採用している業者があるためです。)

(2) 自己勘定取引におけるリスク管理の状況

自己勘定取引(業者が自らのリスクで行う取引)を行っている業者と、自己勘定取引は行わずカバー取引のみを行う業者があります。

一般的に、自己勘定取引を行っている場合には、相場の急変や取引の失敗などのリスクを業者が負うことになり、結果的に業者に損失が発生することがあります。

(3) 為替相場が急激に変動した場合のリスク管理の状況

為替相場が急激に変動した場合の対応策として、業者において自己勘定取引を停止する、あるいはカバー取引先との取引ができない場合には顧客からの受注をストップする、などの対応策を行っている業者と、行っていない業者があります。

一般的に、為替相場急変時の対応策がないと、相場の急変などのリスクを業者が負うことになり、結果的に業者に損失が発生することがあります。

(4) 顧客及びカバー取引先との取引の状況

  • 顧客との取引形態について

    業者と顧客が取引を行う方法としては、電話によるものとシステムによるものがあります。

    一般的に、カバー取引を行うまでに時間差が生じると、相場の急変などのリスクを業者が負うことになり、結果的に業者に損失が発生することがあります。
    (合計が100%を超えているのは、電話とシステムを併用している業者があるためです。)

  • カバー取引に係る業者のリスク管理について

    顧客と取引を行った業者が、カバー取引を行う方法としては、個別取引ごとに即座に行うもの、一定時間又は一定額が集まるまでの間業者がポジションを保有し顧客との取引から時間をおいて行うもの、業者の判断に基づいて行うものがあります。

    一般的に、顧客との取引とカバー取引とに時間差が生じたり、カバー取引を業者が自ら判断して行ったりすると、相場の急変などのリスクを業者が負うことになり、結果的に業者に損失が発生することがあります。

    顧客から受けた指値・ロスカット注文(注2)の執行に係るカバー取引の執行基準としては、業者の判断によらずカバー取引先が自動的に行うものと、業者が相場の気配等から独自に判断して行うものがあります。

    一般的に、カバー取引を業者自らが判断する場合には、判断の誤りや相場の急変などにより、結果的に業者に損失が発生することがあります。

    なお、業者とカバー取引先との間でシステムトラブルが発生して、カバー取引が行えない場合には、その間の相場変動のリスクを業者が負うことになり、結果的に業者に損失が発生することがあります。

(注1)  カバー取引とは、業者が、顧客との取引により発生し得る損失を減少させるために、他の業者等(カバー取引先)を相手方として行う取引をいいます。顧客取引とカバー取引との間に時間差があれば、その間の相場変動のリスクを業者が負うことになります。
(注2)  ロスカット注文とは、損失額を一定の額に収めるために、顧客との間であらかじめ交わした契約に基づいて執行される売買注文をいいます。ロスカット注文に係るカバー取引を業者が独自の判断で行う場合には、業者自身がリスクを負うことになります。顧客の側においても、契約内容を確認してロスカットに関するルールを十分理解した上で、取引を行うことが重要です。

以上

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
監督局証券課(内線3637、3586)

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