平成24年9月14日
金融庁

株式会社ジアース役員による内部者取引に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から、(株)ジアース役員による内部者取引の検査結果に基づく課徴金納付命令の勧告新しいウィンドウで開きますを受け、平成24年8月3日に審判手続開始の決定(平成24年度(判)第19号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「金商法」といいます。)178条1項16号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から金商法185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、下記のとおり決定(PDF:120KB)を行いました。

決定の内容

被審人に対し、次のとおり課徴金を国庫に納付することを命ずる。

  • (1)納付すべき課徴金の額金134万円

  • (2)納付期限平成24年11月14日

課徴金に係る金商法178条1項16号に掲げる事実

被審人は、その発行する株式が東京証券取引所マザーズ市場に上場されている(株)ジアース(以下「ジアース」という。)の役員として勤務していたものであるが、その職務に関し、

  • 平成21年8月5日、ジアースの業務執行を決定する機関が、グーグル・アイルランド・リミテッド及びその関連者(以下「グーグル」という。)と業務上の提携を行うことについての決定をした旨の事実を知りながら、法定の除外事由がないのに、その事実が公表された平成22年8月12日より前の同年7月28日に、自己の計算において、ジアースの株式合計183株を買付価額合計238万9480円で買い付け

  • 平成23年1月26日、ジアースにおいて、グーグルから、両社間の業務提携に係る不動産検索サービスの提供を停止するとの一方的な通告を受けた旨の、ジアースの運営、業務又は財産に関する重要な事実であって投資者の投資判断に著しい影響を及ぼす事実を知りながら、法定の除外事由がないのに、その事実が公表された同年1月27日午後10時ころより前の同日午前9時ころ、自己の計算において、ジアースの株式合計183株を売付価額合計106万5060円で売り付け

    たものである。

課徴金の計算の基礎

  • (1)アに掲げる事実に係る課徴金の額

    • (ア)金商法175条1項2号の規定により、当該有価証券の買付けについて、業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量を乗じて得た額を控除した額。

      (18,190円×183株)

      -(12,880円×4株+13,000円×3株+13,010円×21株+13,050円×5株+13,070円×150株)

      =939,290円

    • (イ)金商法176条2項の規定により、上記(ア)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て、930,000円となる。

  • (2)イに掲げる事実に係る課徴金の額

    • (ア)金商法175条1項1号の規定により、当該有価証券の売付けについて、当該有価証券の売付けをした価格にその数量を乗じて得た額から業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も低い価格に当該有価証券の売付けの数量を乗じて得た額を控除した額。

      (5,820円×183株)-(3,530円×183株)=419,070円

    • (イ)金商法176条2項の規定により、上記(ア)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て、410,000円となる。

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)

総務企画局総務課審判手続室(内線2398、2404)

サイトマップ

ページの先頭に戻る