平成20年7月9日
金融庁

株式会社IHIの有価証券報告書等に係る金融商品取引法違反に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から、(株)IHIに係る有価証券報告書等の虚偽記載の調査結果に基づく課徴金納付命令の勧告新しいウィンドウで開きますを受け、平成20年6月19日に審判手続開始の決定(平成19事務年度(判)第31号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「法」という。)第178条第1項各号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、本日、以下のとおり決定を行った。

1 決定の内容

納付すべき課徴金の額及び納付期限

金15億9457万9999円  平成20年9月10日

2 事実及び理由

  • (1)課徴金に係る法第178条第1項各号に掲げる事実

    被審人(株)IHIは、

    • 有価証券報告書等について、

      • 平成18年12月15日、売上の過大計上及び売上原価の過少計上等により、連結中間純損益が10,095百万円(百万円未満四捨五入。以下、連結中間純損失額及び連結当期純損益額について同じ。)の損失であったにもかかわらず、これを2,817百万円の損失と記載するなどした中間連結損益計算書を掲載した平成18年9月中間期半期報告書を、

      • 平成19年6月27日、売上の過大計上及び売上原価の過少計上等により、連結当期純損益が4,593百万円の損失であったにもかかわらず、これを15,825百万円の利益と記載するなどした連結損益計算書を掲載した平成19年3月期有価証券報告書を

      • 各々関東財務局長に対して提出した。

        被審人が行った上記の各行為は、法第172条の2第1項又は第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載がある」有価証券報告書等を提出した行為に該当すると認められる。

    • 発行開示書類について、

      • 平成19年1月9日、関東財務局長に対し、平成18年9月中間期半期報告書を参照書類とする有価証券届出書を提出し、同有価証券届出書に基づく一般募集により、同月26日、143,000,000株の株券を55,913,000,000円で取得させ、

      • 平成19年1月9日、関東財務局長に対し、平成18年9月中間期半期報告書を参照書類とする有価証券届出書を提出し、同有価証券届出書に基づく第三者割当による募集により、同年2月26日、21,450,000株の株券を8,044,608,000円で取得させ、

      • 平成19年6月8日、関東財務局長に対し、平成18年9月中間期半期報告書を参照書類とする発行登録追補書類を提出し、同発行登録追補書類に基づく募集により、同月18日、社債券を30,000百万円で取得させ、

        もって、重要な事項につき虚偽の記載がある発行開示書類に基づく募集により有価証券を取得させた。

        被審人が行った上記の各行為は、法第172条第1項第1号に規定する「重要な事項につき虚偽の記載がある」発行開示書類に基づく募集により有価証券を取得させた行為に該当すると認められる。

  • (2)課徴金の計算の基礎

    • 法第172条の2第1項又は第2項の規定により、平成18年9月中間期半期報告書及び平成19年3月期有価証券報告書に係る課徴金の額について、

      • 被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(15,435,019円)が

      • 3,000,000円

        を超えることから、同半期報告書及び同有価証券報告書に係る個別決定ごとの算出額(法第176条第2項の規定により1万円未満の端数切捨て)は、

      • 同半期報告書については、15,435,019円の2分の1に相当する額である7,710,000円

      • 同有価証券報告書については、15,430,000円

        となる。

        ここで、法第185条の7第2項の規定により、同一の事業年度に係る2以上の虚偽の継続開示書類が提出されたときは、課徴金の額を調整することとなるため、次のとおり1,543万円を個別決定ごとの算出額に基づき按分した金額(同第18項の規定により1円未満の端数切捨て)が課徴金の額となる。

      • 平成18年9月中間期半期報告書に係る課徴金の額は、

        15,430,000 × 7,710,000 (7,710,000+15,430,000)
        (半期報告書の個別決定ごとの算出額) (個別決定ごとの算出額の合計)
        =5,141,110円
      • 平成19年3月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、

        15,430,000 × 15,430,000 (7,710,000+15,430,000)
        (有価証券報告書の個別決定ごとの算出額) (個別決定ごとの算出額の合計)
        =10,288,889円
    • 法172条第1項第1号の規定により、重要な事項につき虚偽の記載がある発行開示書類に基づく募集により取得させた有価証券の発行価額の総額の100分の1(当該有価証券が株券等である場合にあっては100分の2)に相当する額が課徴金の額となることから、

      • 平成19年1月9日提出の一般募集についての有価証券届出書に係る課徴金の額は、

        55,913,000,000円×2/100=1,118,260,000円

      • 平成19年1月9日提出の第三者割当についての有価証券届出書に係る課徴金の額は、

        8,044,608,000円×2/100=160,892,160円

        について、法176条第2項の規定により1万円未満を切り捨てて、160,890,000円

      • 平成19年6月8日提出の発行登録追補書類に係る課徴金の額は、

        30,000,000,000円×1/100=300,000,000円

        となる。

        以上より、課徴金の額は次のとおりである。

      5,141,110円 +10,288,889円+1,118,260,000円
        +160,890,000円+300,000,000円=1,594,579,999円

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局総務課審判手続室(内線2404)

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