平成21年7月30日
金融庁

株式会社ビックカメラに係る有価証券報告書等の虚偽記載に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から、(株)ビックカメラに係る有価証券報告書等の虚偽記載の調査結果に基づく課徴金納付命令の勧告新しいウィンドウで開きますを受け、平成21年6月26日に審判手続開始の決定(平成21年度(判)第13号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「法」といいます。)第178条第1項第2号及び第4号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、本日、下記のとおり決定を行いました。

1 決定の内容

納付すべき課徴金の額及び納付期限

金2億5353万円  平成21年10月1日

2 課徴金に係る法第178条第1項第2号項及び第4号に掲げる事実

株式会社ビックカメラは、

  • (1)特別目的会社を活用した不動産流動化スキームを行ったところ、同社とともに、当該特別目的会社が組成した匿名組合への出資を行った株式会社豊島企画は、その出資、融資等の実態から同社の子会社に該当することとなり、同スキームにおける同社のリスク負担割合は約31%となるから、

    同スキームの終了に伴い、平成19年10月26日に、同社に匿名組合からの匿名組合清算配当金として4,920百万円(百万円未満切捨て。)が発生することはなく、これを同社の特別利益として計上することはできないにもかかわらず、

    株式会社豊島企画の出資者を同社とは無関係の第三者に仮装していたことにより、特別利益として計上することができる場合に該当するとして、

    有価証券報告書等について、関東財務局長に対し、

    • ア)平成19年11月20日、同社池袋本店ビル及び同社本部ビルの不動産の流動化スキーム(以下、「不動産流動化スキーム」という。)の終了に伴い、匿名組合清算配当金が発生したとすることは誤りであったにもかかわらず、同社及び同社の連結会社の財政状態及び経営成績に著しい影響を与える事象が発生したとして「同スキームの終了に伴い、匿名組合清算配当金が発生し」、「平成20年8月期の個別決算及び連結決算において、特別利益として匿名組合清算配当金4,920百万円を計上する予定であります」と記載した臨時報告書を提出し、

    • イ)平成19年11月29日、平成19年8月期連結財務諸表の「重要な後発事象」の注記において、不動産流動化スキームの終了に伴い、匿名組合清算配当金が発生したとすることは誤りであったにもかかわらず、「同スキームの終了に伴い、平成19年10月26日付で匿名組合清算配当金4,920百万円が発生しております」と記載した平成19年8月期有価証券報告書を提出し、

    • ウ)平成20年5月2日、匿名組合清算配当金の計上等により、連結中間純損益が1,398百万円(百万円未満切捨て。以下、連結中間純利益額及び連結当期純損益額について同じ。)の利益であったにもかかわらず、これを7,145百万円の利益と記載するなどした中間連結損益計算書を掲載した平成20年2月中間期半期報告書を提出し、

    • エ)平成20年11月27日、匿名組合清算配当金の計上等により、連結当期純損益が1,662百万円の損失であったにもかかわらず、これを4,112百万円の利益と記載するなどした連結損益計算書を掲載した平成20年8月期有価証券報告書を提出した。

      被審人が行った上記の各行為は、金融商品取引法(平成20年法律第65号による改正前のもの。以下「旧金融商品取引法」という。)第172条の2第1項又は第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載がある」有価証券報告書等を提出した行為に該当すると認められる。

  • (2)また、同社は、有価証券届出書について、関東財務局長に対し、

    平成20年5月16日、平成19年8月期有価証券報告書及び平成20年2月中間期半期報告書を参照書類とする有価証券届出書を提出し、同有価証券届出書に基づく募集により、同年6月9日、163,500株の株券を12,337,710,000円で取得させた。

    被審人が行った上記の行為は、旧金融商品取引法第172条第1項第1号に規定する「重要な事項につき虚偽の記載がある」発行開示書類に基づく募集により有価証券を取得させた行為に該当すると認められる。

3 課徴金の計算の基礎

  • (1)旧金融商品取引法第172条の2第1項の規定により、平成19年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額について、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(3,400,654円)

    3,000,000円

    を超えることから、3,400,654円について、法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨てて3,400,000円となる。

  • (2)旧金融商品取引法第172条の2第1項又は第2項の規定により、平成19年11月20日提出の臨時報告書、平成20年2月中間期半期報告書及び平成20年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額について、個別決定ごとの算出額は、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(3,380,271円)

    3,000,000円

    を超えることから、

    同臨時報告書については、3,380,271円の2分の1に相当する額である1,690,000円(法第176条第2項の規定により1万円未満を切り捨て)

    同半期報告書については、3,380,271円の2分の1に相当する額である1,690,000円(法第176条第2項の規定により1万円未満を切り捨て)

    同有価証券報告書については、3,380,000円(法第176条第2項の規定により1万円未満を切り捨て)

    となる。

    ここで、法第185条の7第6項の規定により、同一の事業年度に係る2以上の虚偽の継続開示書類等が提出されたときは、課徴金の額を調整することとなるため、次のとおり338万円を個別決定ごとの算出額に基づき按分した金額が課徴金の額となる。

    平成19年11月20日提出の臨時報告書に係る課徴金の額は

    3,380,000×1,690,000/(1,690,000+1,690,000+3,380,000)=845,000円

    平成20年2月中間期半期報告書に係る課徴金の額は

    3,380,000×1,690,000/(1,690,000+1,690,000+3,380,000)=845,000円

    平成20年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額は

    3,380,000×3,380,000/(1,690,000+1,690,000+3,380,000)=1,690,000円

  • (3)旧金融商品取引法第172条第1項第1号の規定により、重要な事項につき虚偽の記載がある発行開示書類に基づく募集により取得させた株券等の発行価額の総額の100分の2に相当する額が課徴金の額となることから、

    平成20年5月16日提出の有価証券届出書に係る課徴金の額は、

    12,337,710,000×2/100=246,754,200円

    について、法第176条第2項の規定により1万円未満を切り捨てて、
    246,750,000円

    となる。

以上より、課徴金の額は次のとおりとなる。

3,400,000円+845,000円+845,000円+1,690,000円+246,750,000円
=253,530,000円

 

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