平成25年11月28日
金融庁

ノーリツ鋼機株式会社子会社との契約締結交渉者からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から、ノーリツ鋼機(株)子会社との契約締結交渉者からの情報受領者による内部者取引の検査結果に基づく課徴金納付命令の勧告を受け、平成25年10月29日に審判手続開始の決定（平成25年度(判)第24号金融商品取引法違反審判事件）を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法（以下「金商法」といいます。）第178条第1項第16号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から金商法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、下記のとおり決定（PDF:112KB）を行いました。

記

１決定の内容

被審人に対し、次のとおり課徴金を国庫に納付することを命ずる。

２課徴金に係る金商法第178条第1項第16号に掲げる事実

被審人（Ａ）は、平成24年12月5日、ノーリツ鋼機(株)（以下「ノーリツ鋼機」という。）の子会社であるＮＫリレーションズ(株)（以下「ＮＫＲ」という。）と、(株)全国通販ほか7社の株式の譲渡に関する契約の締結の交渉をしていた(株)全国通販の役員から、同人がその契約の締結の交渉に関し知った、ＮＫＲの業務執行を決定する機関がノーリツ鋼機の孫会社の異動を伴う株式の取得を行うことについての決定をした旨の重要事実の伝達を受けながら、法定の除外事由がないのに、上記事実の公表がされた平成24年12月21日より前の同年12月10日及び同月20日、Ｂ証券株式会社を介し、自己及び親族であるＣの計算において、ノーリツ鋼機の株式合計8,000株を買付価額合計254万6,000円で買い付けたものである。

３課徴金の計算の基礎

金商法第175条第1項第2号の規定により、当該有価証券の買付けについて、業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量を乗じて得た額を控除した額。

（377円×8,000株）

－（316円×5,000株＋322円×3,000株）

＝ 470,000円